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第1273号 なぜ僕ばかり怒るの?

パピーいしがみです。

今日は大事なアンケートにお答え頂きたいと思っています。(メルマガの最後にアンケートページへのリンクがあるので、お答えいただけると嬉しいです。全部で5問ですからお時間は取らせません。よろしくお願いします)

さて今日のメルマガは「なぜ僕ばかり怒るの?」と子供(下の子)に言われて、どうしたら怒らなくなれるのか?という相談についてのお返事と、その後お子さんの変化をご紹介したいと思います。

ご相談を頂いたお母さんは「ナルさん」。子供に「なぜ僕ばかり怒るの?」と言われて「あなたが怒られる事ばっかりするからだよ!」とまた怒ってしまった・・・との内容でした。

どんな事で怒るのか、「僕ばっかり」という事は、上の子の場合は怒らないのだと思うけれど、上の子、下の子で違いがありますか?と聞いてみました。

するとこんなお返事を頂いたのです。

ココから・・・

パピーさん、お返事ありがとうございます。

どんな事で怒るのか?ですが、やはり上の子と下の子では性格的なものが全然違うので、上の子を普通として考えていた自分がいて、どうしてもヤンチャで危なっかしい下の子を怒ってしまうのが現状です。

上の子が8歳女の子、下の子が5歳男の子です。

どんな事で怒るのか?といいますと、例えばショッピングセンターに買い物に行く時に、車で駐車場に着くと子供達に「隣の車にぶつかるからゆっくりドアに開けてね」って言うのですが、

お姉ちゃんはちゃんと聞いて、ゆっくり開けてそっと降りることができても、弟のほうはバンと開けてドンと閉め、いきなり走って行ってしまうのです。

以前にも隣の車にぶつけたことがあり、隣の車の持ち主を探すために施設内放送をしてもらったり、平身低頭謝って弁償して子供にも謝らせたのに(嫌な思いをしたはずなのに)直りません。

同じ注意を何度も注意してるんです。でもできないんです。

他にはこれもショッピングセンターの事ですが、商品をすぐに触るのです。「見るだけよ」って言っても、例えばパピーさんのテキストにもありましたが、ラップに包まれているスイカを押してみたり、桃を触ってみたり、パンを素手でツンツンしてみたり、

「みんなが自由に取れるものは手で触ってはいけない!」とか「壊れやすいものは優しく持ちなさい」って何度も言うのですが、何度注意してもやるのです。

他にも幼稚園では友達と喧嘩をしてきたり、幼稚園から帰る時も(車での送り迎えですが)幼稚園の校門から飛び出して、駐車場まで走ったりです。

私が追いつけないので「走ってはダメ。車が通るし危ないから!」って言うんですが、それも全く上の空です。

家へ帰ってきても靴は揃えない。顔は洗わない歯磨きは嫌い、小さい頃からずっとそうで、もうずっと怒りっぱなしです。

お姉ちゃんの方は言えばわかるんです。「言えば」というか、小さい頃からちゃんと話を聞いてくれるんです。目を見て話を聞いてくれます。でも弟のほうは話をしていても目は合わさないし、わかってるんだかわかってないんだか?って言う状況もあり。ほんとに手を焼いています。

それでお姉ちゃんもそろそろ思春期が始まる頃だと思って、パピーさんの上級編を購入させていただきましたが、1番に出てくる発達障害の項目を読んで、やっぱりこの子(下の子)は発達障害ではないのかな?と思っていて、発達障害支援センターに連絡しようかどうか迷っているところです。

行けばきっと発達障害だと言われるだろう、と思っていて怖い部分もあるのですが、もしパピーさんに相談させて頂いたら、今の様子が変わるかもしれない?と小さな望みを持ってご連絡させて頂きました。

