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第1203号 人生の主人公に

こんばんは。パピーいしがみです。

今週、ちょっと興味深いご報告を頂きましたので、皆さんにもご紹介したいと思います。

今、テレビでは統一教会と政治家との関係が国会をにぎわして、連日ニュースになっていますね。

他にも奥さんが信者となってしまった男性の訴えや、二世信者として生まれたお子さんの訴えなど、今後いくらでも出てきそうな感じです。

実際、私も統一教会の二世信者さんからご相談を頂いて、お返事したこともありました。

その方は韓国に嫁がれた方でしたが、大変な苦労をされていることを切々と話してくださいました。

私も「自分で考えて“おかしいな”“変だな”と感じるのなら、やり直してもいいんですよ」とお返事しても

「それは決まりを破ることになるのでできません」と二の足を踏まれていました。

巷では、そのように間違った強い考え方を教え込むことを“洗脳”と言いますが、それが正しいと教え育てられた方にとっては、

幼少期から教えてもらってきたやり方が『普通』であり、違う考え方が“新たに注ぎ込まれたもの”となり自分の方針を変えることが怖いのだそうです。

そのあたり、ご自身も二世信者だったと言われていたmeimiさんから、こんなメールを頂きました。

ココから・・・

パピーさん、こんにちは。meimiと申します。

いつも貴重なお話をありがとうございます。“幸せなお母さん”を勉強させていただくようになってから、全く違った日々を送っています。

子供たちも明るく元気で、とても健やかにのびのび育っています。

上の子は小学校2年生。下の子も年中さんになりました。時には喧嘩もありますし、わがままも癇癪ももちろんあります。

でもパピーさんから「それでいいんです」と言われ、いろんなタガが外れて、私も新しい自分を見つけ、子供たちも失敗を重ねて成長しています。

主人も子供たちと一緒になって遊び、じゃれあい、笑顔が絶えない毎日を過ごしています。

前にもお話ししましたが、私たち夫婦。ある教会の二世信者同士で結婚しました。

(本当は教会名も記載されていましたが、ここでは「ある教会」としておきます。結構有名な団体です)

今、統一教会にスポットが当たっていますが、私たちは統一教会ではないものの「わかる~」とか「そうなんだよね~」と二世信者さんたちが言われていることや、その気持ちがよくわかります。

それでも私達夫婦は、小さいころからの知り合いでもあり、同じ教会で勉強した仲でもあり、価値観も似ていて、きっと一生この教会で生きていくんだろうと思っていました。

ところが、子供が生まれ、うまくいかないとき、何気なくパピーさんのホームページに触れて、

教会の言っていることとほぼ180度違うのに、問題は解決し、お母さんもお父さんも楽しそうで、子供たちものびのびすくすくと育っている様子を読んで、

私たちの勉強してきたこと正しかったのか?と思うようになりました。

「“幸せなお母さん”をもっと知りたい!」「でもそれを言ったら夫は何というだろう?」と思って悩むこと約1年。

でも子育ての悩みは次々出てくるし、2人目を授かった時に、やっと夫に「今、これがすごく参考になっていて、勉強したいんだけどいい?」と聞いてみました。

夫は「じゃあ調べてみるよ」とは言いましたが、その後、良いとも悪いとも言いません。

でもそれは大体予想していました。

というのもその教会の教えは「従順であること。自分で考えて行動してはいけない。すべては聖書に書いてあるのだから従うだけでいい」なのです。

そして失敗しない為の指針が網羅されています。

でもパピーさんは真逆ですよね。

「自分で考えて行動するんだよ」「自分で判断できるように」「失敗こそが経験」「経験を重ねた積み重ねが自信になる」ですものね。

教会では子供をしつけるのに鞭(ムチ)を使ったりします。(全員ではありません。我が家もありませんでした)

そして従順に従うことを強制された子はみんな自信がありません。

あ、そうそう。パピーさんは「兄弟げんか大賛成!」ですが、教会では「喧嘩なんてもってのほか」で、スポーツでの対戦も禁止です。

もういろんな面で、教会とは真逆。

教会内で生きる私たちはさまざまな制約の中で、群れの中の一人として生きることを推奨されていました。

でもパピーさんのお考えは「自分が主役!」「楽しいことが大事!」「その楽しさが自分を伸ばす!」と、まぶしすぎるほど輝いて見えました。

子供にも「あれはダメ、これはダメ」「ほら~ダメだったでしょ」と言うより

「やってごらん」「自分のやり方でいいんだよ」「あ~、失敗しちゃったね。でも次はうまくいくかもよ~?」の方が全然子供の表情ややる気が違うのです。

もし自分だけなら「この我慢はいつか報われる時が来る」と教会の教えに従い続けていたかもしれませんが、

自分の子供たちにそれをしていたら「報われるまでの何十年待つの?」「それを待つより今、喜びを知って成長した方がいいのでは?」と思うようになって、

なかなか結論が出ない夫に「もし許してくれないのなら、結婚を考え直したいとまで考えている」と言いました。私にとってもすごい勇気のいる言葉でした。

(離婚は、教会内ではとてもいけないこととされています)

