第1251号 その子育て古い!
こんばんは。パピーいしがみです。
先週「上級編が音声で聴けるようになります!」とご連絡して、皆さんがフォローメールに登録するのを待って、土曜日に一斉配信でお知らせしました。
早速「すごく便利!」「テキスト開かないのがラク・隙間時間で勉強できる!」「テキスト見ながら耳で聞くと頭に残りやすい!!」なんて声を頂いています。
デジタルだとこんなに多機能になるんですね。喜んで頂けると、さらに基本編も早く編集して使い易くしたいな~♪と思います。
「基本編」こそ繰り返して何度も聴いて、ご自分に落とし込むことが必要なので、もうひと踏ん張りしよう!と思っています。
今後、上級編をご購入される方には、音声配信も含んだ最新のテキストをお送りするようになっています(https://www.age18.jp/ichiran.html)
さて。今日のメルマガは「その子育て古いよ!」と言われた方からのご相談、と言いますか「新しいことが良いことなのか?」という疑問にお返事したいと思います。
ご相談を頂いたのは、シンコさん。頂いた内容はこうでした。
ココから・・・
パピーさん、こんにちは。シンコです。実は以前から気になっていたことを「やっぱりパピーさんに聞いてみよう」と思ってメールをさせて頂きました。
私は、高齢出産で40歳で子供が生まれました。その子が今、小学校5年生ですから、今、何歳か?はお察しの通りですが、同級生のお母さんは皆さん、私よりも歳下です。
それでやはり私が年齢が高いという事もあり、多くのお母さん方から「いろいろ古いのよね」と言われているようなのですね。
例えば、今の同級生のお子さんたちは親の事を名前で呼ぶのですね。例えばお父さんであれば「ひろし」とか、お母さんであれば「みさこ」のように。(例えは、クレヨンしんちゃんです)
もちろん「パパ・ママ」と呼ぶ子もいますが、我が家のように「お父さん・お母さん」との言い方は結構少ないようなのです。
お子さんの名前も個性的で「これなんて読むの?」という完全に当て字?の子も多くて、子供に「僕もこういう名前が良かった。僕の名前はシワシワネームって笑われた」などと言われます。
他にも「先生には、きちんとした言葉を使いなさい」とか「目上の方には目上の方に使う言葉があるんだよ!」と言うと、子供からも「そんなの古いよ」と言われます。
パピーさんからも運動を勧められ、息子は1年生からサッカーをやっています(おかげで明るく丈夫でへこたれなくなりました)が、その中では下級生が上級生に話す時でも、名前を呼び捨てにするのが当たり前の風潮があります。
特に一つ下の4年生のあるご家庭では「すべては実力主義なんだから、上級生でも関係ない!」と公言している方がおられて、
サッカーにとても熱心ですし、その子もサッカーは上手ですが、上級生に命令したり「お前」呼ばわりしたり、コーチの事も陰で苗字を呼び捨てにする(だけじゃなく、名前の前にクソを付けて「クソ〇〇のヤロウ」みたいな呼び方をしているし)当然のように親の名前を呼び捨てにします。
それを聞いている私は(人の子なので注意はしませんが)とても耳障りで不快です。でもそういう子は子供達にも人気があって、感化される子も多かったり、又、その親もお仲間が多くて「う~ん?」と悩みます。
新年度が始まるにあたり、役員決めと一緒に「何かクラブにご意見がある方は?」と聞かれたので、思い切って「子供たちの言葉遣いなどについて・・・」と意見を言いましたら、他のお母さんやお父さんは苦笑いをして「今時、考え方が古いよ・・・」とささやかれた声が聞こえました。
それに対してクラブ運営側が「今、このようなご意見が出ましたが、皆さんはどうお考えになりますか?」と聞かれ、私に同意してくださった方も数名はいましたが、過半数の方が修正の必要はない、とのご意見でした。
そこでパピーさんに伺いたいのですが、私達の時代は、学年で差があって、言葉遣いにも違いがあったり、監督・コーチ・大人・上級生に対しては節度ある間柄だったと思うのですが、今は「節度なんていらない」のが普通なのでしょうか?
やっぱり私が古いのでしょうか?そして何でも「新しいことが良い」のでしょうか?
