第1223号 気づいた瞬間から
こんばんは。パピーいしがみです。
先週、桜の開花が発表されましたね。静岡はまだですが、こんなに咲き始めるのが早いと、小学校の入学式には散ってしまって葉桜になるかもしれません。
できるだけ雨が降らず、一日でも長く咲いていてほしいです。
さて、本日のメルマガですが、お母さんが「気づいた」その瞬間から、自分の行動が変わり、子供たちの様子が変わってきた!というお話です。
そのきっかけが面白かったので、今回、皆さんにお話しさせていただくご許可を頂きました。
そのお母さんはTOMUさんと言います。TOMUさんは4歳と2歳の女の子のお母さんです。
このくらいの年齢の姉妹ですと、寄ると触るとケンカして・・・も多いのですが、特に上の女の子は口が達者で物言いがきつくて、いじめているようにも感じる・・・というご相談を頂いていました。
私は過去の記事をご紹介しながら、
1.まだ下の子を思いやれる年齢ではないと思いますよ。
2.TOMUさんは平等にしているつもりでも、上の子には(妹と私と扱いが違う)自分に厳しすぎる、と感じているかもしれません。
3.その結果、上の子はやっかみや嫉妬が生まれ、今の状態になっていることが考えられます。
とお返事をしました。
TOMUさんは、長女さんが「自分ばっかり叱られると感じていて(そう言われた事もある)、あきらかに嫉妬もあり、わざと意地悪をしているように見える」とお返事を下さり、
「もっと私が長女の気持ちを理解しなければいけませんね。頑張ります!」との決意も頂いていました。
でも、なかなか自分の姿勢を変えることはできなかったのだそうです。
ところが、ある気づきがあってから、自分の考えがコロッと変わり、長女さんへの態度も変わり、長女さんの顔つきも柔和になって、わざとの意地悪がなくなってきた・・・とご報告を頂いたのでした。
ちょっとその時のメールをご紹介しますね。
ココから・・・
パピーさん、こんにちは。
半年前にご相談をさせて頂き、アドバイスを頂いたTOMUです。
なのに、なかなか自分を変えられないし、長女は相変わらず妹に意地悪で、妹はさらにギャン泣き。それを見て、また私が長女を怒る。
もうどうしたもんかなぁ・・・と悩んでいましたが、数か月たって「そういう事か」とやっと気づいてから、私の気持ちもガラッと変わり、私の態度が変わったら長女の様子もすぐに変わったので、「これは報告したい!」とメールさせて頂きました。
パピーさんにご相談をさせて頂いてから「まずは自分が気をつけなきゃ」「お姉ちゃんを叱りすぎない!」「怒らないようにしよう!」と決意して臨むのですが、
1日2日は、何とか自分を抑えることができはするのですが、数日すると忘れ、また下の子をかばい、上の子はすねる。それを繰り返していました。
お姉ちゃんには「小さい子には優しくしなさい」とか「もうどんどん起きて!」とか「早く(幼稚園の)支度をしなさい!」など、まずいな~と思いながら、小言が多くきつくなってしまっていました。
実は、せっかく長女が興味をもって始めたピアノ教室も、私の小言が多すぎてやる気を削いでしまい「もうピアノ嫌い!弾きたくない!教室も行かない!」とたった3カ月で辞めることになってしまいました。
まあ、安く譲ってもらった電子ピアノですし、今後、妹が弾きたいと思うかもしれないし、私が弾いていれば長女も「もう一度やる」と言うかもしれないので、自戒の気持ちを忘れないように、私も時間を作って1日10分弾くようにしました。
私も小さいころに習っていた時期があったので、簡単な曲は弾けますが、どうしても小指・薬指は動きにくく、小指・薬指を上手に動かす方法はないかな?と探していました。
すると音楽高校から藝大に進まれた現役のプロピアニスト(レッスンもされています)の方が、YouTubeで
「小指と薬指は手の構造的に完全な独立はできません。必ず他の指に影響します」