夫からの了解も出て、勉強を始めた私は新鮮な情報に毎日心が躍るようでした。

ですが私に葛藤がなかったわけではありません。今までずっと「従順」で「自分の判断で行動しない」のが正しいと生きてきた私にとって、

自分で考えて行動していいのか、何か災いが起きるのではないか?とすごく怖くて、いけないことをしているような気がしていたのです。

せっかく会員になったのだから、とパピーさんに私の気持ちを相談をさせていただきました。

そうしたらそのお返事は目からうろこでした。

『教会に入って真実を学び、それに反したことをすると災いがあるとしたら、

その真実を知らない人たちが行動していることは、ほぼすべてが反していると思います。

でも、他の人たちに災いがあるか?と考えると・・・そんなに起きていないのではないでしょうか?

少なくとも、私は私のやり方で何十年とやってきているけど、そこに災いが起きたことはないし、

もしあったとしても、教えに反したから起きたのではなく、反しても反しなくても起きていたと思います。

それに何かが起きたら、それは必ず学びの一つになると思うし、それを考えると、私たちの周りに起きることって、災いなんて一つもなくて、すべて自分のプラスになることばかりだと思いますよ♪

ちなみに私はそれを「すべての事象は必要にして善である」って考えています(^^)

ただ、だからと言って教会を非難する必要はなくて、私は参考になることは少なくないと思っていますし、良いとこ取りでいいと思うのです。

あえて敵対する必要もありません。

どちらかに偏るのではなく、ご自分の納得することは取り入れるハイブリッドでいいのです。ただそれも“自分で判断”するのです』

とお返事をいただいて、すごく納得しました。

例えばこんな話を人にすると「脱会しなさい」とか「間違っている」という人はいても「良いとこ取りでいい」なんて言われる人はいませんでした。

テレビでもそうですよね。統一教会側と被害者側。まっぷたつに割れています。

でも「自分の判断でいいところは取り入れればいい」なんて、すごくフレキシブルで柔軟な考えだな~って思ったのです。

今まで災いが怖くて行動できなかった自分や、失敗が怖くて躊躇していたことなど、根底から覆されたようで、

とてもすがすがしく納得できて今は「私の30数年を返して~」という思いです。

肩の荷が下りた、というか、今までの重荷がすべて取り払われたような開放的な感覚を覚えました。

「そうか~。災いを怖がっているより、災いも自分のプラスに考えるのか?“すべて自分にとってプラスになることばかり”か~!」

そう考えると見える景色が全く違いました。自分自身の未来も明るく思えるし、子供には親が想像もつかないほどの可能性がある。

それを感じると毎日が楽しく、朝からワクワクするのです。

パピーさんの勉強を始めてすぐに、教会内で小さいころから知っている方に「この頃〇〇(私)ちゃん、すごく明るくなったね。お子さん(下の子)ができたからかな?」と言われました。

