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第1224号 ルールを作れば・・・

こんばんは。パピーいしがみです。

WBCすごかったですね。特に準決勝!!面白いゲームでした。
そして土曜日に報道のあった中村倫也さんと水卜麻美さんの結婚、驚きましたね~♪。

明日のZIP!で、水卜さんがどんなお顔で発表してくださるか。今、すごく楽しみです。(録画予約しました♪)

さてさて、今日のメルマガは「ルールを作れば・・・」としました。

もちろんこれ続きがあるのですが、「ルールを作れば・・・」なんだと思いますか?

答えは「ルールを作れば・・・『守る』、なんて考えていたら大間違い!」です。

これは私のメルマガをお読みの方であれば、みんなご存じ・・・だと思っていました。

ところがご相談を頂いて、ご存じでない方もいらっしゃると知りました。

思わずお返事をする時に「えっ。ルールを作れば子供が守る、って思っておられます?」って聞いちゃいました。

もちろん、その方のご相談内容をお話しすることはできませんが、これって明確なんです。

【ルールを作ったって、作っただけじゃあ、子供は守りません】

これは、もう鉄則中の鉄則。子育ての中心においてほしいぐらいです。

というのもあなたは、校則を守ってきましたか?交通ルールを破ったことはありませんか?常に正しく間違ったことはせずに今まで生きてきましたか?

もし全てにYESと言われる方でしたら、上記の言葉は理解しにくいかもしれません。

私の場合「悪いことはなんでもやった」「校則なんて破りまくり」「謹慎に停学なんてしょっちゅう」だったので、なおさらなのですが、

たとえば制限速度50キロの道路で、50キロ以下で走っている人は、おられるでしょうか?おられても現実的にはかなり少ないと思います。

もし制限速度以下で走っていれば、周りからは「何ノロノロ走ってんだ!」ってクラクションを鳴らされそうですし、

それに横をビュンビュン抜かされていったら、そちらの方が怖くて、私は制限速度を超えても周りの車の速さに合わせます。

もちろん対向車のパッシング(取り締まりを教えてくれる)や、道路わきの計測器の有無には気を配ります。

でも多くの方はそうだと思うのですね。ルールは決められていたけど破ったこともある、という方がほとんどだと思うのです。

大人がそうであれば、子供だって同じ。「ちょっとぐらい」という気持ちは誰だってあって、それを放置しておけば、ルールはあってないようなもの・・・となります。

ですが、私たちが守っているルールもありますよね。

例えば、(この頃増えてはきましたが)強盗や人をあやめる・・・なんてことはほとんどの人はしません。ネットでの誹謗中傷だってしない人がほとんどです。スーパーに行ってもきちんと買い物かごに入れて、きちんと精算しますよね。

では「守るルール」と「守らないルール」その違いは何なんでしょう?

私はそれって、各々がそれぞれが持っている【モラル】だと考えています。誰かに言われたから守るとか、法律で決まっているから守る。だけではなく、

全ての方に自分なりの基準があって、「これはまあいいけど、こんなことをしたらダメだよね」という考えがあり、それはその人の環境や状況、そして【育てられ方によって変わる】のだ、と思うのです。

実際、仕事がなくて、もう何日も食べていない・・・。そんな状態だったら、モラルに構っちゃいられません。万引きや、盗みもするかもしれません。
これは「その人の環境や状況」ですよね。

ギャンブルで大きな借金を抱えてしまって、何とか今の状況から脱したい、と思ったら、詐欺や強盗の片棒を担いで法律を犯してしまうかもしれません。
(ただその経緯や選択には問題があると思いますが)

