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第1002号 7歳の反抗、実は…

こんばんは。パピーいしがみです。

今日のメルマガは、もしかしたらあなたに新しい気づきを与えてくれるかもしれません。

ご紹介するのは「上の子にイライラする」とご相談を頂いていたANDUさん。

ご相談を頂いた当時、ANDUさんは7歳の女の子と2歳の男の子、2人のお母さん。

小学校2年生の娘さんが可愛いと感じられず、つい小言が多くなり、娘さんも反抗するようになって、良い関係が作れない・・・とお悩みでした。

娘さんは睨んだような目つきをしたり、舌打ちをしたり、床をどんどん踏み鳴らしたり・・・いかにも「気分が悪い!」という雰囲気をまき散らしていました。

娘さんの口からは「どうせ私の事なんて嫌いなんでしょ」「ママは私の事ばかり怒る」といつも不満を言っていて、

そう言われるとついお母さんも「自分が怒られるような事をするからでしょ」「文句ばかり言ってないでたまには素直にやりなさい」と応戦してしまっていたようです。

娘さんは、ピアノとバレエを習っており、学校からの宿題も合わせると、上手に時間配分をしなければならなかったようです。

ですが、習い事が原因で親子関係が悪くなるとしたら、それは本末転倒でもありますので、私はこんな風にお返事しました。

ココから・・・

ANDUさん、こんにちは。パピーいしがみです。

メール拝見しました。どうやら娘さんとの関係が良くないみたいですね。でも「なんとか改善しなくては!」とお考えのようです。

お話をお聞きすると娘さんも反抗的になっているみたいですし、ANDUさんも意地になっているみたいに感じます。

ANDUさんは「私がもう少し待つことができたらいいのですが」と書かれていたのですが、「早くしなさい」とか「どんどんやりなさい」など、どうしても言いたくなっちゃう言葉ですよね。

それで・・・確かにお母さんに「もう少し待つ」ができるようになってもらう事はとても大事な事なのですが、私はANDUさんと娘さんの関係を良くするために、いくつか行動を起してほしいな・・・と考えています。

まず、一つ目は「子供の気持ちになって考えてみる」です。

下の子が今、2歳だとしたら、娘さんが5歳の時お生まれになったんですよね。

きっとANDUさんにとって、久しぶりの赤ちゃんはとても可愛かったとは思いますが、お母さんと赤ちゃん(息子さん)との関係を客観的に見て、娘さんは強い寂しさを感じたり、不安を感じたのではないかな?と思うのです。

もしかしたら娘さんの要望を「ちょっと待って」と言って、そのままにしてしまったり、「自分でできるでしょ」と拒否してしまった事があったかもしれません。

そうやって少し、過去のご自分を省みてほしいのです。そして「もし自分だったらどうだったかな?」と考えてみてほしいのですね。

そして2つ目ですが、小学校2年生の娘さんでしたらできる事も沢山あるし、親の言葉も伝わりますから「効率的に行動させる声掛け」をしたくなるのは分かります。

でもそれが「親の願望に従わせる」ことになっていないかな?と考えてみてほしいのです。

確かに宿題やピアノの練習など、効率的にやってしまえばいいのに・・・と思うかもしれませんが、

次から次へとやることがあったり、その都度注意されていると、子供はいつも何かに追われている状態で落ち着きません。

もしピアノ練習が、小言の根源になっているのであれば、ピアノをやめても良いでしょうし、ピアノの練習をこなすより親子の関係の方がずっと大事だと思うのですね。

そして3つ目として「娘さんとの時間を作ってほしい」事です。と言うのは、今、関係が良くないのは、修復する時間が足りないと思うからなのです。

多分、娘さんはお母さんが憎くて反発をしているのではなく、本当は、もっとお母さんと仲良くしたい、甘えさせてほしいし、楽しい会話や、家庭内でも笑って過ごしたい・・・と思っているはずなのです。

でも、その機会がなかなか無くて、お互いに意地の張り合いになっているみたいです。ですから親の方からその機会を作って、お母さんから歩み寄ってほしいと思うのですね。

幸い、息子さんがまだ小さいですから、息子さんを寝かしつけた後、娘さんとの時間を取るようにされたら、多分、それだけで娘さんの気持ちは満たされると思いますし、

弟に邪魔されない「自分だけの時間」があることでお母さんにも素直に接することができると思うのですね。

できれば、そんな時間に、娘さんが生まれたばかりの時の写真などを見せてあげて、自分がどれだけ望まれて生まれてきたのか?自分がどれだけの人を笑顔にさせたか?

