第1106号 弟なんていらない
こんばんは。パピーいしがみです。
今日のメルマガのタイトルは「弟なんていらない!」です。
この言葉、兄弟がいるご家庭では必ず耳にしていると思います。
激しいケンカをしてお兄ちゃん、お姉ちゃんが「弟(妹)なんていなければよかった!」「一人の方が良かった」なんて、泣きわめく・・・。
でもこのケンカ、すごく大事で、お兄ちゃん・お姉ちゃんからすると、自分の思い通りになれば怒ることもないのですが、
下の子とケンカをしたり、自分の思い通りにならない事を経験することで「誰にでも感情がある」「自分の思い通りになる事ばかりじゃない」って学ぶ事になるのです。
そしてそれこそが将来的なコミュニケーションの勉強にもつながっていくんですね。
そして兄弟(姉妹)でケンカをすることで、自分の気持ちを表す練習にもなりますし、そんな練習ができるからこそ、
家庭外でも自分の気持ちを表しやすく、イヤな事も「イヤ」と言える(自分を守れる)ようになります。
ですからこの兄弟(姉妹)ゲンカ、大いにやってほしい!と私は思いますが、
先ほどの「弟なんていらない!」と一緒に「死んでほしい!」なんて言い出したら心配ですよね。
そしてちょっとフォローが必要かな?と感じます。
今回は、そんな時に対応されたお母さんの言葉や姿勢がとても素晴らしかったので、そのご紹介をしたいと思います。
ご紹介させて頂くのは「はお」さん。こんな風にご報告を頂きました。
ココから・・・
(前略)
あれから娘は幼稚園を嫌がることはほとんどなく、苦手な給食も完食し、
怖がっていた年上のお兄ちゃん・お姉ちゃんにも「〇〇ちゃんあそぼ~!!」と言い、元気に輪に入っていくようになりました。
以前「共感力が低い」とパピーさんにメールしていましたが、いやいや。私が間違っていました。
娘は余裕がなかったんです。
自分が満たされていないのに、他の人に分け与えるなんてできるはずがありませんもんね。
弟に譲ること、人の気持ちを考えること、周りの空気を感じ取ること、最近はそういう場面が増えました。
なんとなくですが、娘は満たされているように感じます。
毎日「お母さん大好き」「お母さんも大好き!」と言いあい、笑顔も増えました。
実は最近引っ越したのですが、引っ越し前後は私も余裕がなくなり、環境の変化もあってか、娘の癇癪が出ることが多くなりました。
長男とケンカが増え、ある時ひどく泣きわめき、「長男なんて嫌い!!死んでもいい!!いらない!!」と叫びました。
夫がいたので長男次男をまかせて、娘を連れて車の中へ行き、話をしました。
「お母さんもお姉ちゃんだったの。だからお姉ちゃんの気持ちわかるなぁ。
お母さんも〇〇おばちゃん(私の妹です)のこと、いらない!!一人っ子がいい!って思ったことあったもん。
小さいからってたくさん抱っこされて、いつもひっついて邪魔ばかりして、もう嫌い!って思ったことあるよ。わかるなぁ~。」
そう言うと、娘はきょとんとした顔をしました。
私と妹の喧嘩エピソードを話すと、娘も笑い始めました。
少し落ち着いたところで
「でもね、死んでもいいとか、いらないって思うのは仕方ないけど、口に出すと弟はもちろん、お母さんもすごく悲しい気持ちになるな。」
と言うと「うん。わかった」と納得してくれた様子でした。
「でもさ、泣くとスッキリしない?お母さん泣くのも好き!スッキリするもん!」と言うと、
「え~へんなの~でもすっきりする~!!」と大笑い。
それからケンカしても「死んでもいい!いらない!」なんて言葉が出ることはなくなりました。
「いつもお姉ちゃん頑張ってくれてありがとう。助かってるよ!たまには抱っこさせてね!」と言うととっても嬉しそうです。癇癪もまた減ってきました。
(後略)
ココまで・・・
どうでしょう?なんかとてもいい感じですよね♪
はおさんが気になったのは、やっぱり「死んでもいい!!いらない!!」の言葉だったと思うのです。
そして、私たちは気になったその言葉を叱りたくなります。
でも、はおさんは、まずは長女さんの気持ちに共感していますよね。
「お母さんもお姉ちゃんだったの。だからお姉ちゃんの気持ちわかるなぁ。
お母さんも〇〇おばちゃん(妹)のこと、いらない!!一人っ子がいい!って思ったことあったもん。」
叱られるのではなく、自分の思いをわかってもらえたことで、まずは怒りや興奮は静まりますよね。
その後、「私も妹とケンカをしたんだよ。こんなケンカだったんだよ」と話してあげれば、
「ケンカすることだってあるよ。ケンカしたっていいんだよ」って教えてあげる事になります。
子供も落ち着いて、素直に聞ける状態になった時、
「でもね、死んでもいいとか、いらないって思うのは仕方ないけど、口に出すと弟はもちろんお母さんもすごく悲しい気持ちになるな。」
と一番伝えたいことを、最高のタイミングで伝えられました。
そして、その後も「でもさ、泣くとスッキリしない?お母さん泣くのも好き!スッキリするもん!」と、
泣くことも肯定して、最も注意したい“「死んでもいい」とか「いらない」とか言わないで”をとても上手に子供に理解させていますよね♪
ともすると叱ってしまいそうな「死んでほしい!いらない!」を上下の肯定でサンドイッチして、上手に子供に届けた!って感じです。
思わず、私は「すばらしい!」と思って、メルマガ掲載のお願いをしたのですが、はおさんも以前からこんな対応ができていたわけではなかったそうです。
その後、こんなメールを頂きました。
ココから・・・
お返事ありがとうございます。お返事いただけると思っていなかったのでとても嬉しかったです!
娘とのやりとり、対応が良かったと言っていただけて本当に嬉しいです。
車に連れて行ったとき、娘は「絶対にきつく怒られる」と感じたと思います。
実際、以前の私ならきつく怒っていたと思うし、「もう泣かないの!」とも言っていたと思います。
でも目標の「叱るときは冷静に」を思い出し、少し考えてみると・・・私も同じこと思ったなぁ。
お姉ちゃんだから兄弟に腹を立てないなんて無理だもんなぁと・・・(^^;)
泣くのが好きなのも、本音でした。泣くとスッキリして気持ちが切り替えられるので・・・。
これがあってから、娘の雰囲気が変わったと感じています。
以前よりも「お姉ちゃん」を楽しんでいるというか、私や弟たちの手助けも積極的にしてくれて、頼もしくなったなと思います。
最近子供たちと過ごす時間が本当に楽しいです。
以前は「そろそろ帰ってくるな~」「土日は憂鬱・・」なんて思っていたのが、
「早く帰ってこないかな~」「土日はこれをしよう!」って楽しみに思っている自分がいます。
パピーさんのテキストやメルマガを読んで、少しずつ自分の考え方が変わっていっているのを実感しています。
落ち込む日もありますが、子供たちの笑顔・楽しい顔を優先してみるとこちらまでつられて楽しくなることも多々あり・・・パピーさんにも、家族にも、助けてもらって包んでもらって、感謝でいっぱいです。
ココまで・・・
なるほど、はおさんも以前はできなかった事だったんですね♪
という事は・・・今、上手に叱れないんだよね・・・と思っている方もうまくできるようになるかもしれません(^^)。
よろしかったら参考にして頂いて、お子さんとのいい関係を作ってくださいね♪
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。