これらは現在の日本の問題でもある「格差社会」が招いているのだと思いますが、大人の社会はとりあえず置いといて、

私がお伝えしたいのは【育てられ方によって変わる】の部分で『親ができること』のお話をしたいのですね。

すると「ルールを守れる子にするにはどうすればいいか?」とお考えになると思うのですが、その前に私は、

親自身に「これだけは譲れない」と言う【親の信念による崩せないライン】があるかどうか?だと思うのです。

すべてのルールを守らせる、ってそれはムリです。

嘘をついてしまうことだってあります。仮病を使って学校を休むこともあります。カンニングをしてしまう事も、万引きをしてしまう事もあります。

悪いと思ってもやってしまう事は誰にでもあります。

ただそれを「このくらいはゴメンけど、いいよね」と思うか「それは絶対ダメでしょう」と思うか、それはやはり【親の考え方】と【子育ての仕方】だ、という事なのです。

そして間違った時には「間違っている」と教えないと、子供はその「間違ったまま」で成長してしまいます。

特に、10歳を超えてからは、それまでに培った基準を変えていくのはとても難しいと、私が頂いた過去の相談内容からも強く感じるところなんですね。

親は正しい判断ができていても、きちんと教えてあげないと子供は理解できません。

特にこれは積み上げ式でやらなければならなくて、ある程度の年齢なって「これもダメ」「あれもダメ」とやっても、ルールばかりが多くなり、

また、親もいちいちチェックできずうやむやになって「ルールなんてあってもなくても同じ」になってしまうからです。

ルールを守らない子の家庭ほど、ルールが多い、という矛盾もあります。

だから【ルールを作れば・・・守る、なんて考えていたら大間違い!】なんです。

だったらどうするか?ですが、まずは幼少期から、「いけない事」を教えていかなければなりません。

そして「いけない事」をしたのなら、はっきりきっちり叱らねばなりません。

ですがそこに必要になってくるのが【親の信念による崩せないライン】なのです。

というのも、あれも叱り、これも叱り・・・って、叱ってばっかりだと、親が何を今、教えたいのか、大事なのは何なのか焦点がぼけちゃうからです。(もちろん子供が委縮したり、強い反抗や癇癪を起したり、と別の問題も生まれます)

だから私は言うんですね。「ボーダーラインを作りましょう」って。

親として「それは許せない。絶対やっちゃダメ」と考えるものがあるのなら、そのラインを下回るものはきちんと叱ってほしいのです。

そうすると「では、少々のことは黙って見てるのですか?」って思えるかもしれませんが、少々の事でしたら、叱らなくても「教えて」くださればいいんです。

「教える」には怒ったり、厳しく叱ったりは必要ないですよね。

学校の授業で、国語や算数を教えている先生は決して「怒りながら・叱りながら」ではありません。わかりやすく説明をして子供に理解させます。

そう。あれもこれも叱るのではなく、ほとんどは「教える」をしてくださっていて、時々「ドカン」と叱られれば、その「ドカン」が意味を持ってきます。

例えば、幼少期であれば、私は「死ね」とか親に「お前」なんて言葉を使った時にはかなりきつく叱ると思います。

ふすまにいたずら書きをしても、嘘をついても、扇風機に指を突っ込んでも、アイロンを触っても、その程度では叱りません。

扇風機やアイロンは、自分で「痛い」「熱い」って分かりますし、一旦痛い思いをしたら何度もすることはありません。

嘘をついても「あ、そうなの?おかしいな~?話が合わないな~」ぐらいです。(それで本人は嘘がばれたのが分かります)

でも「死ね」や「(親に対しての)お前」は、前者は命を軽んじた言動ですし、後者は今後、秩序を崩し家庭崩壊させる可能性も含んでいます。

私にとってはそれは【私の信念による崩せないライン】以下にある事なんですね。

幼少期からこういう「これをしたらだめだな」と子供に判らせる、ビシッと印象付けることをやっていけば、ちゃんと善悪の理解ができる子になっていきます。

ただ小学校2・3年生ぐらいから、自分の「欲」や「誘惑」が出てきたり「楽」を覚え始めると、新たな問題が出てきます。

具体的には「お金・ゲーム・怠惰」でしょうね。

特にゲームは、沢山の親が困っています。ゲームをやっていると「あと5分だけ」とか「キリのいいところまで」と、子供が懇願してきて、

親も「じゃあ、ホントに5分だけだよ」とか「キリのいいところまでで終わりだよ。約束だからね」と譲歩します。

はい。親が一旦譲歩したそこから、約束はどんどん守られなくなるのです。

でもいいんですよ。これは悪いことではありません。子供は「ゲーム時間を伸ばしたい」その思いを叶えるために、親と折衝して交渉の仕方を学ぶのですから。

そして親はそれに折れたとしても、子供は「こういうやり方をがあるんだな」と一つ経験を積みます。交渉のバリエーションが一つ増えるのです。

ただ、当然ですが親の方は、一つ後退です。一度譲歩すれば、子供は「前はよかったのに何で今度はダメなの!」などと言ってくるからです。弱みを握られちゃうんですね。

子供は自分の頭をフル回転させて、自分の思いを叶えるために全身全霊を使って頑張りますからね(^^)。

そこで必要になるのが明文化。すなわち「ルール」なんです。

ここで気を付けなければならないのが、本日の本題「ルールを作れば・・・」なんですが・・・。

多くの方はここでこういうルールを作ります。

「ゲームは1日60分。それを超えたらいけません」って。

子供にゲームを与えた経験のあるお母さんならわかると思いますが、こんなルールを作っても守りませんよね?(笑)

