第1215号 ママ友トラブル
こんばんは。パピーいしがみです。
スマホの使い方をめぐって中学1年生の女の子が、お母さんを刺殺・・・という事件がありましたね。お昼の番組でも連日大きく取り上げていました。
でも・・・私にはそれほどの驚きはあまりなくて「やっぱり起きたか・・・」って感じでした。
スマホってもちろんその機器自体も高額だけど、毎月使用料が掛かっていて、親としては大金を払っているのに、子供は「友達みんなが持っている」と、親がどれだけ苦心しているのか理解していないところがあります。
また、親もそれを理解させようとはしてない人が多くて、子供は「みんなはもっと使ってる」「なぜ私ばっかり制限されるんだ!」と怒りを持ち、親は親で「使わせてもらっているんだから素直に従え!」とただ怒ったりもしています。
今回のケースは、まだ詳細についてはわかっていないみたいですが、そのスマホはどれだけ貴重で、高額な物なのか?を購入するときに話し、
使うルールを作って(もちろん守れなくなることも考慮に入れて)『使わせない権限』が親にあることも伝えていれば、こんな事にはならなかったのでは?と私は思うのですね。
この中学生の女の子、きっと少年院に入るか、もしくは保護施設に入るとは思いますが、そこでは携帯電話なんて使えないし、使用料を払ってくれる人もいない。
その時に「私の”当たり前”は”当たり前”じゃなかった」と気づくのだろうな、と思います。自分は母の命を引き換えに何を得たのか?と。
でも、同じことが起きないように、是非この記事をお読みの皆さんは、スマホを使うルールはもちろん。毎月高額なお金がかかっている事。そして『使わせない権限』が親にあることも話しておいてほしいと思います。
(それでも子供はルールは破ります。が、それも学びにしていくのです)
成人年齢も下がったことだし、「成人まではスマホを持たせない」と法律を作ってくれた方がどれだけ楽か・・・。とも思いますが、こういう世の中なので、手間はかかりますが子供に「教えて」あげてくださいね。
さて、令和5年も3週間が過ぎて、私の仕事にも日常が戻ってきました。
ご相談も以前と同じように頂くようになりましたが、不思議な事に「ママ友」関係のご相談が数件続きました。
時期によって・・・ではないと思いますが、今回はママ友関係についてお話ししますね。
今まで、ママ友関係でいただいたご相談って、こんなものがありました。
○仲が良かったはずなのに、突然無視されるようになった。
○相談に乗ってあげていたら、依存されるようになって怖くなってしまった。
○家族ぐるみの良い付き合いをしていて楽しかったが、次第に相手のペースに生活が乱されるようになった。
○子供の友達の親同士が一緒に行動することが多く付いていけない。
○ママ友数人のグループがあって、ヒエラルキーができていて誘いを断れない。
などなど・・・もしかしたら、あなたもご経験があるかもしれません。
特に、テレビドラマなどでは「ママとも数人のグループができ、そこにはボスがいて、誘いを断ったら意地悪されるようになった」と脚本が作られることも多いですが、でもフィクションではなく「どれも現実にある」ことなんです。
ママ友って、同じような年齢の子供を持つ親同士。境遇が似ているので親近感がわきやすく、情報を共有できたり、悩みや疑問を相談したり、困りごとにも「うちもそうだよ」なんて言ってもらえると安心したり、とてもありがたい存在ではあるんですね。
でも私は「あまり親密になるのは気を付けて」とお願いします。
というのは、やはり“ママ友”って、子供を介した友達だからです。ご自分が小・中・高・・・と本人と相対して、時には喧嘩して関係を深めていった旧友とは違い、
「子供」という共通項目を持っただけの、関係を徐々に深めていった経緯のない「ママ友」と言う名の「他人」なので深くお付き合いするのはちょっと危険というわけなんです。
そこで今日は、上記の中の一つ。「相談に乗ってあげていたら、依存されるようになって怖くなってしまった」についてご紹介したいと思います。
相談をくださったのはKYONさん。内容はこんな感じでした。
ココから・・・
パピーさん。重い相談になるかもしれませんが、よろしくお願いします。
私のご相談。実は子供の事ではなく、私の、と言いますかママ友の事で、パピーさんからすると専門外かもしれませんが、少しでもお知恵を頂けましたらうれしいです。
そのママとも(Aさん)は、ご主人の転勤で我が家(賃貸マンションです)と同じ棟に新学期が始まる少し前に引っ越しをされてきました。
我が家の次男と同じ年齢の女の子(一人っ子)がいて、1年生から同じ学校に通うという事でしたし、我が家は弟の上に2つ上の兄がいて、
私も学校の読み聞かせのボランティアもしていたので、小学校の案内をしてあげたり、近くのスーパーマーケットやドラッグストアを紹介してあげたり、農家さんがやっている野菜の無人販売所なども教えてあげたりしていました。