何かアドバイスがありましたら教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

ココまで・・・

駐車場でいきなり飛び出す。突然駆け出す。商品を触る。何度叱っても直らない・・・。手を焼きますよね。分かります。

でも、まだこれだけで発達障害と判断するには早いと思い、私はこのように答えました。

ココから・・・

ナルさん、こんにちは。メール拝読しました。

下のお子さんがもしかしたら発達障害かもしれないということなんですね。

上のお姉ちゃんは、ちゃんと話を聞入れてくれるけど、下の男の子はとても活発というか、話を聞いてくれないし、何度言っても分からない。目も合わさないということで、とても心配しておられることは分かりました。

でも、障害かどうかっていうのは、もう少し具体的な要素から推察もできます。

これは上級編でも書きましたが「小さい頃から育てるのが大変だった」と感じた事はありましたか?小さい頃っていうのは乳幼児期ですね。

例えばその時期に、なかなか寝てくれないとか、泣いてばかりとか、癇癪がひどいとかの「育てにくさ」があったか否かということですね。

発達障害はやはり脳の機能障害なので、生まれた直後からいくつかの「困った」や「ちょっと?」という状況があったりします。なので思いつくことをいろいろメモをしてみてほしいのですが、

もし乳幼児期に特に問題が無く、幼稚園に入ってから「扱いにくい」とか「手がかかる」を強く感じるようになったとすると、(私が今聞いた限りでは幼稚園に入ってからの事が多く)それ以前はそうでもなかったのかな?と感じています。

ただもしお父さん・お母さんに発達障害の傾向があったり、またはご親戚などにその傾向があったりすると、子供が発達障害を持って生まれてくる事は珍しくないのですが、

もしそれがなくて、今の状況だけをお聞きすると、周りの大人の接し方で変わる事が大いにあります。

それで私の印象ですが、この子はあまり褒められたことがないために、自分に対しての肯定感がとても低くて「どうせ僕はダメな子だから」って自暴自棄になっていたり、話も聞かなかったりしているような気もするのですね。

もちろん発達障害支援センターに行ってはっきりさせるのもいいのですが、まずは確認して欲しい事。そしてやってみて(実験して)欲しい工夫がいくつかあるんです。

まず「確認」ですが、先ほどの乳幼児期の様子に加えて、幼稚園の先生はこれまでに下の子に対して何か問題があると言われていますか?

例えば「授業が妨害される」だとか「人の邪魔をする」とか「話を聞いてくれない」「単独行動が多い」「園から脱走する」など、そういう話があるかどうか教えて下さいますか?

それは日々いろんな子供と接している先生から見て「異常性があると感じるか?」を計る事にもなるのです。クレームが多いとしたら「異常傾向が多い」クレームがあまりないとしたら「逆に優等生!」とも言えるんですね。

一応、乳幼児期のことと、幼稚園からのクレームについてお返事を頂けますか?それで次にどんな事をしてみたらいいか?と言うお話しをします。

ココまで・・・

ナルさんからのお返事は「乳幼児期は問題は感じなかった」と「幼稚園からはクレームを頂いたことはありません」でした。

でもナルさんは「なのに家庭ではこんな調子だからこそ、発達障害を心配したのですが違うのでしょうか?」とも書かれていました。

はい、違うんですね。

もし発達障害を持っていたら、幼稚園と家庭とで態度を変える事は難しいのです。家庭でやる事も幼稚園ではやらない、としたら「幼稚園ではいけない事が理解できている」って事なんです。

そうやって、TPOによって自分の態度を変えられる子は発達障害ではありません。(本当は断言することも医師以外は許されないのですが)なので、私はこうお返事しました。

ココから・・・・

ナルさん、お返事ありがとうございます。やっぱりそうなんですね。幼稚園ではいい子でも、家に帰ってくると暴れ出す(手が付けられない)のですね。

はい。では次にどんな実験をしてほしいか言いますね。

それは「あなたの良いとこはこういうところだよ」ってお母さんが明確に認識して力説することです。

例えば姉弟でしたら「お姉ちゃんの良いところはここだよ」そして「弟の良いところはここだよ」っていうのを常に話すんです。

お姉ちゃんは素直に話を聞くところでしょうが、弟さんはこれだけ活発だと運動が得意だったり、負けず嫌いだったりするかもしれません。

それを「多動」だとか「頑固」とは見ずに「こんなに頑張り屋さんで『良いところ』を持っている」と話してあげるのです。「誰にも負けたくない」なんて気持ちがあったら(今の子は少なくなっていますから)特筆です。