ANDUさんだけでなく、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん・・・沢山の人が喜んでくれたことを話してくださったら、娘さんの不安もずいぶん軽くなると思います。

是非、お母さんから歩み寄ってあげて、娘さんの不安を取り除いてあげて欲しいと思いますが、いかがでしょうか?

ココまで・・・

上記のようにお返事をして、何度かのメールのやり取り後、久しぶりにご報告を頂きました。

ココから・・・

パピーさん、こんにちは。ANDUです。ご無沙汰しています。

以前は「上の子にイライラする」という相談に丁寧にお返事を頂きましてありがとうございました。

パピーさんには「ピアノが小言の根源ならやめてもいい」と言われたのですが、問題はピアノよりもバレエにありました。バレエは私が子供に習わせていたものでした。

私は自分自身がバレエが習いたかったのですが、習わせてもらえず、ずっと憧れがあって「子供ができたらバレエを習わせること」が夢でした。

念願の女の子が生まれ、又、その夢をかなえることができてとても嬉しかったのですが、私のその気持ちの裏で、本人は「やらされている」気持ちが強かったようです。

幼少期は先生からも褒めてもらって得意顔でやっていたレッスンですが、年齢が上がるにしたがって体が硬くなり、周りの子とも差が開いてしまって、注意されることも多くなりました。

さらに私と長女との関係が悪くなってからは、お風呂後のストレッチも断固拒否。バレエ教室には友達がいたので通ってはいましたが、レッスン中は楽しくない表情がアリアリでした。

なので、パピーさんから「親の願望に従わせることになっていませんか?」と聞かれまず最初に思ったのはバレエの事でした。

本人は「辞めたい」と言ったことはありませんでしたが、もし「嫌なら辞めても良い」と言えば、すぐにでも「辞める」と言うだろう・・・。私はもちろん続けさせたい。

そこでずいぶん葛藤しましたが“子供は私の願望をかなえる為にいるんじゃない!”それに“娘は私の夢をかなえてくれたし十分頑張ってくれた”と自分に言い聞かせて

「バレエ随分頑張ってくれたね」「もし辞めたかったら終わりにしても良いよ」と言ったところ、

「次の発表会までやりきって終わりにする」と本人が決めて、本人から先生にもそう伝え、最後の練習まで集中して取り組み、発表会を最後に退団することになりました。

正直、私は寂しさを感じていたのですが、先生からはとても集中して頑張れたことを褒めてもらい、私も、最後まできちんとできたことを褒め、バレエは終えることになりました。

それまでは何とかして「バレエを好きになってもらいたい」「上手になってほしい、楽しく踊る姿を見せてほしい・・・」と思っていましたが、私が執着を手放したからだと思いますが、ずっと心にあったもやもやした霧が晴れたような気持ちもありました。

そして、バレエをやめたら、とても難しいと思っていた「上の子との時間を作る」事もできるようになって、「早くしなさい」の口癖が少なくなり、娘といがみ合う事も日に日に減っていったように思います。

それとパピーさんからお返事を頂いて「これ、いいな~」と思った、生まれた時の写真を見せて、子供がどれだけ望まれて生まれてきたか?を話す事もできました。

上の子の生まれた時の写真は、携帯では沢山撮っていましたが、整理もしていなかったのでパソコンに取り込み、アルバムにしたところ、

娘はとても喜んで「私ってこんな赤ちゃんだったんだ」「みんな笑ってるね」と、自分の誕生が沢山の人たちを喜ばし、望まれて生まれてきたことを感じ取ってくれたようです。

そして生まれた直後の写真を見ている時に主人が「○○(娘)が生まれる時に、ママは本当に頑張って産むまでに30時間もかかったんだよ。生まれた後は手が上がらないぐらいだったんだ」と話してくれました。