「だから無理して鍛えるのではなく、地道な練習を少しずつ進めて、できるだけ独立に『近づける』ようにしましょう」
「作曲家シューマンも、無理して鍛えようとして手を壊し、優秀なピアニストだったのに、それが原因でピアニストの道を絶たれたというエピソードもあります」・・・と話していらっしゃいました。
そして先生の推奨する中指、薬指、小指だけを練習する方法をやってみたところ、これが・・・まあ・・・驚くほどできません(笑)。それまで私は中級者?ぐらいの気持ちでしたが、「私ってこんなに下手なの?」ってびっくりです。
いつもはうまくいかないと、カリカリ・イライラするのですが、「手の構造的にできないんだったらしょうがないよね」と全くイライラせず、一人で大笑いでした。
イライラではなく、自然に笑えたことに「いつもの私と違う」と思って、なぜ素直に受け入れられたんだろう?と考えたら、「じゃあ、しょうがないよね」と思った瞬間、腑に落ちたからでした。
だったら「なぜ私は長女の事にこんなにイライラするんだろう?」と考えたら、私は自分の思い通りにしたくて方法ばかりを追っかけていたからだ、と思えたのです。
そしてもう一度、パピーさんからのメールを読み直してみたら、そこにはこう書いてありました。
「まだ下の子を思いやれる年齢ではないと思いますよ」
実はこの一文、全く記憶にないのです。この時は「どうしたらいいか?」ばかりに目が行き、スルーしてしまっていたのだと思います。
でも、こうやって自分が「できない」状態を経験することで、「できないんなら、そのやり方を続けていたらダメなんだ」と分かった(遅いですが)のでした。
そして「ずっとできない要求をしていたんだ」「シューマンが機械で無理をしたような状態だったのかな?それで叱られていたら、面白くないよね」「面白くなきゃ意地悪もするよな~。失敗だったな~」と気づけたのです。
長女は相変わらず、次女に嫌がらせをし、「あんたなんていない方がよかった!」とか「そばに来ないで、あっち行って!シッシッ」なんていつもの調子でしたが、
いつもは「〇〇(長女)!そんなひどい言い方するんじゃない!」とか「もっと優しく言えないの!あんたはきつ過ぎる!」なんて怒っていた私も、「できない子」用の言葉に変えて、
「お姉ちゃん、そんな言い方しないで~(^^)」とか「何か困ったことあるのかな?いやな事があるのかな?」と、とても穏やかな言葉でお姉ちゃんの気持ちを聞くように努めました。(それが素直にできた自分にも驚きでした)
以前は全く納得できなかったのですが、ユーチューブのピアノの先生の言葉「手の構造上できない」とパピーさんの言葉「娘さんはまだできる年齢ではない」が完全にリンクして、私自身の抵抗はありませんでした。
それからです。長女が癇癪を起しても「そうだよね。怒りたい時もあるよね」と思えたり、「お風呂入らない!」とごねた時も「じゃあ、先に入るから、入りたくなったら来てね」と言えたり、
びっくりするほど「怒らない私」になりました。そうなるとパピーさんからの教えられたこと。すごく意味が分かるのです。
「叱るのではなく教える」「教えるは怒らなくてもできますよね」とか、「肯定の言葉と否定の言葉の比率」とか、「強制しても人は動かない」とか「子供はお母さんの喜ぶことを探してし始める」とか・・・。
私が「そうだよね。できないこともあるよね」「そりゃ面白くないよね」「その気持ちわかるよ~」という考え方になって、1週間ぐらいで、長女の態度が変わってきました。
最初に変わったのは顔つきです。今までは目が吊り上がっているように感じていましたが、それがとても柔和な落ち着いた顔になりました。
笑う事が少なかった子ですが、笑うととってもかわいいことに気づきました。
そして私に甘えるようになりました。今までは「フンだ!」って背を向けていた感じだったのが「私も抱っこして」と言ったり、膝に乗ってきたりします。