「お母さんは、そこが大好きだよ」と言ってあげて欲しいんですね。

それと・・・実は弟さん、私の小さい頃よく似ています。私はとてもきかん坊で、親の話なんか聞かないでどんどん走っちゃう。どんどん好きなところに行っちゃう・・・って言うタイプだったので、

私からすると「もうちょっと大目に見てあげて♪」という個人的な気持ちもあります。(^^)

なので私は、とってもとっても好きなタイプのお子さんなのですが、もしお母さんが女の子が多い家庭で育ってきて、お姉ちゃんのようなお子さんが家族に多かったり、ご自分もそうだったりすると、下のお子さんが異端児に見えると思います。

でも多分、男の子ばかりを育てたお母さんからすると「男の子なんてみんなそんなもんだよ」って言うんじゃないかな?って私には感じました。

なので、まずは“「あなたの良いとこはこういうところだよ」ってお母さんが力説する”をやってみてどうなるか?を確認してほしいのですが、

それと一緒に「褒める機会を増やす」事をしてみてほしいのです。

例えば、買い物に行ったら「カートを押す係」や「荷物を持つ係」など、「あなたがいてくれてよかった」とお母さんが言えるような係をしてもらうのです。

例えば「荷物を持つ係」をしてくれていたら、買い物かご(持てるだけでいいんです)を持ってもらって「いつも重かったからお母さん助かるな~」と言ったり、「カートを押す係」をやってくれたら、「運転手さん、ちょっとバック~♪」のように(疑似運転)をさせてみるのもいいですね。

そうやって「あなたじゃなきゃできない仕事」を与えられると、子供(特に男の子)は喜んで一生懸命やります。そんな姿を見てお母さんはこう言うのです。

「あなたがいてくれてよかった~♪」って。(それを聞くと自己肯定感が高まります)

他にも、買い物が終ってエコバックなどに商品を入れたら重いですよね。今まではそれをお母さんが運んでいたと思いますが、それを全部でなくても「子供用のエコバック」を用意して、子供に持てる分だけを運んでもらうのです。

そしてまた、一言「ありがとう。〇〇君が頑張って運んでくれたから、今日は疲れなかったよ」って言ってください。

これらが私が言う「実験」です。「褒める機会を増やす工夫」です。

そして「あなたはここが良いところだよ」とはっきり伝えて、ちゃんと褒めてあげて欲しいです。それでもし子供がお母さんの目を見て聞くようであれば、この子は障害ではないと私は断言します。

ただ駐車場からドアを開けて飛び出すって危険ではあります。ですが車にはみんなチャイルドロックってついてるのご存知ですか?

例えば今、ここ20年位で作られた車には軽自動車にもちゃんと付いてます。チャイルドロックをする(ボタンを移動するだけ)と内側から開かないようになります。

なのでお子さんが座る席、もしくは運転席以外は全部チャイルドロックにしておいて、お母さんが準備ができた段階で、子供のドアを開けて子供と手をつないで歩いてお店に入るって形にすればいいんです。

お姉ちゃんはもう手をつなぐ必要は無いようですから、お姉ちゃんはお姉ちゃんとして1人で歩かせて、下の子はちゃんと手をつないで歩くと言う形でやってみてください。

今までは「叱る」が先行してしまった為に、かなり自由奔放に動き回っているように見えますが、いくつか工夫をしてみて「褒める」を増やす。そうしたときに子供は「もっと褒められたい」と感じると、自分の行動を変え始めるのです。

それは「叱られるからヤラナイ」のではなく「褒められるからやりたくなる」という、自分の行動を、自分の判断で『選択し始める』という事なんです。

子供は(大人も同じですが)「褒められることの喜び」とか「お母さんの笑顔からの安心」をもらうことで、それをまた経験したいと思うので、そこから変化が生まれるのですね。まずそれをやってみてくださいますか?

