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第1166号 できっこない

こんばんは。パピーいしがみです。

冬季オリンピック、スノーボードの平野歩夢君、すごかったですね。

昨年の夏にはスケートボードでオリンピックに出て、半年後の冬にはスノーボードで参戦。

決勝の2本目では、審判の得点のつけ方に疑問も生まれたのですが、3本目では誰もが納得する演技を見せつけてくれました。

平野君はソチでは銀・平昌でも銀で、どちらも『キングオブキング』と言われていたショーンホワイトに阻まれていたのですが、

今回はそのショーンホワイトからも祝福されていて、グッときました♪

世界で一人しか成功させていない大技「トリプルコーク1440」は、1度のエアーで縦3回転、横4回転するのだそうで・・・(もう見てても分からない・笑)

フィギアの羽生君も失敗はしましたが、最後まで4回転アクセルに挑戦して、その姿勢、とてもかっこよかったです♪

(きっと近い将来、完成させるのだろうと予感させてくれます)

ただジャンプの高梨沙羅さんがちょっと心配です。

多くの人が失格の判定に疑問をお持ちだと思いますが、どうして通常の競技ではなく、団体競技だけにそれも女性ばかりにあのような判定をしたのか?

高梨さんは、人一倍責任感の強い方のようですし、あのうなだれた姿を見ると心が痛みます。

失格が深い心の傷にならないように、チームスタッフは是非、高梨さんのケアに努めてほしいと思います。

さて今日は「口を出してしまう癖」についてお話しさせて頂きます。

ご紹介するモリさんのお子さんは、現在4歳の男の子。元気なお子さんではあるようですが、モリさんはいろいろ口出しをしてしまうそうです。

ココから・・・

パピーさん、こんにちは。お世話になっています。モリと申します。

夏にユーチューブで音声配信をして頂いて「一人っ子はかわいそうじゃない」というお話、すごく力になりました。

【YouTubeチャンネル】

私も「お子さん一人っ子なの?可哀想」と言われていたので、ずっとモヤモヤしていましたが

パピーさんが「全然、かわいそうじゃない」と笑い飛ばされていたので肩の荷がおりたようでした。

パピーさんは、メルマガから始まり、インスタグラムやユーチューブなど新しい事にも取り組まれて、そのチャレンジ精神がすごいと思います。

幼少期の頃はお父さんがしつけにとても厳しくかった、というお話をされていましたよね。

私もとても保守的な家で育ち「あれがやりたい」と言っても「あなたにはムリよ」「できっこない」とか言われて、

小さい頃は「どうしてできないって決めつけるの?」と思いつつも、反論ができず、

そのうち、自分の気持ちを隠し、言いたい頃も言わず、私も周りの目が気になる子になってしまいました。

好きな人を親に紹介した時も、母はその人の仕事で差別するような言い方をしたり(それが原因でお別れすることになりました)

なのに25歳も過ぎると「まだ結婚しないの?」「いい人がいたらどんどん結婚すれば?」と言われたり。

まるで(1人だと恥ずかしい・誰でもいいから)と言われているような気がしてとても嫌でした。

でもそれに反論できない私は、結婚相談所に登録をして、ありがたい事に何人か方から声を掛けて頂いてその中から最も優しそうな方と結婚しました。

主人は(見た目はちょっとですが)とても良い人で、主人のご両親も私や子供を大事にしてくださいます。

そこは困ってはいないのですが、私自身が母に似てきている事に不安を感じています。

例えば、子供が走ると「転ぶから気を付けない」と言ったり、それで転んだりすると「ほら、言ったでしょ!」と叱ったり。

主人にも注意されるのですが「あれしなさい」「これしなさい」「そんなこと止めなさい」と本当に“転ばぬ先の杖”が多い、多すぎると思います。

先日はロープでできたジャングルジムを登ろうとしてつい「やめなさい、あなたにはムリよ!」と言ってしまいました。

他にも同じぐらいの子で登っている子もいたのに・・・。

親と同じ言葉を吐いている自分にギョッとしました。きっと私もこの先、やる気を失くす言葉を吐くようになってしまう。そう思うととても不安です。

パピーさんは「失敗をさせなさい」とおっしゃっていますが、私は子供が失敗したり、怪我をするのがとても怖いのです。

きっと母も「人目が気になる」だけでなく、子供に怪我をさせたくないという気持ちがあったのだろうと思います。

私がこのままですと、きっと子供が新しいチャレンジをしなくなるでしょうし、子供自身も私のように言いたいことも言えず、何もできない子になってしまうと思うのです。

このままではいけない、自分を変えなきゃと思うのですが、どうすれば私の心配性の考え方を変える事ができるでしょうか?