ココまで・・・
はい。すごく良い質問をしてくださいましたね。
きっと「私もそう思っていた!」という方も多いと思います(笑)
これについては、私も明確な答えがありますので、シンコさんには、お返事する前に「これ、メルマガで紹介させてもらっても良いですか?」と確認をしたくらいです。
では、シンコさんにどんなお返事をしたのか、ご紹介しますね。
ココから・・・
シンコさん、こんにちは。今回はすごく良い問題提議をしてくださいました。
子供たちの言葉遣いや、親・先生・上級生への態度など、私も「これじゃあ、今後もっと子供の問題が起きるな~」と思っていたので、こうやって(メルマガでご紹介いただけるご許可の)お返事を頂けて嬉しかったです。
まず「その子育て古い」についてですが、これってすごく多くの方が口にしますよね。
まあ、私は「新しいのが悪い」とは言いません。「それが良いんだ!」と思う方はどうぞ、そのようにやってみてください。(そしてできれば、数年後その結果も教えてほしい!と思います)
というのは私は「失敗できない子育て」だからこそ、そのエビデンス(理由や結果)など、採用する上での根拠が欲しいのですね。
そしてその「結果」が判るまでには数年かかるのです。(それも統計的に見なければならないので、私がご相談にお返事する際は、理由や根拠が明確になっている物しかお伝えしませんし、新しい事でしたら「ご提案」という形でお話しします)
でも新しいやり方は(当然ですが、それが結果に表れるまでには10年以上かかります)根拠が明確でないので「それが良いですよ」とは絶対に言えません。
でも「そのやり方古いよ」と言う人は、その根拠も理由もなく(エビデンスがないままに)ただ「新しくない」というだけで批判するのです。
ここまで言うとお分かりになると思います。「その子育て古い」と言っている人は、そこに理由もなく、ただ難癖をつけ無責任な言葉を発しているだけで、参考にする必要は全くないわけです。
ですからもし「あなたのやり方は古い」と言われたら、「あ、新しいやり方をご自分の子供を実験台にして試されるんですね」と思って下さればいいのです。
それが本当に良いもので、画期的なやり方でしたら、きっと今後のスタンダードになるでしょうし、それが皆さんに知り渡れば、きっと本当に良い子育てとして周知されるでしょう。
でもどうですか?私たちは、理由も分からず、エビデンスもないものを「自分の子供を実験台にして」試してみたい、とは思いませんよね。
だから「私はやらないですけど、どうぞあなたのお子さんで試して、結果が出たら教えて下さいね♪」って思っておけばいいのです。
実は、こういう事って結構あって、シンコさんの言われていたキラキラネームについても同じことが言えるのです。
これはほとんどの人がメリットが無いことが分かっているので、今は積極的に付ける人は少なくなったようですが、一時、日本でもはやりましたね。
これについては、実は研究論文があって、私も「確か本で読んだな~」と思って、今まで読んだ本をひっくり返して探してみました。
そしたらありました。
日本ではキラキラネームと言う名前でしたが、海外でも同様に「ちょっと変わった個性的な名前」があって、そういう「ちょっと変わった個性的な名前」を付けている子がどうなるか・・・という事を研究した方がおられます。
まずはフィラデルフィア州シッペンズバーグ大学のデービット・カリスト教授が15,000人に対して調査した研究ですが、そこでは
「変わった名前が犯罪や貧困に関係している。人種に関係がなく、あまり一般的でない名前や異性的な名前をつけられた子供ほど、少年犯罪に関わる傾向が強い」
と発表されています。
そしてもう一つ。
オーストラリアのメルボルン大学では、「政治家や弁護士の登録名などを用いた統計調査によると、変わった名前は出世や経済活動に不利」と結論付けているそうです。
こういう統計を取った結果や、時間をかけて実際に起きている現象を私はベースに考えますが、
こういう事が分かっていてそれでもキラキラネームを付けている、という事は「事実を知らず、名前の付け方にその方々の根拠は無い」という事になりますよね。
ですから子供に「僕もキラキラネームが良かった」と言われても落胆する必要はありません。「名前には意味があるんだよ。あなたも将来必ずわかる時が来る!」と胸を張って堂々と答えてください。
それともう一ついいですか?サッカーを熱心にされている子供の親御さんの言動「すべては実力主義なんだから、上級生でも関係ない!」ですが、
これ。サッカーでは確かにピッチに立つ選手たちは、年齢の上下に関係なく「こっちにパスをよこせ」とか「左サイドが開いているぞ、向こうに走れ!」のように指示したりする場合があります。
