第1098号 誰にでもある危険
こんばんは。パピーいしがみです。
運動会は中止・・・という情報もあった中で、規模を縮小して実施したり、保護者や来賓の観覧をやめて開催されたりしたみたいですね♪
親からすると子供の活躍が見れないのは残念ですが、それでも楽しんでくれた子供たちは多かったようです。
6年生の修学旅行も中止予定だったものが、場所を変えての実施になったりしているみたいですね。
先生も「子供たちの為に」といろいろ考え、ご尽力されたのだと思います。本当に頭が下がります。
でも、まだまだ世間では混乱が続いているみたいです。
GOTOイートでは、わずかの食事で1000円のポイントをもらえたり(無限ループで食事代が無料になる)
実施された10万円の給付金に加えて、5万円の給付金も検討されているとか・・・。
でも、こんな混乱の時期って、きまって『詐欺』が増えるんですね。
オレオレ詐欺も形を変えて、まだまだあるみたいですが、メールでの詐欺、ネット上での詐欺なども多いみたいです。
今日は、会員のKさんから頂いた詐欺のご相談と、私に封書で届いた詐欺文書、そして対処法とその理由について、お話ししたいと思います。
誰にでも起こりうることなので、是非「知識」として覚えておいて頂きたく思います。
まず、Kさんからはこんなメールを頂きました。
ココから・・・
パピーさん、すみません。
子育てとは関係ないのですが、変なはがきが届きまして、これをどうしたらよいか、ご相談をさせて頂きたいと思います。
内容は“消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ”とあり、以下の文面でした。
“この度、ご通知致しましたのは、貴方の利用されていた契約会社、もしくは運営会社側から契約不履行による民事訴訟として、訴状が提出されました事をご通知いたします。
裁判取り下げ最終期日を経て訴訟を開始させて頂きます。
尚、このままご連絡なき場合は、原告側の主張が全面的に受理され、執行官立ち合いの下、給与差し押さえ及び動産、不動産の差し押さえを強制的に執行させて頂きますので、
裁判所執行官による執行証書の交付を承諾いただきます様、お願い致します。
裁判取り下げなどのご相談に関しましては、当局にて承っておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
尚、書面での通達となりますので、プライバシー保護の為、ご本人様からご連絡いただきます様、お願い申し上げます。
※取り下げ最終期日 令和×年×月××日
法務局管轄支局 訴訟最終告知通達センター
東京都千代田区霞が関2丁目×番×号
取り下げ等のお問い合わせ窓口 03-4218-****
受付時間 9:00~20:00(日、祝日を除く)”
以上です。
主人は単身赴任中でして、すぐに連絡をしたものの繋がらず、夜に「そんなの詐欺だから、はがきを捨ててしまえ」と言われたのですが、
「詐欺っていう確実な根拠があるの?」「単身赴任中に何かよくないサイトに加入してしまったのでは?」「どうして家に届いたの?」「住所氏名をどうやって探したの?」「本当に捨ててしまって大丈夫?」
考えれば考えるほど不安になって、夜も眠れなくなってしまい、それからの電話が怖くなってしまいました。
子育て関連ではないので、パピーさんにご相談するのも違うかと思いましたが、もしこのような事についても教えていただけるのであれば・・・と思ってメールしました。
よろしくお願いします。
ココまで・・・
との事でした。
ご主人が単身赴任でおられなくて、コロナに気を使い、子育てと毎日をやりくりするので精一杯。
そこにこんな不信なハガキが届けば、不安にもなりますよね。
私は、表面・裏面の写真を撮って頂いて、メールに添付してお送りいただき、こんな風にお返事しました。
ココから・・・
Kさん、メール拝見しました。はがきの写真もありがとうございました。
ものすごく不安だと思いますし、いろいろな疑問があると思いますので、まずは今の疑問を解決していきましょう。
「詐欺という確実な根拠」ですが、もし公的な機関からこういう内容のものが送られるとしたら、きちんとした封書で届きます。
それがはがきで、情報保護シールもなく、個人情報ダダ洩れの状態で送られてくることは絶対にありません。