ココまで・・・

なるほど「失敗の必要性」は分かっていても、いざその時になると怖いと感じるのは、子供を大事に思えば思うほどあると思います。

子育ては「その時」に判断をすることが多いのですが、やはりその子の未来も考えての声掛けや親の姿勢が大事です。

なので私はこんな風にお返事しました。

ココから・・・

モリさん、こんにちは。メール拝見しました。

私のチャレンジ精神・・・とのお話があったのですが、私の場合は周り方の協力が大きくて、決して私だけの力ではありません。

でも、もしかしたら人よりも新しいものをやってみたいという気持ちは強いかもしれません。

周りから反対されても「勝手に言ってろ」で聞き入れませんしね(笑)。

そう言えば、子供の頃は「そんなの無理だ」と言われたことは少なかったかもしれません。

あ、でも一度だけ。私が「ピアノをやりたい」と言った時には「飽きっぽいあんたに続けられっこない」と母に言われたことは覚えています。

そのピアノも「大人になったらやってやる」と心に決めて、20歳の頃に自分のお金でピアノを買い(とても高かった)授業料も自分で払って、数年間没頭したことがありました。

(子育てや仕事で長いブランクがありましたが、今、又弾き始めています)

それはそうと、モリさんのお母さん、人目を気にする方で「あなたにはムリだよ」とか「できっこない」みたいな言葉を掛けられて、

モリさんご自身は、言いたいことが言えない子になってしまった、とありましたね。

そしてモリさんも、お母さんに似てきたのかな?息子さんに「やめなさい、あなたにはムリよ!」と言ってしまったようです。

モリさんも「失敗は必要」と分かってくださっても心の底では「失敗をさせたくない」「怪我をさせるのが怖い」とお考えのようです。

そうですよね。やはり大事に思っているからこそ心配になりますもの。

でも実は「失敗させたくない」「怪我をさせるのが怖い」とお考えなのは『今だけ』をご覧になっているからなんです。

これはとても大事な事なのですが、子供たちは必ず成長しますよね。

今は4歳ですが、来年には5歳。もう2年後には小学校・・・とどんどん大きくなっていきます。

そして小さい頃は体が柔らかく、転んでも大きな怪我にはなりませんが、体が大きくなってから変に転んだりすると骨を折ったり、大怪我に繋がることがあります。

これって心の面でも同じで、小さい頃は少々の躓きがあってもたやすく乗り越えていくのですが、年齢が高くなってからですとトラウマになりやすくなってしまうのです。

例えば、赤ちゃんの時、子供は何度失敗しても、自分で立って、歩こうとしましたよね。

でも怪我をする事はありませんし、決してあきらめる事もなかったはずです。トラウマになった子なんていませんよね(^^)。

親が教えなくても、どんどん歩けるようになって、走れるようになって、物を投げたりができるようになっていきます。

でもそれは自分が「できるようになる事が楽しい」からです。できる喜びが勝っていて、転ぶことなど何も怖くないのです。

もちろん危険な場所は避けなければいけませんが、子供が恐怖よりも喜びを優先する幼少期こそ、いろんな体験をさせて、うまく行かない事、失敗することを経験させてほしいのですね。

幼少期は「失敗させない」ではなく、大きくなった時に失敗して立ち直れなくならないように、たくさんの失敗と“そこから立ち上がる練習”をさせてほしいのです。

それと・・・モリさんは「ドリームキラー」という言葉をご存知でしょうか?

直訳すれば「夢の殺人者」なのですが、この「ドリームキラー」とは「あなたにはムリ」とか「そんなのできるわけない」と言う人の事を言います。

それが「夢」でなくても、「こうしたい」「ああしたい」という思いや目標を否定し、やる気を削ぐ人の事をそう呼ぶのですね。

でもその「ドリームキラー」になる人は、とても仲の良い友達だったり、尊敬している先生だったり、職場の先輩、そして『親』に多いのです。

親身になって考えているからこそ「失敗してほしくない」。だから忠告をするのですね。(今のモリさんのお気持ちと似ていませんか?)

モリさんの場合、お母さんに「あなたにはムリよ」「できっこない」と言われて、そのうち、言いたいことも言わず、周りの目が気になる子になってしまった、と書かれていたのですが、

実はこの「ドリームキラーの言葉」はもう一つ厄介な側面を持っているのです。

というのはドリームキラーに「あなたにはムリ」と言われ続けると、言われ続けた本人の中にドリームキラーが育ってしまい、

何かにつけて「私にはムリ」「私にはできっこない」と自分が自分に限界を作ってしまい、最初からできる可能性をつぶしてしまうのですね。

もしかしてモリさんも、そんなところはないですか?「私にはムリ」と考えてしまうと新しい挑戦はおろか、達成感を味わえず自分を卑下するだけになってしまいます。

そしてもし、この気持ちが子供に育ってしまったら・・・怖いですよね。

ですから親はドリームキラーにならないように意識してほしいですし、

すでにそんな気持ちが少しでもあるのなら、モリさんご自身が何かにチャレンジしてほしいのです。

実は、この講座を学んでいる方には、子育てをしていく中で、その必要性を学び、お母さん自身が新しいチャレンジをし始めた方がたくさんおられます。

私がお聞きする中で、最も多いのが「保育士の取得」です。資格を取って保育園に就職したり、それを生かして新しい仕事をし始めた方もおられます。

他にも「行政書士」や「介護士」に挑戦した方もいらっしゃいますし、運動面では「一輪車」「空手」「クライミング」を子供と一緒にやってみたり

ヨガをやり始めて、インストラクターになった方もおられます。

一輪車に挑戦した方のお話をメルマガで紹介したことがありましたので、是非読んでください。(最後にURLを添付しています)

そうやって何かチャレンジをして「出来た!」をご自分で経験することで、自分自身の中で育ってしまったドリームキラーを追い出すことができるんですね。

(それに頑張っている親を見ている子供は「お母さんには負けないぞ」って思ってくれますから、一挙両得です)

まずは(1)ご自身がお子さんの成長を長期間で見ておられるか?