はい、ここでも言ってくるのです。「あと5分。キリのいいところまで」って。
そうなんです。ルールを作っても全く効果なし!なんです。

ところがこの一文があると違うのです。

その一文とは「もしできない場合は・・・」です。

そういうと「子供を信用しないの?」と思うかもしれません。でもよく考えてくださいね。

私は先にこう言いました。その考え方は「環境や状況、そして育てられ方によって変わるんだ」って。

子供たちがゲームに熱中している時は「環境や状況」は、非常に強い【このまま続けたい】という欲望の中にいるのです。

ですから「信用する、しない」ではなく「できればもちろんいいんだけど、万が一できなかったらこうなるよ」という事をきちんと書いておくのです。

それで、ここからが大事です。

結論から先に行ってしまうと、子供は必ずルールを破ります。いえ「破るだろう」と考えておいてください。そして破った時には、その「万が一」の時のペナルティを必ず実行してほしいのです。

だから脅しで書くのではなく、絶対に実行できることを書いてほしいのですね。

例えば、「もしできない場合は・・・ゲーム機のコンセントを引っこ抜く」でもいいです。

そしてタイマーでも掛けておいて60分を過ぎたら、本当にコンセントを引っこ抜いてほしいのです。

それをやると機械が壊れるかもしれません。当然せっかく時間をかけて積み上げたゲーム中の成果も台無しです。誰かとゲーム内でチャットをやっていたりしたら、会話は突然寸断されます。

でもやるのです。実行するのです。それが「約束」だからです。

そして子供に「お母さん、本当にやるんだ!やべえぞ!」と思わせてほしいのです。先ほど私が言った「印象付ける」ってことです。

それをやった時、子供は怒って暴れるかもしれません。でもそう約束したのです。「万が一」の時も決めたのです。

「ルールが守れなかったらこうなるよ」と先に伝え、明文化もし、実際にそうなったのだから、きちんとそこも経験させなければならないのです。

そして・・・一度そうやってゲーム機のコンセントを引っこ抜かれた子は、その後どうすると思いますか?

なんと子供は、自分で時間を見ながら、コンセントを切られないように、ぎりぎりまで楽しみ、親が「そろそろだな・・・」と言うや否や、自分でセーブして、ゲームを終えるようになるのです。ちゃんと自分で対処法を考えるのですよ!!

ですが、これで『めでたしめでたし』ではないんです。

この段階が終わると今度は「親が仕事でいない時に」とか「眠っている時(早朝や深夜)に」といろいろ試行錯誤をしながら、ゲームできる方法を考え出すのです。

すごいですよね。頭がいいです。(でもそれこそが「自分で考える」という証ですからね。悪いことではないのです)

ですからルールはその都度変えていく必要があるし、最初は親が決めるとしてもゆくゆくは、子供と一緒に決めていく、「万が一」の時のことも子供の意見をちゃんと入れていく必要があります。

そして「万が一」を実行する時や、子供が異を唱えた時には「あなたが決めたことでしょう!」で、一発です。

ルールってこうやって教えていくんです。

「ルールを破ったら、いやな事が待ってるな」「自分にとって損なんだから守った方がいいな」と思ってくれたら大成功です。

ですがくれぐれも言っておきます。【多すぎるルール】は、親もチェックできなくなったり「万が一」も遂行できなくなる事になります。

そうなるとルールを作れば作るほど「ルールなんてあってもなくても同じ」「正直に守る奴だけバカをみる」って教えているのと同じになります。

だから子供がルールを守らない家庭ほどルールが多い、という矛盾が生まれるのです。

そうやって考えると親って大変だな~って思いますか?

もしそうお考えになられたら、そのお返事は『YES』です。親って大変です。
でも、それは私たちの信念を伝えるだけですから、真剣になってくだされば、それほど難しいことではありません。

子供達も成長してくると、けっして侮れませんからね。真剣に、本気で、全身全霊で【親の姿】を見せてくださいね♪

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パピーいしがみ 人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。

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