それともう一つ。送り主の「法務局管轄支局 訴訟最終告知通達センター」が本当にあるかどうか?ネットで確認をしてみてください。(先方への電話連絡はしないでくださいね)
すると・・・(もちろんそんなセンターは存在しませんが)
法務省のページが現れ「法務省の名称等を不正に使用した架空請求により被害が発生しています」と書かれているのが確認できると思います。
又、「詐欺はがき」で画像検索をしてみてください。同様の文面のはがきがズラ~ッと表示されます。
そう。やっぱりこれって「詐欺」なんです。
そして「単身赴任中に何かよくないサイトに加入してしまったのでは?」と書かれていましたが、例え何らかの課金が発生するサイトに加入をしたとしても、
そのサイトでは継続的に賃金を得ることが目的ですから、クレジットカードの入力が必須で、入金なしにサービスを提供することはまずありません。
万が一、カードで引き落とせない、という事であれば裁判所ではなく、すぐに銀行から「引き落とせませんでした」と言う内容の通知が届きます。
そして「どうして家に届いたの?住所氏名をどうやって探したの?」ですが、これって不思議に思いますよね。
どこで情報が流れたんだろう?と不安になりますが、実は名簿が販売されているんです。(それも堂々と)
例えば「名簿販売」でネット検索をしてみて下さい。びっくりするほどの会社が名簿を販売しているのが分かります。
『個人情報の扱いがこれだけ厳しいのに、おかしいだろ!』と思いますよね。
でも悲しいかな「個人情報を売買することを禁止にする法令は存在していない」らしく、合法的に販売されているのが現実です。
中には『ご要望に合わせてタックシール(郵便番号・住所・氏名を印刷したシール)での納品』のサービスをしている会社もあるんです。
我が家には娘が2人いますが、成人式の1年前くらいから着物のパンフレットが毎週のように届き、電話もジャンジャン鳴りました。
どこからその情報を得ているのか?と不思議でしたが、いろんな会社が販路を拡大するために料金を払って名簿を購入して活用しているのですね。
今回のはがきの送付者も、そうやって購入した名簿を使っているのだと思われます。
私たちからすると「どうして我が家に届いたのか?」と思うのですが、
相手からすると何万・何十万の中に、Kさんのお名前が含まれていた、と言うだけで、決して狙って送られたわけではないのです。
そして・・・【ここからが大事です】
ところが、もしKさんが、記載されていた電話番号に問い合わせをしてしまうと、相手は親切なふりをしてKさんの情報を聞き出し、今度は本当にピンポイントで狙うようになるのです。
言い方は悪いですが「ターゲットにされてしまう」のですね。
そのからくりはこうです。
電話をした時点で、相手にはこちらの電話番号が表示されています。(ナンバーディスプレイ)
それだけでなく「では確認をさせて頂きますので・・・」と住所と名前、そして緊急連絡先(携帯番号)も聞いてきます。
これで、住所・名前・携帯番号のすべてが明確になり、何万・何十万分の1だったはずのKさんの個人情報が、
可能性の高い新たなターゲットにリストアップされてしまい、昼夜お構いなく電話がかかってきてしまうようになるのです。
ハガキだけでも、これだけ不安になるのですから、昼夜問わず電話がかかってきたら、と思うとゾッとしますよね。
【でも確実な対策はあります】
それが『記載されている電話番号には連絡をせず、徹底的に調べること』なんです。
一度も電話をせずに放っておくことができれば、心配はいりません。
連絡さえしなければ、相手からすると“何万・何十万分の1のまま”ですから、それ以上に深追いしてくることはまずありません。
連絡さえしなければ、追加の郵便も、電話連絡も来ることはないのです。
なぜなら、可能性が薄い人を狙うより、可能性が高い人を狙った方が効率がいいからです。
このハガキの目的は、その可能性の高い人を探すためであり、「これって何かの間違いでは?」と問い合わせをしてくる人を待っているのですね。
先ほどの法務局のサイトでも「絶対に電話をかけないように」と注意喚起していますが、それにはこんな理由があるからなんですね。
理由が分かると、ちょっと納得できたか?と思いますが、もしまだ釈然としなければ、最寄りの警察署や交番に葉書を持って相談に行かれてもいいですし、
