第1205号 子育て、終わりの始まり
こんばんは。パピーいしがみです。
先週のお月様はきれいでしたね♪
月食があんなにきれいに見えたのも珍しかったし、あれだけ何度も月を見たのも「いつぶりかな?」と思うほどでした。
皆既月食は1日だけでしたが、その後も月が大きくてきれいで、夜道も明るかったです。
各地で紅葉のニュースも増えてきて、いい季節を感じています。
さて、今日のメルマガは「子育て、終わりの始まり」としました。まあ端的に言ってしまうと「思春期」の事です。
まだお子さんが小さい方にとっては「思春期っていつだろう?」と思うかもしれませんし、
今、真最中だとお感じの方には「いつまで続くの?」とお感じかもしれません。
でも、お子さんが成長する過程において必ず思春期は到来し、そして去っていきます。
その時のために今から(心の)準備をしておいてもいいと思い、今日はそのお話をさせていただこうと思います。
ご相談いただいたのはmilkさん。こんなメールを頂きました。
ココから・・・
パピーさん、ご無沙汰しています。
小学校1・2年生で「学校行きたくない」で相談させていただいた娘も、今年6年生になりました。
あの時はいろいろとお力になっていただきありがとうございました。
お母さんべったりだった子も、だんだんに親離れが始まって「いい傾向」だと思っていましたが、
4年生では親よりも友達といたがることが増え、6年生の今は、ほとんど親の言葉は聞かなくなりました。
パピーさんのテキストで子供の変化はわかっていたつもりでしたが、子供の成長に親が順応できず、今、ちょっと悩んでいます。
私も今は「下の子(男の子2年生)は可愛いけど、上の子は可愛くない」という風になり、
当時パピーさんがよくメルマガで書かれていた「上の子かわいくない」にそんな事あるのかな~?と思っていましたが、今の娘は、ほんっとにかわいくないです。
ああ言えば、こう言う。「〇〇しなさい」と言えばムスッとしたり、聞こえるようにため息ついたり。
イラッとどころか「カチン!」ときて「その態度はなに!」と言いたくなります。
いままでも「そういう時期だから」と我慢していましたが、先日ついにやってしまいました。
それは10月初旬にあったメイク事件が発端でした。
幼稚園~小学生の子供が、お母さんの真似をして口紅を塗って・・・という事は、まあどのお子さんもあるでしょうし、微笑ましい姿ですが、
今年コロナが収まり制限が緩和されて、友達数人で遊びに行くと言って、
赤い口紅をつけて、マニュキュアも真っ赤。アイシャドウをばっちりと塗って、出かけようとしました。
(ただマスクは持っていたと思います。土曜日の午前中でした)
服はまだ11歳の子供ですが、顔はまるで夜のお店のお姉さんのようで、違和感しかありませんでした。
私は玄関でその様子を見てとっさに「なに!そのみっともない顔は?!ご近所に恥ずかしい、やめなさい!」と言ってしまったのです。
その時にムッとして娘は私をきつく睨み付けました。
そして「うるせーばばあ!」と言って、玄関を力の限りに閉めて出ていきました。
私としては「“ばばあ”って何よ!」とか「“うるせー”って・・・」と、イライラとしながらも、
「あ~、やっちゃった~」と思い、言いすぎたことを反省していたのですが、
変な男の人に声かけられたりしないだろうか?とか、羽目を外しすぎて問題を起こさなきゃいいけど・・・と心配をしていました。
門限の7時には帰ってくるだろうから、家を出る時の私の言葉をまず謝ろうと思っていました。
が、門限の7時を過ぎても帰ってこない、8時を過ぎ、9時を過ぎたあたりから、心配が怒りに変わってきました。
でも何かあったかもしれないし、友達の家に電話をしようか、いよいよ警察に連絡か・・・と思っている時、
夜10時を過ぎてやっと「ただいま」と玄関で小さな声が聞こえました。
当初は今朝の事、謝らなきゃと思ったものの、顔を見た途端「何時だと思ってるの!」と言ってしまいました。
娘は不機嫌な顔で「うっさいな~!」と言って、自分の部屋に。
「ごはんは?」というと「いらん」と言って、その日は部屋から出てきませんでした。翌日も朝食は食べず。部屋でずっとスマホをいじっていたようです。
(今、スマホは私のお古を使っており、家の中やWi-Fiのあるところだけで使えます)
昼過ぎに出かけて、パンやお菓子を買い込み、また自分の部屋に入って出てきません。夜にはみんなが寝静まった時を見計らってシャワーを浴びているようでした。
こりゃ明日は学校行かないかな?と思いましたが、朝食も食べずに学校に行きました。(家にいるより私の顔を見たくないようです)
その日から、そろそろ2週間。ほとんど会話らしい会話がありません。
お小遣いは尽きたようで、食事は家で取るようになりました。作っておけばレンジで温めて食べています。
今までも『仲が良い親子』ではなかったですが、それでも会話はありました。
今は、会話がありません。目が合いません。私も本人が何をしているのかわかりませんし、状況がまた一段まずい方向に進んでしまったように感じます。
今の状況、修復しなくちゃいけないですよね?
