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第1015号 自慢する子

こんばんは。パピーいしがみです。

3月も中旬に入り、暖かい日が増えてきましたね。まだ桜前線のニュースは聞きませんが、もう少しでお花見ができるかな?と思うとウキウキしてきます。

さて、今日のメルマガのタイトルは「自慢する子」としました。

さまざまな事ができるようになって欲しい、それは親の願いでもありますが、それを自慢げに話をしたり、自分ができて友達ができない事に対して、友達をさげすんだりしたら、親としてはちょっと残念です。

今日は、そんなご相談についてお話ししたいと思います。

ご相談は、きっちぇさんから。こんな内容でした。

ココから・・・

いつもお世話になります。長女が2歳の頃から、パピーさんの講座を学んだおかげで、長女は、とても頑張り屋さんで、お手伝いを喜んでしてくれる活発な年長さんになりました。

幼稚園でも、先生に褒められることが多く「クラスでも模範的な存在、年中さん達からも憧れられる存在ですよ♪」と教えて頂きました。

家でも次女(1歳半)の面倒を見てくれる優しいお姉ちゃんです。

親から見ても、とてもいい方向に育ってくれているな・・・と思うのですが、一つ気になるのは、自分ができる事を自慢するようなところがある事です。

と言いますのは、幼稚園が終わってお迎えに行く時、子供達は、しばらく園庭で遊んで帰るのですが、その時に「Aちゃん、見て、私こんな事ができるよ。Aちゃんできないでしょう?」のような言い方をしたのです。

家ではこんな自慢めいた言い方や、人のできない事を見せびらかすような事は無かったので耳を疑いましたが、Aちゃんに対して何度かそんな言い方をし、Aちゃんはしょんぼりして「もう帰る」とAちゃんママと先に帰りました。

その後も娘は「Bちゃん、これできる?私できるよ。すごいでしょ?」のような言い方をしたので、これはまずいと思って、娘を呼び「もう帰ろう」と言って、嫌がる娘の手を引いて車に押し込みました。

帰り車の中では「調子に乗って人が嫌がる事をしたらダメ。Aちゃん、あんたに「できないでしょ」って何度も言われて泣いてたよ!ママは自分ができるからって人に意地悪する子は大嫌い!」

そんな口調で延々と、しつこくぐちぐちと叱ってしまいました。

家についてもヒックヒック泣いている長女を見て、やっと私は冷静になり「感情的に怒ってしまった。怒りをぶつけているだけで何も意味がなかったな・・・」と反省しました。

翌日から、なんだか娘が私の顔色を伺っているようで、極端に口数が減りました。園庭で遊んでいる時も以前のような元気がないように感じます。

せっかく積み上げてきた自尊心を、私が踏みにじってしまったようで、とても後悔しています。この状況でどうしたら元の元気な娘になってくれるかアドバイスを頂きたく思います。

私は、どちらかというと、できない子の方でしたし、又、目立つことも好きではありません。

なので、自分ができる事を自慢げに話す事に抵抗を感じますし、自分ができる事を鼻にかけ、できない子をさげすむ・・・そんな子供にしたくはありません。

ですが、私に必要以上に叱られて、せっかくいい方向に向いていた親子関係を悪化させてしまうのは、これからの子供の成長にも良くないと思います。

私は、どう対処したら良かったか、又、今後どうしていったらよいでしょうか?

ココまで・・・

なるほど、長女さん、自分ができる事をみせびらかしてしまった・・・という形になったようですね。

たしかに親としては、そんな姿を見るのは嫌ですし、相手の子に「できないでしょ?」と言っている子供に「どうして意地悪な言い方するの?」とも思うのも解ります。

ですが、もしかしたら、子供にとってその言葉は「意地悪」な気持ちからではないかもしれません。なので、私はこんな風にお返事しました。

ココから・・・

きっちぇさん、こんにちは。パピーいしがみです。

娘さん、ちょっと羽目を外してしまったのかな?言われた人の気持ちまでは考えられなかったみたいですね。

きっちぇさんの「自慢げに話す事に抵抗を感じる」「自分ができる事を鼻にかけてできない子をさげすむ子にはしたくない」その気持ち、とてもよくわかります。

Aちゃんの様子を見て、すぐに「まずい」と察知された、きっちぇさんのその気づきの早さは素晴らしかったですね。

が、5歳ぐらいですと、とても良くあるケースで、娘さんも「できない子をさげすむ」や「自慢をする」というのとは違い、楽しくてちょっと言い過ぎちゃったのではないかな?と思うのです。

と言いますのは、このぐらいの年齢ですと「自慢」という意味が分かってない場合もありますし、自慢をすることで、相手が嫌な思いをすることに気付いていないケースも多いからです。

長女さんを叱った後、長女さんの様子が「お母さんの顔色を伺っている」「あまり元気がない」との事でしたので、本人にとって叱られたことがかなり強く残っている様ではありますが、

もしかしたら「厳しく叱られた」事だけが残ってお母さんが言いたいことは伝わっていないかもしれません。

今までの様に、良いところはちゃんと褒め、笑顔で接してあげることで、娘さんの様子はじきに元に戻ると思います。

が、又、できる事を鼻に掛けたり、できない子をさげすんだり・・・そんな様子が見られたら、こんな話をしてほしいと思うのですね。

「あなたがいろんな事ができるのは、すごい事だね。ママもとても嬉しいよ♪

でも自分ができるからと言って、できない子に「できないでしょ」とは言ってほしくないんだ。

だってそれを言われた人はすごく嫌な気持ちになるんだよ。

そうやって自分ができる事を言って人を嫌な気持ちにさせるのを『じまん』って言うんだ。

ママもね、できない事が多い子だったから『じまん』をする子が嫌だったんだ。

あなたはみんなに好かれる子でいてほしいから、そんな『じまん』をしてほしくないんだよ」

のような話です。そうやってこれを機会に「人の気持ちを考える」そんなきかっけにしてほしいんですね♪

きっとまだ、自分の言葉で相手が傷つくことや『自慢』が人に嫌な思いをさせる、という事は分からないと思いますので、

今回の事を機に『自慢』を教えて“『自慢』は気を付けようね”と教えてあげていけば良いと思いますがいかがでしょうか?