お住いの自治体の消費生活センターでも話を聞いてくれます。
私たちの気持ちとして「疑われているのは気持ちが悪い。私たちは不正などしていないし、白黒はっきりさせたい!」と証明したく、
どこの誰から何の請求があったのか?それはいつの事でどうやって契約に至ったのか?など詳細を突き止めたくなります。
特に日々をきちんと、まじめに過ごしている方ほど、間違いを正したいと考える、そこを突いた詐欺なのです。
「相手は、正しく行動しようとする人の連絡を待っている」
そう考えていただき「これは詐欺だな」と感じたら、連絡先をマジックで塗りつぶしてしまったり、はがき自体を切り刻んでしまったりして、あなたの記憶から消し去ってください。
もしまだご心配があるようでしたらメールくださいね。
ココまで・・・
Kさんからは「どこから名前や住所が漏れたのか?」をとても気にされていたのですが、名簿が販売されていると知り、
とても驚きながらも「そういうことか」と納得できたそうです。
そしてハガキに火を点け、キッチンで燃やし、燃えカスを洗剤で流して「スッキリ」された、とお返事頂きました。
不安でいっぱいだった気持ちも、からくりがわかってホッとできたそうです(^^)よかった♪
Kさんにお返事をしてしばらく。今度は私宛に(封書で)訴状が届きました。『特別送達』と書かれていました。
Kさんには「もし公的な機関からこういう内容のものが送られるとしたら、きちんとした封書で届きます」とお返事したのですが、
確かに封書で届いたものの、その封書もひどいものでした。
まず、宛名がタックシール。切手はひん曲がっていて、発送元の住所・氏名もない。
文書が書かれているA4の紙も、しわができていて、折り目がないほどでした。雑に何十枚も一緒に折ったのが明白です。
書かれている内容は、先のKさんに届いたはがきと同じような文面で、
ご丁寧に「ハガキによる督促は詐欺です。法務局から通達がハガキで届くことは御座いません」と書かれていました。
ただ違いは、弁護士事務所の名前が書かれている事。弁護士の名前の記載がある事(もちろん存在しない)と、金額が表示されている事でした。
内訳は
申立手数料(印紙):2950円
支払い督促正本通知費用:1140円
支払い督促発付通知費用:1140円
合計で、5230円です。
費用の内訳もよくわかりませんが、裁判にするにはあまりに低い額だと思いませんか?
でもここに心理的な理由があるのだそうです。
この金額が何万・何十万だと、公的機関や弁護士に相談したいと考えますが、数千円ですと「これだけで済むのなら払ってしまえ」と思う人が少なくないそうです。
そして記載されている連絡先に電話をするとターゲットにされ・・・今度は、さまざまな方法で無限に搾取されてしまう・・・との事のようです。
どうやらこの『封書で送る』方法は、まだ新しいタイプらしく、今までとちょっと違ったアプローチの仕方ですね。
でも対策はもちろん【記載されていた電話番号に連絡せず、徹底的に調べる】です。
結果的に私は「これは詐欺!無視をする」と選択をしましたが、一つだけお伝えしておいた方が良いことあるので付け加えておきますね。
このような通達はすべて無視をすればいいか?というとそんなことはありません。
本当に裁判所からの訴状であれば、答弁書を出さずに期日に欠席をすると原告の言い分通りの内容で「欠席裁判」をされる可能性があります。
その内容が真実であってもなくても、正しい手続きで申し立てまでされてしまったら、裁判所からの申し出の通りの対処が必要になってきます。
ですから【記載されていた電話番号に連絡せず、徹底的に調べる】をしてほしいのですね。
徹底的に調べて「これは本物かも?」と思ったら、自分で対処しようとするのではなく、
国民生活センター、法テラス、弁護士会、司法書士会などに連絡をしてくださると対処の仕方を教えてくれます。
詐欺は12月、1月に急激に増えるのだそうです。
誰にでも起きうることですから「もし自分の身に起きたら」と考えながら、ご自分を守るようになさってくださいね。
今年も残りあと2か月とちょっとになりました。
急に寒くなりましたので、コロナも含め、風邪、インフルエンザ等、体に気を付けてお過ごしくださいね♪
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。