そして(2)ご自分が「ドリームキラー」になっていないか?

最後に(3)ご自分の中に「ドリームキラー」が育っていないか?

そんな風に振り返ってみると、今後違ってくるのでは?と思うのですが、いかがでしょうか?

ココまで・・・

こんな風にお返事したところ、モリさんは、こうご報告くださいました。

ココから・・・

パピーさん、お返事ありがとうございます。

パピーさんと私の違い。やはり幼少期の親の言葉にあったのかもしれません。

でも子供の頃に「飽きっぽいからムリ」と言われたピアノを大人になってから自分で買って、習いに行かれた・・・って、やっぱりそれができる人は少ないと思います。

だけど・・・そんな風にやりたいことができたら楽しいだろうな~とも思いました。

パピーさんからお返事を頂いて「ドリームキラー」という言葉を初めて知りました。

そして私の中にはとても大きな「ドリームキラー」が育っていたことが分かりました。

「どうせ私にはムリ」

はい。常にそれを思っています。だから逆上がりもできませんし、実は自転車にも乗れません。努力もしませんでした。

今まで達成感を感じた事は・・・と考えるほど少ないと思います。

それと一輪車を頑張ったお母さんの記事、読ませて頂きました。

子供さんと一緒に練習することで、子供さんもやる気になって、ドロシーさんも自信をつけておられるその雰囲気も伝わりました。

素直に「うらやましい」「自分もそんな気持ちになりたい」と思いました。

他にも、保育士や行政書士、空手、クライミング、ヨガと、多くのお母さんが挑戦し始めているんですね。みなさんすごいです。

「え~。私には・・・」と瞬時に思いましたが、これが自分をダメにしているのですよね。

ですから決めました。

子供が挑戦しようとしたら決してその気持ちを否定しない。自分が怖いと思ったら自分ができる最大限のフォローをする。絶対に子供のドリームキラーにならない!

そう思って「もう一度チャレンジだ!」と、先日のロープのジャングルジムのある公園に行きました。

もじもじしていた息子に「登ってもいいよ」と言うと「え、いいの?」と言って嬉しそうに登り始めました。

私はとても怖くて、いつ落ちてもキャッチできるように下でスタンバイしていましたが、最初は3メートルぐらいで怖くなってしまったようで、

「今日はここまででいいにする・・・」と自分で降りてきました。それはそれは慎重に。

降りてくると「あ~、怖かった~」と言いながら、数分休むと「もう1回行ってくる」と又、チャレンジ。私は又、下で待機。

2度目は1度目よりもほんの少し高いところまで登って降りてきました。そして又、数分休むと「もう1回」と。

何度も繰り返すと、ロープの掴み方も登り方もスムーズになって行きました。

私も最初は怖かったですが、上り下りも上手になって私の怖さも収まり、下でスタンバイする必要はないかな?と外から見るようにすると、

「ママ見て~ママ~」と嬉しそうに手を振っています。

思いっきり遊んだ息子は、満面の笑みで「どうだった?僕、すごいでしょ?かっこよかった?」と今まで見た事のないくらい嬉しそうで、

その後の夕飯もモリモリ食べて(いつもはご飯も集中できず、お風呂も時間が掛かるのに)すぐにお風呂にも入り、布団に入ったらコテンと眠りました。

(おかげで今、こうやってお返事を書けています)

今までは「やめてよ」と言えばやめてくれるのですが表情はいつも不満そうだし、今日ほど楽しそうな様子を見る事はありませんでした。

私の中の「ドリームキラー」。早く排除するために、私も何か始めようと思っています。

まずはロープのジャングルジム、見てるだけじゃなくてやってみようかな?

そんな事からでいいでしょうか?

ココまで・・・

今まで「怖いからやめて」と思っていたモリさんにとって「私もロープのジャングルジム、やってみようかな?」と思えた事だけでもすごい変化だと思います。

もちろんそこからで結構です(^^)みなさん、お子さんと同じものをチャレンジしたり、子供が勉強している時に自分も資格の勉強をしたのです。

その挑戦は自分の殻を壊すことになるでしょうし、怖さを超えた時、きっと武者震いするような達成感があると思います(^^)

是非、続けてみてほしく思います。

そしてお返事の中にもありました、一輪車の挑戦の記事ですが、下記にURLを添付しておきました。

よろしかったらご覧くださいね。

第264号 目標達成への道のり 

第265号 目標達成への道のり2 

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パピーいしがみ 人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。

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