Aさんも「こんなに早く友達ができると思っていなかったのでとても嬉しい。知らない場所で不安だったけどほっとした」と喜んでくれていました。
私も「何か困ったら遠慮なく言ってね」と言ったことをいまさらながらに後悔しているのですが、このAさん。いろんなことをラインで相談してきます。それも時間関係なく。
最初は「○号室の人、なんか怖い人みたいだけどどんな人?」と聞かれたり、「担任の先生はどんな性格?娘さんが人見知りが強いので友達ができないと思うけど誰か仲良くしてくれる子を紹介とかしてくれないかな?」など、
まあ、初めての場所は不安だし知っておきたいよね。と思って、「○号室の人は○○さんっていうんだけど、以前は町内会長もやっていた人だし悪い人じゃないよ」とか
「先生は子供に友達の紹介はしてくれないと思うけど『人見知りなんです。時々様子を見てあげてください』ぐらいは言ってもいいんじゃないかな?」と返事をしていたのですが、
だんだん、プライベートに関することも聞いてくるようになったり、いつまでも返信が終わらずうっとうしかったり。
子育て中のお母さんなら自分の時間なんてほとんどないと思うのに、ご飯を作っている最中。食事の時間。お風呂の時間。寝る時間。しょっちゅう通知が入ることが私には負担になっています。
私は週に何日かパートもしていて仕事中はスマホを持たずにいるのですが、休憩でスマホを見たら通知が10件以上もあって、ぞっとしました。
それも「まだ既読にならないみたいだけど、お仕事中?」とか「お返事ないから嫌われちゃったかと思った」とか、他にもどうでもいいようなこともすぐに返事を欲しがったり、情緒不安定?な感じもします。(いい心療内科知らない?とも聞かれました)
かといって、ご近所だし、子供は同じ学校だし、ご病気があるのであればなおさらむげにする事もできず、「仕事中だったのでごめんね」と返したり、夜の連絡もできるだけ対応してきました。
が、「お姑さんに○○○と言われちゃったんだけど、どういう意味だと思う?」とか「主人の帰りが遅く、浮気をしているような気がするけど、どうしたらいいのかなぁ?」とか、
そんなことまで聞かれてもどうお返事したらいいのか・・・という気持ちと、こんなことがこれからも続くのかと思うとうんざりします。
Aさんからの毎日の相談に日々のリズムがかき乱されて、家事は進まなくてイライラするし、子供との関係もよくありません。
こういうご相談って、あまりないとは思いますが、私はどう対処したらいいのでしょうか?もしよい対処法がありましたが、教えていただきたいです。よろしくお願いします。
ココまで・・・
知らない場所から引っ越してきたAさん。不安なことも多かったとは思いますが、ちょっと「依存」に近い感じがしますね。
そしてAさんに依存されたKYONさんも、最初は親切心で、そのうち気の毒にも思って、ご自分でもできる最善をしてきたようです。
でもKYONさんの訴えからすると、そろそろいっぱいいっぱいになっちゃっているみたいです。
なので私はこうお返事しました。
ココから・・・
KYONさん、こんにちは。メール拝見しました。
まず「私のご相談。実は子供の事ではなく、ママ友の事で、パピーさんからすると専門外かもしれません・・・」ですが、
専門ではないですが、ママ友に関する相談はとても多いです。なのでお気になさらなくていいですよ(^^)。
それと、KYONさんとしては、できるだけAさんの為に・・・と頑張ってくださったと思いますが、私はここまでくると「依存」だな、と感じました。
KYONさんも「正常な範囲を超えてるな」とお感じになったり「ご自分にはムリ」と感じたらちゃんと断ってくださった方が(相手の為にも)いいのです。
特にお姑さんの事や、ご主人の浮気の事など、首を突っ込むと永遠にやり取りが続きそうです。それが苦にならないのならいいのですが、時間のない中で相談に応えなければならないのは、本当に大変ですよね。
ですから嫌だな、と思ったら「私にはわかりません」とか「他の方に聞いてみて」と言ってくださったら?と思います。特に病院の件などは自分でネットで調べた方が早いですよね。
また、夜のラインや何度も連絡が来るのが嫌だったら「とりあえずこれで終わりにしましょう」でいいと思います。
それでママ友の事で、KYONさんにお伝えしたいことが2つあります。
まず一つは「友達」の概念についてです。「ママ友」といえど「友達」なので、子供の「友達」と同様に、一つ統一したものがあった方が良いと思うのですが、
例えば2人が仲が良かったとしても、どちから片方だけがメリットを得ているとしたら、私はもうそれって「友達じゃない」と思っています。
今回はAさんがいろいろ相談をしたかったり、情報を得たかったりでの連絡が多いですよね。
それはAさんにとって「この土地ならではの習わしや、状況の把握、またはKYONさんから得た情報」を取得して、ご自分の行動に生かされるのだと思います。
それはAさんにはとても大きなメリットです。でもKYONさんはどうでしょう?何か得られたものはありますか?