修復するためにはどうしたらいいでしょうか?ただ、私にそれができるかどうかも怪しいのですが・・・。
それに小学生で化粧ってどうなんでしょう?パピーさんのお考えをお聞かせいただけたらと思います。
よろしくお願いします。
ココまで・・・
という内容でした。
そうなんですよね。milkさんも言われていましたが、「子供の成長に合わせて親が対応を変えていく」ってとても大事です。
でも、おかあさんの気持ちもわかります。
私はこんな風にお返事しました。
ココから・・・
milkさん、こんにちは。
「あ~、やっちゃった」とあって、milkさんもちょっと失敗したと感じておられるようです。
そして娘さんも話もしない、目も合わさない、と書かれていて「修復しなくちゃいけないですよね?」と書かれていましたが、
緊急事態ではないと思いますから、そんなに急いで修復しなくていいと思います。
(ただ今後の考え方は変える必要はあると思います)
小学生ならば、まだ親の援助が必要なことが多いですし、学校からの連絡を親に渡したり、もちろんお小遣いの要求もしたいでしょうし、必ず子供からの接触があります。
その時に普通に接してあげることで、関係改善はしていくと思います。
ただ今後の対応は、やはりmilkさんに「親と子供」という思いから「人と人」という関係にシフトしていく気持ちは必要だと思います。
これは何度も言っていますが、大人になりつつある子供達は「自分でなんでもできる」「いちいち首を突っ込まれたくない」と思っていますからね。
だから「自分の思うようにやってごらん」とやらせてみて、助けを求めてきた時にだけ手を貸してあげればいいのです。
milkさんもすでに頭では「親の態度を変えていく必要性」を感じておられるようなので、子供のプライベートに気を付けて、叱るよりも、自分で失敗をさせてあげるようになさったら良いと思います。
そしてご質問にあった「小学生で化粧って」の件ですが、これって私は全然不思議じゃないと思っています。
やはり思春期になってきて、男の子は性に目覚め、女の子は、美に目覚めるように感じます。(全ての子に共通ではないですが)
私の娘も5年生だったかな?メイク雑誌を買ってきて、家にはさまざまなメイク道具(もちろんお小遣いで買える程度の安いもの)がたくさんありました。
特に今はインスタなどで、小学生でもお化粧している写真が普通に上がっていますし、小学生が出しているメイク動画もありますからね。
私の娘の時より今はずっと、メイクに対するハードルは低いと思います。
ただ・・・やっぱりメイクし始めって、どうしたって(下手で)派手な色を使ったりするので、はたから見ると「おっと・・・」とはなると思います。
きっとmilkさんは、そんな状態の娘さんを見て、ぎょっとしたのでしょうね。
でもね・・・。多分、友達と遊びに行く時なら、ちょっと場違いなメイクだったり、明らかに服や場所と合っていなかったりすると、
友達が「それ変だよ。こうした方が良いよ」と指摘してくれたり、直してくれたりします。
子供にとってはその方が、親に言われるよりずっと響くし「そういう方法もあるのか」と新しい発見になったりしますからね。
それらも含めて「失敗させる」って大事なんです。
それでメイクに対して私がどう考えるか?ですが、私はメイクって悪くないと思っています。
メイクだけじゃなくて、将来的なピアスの穴開けも、ちょっとした整形も、
それで本人の気持ちが高揚したり、自信になったり、新たな自分を発見するとしたら、それはありだと思っています。
もちろんピアスの穴開けが鼻や舌だったり、整形も依存するほどだったり、どこまでもエスカレートするのは本意ではないですが、
「美しくなりたい」という気持ちは誰にでもあって、その一つとしてのメイクなら、私としては叱るより応援したいです。
男性ではまだ一般的ではないですが、若い男性の中にはファンデーションを塗ったり、眉を整えたりが普通になりつつありますし、
特に女性の場合のメイクは、成人女性なら「当たり前」であり、少なくとも「身だしなみの一部」ともなっています。
