第1169号 時間が守れない
こんばんは。パピーいしがみです。
お子さんが時間を守れない、というお悩み、多くの親がお持ちでおられると思います。
特にテレビ、ゲーム、ユーチューブなど、子供を誘惑するアイテムはとても多くて、ちょっと気を許すと、
「あと5分」「もうちょっとだけ」「これが終わるまで・・・」と徐々に伸びて終わりが無くなります。
そして最初は「もう時間だよ」「終わりにしてよ・・・」ぐらいだった私たちの声も
「いい加減にしなさい!(怒)」となってしまいますよね。
子供が時間をきちんと守る、いい方法はないでしょうか?
ね~。ホント難しいです。
はっきり言って“良い方法”はありません。
でも私は“良い方法”は無くても、親はこの「時間を守れない」を放っておいてはいけないと思っています。
ちょっとその辺り、お話ししたいと思います。
まず、この時間についてご相談頂いたのはEIMIさん。娘さんは7歳です。
頂いた内容はこうでした。
ココから・・・
冬になってから、よく感じるようになったのですが、
朝こたつから出られない、学校に行く時間を過ぎる(集団登校ではありません)、
ギリギリに到着(マンモス学校で、遅れる子が結構いるようなので、ギリギリでも目立たない)、
連絡帳を書く時間がない(書いても提出時間が過ぎるので、先生の確認印が押されてない)、というのが朝のルーティンになりつつあります。
学校帰宅後も、友達と約束したと言いながら、宿題もせず本を読み出すので、私が声をかけると「そうだ!」と言ってやり始めます。
取り掛かる時間が遅いので、当然約束の時間に遅れ、遊ぶ時間も減ります。
本人もそれは嫌なようで、先日は「私のバカ!」と言いながら宿題を急いでしていました。しかし、また同じことを繰り返しています。
友達と約束のない日は、おやつを食べたらすぐ宿題しよう!と声かけしますが「やる気がないからあとで」と言って結局寝る前にして寝るのが遅くなります。(寝るのが遅くなっても朝はきちんと起きられます)
お風呂の時間も声かけしますが、テレビを見ていたりしてこず、これもまた寝るのが遅くなり、
「いい加減にしなさい!」「時間やルールを守りなさい!」「やるべきことをやりなさい!」と叱ると
「はい。明日からはきちんとします!ごめんなさい」と反省はしますが、なかなか時間を守ることができません。
「社会に出るとそういう訳にはいかない、やる気がなくても、やるべきことはやらないといけない、お父さんお母さんもやるべきことをやっている、のんびりタイムも必要だが、今はきちんとする時間だ!」と話をしています。
伝え続けることが大事なのかな?とは思いますが、毎日のことなので、イライラしてしまい、
寝る前は私も怒って就寝、という日々です。寝る前はお互い今日あったことを話したり、笑ったりして寝たいです。
ココまで・・・
というご相談でした。
EIMIさんの娘さんが通われている学校はたくさんの生徒さんがいるようで、遅れてくる子も多く、遅れてもあまり目立たないようです。
今は「学校に来れない子」もいるので、遅刻をしても以前のように叱られるってことは少なくっています。
だからやはり時間の概念は(学校では時間割がありますが)主に生活の場である『家庭』での学びが大きいと私は思っています。
でも怒鳴るばっかりでは家庭内がイヤな雰囲気になりますし、怒ってもそれを無視するようになったらさらに腹が立ちますし・・・。
なので私はこんな風にお返事しました。
ココから・・・
EIMIさん、こんにちは。メール拝見しました。
「時間が守れない」ということですが、やはり多くのお子さんが難しい部分ではありますね。
ただEIMIさんの対処は「声を掛ける」のみなんですか?
とすると、それって「遅れても何とかなってる」のです。
例えば
“朝こたつから出られない、学校に行く時間を過ぎてギリギリに到着(マンモス学校で、遅れる子が結構いるようなので、ギリ ギリでも目立たない)”
“連絡帳を書く時間がない(書いても提出時間が過ぎるの で、先生の確認印が押されてない)・・・”
ということは
遅れても(お母さんから文句は言われても)自分は困らないし、学校に遅れても怒られない、先生の確認印がなくても、痛くもかゆくもないわけです。
“友達と約束のない日は、おやつを食べたらすぐ宿題しよう!と声かけしますが「やる気がないからあとで」と言って結局寝る前にして寝るのが遅くなります”
これも後で宿題をやっても寝るのが遅くなるだけで痛くもかゆくもありません。
“お風呂の時間も声かけしますが、テレビを見ていたりしてこず、これもまた寝る のが遅くなり・・・”
これも結局、テレビは見れるわけですし「明日からきちんとします」と言っておけば、その場はしのげるわけです。
これらは結局「時間なんか守らなくたっていいんだ」って教えているのと同じで、時間を守らせようと思うのなら「守らなければ痛い思いをする」って知らしめなければなりません。
例えば、もし私なら、朝、いつまでもこたつに入っているのなら、
先に「こたつに入って時間に合わせられないのならこたつを片付けるよ」と言っておいて、
それでも時間を守らないのなら、無言でこたつを片付けます。
テレビを見てばかりいて時間を守れないのなら、コンセントを切断します。(これはコンセントが付いていたらショートしますのでもしやるのならプラグを外してやってください)
これは、親は口だけじゃないぞ「本気だぞ」と感じさせる為なのです。
子供にとって痛い思いを体で感じさせる。そして親の本気の姿勢を見せる事。
私はそれが必要だと思いますが、いかがでしょうか?