変化があっても無くてもご連絡ください。上手く行かなければ次の段階を試してみましょう。

ココまで・・・

このようにお返事したら、変化は私が考えるより早く起きました。こんな風にご報告を頂きました。

ココから・・・

パピーさん。こんにちは。ナルです。

パピーさんからの「褒める機会を増やす」は目からうろこでした。今までは重い荷物を持ちながら「どうして言う事を聞いてくれないの!ワンオペ大変!」って文句ばっかり言っていました。

それを「カートを押す係」「荷物を持つ係」をやってもらったら、ビックリ。嬉々として一生懸命やるのです。驚きでした。

本当に助かったので「ありがとね~。又お願いね」と言いましたら、まっすぐこちらを見て「ウン!!」と。

その後は、家に帰ってもおりこうでした。一番重いお米を「僕持つよ」と言ってくれて車から玄関に。そして玄関からキッチンまで運んでくれました。「そのつぎは水」「その次は・・・あ、靴を揃えてなかった」と言って、自ら靴を揃えたのです。(目を丸くしました)

チャイルドロックは、知ってはいましたがメンドクサイのが先でした。(工夫を無視して怒る方が先になっていたのですね。恥ずかしいです)

パピーさんからお返事を頂いて、まだ1週間です。でもこんなに違ってきているので、ご報告せずにはいられませんでした。もう少しこの調子でやってみます。あれだけ辛い子育てが、楽しい時間に変わりつつあります。

又、ご報告させてください。この度はありがとうございました。

ね~。たった1週間だけど「変わり始めた」と実感されているナルさん。これから弟さんがどんな風になるかとても楽しみです。

そして、冒頭でお話ししたアンケートは下記になります。今度、ホームページをリニューアルするので、それに合わせていくつかお聞きしたいと5つの問いを作りました。(その中には「大好きなメルマガがありますか?(複数回答可)もあります。是非、あなたのお気持ち教えて下さいね♪

パピーいしがみです。

今日は大事なアンケートにお答え頂きたいと思っています。(メルマガの最後にアンケートページへのリンクがあるので、お答えいただけると嬉しいです。全部で5問ですからお時間は取らせません。よろしくお願いします)

さて今日のメルマガは「なぜ僕ばかり怒るの?」と子供(下の子)に言われて、どうしたら怒らなくなれるのか?という相談についてのお返事と、その後お子さんの変化をご紹介したいと思います。

ご相談を頂いたお母さんは「ナルさん」。子供に「なぜ僕ばかり怒るの?」と言われて「あなたが怒られる事ばっかりするからだよ!」とまた怒ってしまった・・・との内容でした。

どんな事で怒るのか、「僕ばっかり」という事は、上の子の場合は怒らないのだと思うけれど、上の子、下の子で違いがありますか?と聞いてみました。

するとこんなお返事を頂いたのです。

ココから・・・

パピーさん、お返事ありがとうございます。

どんな事で怒るのか?ですが、やはり上の子と下の子では性格的なものが全然違うので、上の子を普通として考えていた自分がいて、どうしてもヤンチャで危なっかしい下の子を怒ってしまうのが現状です。

上の子が8歳女の子、下の子が5歳男の子です。

どんな事で怒るのか?といいますと、例えばショッピングセンターに買い物に行く時に、車で駐車場に着くと子供達に「隣の車にぶつかるからゆっくりドアに開けてね」って言うのですが、

お姉ちゃんはちゃんと聞いて、ゆっくり開けてそっと降りることができても、弟のほうはバンと開けてドンと閉め、いきなり走って行ってしまうのです。

以前にも隣の車にぶつけたことがあり、隣の車の持ち主を探すために施設内放送をしてもらったり、平身低頭謝って弁償して子供にも謝らせたのに(嫌な思いをしたはずなのに)直りません。