そうこうしているうちに娘の9歳の誕生日にとても嬉しい事がありました。

いつものようにケーキを用意して「一番大きいのは○○(長女)ね」と切り分けたら「一番大きいのはママが食べて」と娘が言ったのです。

「どうして?」と聞いたら・・・

「私の誕生日は、ママが私を産んでくれた日でしょ」「一番頑張ってくれたのはママだもん」「だから一番大きいケーキはママ」「私は次のケーキで良いよ」

そして・・・「ママ、私を生んでくれてありがとう」と言ってくれたのです。

私は、思ってもいなかった娘の言葉に感動してしまって、思わず涙がボロボロッと流れました。そしてとても温かい気持ちに包まれました。

私は今まで、娘の事を「わがまま」「扱いにくい」と思っていましたが、それは私の無理強いへの反発で、本当はこんなにやさしい子だったんだ、と思ったら又泣けてきました。

私は、自分の誕生日に母親に感謝した事などありません。なのに9歳になったばかりの子にこうやって教えられ、娘に対して一人の人間として尊敬の気持ちを抱きました。

これが「認める」という事なのだと思います。それ以来、娘にイライラすることも随分減って、頭ごなしに叱る事もしなくなりました。

もちろん、娘も睨んだような目をしたり、悪態をついたりすることもありません。

以前、パピーさんに相談した時の、あれだけ悩んでいた娘との関係は、今、とても良好で娘も自然と甘えることができていますし、下の子への嫉妬も無く、良いお姉ちゃんをしてくれています。

これからさらに年齢が上がって、いろんな問題も起きるとは思いますが、無理強いをせず、一人の人として尊重して接することができていれば、大丈夫じゃないかな?と感じています。

いまさらながらパピーさんの「強制や命令は関係を悪くするだけ」という言葉の重さがわかります。

取り返しがつかなくなる前に、貴重なアドバイスをありがとうございます。今の「幸せなお母さん」であり続けられるように頑張ります(^^)

ココまで・・・

娘さんと続いていた「いがみ合う間柄」が改善されて本当に良かったです。

ANDUさんからご報告を頂く前、私は「きっとピアノの練習がはかどらないんだろうな」「それを強制することで関係が悪くなっているのかもな」と思っていたのですが、

なるほど、幼少期にバレエを習う事ができなかったANDUさんの夢を娘さんに託していて、娘さんがそれに抵抗していたんですね。

決断するのは辛かったと思いますが“子供は私の願望をかなえる為にいるんじゃない”とご自分の中でけじめをつけてくださった事。立派だったと思います(^^)

又、娘さんが自分が生まれた時の写真を見て「自分は望まれて生まれてきたんだ」と解った事や「お母さんが自分を産むに30時間も掛けて頑張ってくれた」と知ったこと。

そして、娘さんから発せられた「私の誕生日はママが一番頑張った日」「生んでくれてありがとう」の言葉。

私も、読んでいてウルウルしてしまいました。

誕生日って自分が主役で「誰かに祝ってもらうもの」と私もずっと思っていましたが、娘さんが仰る事ももっともで、自分が生まれた日は、お母さんが一番頑張った日なんですね(^^)

その後、ANDUさんは、娘さんの生まれた直後の写真と、息子さんの生まれた直後の写真を携帯の待ち受け画面にして、イラッとした時にその写真を見るようにしているそうです。

すると気持ちが落ち着き、冷静になれる・・・と教えて頂きました。

ANDUさん、ステキなご報告、そしてメルマガ掲載のご許可、ありがとうございました。

※ご興味がありましたら、ご覧ください。

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