口では「そうですね。子供たちは元気をくれますから」とは言いながら、心の中で「違うよ。囲いが取れたからだよ」と思いました。

教会ではよく私たちの事を「羊」に例え、群れであることを推奨していました。

群れでいることはとても安全かもしれないけど、いつもそこには囲いがあって、囲いから出ることをみんな恐れています。

私もずっと恐れていました。でも子供に同じ思いをさせたいか?と考えると間違いなくNO!なのです。ただ自分の考えに自信がない。もし何かあったら怖い・・・。

きっと二世信者の皆さん、同じように思って過ごしてきていると思います。

とても抑圧された狭い世界で育ってきて、親も周りもみんな同じ考え。だから異常な考えでも正しくなくても「それが一番安全」と思いこんでしまうんですね。

本当の安全は自分で自分を守れる事だ、と今はわかります。でも当時は分からなかった。

夫はとても優しい人なので、私の考えもわかってくれますが、両方の親にも心配をさせたくないと思っているので、私も夫も脱会はしていません。

そんな風に夫にも「私と親とどっちを選ぶの?」ではなく、「私の考えも認めてね。もちろんあなたの考えも認めます」のスタンスですと、すごくうまくいくのです。

そしてあまり新しい考え方を好まなかった夫もこの頃は「自分が思うには・・・」と言うようになってきました。

パピーさんのこの「ハイブリッドでいい(でも自分の判断で)」は私にとっての大きな学びになっていて、悩んだ時、困った時の判断基準になっています。

教会でのお話も参考になることや学びになることは多いです。ですから教会にNGを突き付けるのではなく、教会からもいいところは頂いて、違うところは遠慮する。

自分で取捨選択をして、上手に付き合っています。そして「これが私の判断だから」と結論付けています。

夫は最初「え、そんなのもあり?」と言っていましたが、私は「自分の判断ならいいんだって」と返事をしています。いまさらですが、いいんですよね?パピーさん。

世間、お仲間、両親、私たち夫婦、子供・・・何か一つの考え方で固執すると孤立してしまうけど「自分も認め、相手も認める」と、周りの人たちとのかかわりを壊すことなく、良い感じで付き合えます。

そして何より子供たちの表情や目が違います。

こんなことは言うべきではないかもしれませんが、教会には子供と同じぐらいのお子さんもおられます。でも常におとなしく自信なさげ。(でもそれが教会の望む「従順で素直」な姿です)

うちの子は、静かにすべき時には静かにできますが、遊ぶときははっちゃけます。

「遊びの教室」でも、いろんな遊びに夢中になって取り組み、汗びっしょりになって、おなかペコペコまで体を動かし、もりもり食べてぐっすり眠ります。

おかげで風邪もひかなくなりましたし、ケガもしなくなりました。

サッカーもソフトボールも、タグラグビーも短距離走も、新しいことに「楽しい・楽しい」と積極的に参加し、弟もそれを見て真似をし、日々自信をつけてきます。

最初は転ぶたびに心配していましたが、今は本当に転ぶのが上手になりました。かすり傷さえ付きません。(パピーさんの「失敗こそが~」を目の前で見て納得してます)

その自信が勉強にも生かされていて「わからない」よりも、まず「やってみよう」としています。

幼稚園年少の頃(私がダメ・ダメ言っている頃)は、「どうせできないもん」と言っていた子です。どれだけ自信がその子の可能性を広げるか驚きます。

テレビで放送されているように、教会の教えをかたくなに守ろうとする親と、それを拒否する子供で家庭がバラバラになるケースは、実はどこの教会でもあります。

でもそうなりますよね。みんな強制は嫌いなのですから。

なのにどの教団も教会も、子供を従わせようとするのは共通しています。そして子供の目は輝きを失っていきます。

でも「自分で考え判断すること」や「楽しいが一番」「自信が可能性の扉を開ける」など、

私は、知らなかったら一生経験しなかったであろう、これらの結果を目の前で見させてもらっています。

今までの感謝と、私たちの変化、そして「いま楽しくやってます♪」のご報告を含めて、メールさせていただきました。

長々お読みいただきましてありがとうございます。いつも感謝しています。これからもよろしくお願いします。

ここまで・・・

meimiさん、貴重なご報告、ありがとうございます。

「いいとこどり」にご主人さまが「そんなのもあり?」と言われていて、meimiさんも「いいんですよね?」と確認をされていましたが、

もちろんそれでOKです。

ちゃんと必要なもの、そうでないものをご自分の判断で取捨選択する。それなら何も問題はありません。

また、完全に自分たちの環境を変えてしまうのではなく、いい塩梅でお付き合いもできていったらそれがベストだと私は思います。

それに子供たちの様子や過去とや他の子との比較を見ると、「これでいいんだな」とお感じになると思います。

頂いた文面に「いろんな遊びに夢中になって取り組み、汗びっしょりになって、おなかペコペコまで体を動かし、もりもり食べてぐっすり眠ります」ってありましたね。

これって子供たちには何の不安もなく、目を輝かせて生きているってことですよね♪その環境ができていることが何より素晴らしいと思います。

少し前のメルマガで「イヤと言える、が大事」というお話をしていますが、これは子供だけでなく大人でも同じこと。

特にそんな環境になかった方々が「それは違う」「私はイヤ」と声に出すことはとても難しいことだと思います。

でもそれが自分を守り、また、家族を守ることでもあるんですね。

「従順であり、従うだけ」は楽かもしれません。でも人生の主人公ではなくなります。

自分の物語は自分が主人公のはずですよね。
そして自分で自分の物語を作り、その物語を輝かせてほしいです。

また、それって誰もができることなんです(^^)。

meimiさんも、自分の人生を自分で歩き始め、目の前は輝いているみたい。ぜひぜひこれからもご主人と、子供たちと一緒に創っていってくださいね♪

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パピーいしがみ 人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。

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