同じ注意を何度も注意してるんです。でもできないんです。

他にはこれもショッピングセンターの事ですが、商品をすぐに触るのです。「見るだけよ」って言っても、例えばパピーさんのテキストにもありましたが、ラップに包まれているスイカを押してみたり、桃を触ってみたり、パンを素手でツンツンしてみたり、

「みんなが自由に取れるものは手で触ってはいけない!」とか「壊れやすいものは優しく持ちなさい」って何度も言うのですが、何度注意してもやるのです。

他にも幼稚園では友達と喧嘩をしてきたり、幼稚園から帰る時も(車での送り迎えですが)幼稚園の校門から飛び出して、駐車場まで走ったりです。

私が追いつけないので「走ってはダメ。車が通るし危ないから!」って言うんですが、それも全く上の空です。

家へ帰ってきても靴は揃えない。顔は洗わない歯磨きは嫌い、小さい頃からずっとそうで、もうずっと怒りっぱなしです。

お姉ちゃんの方は言えばわかるんです。「言えば」というか、小さい頃からちゃんと話を聞いてくれるんです。目を見て話を聞いてくれます。でも弟のほうは話をしていても目は合わさないし、わかってるんだかわかってないんだか?って言う状況もあり。ほんとに手を焼いています。

それでお姉ちゃんもそろそろ思春期が始まる頃だと思って、パピーさんの上級編を購入させていただきましたが、1番に出てくる発達障害の項目を読んで、やっぱりこの子(下の子)は発達障害ではないのかな?と思っていて、発達障害支援センターに連絡しようかどうか迷っているところです。

行けばきっと発達障害だと言われるだろう、と思っていて怖い部分もあるのですが、もしパピーさんに相談させて頂いたら、今の様子が変わるかもしれない?と小さな望みを持ってご連絡させて頂きました。

何かアドバイスがありましたら教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

ココまで・・・

駐車場でいきなり飛び出す。突然駆け出す。商品を触る。何度叱っても直らない・・・。手を焼きますよね。分かります。

でも、まだこれだけで発達障害と判断するには早いと思い、私はこのように答えました。

ココから・・・

ナルさん、こんにちは。メール拝読しました。

下のお子さんがもしかしたら発達障害かもしれないということなんですね。

上のお姉ちゃんは、ちゃんと話を聞入れてくれるけど、下の男の子はとても活発というか、話を聞いてくれないし、何度言っても分からない。目も合わさないということで、とても心配しておられることは分かりました。

でも、障害かどうかっていうのは、もう少し具体的な要素から推察もできます。

これは上級編でも書きましたが「小さい頃から育てるのが大変だった」と感じた事はありましたか?小さい頃っていうのは乳幼児期ですね。

例えばその時期に、なかなか寝てくれないとか、泣いてばかりとか、癇癪がひどいとかの「育てにくさ」があったか否かということですね。

発達障害はやはり脳の機能障害なので、生まれた直後からいくつかの「困った」や「ちょっと?」という状況があったりします。なので思いつくことをいろいろメモをしてみてほしいのですが、

もし乳幼児期に特に問題が無く、幼稚園に入ってから「扱いにくい」とか「手がかかる」を強く感じるようになったとすると、(私が今聞いた限りでは幼稚園に入ってからの事が多く)それ以前はそうでもなかったのかな?と感じています。

ただもしお父さん・お母さんに発達障害の傾向があったり、またはご親戚などにその傾向があったりすると、子供が発達障害を持って生まれてくる事は珍しくないのですが、

もしそれがなくて、今の状況だけをお聞きすると、周りの大人の接し方で変わる事が大いにあります。

それで私の印象ですが、この子はあまり褒められたことがないために、自分に対しての肯定感がとても低くて「どうせ僕はダメな子だから」って自暴自棄になっていたり、話も聞かなかったりしているような気もするのですね。

もちろん発達障害支援センターに行ってはっきりさせるのもいいのですが、まずは確認して欲しい事。そしてやってみて(実験して)欲しい工夫がいくつかあるんです。

まず「確認」ですが、先ほどの乳幼児期の様子に加えて、幼稚園の先生はこれまでに下の子に対して何か問題があると言われていますか?