ココまで・・・

するときっちぇさんからすぐにお返事を頂きました。

私としては少し時間を置いてもよいと思っていたのですが、きっちぇさんはご自分の中でわだかまりがあったようで、すぐにお子さんに話したようです。

ココから・・・

パピーさん、お返事ありがとうございました。

パピーさんのお返事を読んで「自慢の意味が分かっていない事がある」「これを機会に人の気持ちを考えるきっかけにすればいい」とあって目からうろこでした。

そうですよね。まだ5歳という事を考えると、「自慢」の意味も分からないでしょうし、それで人がどう感じるか、そこから教えてあげる必要があったんですね。

私は、頭に血が上って、それこそ長女の人格まで否定してしまっていましたが、まずは「これが自慢なんだよ。自慢をするとみんな嫌な気持ちになるよ」って教えることが先だったんだ・・・と思ったら、娘に申し訳なくなりました。

パピーさんは「今までの様に、良いところはちゃんと褒め、笑顔で接してあげることで、娘さんは元に戻ると思います」と言ってくださったのですが、私が怒り過ぎたことは謝りたいと思って、娘に話しました。

「この前は、お母さんが怒り過ぎちゃったね。ゴメンね。

でも、なんであんなに怒ったか分かる?(と聞きましたら何も言わずうつむきました)

そうか、じゃあきっと訳が分からず怒られて怖かったね。ゴメンね。

お母さん、小さい頃は、あなたみたいにこんなにいろいろできる子じゃなかったんだ。どちらかというとAちゃんみたいにちょっと引っ込み思案な子だったの。

だから「Aちゃんはできないでしょ」ってあなたが言った時に、自分に言われているように感じたんだ。とっても苦しい気持ちになったの。

できる子からすると、相手を嫌な気持ちにさせようと思っていなくても、できない子からすると、それを言われたら苦しくなっちゃうんだよ。

そんな風に自分ができる事を言って相手に嫌な気持ちをさせるのを「じまん」って言うんだよ。

ママはあなたの事が大好きだし、みんなからも好かれていてほしいから、そんな「じまん」はしてほしくないんだ。

ママはあの時、怒り過ぎちゃったけど、あなたがみんなに嫌われて欲しくないから怒っちゃったんだ、ゴメンね。」

そのような話をしたら、娘は「うん」とうなずき、「じゃあ、仲直り♪」とハグをしてこの話はおしまい、という形になりました。

ママがなぜ怒ったのか、娘もその理由が分かってくれたようですし、私もモヤモヤしていて娘とはぎくしゃくしていましたが、お互いにすっきりした事で、そこから今までと同じように戻りつつあります。

特に、私自身の気持ちの整理ができていなかったので、パピーさんから適切なアドバイスを頂けて本当に良かったです。(ちょっと先走ってはしまいましたが)

今後、又、同じように自慢をしたり、友達をさげすんだりすることがあった時も、感情的に怒るのではなく冷静に「今の言葉で言われた人はどう思うかな?」と聞くようにしてみようと思います。

ココまで・・・

自慢をする、というお悩みでご相談を頂いたきっちぇさんですが、しばらくしてから「以前、自慢の件でご相談を頂きましたが、あれからどうでしたか?」と聞いてみましたらこんなお返事を頂きました。

“当時、私は「こんな言い方をしていたらみんなから嫌われてしまう」と思って焦っていたのですが、パピーさんから「これを機に『自慢』を教えてあげて、人の気持ちを考えるように教えてあげればいい」と言われて、私自身が落ち着くことができました。

娘が理解できるようにおちついて話をした後は、人に自慢をしたり、できない事を指摘したり、という場面は見ていません。

幼稚園の先生にも「幼稚園で自慢したり、友達にひどい言葉を言ったりしていませんか?」と聞きましたが、幼稚園でも無いようです。

ただ以前、男の子で「お前、○○もできないくせに」と言う子がいたらしく、その子に対して「“お前”とか“くせに”とか威張った言い方良くないよ!」って女の子数人で詰め寄ったらしく、どうやら娘もその中の一人だったみたいです(苦笑)

先生からは「正義感が強くて、自分の言いたいこともはっきり言えるので良いですよ♪」と言って頂きましたが、自慢や悪口を言っていないのであれば良し、と思って良いでしょうか?”

きっちぇさんとしては、あまり目立ってほしくない、というお気持ちがあったので、娘さんが活発過ぎることに懸念をお持ちの様でしたが

『自慢や悪口を言っていないのであれば良し』どころか、相手が男の子であっても、『言うべき事を物おじせずに言える』ってとても良いと思いますし、それこそが自分を守る事にもなるんですね。

ご心配だった「自慢」や「人を嫌な気持ちにさせる」という事も理解しているようですし、大丈夫。心配はいらないと思います。

今年の4月には小学校ですね。是非、今のこの感じで小学校に上がっても元気にのびのび過ごしてほしいと思いますし、きっちぇさんも大らかに見守ってあげてくださいね(^^)。(^^)

※ご興味がありましたら、ご覧ください。

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