いえいえ、ギブ&テイクを言っているのではありません。Aさんと一緒にいると癒される、とか、Aさんの雰囲気が好きとか、そういう心情的なものでもいいのですが、
今はずっとAさんはメリットを得、KYONさんだけが負担を感じている状態に思うのです。
また、もしAさんもKYONさんを「大事にしたいな」と思っていたら、相手への気遣いはするだろうと思うのです。例えば、連絡する時間を考えたり、頻繁な返信は慎むとか・・・。
とすると・・・今の状態。これって「ママ友?・・・友達?」なのでしょうか?
そして二つ目ですが、今回はそこまでではなかったのですが「すごく気が合う」と思って、お互いにどんどんプライバシーに踏み込んでいく、という事が過去の相談でも結構あります。
お子さんを連れてランチ・・・ぐらいはいいですが、家族ぐるみの付き合いから、一緒に旅行に行ったり、お互いの家で泊まったり・・・となってくると、そこから問題に発展することが良くあります。
例えば、相手の子供の生活習慣がご自分の家庭と違っていると「どうして○君はいいのに、僕はダメなの(ゲームの時間など)」のように、トラブルが起きやすくなったり、
特に私が心配するのは「預ける責任・預かる責任」をお互いにないがしろにしてしまう事があって、もし人の子を預かっていた時に何かあると取り返しがつかないことが起きてしまう場合があるんですね。
例えばケガや病気ぐらいならいいですが、命に関わることも起きる可能性があります。
そうなった時「良かれと思って」やったことなのに、責任を追及されたり、仲が良かった相手が突然豹変することもあるのです。
詳しくは、のちにご紹介します過去の記事「預ける責任・預かる責任」を読んでほしいのですが、そんなトラブルを未然に防ぐのは、やはり「節度のあるお付き合い」なんですね。
今回のKYONさんのご相談も、1「友達」の概念、2「節度のあるお付き合い」を考えると未然に防げそうだなと思いますが、どうでしょうね?
ココまで・・・
その後、KYONさんは、わからないことは「わからない」とお返事し、夜のラインも度重なる連絡も「お返事しないこともあるのですみません」とお返事し、それからは以前のような『依存状態』からは脱却できたそうです。
この時、KYONさんから、こんなお返事を頂いていたので、ご紹介しますね。
ココから・・・
パピーさん。貴重なお話をありがとうございます。私はAさんが可愛そうになってしまって、はっきり言えなかったのですが、それが本人を依存させていたんだのですね。
パピーさんの言われていた「友達の概念」と「節度のあるお付き合い」は本当にその通りで、私の古くからの友達は、お互いに受けたり与えたりしていますし、必ず相手の事を気遣って言葉や時間を選んでくれます。もちろん私も気遣います。
それを考えるとAさんとの付き合いはちょっと違うな、と感じました。
Aさんにはショックを与えちゃうかな?と思ったのですが、うんざりしていた夜のラインは「お返事しないこともあるのですみません」と送り、どうでもいいことや「節度を越えている」と思った時には、既読スルーをしました。
そうしたら、あれだけ毎日あった、どうでもいいような相談はなくなって、言葉も「ですます調」になりました。でもご近所ですから合えば挨拶もしますし、関係も悪化してはいないと思います。
でも「ママ友」関係って、すごく注意が必要なんだ・・・って、心に刻みました。
参考に送ってくださった「預ける責任・預かる責任」は、身につまされるような気持ちで読みました。最後は私、泣いていました。
でも実際に起きている事ですものね。ニュースでも聞くこともありますし。
あれってテレビの中の事・・・と他人事で考えていた自分が怖いです。
でも今後は「友達の概念」と「節度のあるお付き合い」で、私もこれからもあるであろうママ友との関係は、安易に考えず上手にお付き合いをしていきたいと思います。
貴重なお話、そしてAさんへのアドバイスをありがとうございました。今は、とても気持ちも穏やかで笑顔も戻ってきたように感じます。
ココまで・・・
KYONさんは、Aさんの『依存』状態から脱却して、子供達との関係も元に戻ったそうです。よかった。
ではKYONさんにもお送りした「預ける責任・預かる責任」のURLを記載しておきますので、是非、読んでみてくださいね。
第490号 預ける責任・預かる責任
https://www.age18.jp/back490.html
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。