それを日本代表の選手(最年長の長友だったかな?)が「ピッチに立ったら年齢差なんて考えていてはいけない」と言ったことが、今の「上級生でも関係ない」に繋がっていると思うのですが、
でも「すべてが実力主義」と豪語するほど、実力主義が日本社会全体のスタンダードにはなっていませんよね。(日本の今は、やっと年功序列が薄れつつある段階です)そして中学・高校でさえ(運動系の強い学校は特に)上級生、下級生の区別はされています。
そして(私はこれを最も心配するのですが)この子たちが後10年後に実社会に出た時に、40歳以上も年の離れた人がいて、当然その方々はベテランでビジネス上の実力ははるかに上回っている訳です。
でも子供の時に「上級生でも関係ない。先生も先輩も言葉遣いが同じ。名前を呼び捨てに・・」が当たり前で育った子が、その社会で順応できるかな?と思うのです。私は「子供達と実社会の乖離」といっていますが、これが原因でドロップアウトする子供達が本当に多いのです。
とすると、その親御さんの中での「すべては実力主義」を聞くと、「すべて」ではないよね?それで大丈夫?と思うのです。
当然、私は自分の子供にはそんな方法は使いません。(そんなウソの情報に踊らされて、あとで後悔するのはイヤですから)
でもね。シンコさんがおっしゃるように「突飛な事を言う人」や「それで結果が出てるように見える人」の周りには人が集まるのです。そしてその意見に賛同して「一緒に流されていく」人も多いのですね。
シンコさんが、サッカークラブで子供たちの言葉遣いに提案した時「考えが古い」という声もあったようですが、結局何も考えず、周りに流されている人が、自分を正当化する為だけに、エビデンスがある正しい意見でも否定してくるのです。
私はあまり「バカ」という言葉を使わないし、使いたくもないのですが、ひろゆきさんの本に「自分は自分。バカはバカ」というタイトルの本があって、もうその潔さと言うか、いかにそういう「困った人が多いか」という事をお話しされていて、読んでいて「まさにその通り」と笑っちゃいました♪
なのでもし外部からの変な指摘や、無責任な批判があったら「自分は自分。バカはバカ」と思って(言わなくていいですからね・笑)ご自分の考えを貫かれたら良いと思います(^^)。
もちろん「新しい」と言うだけで、それを選択するのは危険ですし、私たちが理由があってやっていることが理解できない方には「どうぞ、ご自分のお子さんで実験なさってくださいね~」って思っておけばいいのです。
あ、ちなみにこれは「日本で」の事で、海外では違ってきます。例えば海外の場合「長幼の序」や「敬語」の考え方は非常に薄いです。ですから「将来は日本にいないから」というお考えの方には当てはまりません。
ですが、これからも日本で生活される方は、まだしばらくはこの考え方は変わらないと思いますので、そこは踏み外さない方が良いと思います。
ココまで・・・
このようなお返事をしたら、シンコさんからは「すごく安心しました」「メールを頂いてから、心が揺れる事が無くなりました」とお返事を頂きました。
そして子供が「僕の名前をシワシワネームって笑われた」の件ですが、シンコさんは「今は分からないかもしれないけど、あなたが大人になった時『この名前でよかった!』って分かる時が必ず来るよ!」って言われたそうです。
その後すぐに「自分の名前の由来」という事で、先生が子供に作文の宿題として出されたそうで、なぜ自分がその名前を付けてもらったのか、じっくり話す機会があったことと、子供がみんなの作文を聞いて「自分の名前に意味があったと分かった!」と教えてくれた♪とご報告くださいました。
私はこの仕事を続けて20年になります。そうするとそれこそエビデンスはしっかり表れているのですね。又、こうやってご紹介するメルマガでは、その時だけの事ではなく、必ず結果もお話ししていますよね。
「だから絶対大丈夫」なんてことは言いませんが、間違わない可能性は高いとは思っています。(もう何千人という先輩の皆さんも試してくださっていますしね)
それを「流行」や「現代は・・・」と、ご自分のお子さんで実験をされる、その勇気はすごいと思いますが、私はそんな冒険しなくても、結果が出ている確かな方法を選んだら?と考えます。
だって「人」を作る為の、失敗ができない「子育て」ですからね(^^)
でも何を選ぶか?は親次第です。もちろん何を選んでもいいのです。ただそれを選ぶ親の責任は最後までついて回るのですから、親が何を選ぶかはとても重要なんですね。
シンコさん、とても興味深い、良いご質問をありがとうございました!!
「上級編」も含め新商品はこちらです。
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。