ココまで・・・
まあ、子供の「時間を守らない」のは、それをやれば今後、子供が完全に時間を守るようになるか?と言ったらそんな事はありません。
子供への誘惑はずっと続きますからね。
結局、今回は親がしっかりNO!を徹底することをお願いしたのですが、
※重要なのはここからで、EIMIさんからはこのように追加でご質問を頂きました。
ココから・・・
時間についてですが、口で言うだけでした。主人も同じです。
本人の行動を待っていて、できたら褒めようと、行動するのをただ待っていました。何かスイッチが入るのではないか?と期待していました。
確かに時間が守れなくても、そう困ることはない状況でした。
宿題もなんだかんだ終わるし、友達とも遊べるし、朝も起きれて遅刻もしたことがありません。「時間が守れなくても大丈夫じゃんー」と学ばせていたのですね。。
ただ、コンセントを抜いたりコタツを片付けて守れる様になっても、何だか“親のアクションがあるからやる”という様に感じてしまうのですが、どうでしょうか?
私がいない時はまたいつもの様に戻る様な気がします。
なんとなく理想として、時間が守れなくて本人が困って、あぁ時間を守らないといけないんだな、とそういう経験をさせて自分で気付かせたい、
そうして初めて身につくイメージでいたのですが、これはもう少し大人になってから??でしょうか。この辺どの様にお考えか教えていただきたいです。
ココまで・・・
時間にルーズ。これは子供達だけでなく、大人でもそんな経験はありますよね。
「まだいいか」「もうちょっとだけ」そして「あ、まずい」と気づいたり、実際に遅刻してしまったりもあります。
大人である親もそうであるように、子供も同じで、何かをすることで子供が完璧に時間を守れるようにはなりません。
そこには本人が失敗して「あ~やっちゃった!」「ちゃんと時間を守るように出来なきゃ困るぞ!」って思わない限りは本当にできるようにはならないのですね。
なので、こんなお返事をしました。
ココから・・・
おはようございます。
“ただ、コンセントを抜いたりコタツを片付けて守れる様になっても、何だか親のアクションがあるからやる、という様に感じてしまうのですが、どうでしょうか?”
“私がいない時はまたいつもの様に戻る様な気がします”
とあった件ですが、これは確かにその通りで、親がいなくなった時、本人ができるかどうか?は、誰にも分かりません。
現実には本人が大学生などになり、誰にも強制されなくなった時、
時間を守らない事で自分の不利益になり「守らなくちゃならないな」と思うかどうか?が将来的には大きな分かれ道になるのだと思います。
ですがだからと言ってその時を待っていて「時間を守らない」を子供の時の習慣にしていてはいけないと私は思うのです。
本人の考え方の基礎として「時間を守らなくても全然問題ないはずだったのに」と育つのと、
「お母さんに厳しくされたけど、必要な事だったんだ」と育つのでは雲泥の差があります。
親ができる事は、子供が大人になった時に「ああ、言われた通りだった」と感じる事であり、その考え方の基礎をつくる事だと思うのですね。
子供のフォローをできるのは、親がいる時だけです。
ですからまだ子供が小さい時、親が修正できるのであればすべき、だと私は考えています。
ココまで・・・
そう皆さん“教育って大事!”と思っておられるはずです。
それは「学校の成績」だけじゃなくて、人に対する姿勢や、物事の考え方、善悪、ルール、生活態度なども、子供を育てる中で「教育」として教えていきます。
それらは当然、一回何かをすれば解決する、というものではなく、子供が成長するまで長期間を使って「教えて」行くものです。
この“時間を守る”のも同じで、やはり家庭内で長期間にわたり教えて行かなければなりません。
上記のようにお返事した後、EIMIさんからはこうお返事を頂きました。
ココから・・・
パピーさん
日曜日にも関わらずお返事下さり、ありがとうございます。
親がフォローできる時に、時間を守る考え方の基礎を作る、習慣を作る。納得です!!!腹に落ちましたm(_ _)m
一人暮らしを始めた時に、厳しく時間を守らされた経験があるのとないのと、、、違いますねー。
今朝、早速実践しました。
まず朝テレビを見出したので、何時まで見るか決めてもらい、その時間にやめなかったのでポチッと消しました。
宿題をしなければならなかったので、時間を決め、その時間に机に座らさせました。そして時間はかかりましたがちゃんと終わりました。
「時間を守るってどうー?」と聞いてみると「うん!いい感じ!」と言っていました(^_^)
やるべきことが終わり、私からガミガミ言われることもなく自由にできる~というのが嬉しかったのだと思います。
私も口だけでなく行動を起こし、親の本気を見せ続けなければと思います。
習慣になるように、私も子供と一緒に時間への意識を高めるように頑張りたいと思います。(だらける時はトコトン一緒にダラダラを楽しみたいです。)
いつも、沢山の気付きを下さり、本当にありがとうございます。
困ったらパピーさんがいらっしゃる、と言うのが私の支えになっているなぁと思います。また、よろしくお願いいたします。お身体に気をつけてお過ごしください。
ココまで・・・
EIMIさんが「納得!!」「腹に落ちました」と言ってくださったように、ご理解して頂けて良かったです(^^)
これって様々な場面で多くの方(親)が感じている事だと思うのですね。
「その時は親がいるからいいけど、親がいなくなってもできるのか?」って。
それはもちろん分かりません。
でも自分が育ってきた家庭で、時間を守る生活をしていたか否かで、子供たちの時間に対するベースは全然ちがって育つのは当然と言えると思います。
“私も口だけでなく行動を起こし、親の本気を見せ続けなければと思います”
はい、必ずそれが子供の中に蓄積されていきますからね。応援しています。頑張ってくださいね♪
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。