例えば「授業が妨害される」だとか「人の邪魔をする」とか「話を聞いてくれない」「単独行動が多い」「園から脱走する」など、そういう話があるかどうか教えて下さいますか?

それは日々いろんな子供と接している先生から見て「異常性があると感じるか?」を計る事にもなるのです。クレームが多いとしたら「異常傾向が多い」クレームがあまりないとしたら「逆に優等生!」とも言えるんですね。

一応、乳幼児期のことと、幼稚園からのクレームについてお返事を頂けますか?それで次にどんな事をしてみたらいいか?と言うお話しをします。

ココまで・・・

ナルさんからのお返事は「乳幼児期は問題は感じなかった」と「幼稚園からはクレームを頂いたことはありません」でした。

でもナルさんは「なのに家庭ではこんな調子だからこそ、発達障害を心配したのですが違うのでしょうか?」とも書かれていました。

はい、違うんですね。

もし発達障害を持っていたら、幼稚園と家庭とで態度を変える事は難しいのです。家庭でやる事も幼稚園ではやらない、としたら「幼稚園ではいけない事が理解できている」って事なんです。

そうやって、TPOによって自分の態度を変えられる子は発達障害ではありません。(本当は断言することも医師以外は許されないのですが)なので、私はこうお返事しました。

ココから・・・・

ナルさん、お返事ありがとうございます。やっぱりそうなんですね。幼稚園ではいい子でも、家に帰ってくると暴れ出す(手が付けられない)のですね。

はい。では次にどんな実験をしてほしいか言いますね。

それは「あなたの良いとこはこういうところだよ」ってお母さんが明確に認識して力説することです。

例えば姉弟でしたら「お姉ちゃんの良いところはここだよ」そして「弟の良いところはここだよ」っていうのを常に話すんです。

お姉ちゃんは素直に話を聞くところでしょうが、弟さんはこれだけ活発だと運動が得意だったり、負けず嫌いだったりするかもしれません。

それを「多動」だとか「頑固」とは見ずに「こんなに頑張り屋さんで『良いところ』を持っている」と話してあげるのです。「誰にも負けたくない」なんて気持ちがあったら(今の子は少なくなっていますから)特筆です。

「お母さんは、そこが大好きだよ」と言ってあげて欲しいんですね。

それと・・・実は弟さん、私の小さい頃よく似ています。私はとてもきかん坊で、親の話なんか聞かないでどんどん走っちゃう。どんどん好きなところに行っちゃう・・・って言うタイプだったので、

私からすると「もうちょっと大目に見てあげて♪」という個人的な気持ちもあります。(^^)

なので私は、とってもとっても好きなタイプのお子さんなのですが、もしお母さんが女の子が多い家庭で育ってきて、お姉ちゃんのようなお子さんが家族に多かったり、ご自分もそうだったりすると、下のお子さんが異端児に見えると思います。

でも多分、男の子ばかりを育てたお母さんからすると「男の子なんてみんなそんなもんだよ」って言うんじゃないかな?って私には感じました。

なので、まずは“「あなたの良いとこはこういうところだよ」ってお母さんが力説する”をやってみてどうなるか?を確認してほしいのですが、

それと一緒に「褒める機会を増やす」事をしてみてほしいのです。

例えば、買い物に行ったら「カートを押す係」や「荷物を持つ係」など、「あなたがいてくれてよかった」とお母さんが言えるような係をしてもらうのです。

例えば「荷物を持つ係」をしてくれていたら、買い物かご(持てるだけでいいんです)を持ってもらって「いつも重かったからお母さん助かるな~」と言ったり、「カートを押す係」をやってくれたら、「運転手さん、ちょっとバック~♪」のように(疑似運転)をさせてみるのもいいですね。

そうやって「あなたじゃなきゃできない仕事」を与えられると、子供(特に男の子)は喜んで一生懸命やります。そんな姿を見てお母さんはこう言うのです。

「あなたがいてくれてよかった~♪」って。(それを聞くと自己肯定感が高まります)