もちろん拒否せずに抱っこしますし、ギューと抱きしめたり、次女と同じようにユラユラしたりしています。
それから約1か月もしないうちに、今度は妹には絶対貸さなかった自分のおもちゃも「〇ちゃんに、これ貸してあげる。嬉しい?」なんて言ったりして。
私もすかさず「お姉ちゃん、〇ちゃんに貸してくれたの?お母さんうれしいな~」って(これも過去のメルマガの受け売りです)言ってみました。
それからは、長女の癇癪や嫌がらせはだんだんに影を潜め、「私が私が!」と絶対に譲らなかった態度も時々譲れるようになったり「じゃあ、こうしない?」って仲直りの提案をするようになりました。
私はもうびっくり×びっくりです。
パピーさんのアドバイスの
2.TOMUさんは平等にしているつもりでも、上の子には(妹と私と扱いが違う)自分に厳しすぎる、と感じているかもしれません。
3.その結果、上の子はやっかみや嫉妬が生まれ、今の状態になっていることが考えられます。
は、まさにその通りでしたが、
1.まだ下の子を思いやれる年齢ではないと思います。
にもっと早く私が気づいていたら、こんなに長くはかからなかったと思うのです。
今、新たに気づきましたが、重要だからこそ1番に書かれていたのですね。
(それも分からず・・・情けなさMaxです。TT)
でも、七転び八起きという言葉もありますし、今からでも遅くないと思って、要求のし過ぎには注意しながら、また「あなたの気持ちもわかるよ」の姿勢で、接していこうと思います。
あまりにも反応が遅くて申し訳ありませんが、私もやっと気づき、やっと踏み出せました。アドバイスありがとうございました。
(今までは「どうして長女はこうなの?」と暗闇で落ち込んでいましたが、今は希望で行くべき道が明るく照らされている感じです。^^)
ココまで・・・
TOMUさん、ご報告ありがとうございました(^^)
頂いたメールの中で「私も抱っこしてと言ったり、膝に乗ってきたりします」とありましたね。
これってきっと今までは「私は言ってはいけない」と思っていたのだと思います。でもお母さんの変化を感じて、
「もしかしたら受け入れてもらえるかも?」と思って、最初は恐る恐る言ってみたのではないでしょうか?(もし拒否されたらいやだと思いながら)
でもそれをすぐに受け入れてくださったから、今、それが普通に言えるのだと思います(^^)。「拒否せずに抱っこしますし、ギューと抱きしめたり、次女と同じようにユラユラしたり・・・」っていいですね。
安心して嬉しそうな長女さんの顔が目に浮かびます。
長女さんは「妹がされているように私もされたい」と思っていたんでしょうね。でも今は心のわだかまりはずいぶん解けたのだと思います。
TOMUさんは「もっと早く私が気づいていたら、こんなに長くはかからなかったと思うのです。今、新たに気づきましたが、重要だからこそ1番に書かれていたのですね。(それも分からず・・・情けなさMaxです。TT)」と書かれていましたが、
いえいえ、気づくことが一番難しいことで、気づくことができたら、変化するのは早いです。
「気づかない」のに行動だけ「変えよう」とすると、違和感が生じるし、イライラするし、自分の気持ちも釈然としないのですね。
でも「気づく」ことができたら、納得して行動できるので「方法」や「対策」ではなく、そもそもの「考え方」が変わり、結果「行動」が自然と変わるのです。
あとは今の気持ちで継続です。
きっと長女さん、もっともっと素直になってくれると思います(^^)
実は今回のように「気づいたら(腑に落ちたら)変わっていった」という報告、よく頂きます。過去にもこんな記事を書いていますので、よろしかったらご覧くださいね。
第574号 気付いてしまった♪
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。