だとしたらメイクに興味を持つのはとても自然で、小学生でも中学生でも、興味を持ち始めたらいろいろ勉強・研究して上手になっていくのはいいんじゃないかな?と思っているのです。
ただ綺麗になる為のメイクが逆に周りを不快にさせるという事はあります。(単純に下手な時や、TPOに合わない時)
そこはまだ経験の少なさから、本人は綺麗だと思っても「そうはなっていない」という事に気づかねばなりません。
それもやっぱりそこには経験が必要で、もしmilkさんが教えてあげるとしても「なに、そのみっともない顔は?!ご近所に恥ずかしい、やめなさい!」ではなかったな~とは思います。
それともう一つ付け加えておくと、女の子が思春期になる頃って、母親を同じ女性として見るようになり、敵対心を感じる子もいるようです。
そんな敵対心を持っている子にとって、母親の忠告や叱責は、もっとも忌まわしきものと感じることもありますので、
もし敵対心を感じているように思われたら、よけいに忠告や叱責への注意が大事です。
でも完全に自分でできるわけじゃないまだ小中学生の場合は、必ず親に助けを求めたり、アドバイスが欲しい時ってあります。
ですから是非、そのタイミングを待って、その時に対応できいるように準備してあげてください。
イライラもします。「カチン」ともきます。腹立たしいこともあります。でもこの時期が『子育て』の終わりの始まりの証拠でもあります。
いよいよ子育ても終わるのか~と感じながら、接してあげてくださいね。
ココまで・・・
とこんな風にお返事しましたら、milkさんからお返事を頂きました。
ココから・・・
パピーさん。こんにちは。お返事ありがとうございます。
“『子育て』の終わりの始まり”とありました。
前回、ご相談をしたときに「小学生のくせに」「まだまだ子供なのに」と思っていましたが、
そうですよね。もうすぐ12歳。パピーさんの言われている「子育て」の18年間の2/3を過ぎてしまいます。
お返事を頂いて、初めて客観的に見ることができ“「親と子供」という思いから「人と人」という関係にシフトしていく”との言葉をひしひしと感じました。
私も中学生時代に母としょっちゅうけんかしていました。気分が悪いと口をきかなくなるのも、長女とそっくりです。
私が中学生の時に感じていた思春期も、どんどん早くなっているってことなんですね。
まだまだ先だとも思っていたので、いきなり娘が遠い存在になってしまったようでちょっと寂しいです。
ですが本当に怖いのは子供が何をやっているかわからなくなった時・・・とテキストにも書いてあって、中学・高校とその時期が訪れるかもしれません。
今後は口出しは極力控えて、娘から聞いてくるタイミングを待つようにします。
パピーさんが「すぐに関係修復をしようとしなくてもいい。まだまだ子供から接触がある」と言われた通り、
こちらから「あれはどうした、これはどうした」と聞かなければ必要なことは言ってくれるもので、あの時のギスギスの状態は脱しました。
少しですが、会話も増えてきました。
パピーさんにもご指摘を頂きましたが、私がいつまでたっても「子供」という考えでいるのが娘にとっても気に障るのだと思います。
娘の後は息子も必ず、思春期になるのですから、ここで“『子育て』の終わり”をちゃんと勉強して、子供が上手に巣立ちができるようにしていきたいと思います。
ココまで・・・
子供たちの巣立ち・・・それは寂しくも感じますが、とても正しく子供達は成長しているってことなんですね。
子供たちが自分で考え、自分で行動していくお手伝いをするのが、子育ての役目ですからね♪
でもまだまだ親の存在は大事です。
すこしずつ手を放しながら、見守るようになさってくださいね♪
思春期については、下記の記事も参考になると思います。
こちらは男の子のケースです。
よろしければご参考になさってください。
思春期真っ只中でも・・・2
https://www.age18.jp/back390.html
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。