他にも、買い物が終ってエコバックなどに商品を入れたら重いですよね。今まではそれをお母さんが運んでいたと思いますが、それを全部でなくても「子供用のエコバック」を用意して、子供に持てる分だけを運んでもらうのです。

そしてまた、一言「ありがとう。〇〇君が頑張って運んでくれたから、今日は疲れなかったよ」って言ってください。

これらが私が言う「実験」です。「褒める機会を増やす工夫」です。

そして「あなたはここが良いところだよ」とはっきり伝えて、ちゃんと褒めてあげて欲しいです。それでもし子供がお母さんの目を見て聞くようであれば、この子は障害ではないと私は断言します。

ただ駐車場からドアを開けて飛び出すって危険ではあります。ですが車にはみんなチャイルドロックってついてるのご存知ですか?

例えば今、ここ20年位で作られた車には軽自動車にもちゃんと付いてます。チャイルドロックをする(ボタンを移動するだけ)と内側から開かないようになります。

なのでお子さんが座る席、もしくは運転席以外は全部チャイルドロックにしておいて、お母さんが準備ができた段階で、子供のドアを開けて子供と手をつないで歩いてお店に入るって形にすればいいんです。

お姉ちゃんはもう手をつなぐ必要は無いようですから、お姉ちゃんはお姉ちゃんとして1人で歩かせて、下の子はちゃんと手をつないで歩くと言う形でやってみてください。

今までは「叱る」が先行してしまった為に、かなり自由奔放に動き回っているように見えますが、いくつか工夫をしてみて「褒める」を増やす。そうしたときに子供は「もっと褒められたい」と感じると、自分の行動を変え始めるのです。

それは「叱られるからヤラナイ」のではなく「褒められるからやりたくなる」という、自分の行動を、自分の判断で『選択し始める』という事なんです。

子供は(大人も同じですが)「褒められることの喜び」とか「お母さんの笑顔からの安心」をもらうことで、それをまた経験したいと思うので、そこから変化が生まれるのですね。まずそれをやってみてくださいますか?

変化があっても無くてもご連絡ください。上手く行かなければ次の段階を試してみましょう。

ココまで・・・

このようにお返事したら、変化は私が考えるより早く起きました。こんな風にご報告を頂きました。

ココから・・・

パピーさん。こんにちは。ナルです。

パピーさんからの「褒める機会を増やす」は目からうろこでした。今までは重い荷物を持ちながら「どうして言う事を聞いてくれないの!ワンオペ大変!」って文句ばっかり言っていました。

それを「カートを押す係」「荷物を持つ係」をやってもらったら、ビックリ。嬉々として一生懸命やるのです。驚きでした。

本当に助かったので「ありがとね~。又お願いね」と言いましたら、まっすぐこちらを見て「ウン!!」と。

その後は、家に帰ってもおりこうでした。一番重いお米を「僕持つよ」と言ってくれて車から玄関に。そして玄関からキッチンまで運んでくれました。「そのつぎは水」「その次は・・・あ、靴を揃えてなかった」と言って、自ら靴を揃えたのです。(目を丸くしました)

チャイルドロックは、知ってはいましたがメンドクサイのが先でした。(工夫を無視して怒る方が先になっていたのですね。恥ずかしいです)

パピーさんからお返事を頂いて、まだ1週間です。でもこんなに違ってきているので、ご報告せずにはいられませんでした。もう少しこの調子でやってみます。あれだけ辛い子育てが、楽しい時間に変わりつつあります。

又、ご報告させてください。この度はありがとうございました。

ね~。たった1週間だけど「変わり始めた」と実感されているナルさん。これから弟さんがどんな風になるかとても楽しみです。

そして、冒頭でお話ししたアンケートは下記になります。今度、ホームページをリニューアルするので、それに合わせていくつかお聞きしたいと5つの問いを作りました。(その中には「大好きなメルマガがありますか?(複数回答可)もあります。是非、あなたのお気持ち教えて下さいね♪

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パピーいしがみ 人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。

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