第1280号 子育ての後はスピード退社?
パピーいしがみです。
ゴールデンウィークですね~♪楽しんでおられますか?私が住む静岡でもゴールデンウィークに合わせてイベントが沢山あるのですが、いつもあまりにも混むので、
今年は1日前の金曜日に富士山の近く、富士本栖湖リゾートのの「富士芝桜まつり」に行ってきました。満開にはちょっと足りないけど、一面のピンクの絨毯は、とても綺麗でした♪
さて、まずは先週のご報告です。
先週のYouTubeですが3本配信しました。
3・4・5歳(幼稚園園児)によくある悩み『幼稚園に行きたくない』https://youtu.be/DTMC6SjUU-Y と
6・7歳(小学校1・2年生)によくある悩み『兄弟喧嘩』https://youtu.be/RrR-6QBuI_k と
8・9歳(小学校3・4年生)によくある悩み『いじめ・前編』https://youtu.be/2H2SgyDIXyE
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今後も面白いトピックを増やしていきますので、登録がまだの方は是非、ご登録くださいね♪
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さて、今日のメルマガのタイトルは「子育ての後はスピード退社?」としました。
もう皆さん、目にしていると思いますが、2024年春のニュースに「新卒で入社式をした翌日に退社」「退職代行業者に依頼!」なんていう話題がすごかったですね。
まあ、こういうことは今までもあったのですが、今年こんなに目にするって事は、数が相当多いのか、それともその話題をニュースるにすることで視聴率が稼げるからデフォルメしているのか?
そこの真意は分からないし、まだ今年の事は統計も取れないので、正確な数字も明らかではないのですが、退職代行業者は例年になく忙しいらしいし、
今までは直接言えないから我慢していた・・・と言う人も辞めやすくなって増えているのかもしれません。
でも・・・それを見て、今、子育てをしている皆さんは、どう思われたでしょうね?
私は「もし数が多くなっているとしたら、これって今の教育の弊害なのだろうな~」と思っていました。
以前から私は言っていますよね。「教育現場と、実社会との乖離(大きく違っている)が甚だしい」って。
親は子供に大金を払って大学まで出して、就職も決まって「これでやっと肩の荷が下りた」と思ったら、入社式の翌日に退社・・・って、
親御さんはどんな気持ちだろうな~?と思います。
まあ、入社予定だった会社を辞めるのは本人の判断だから全然いいし、その後、ちゃんと自分の生活が確保できれば何も言わないのですが・・・
その会社を辞める理由が「配属希望と違う」とか「そんな仕事をするために〇〇大学で〇〇の勉強をしたんじゃない」とか・・・。「配属ガチャ」とか・・・。
あらあら「いつまでもお子ちゃまね~」と思ったし、この子(あえて「子」と書きます)達、明日からどうするんだろう?又、親のすねをかじり続けるのかな?そんなことしてたら一生自立できないぞ・・・と思いました。
でも、入社してすぐに退職したくなるって、昔もありましたし、珍しい事ではないのです。
私も総務の仕事をしている時に、入社後すぐに「会社を辞めたい」と言ってきた新卒社員がいました。
その社員に理由を聞くと「私が学んできたものは経営学で現場での仕事ではありません。こんな仕事は私ではなくてもできる事です」と言われたのですね。
なので私は
「分かりました。辞めるのは貴方の自由なので止めませんが、一つ聞かせてください」
「あなたが言われる『こんな仕事』というのは、あなたにとっては難しい仕事ですか?それとも簡単な仕事ですか?」
と聞きました。そうしたら彼は、
「簡単な仕事に決まっているじゃないですか?あんなこと高卒だってアルバイトだってできるでしょう?」と言ったのですね。
(その当時、その会社ではスーパーマーケットの部門もあり、彼はそちらに配属されたのでした。本人の希望は企画立案や経営本部勤務でした)
なので「ではその簡単な仕事でしたら、短期間で誰よりも実績が出せるのではないですか?今、同じ仕事を何十年も続けているベテランもいますが、あなたが数年で彼らを抜くことができたら、そりゃあ、会社も黙っていないはずですよ」と言いましたら、
彼は「カチン」と来たらしく「分かりました。それでは1年後、驚くような成果を出して見せます」と言って退職は保留し、「1年後見てろよ!」と言わんばかりの顔で職場に戻りました。
さて・・・その後、どうなったか?1年たっても2年経っても、彼からの報告はありませんでした。
そうなんです。どんな仕事でも最初は使い物にはならないのです。
でもみんな「自分はこんな勉強をしてきた。他と違う優秀な人間なんだ。だからもっと自分にふさわしい仕事を与えられるのが当たり前だ!」と自分の事を買いかぶっているのです。
でも1年たった時、彼はとても成長していました。分からない事は店長に何でも相談し、お客様にも説明ができるように勉強し、言葉も「まだまだ未熟ですが、皆さんに追いつけるように頑張ります」に変わっていたのでした。
スーパーで働く多くのパートのおばちゃんたちからの叱責もあったようです(^^)(これで自分の家庭での教えだけでなく世間一般の常識を知るのです。波にもまれるってことです)
そして、私が今の仕事の為に会社を辞める時に彼が「あの時はありがとうございました。おかげで目が覚めました」と言ってくれた時は嬉しかったです。
それとは逆に、こんな子もいました。
その子は高卒で営業一課の事務として入った女の子です。商業高校を卒業して、簿記を勉強してきてはいましたが、まあ簿記を必用とする仕事は経理の中の一部です。
そして最初に与えられた仕事はお茶くみでした。
営業一課は私のいる総務とも同じフロアでしたので、私のお茶も入れてくれていたのですが、最初のお茶はまずいまずい。
(私の住む清水という場所はお茶の産地で、皆さんお茶に対して結構うるさくて、それぞれ「好きな味」があったりします)
「深蒸し」という製法で作られた濃い味が好きな人もいれば、ぬるめのお湯でゆっくり出した煎茶が好きな人もいるし、熱いお茶をたっぷり欲しい人もいるのですね。
最初にお茶を飲んだ時、誰もが顔を見合わせて「おい、こんなまずいお茶、久々に飲んだな」と目で合図したものでした。
見かねて、先輩職員が「お茶の入れ方はね・・・」と説明をしたのですが、この子はその後が偉かった。
お茶の本来の入れ方は、まずは湯呑や急須をあらかじめお湯で温めておき、60度位まで温度が下がったら、急須を空にして茶葉を入れて、湯呑に入れていたお湯を急須に戻します。
そしてゆっくり茶葉が開いて、味がしみ出したところで、各湯飲みに均等に分けながら最後の一滴まで滴り落とす・・・のです。
これをすると、安いお茶でも相当美味しく飲むことができます。
そのやり方を家に帰って何度も何度も練習したのだそうです。
そして1ヵ月もしたら、とても美味しいお茶を入れられるようになって、それも一人一人の好みによって、入れ方を変えて、誰からも喜ばれるようなお茶を入れられるようになったのです。
(はっきり言って「お茶を入れる」って事は業務とは関係ないと思われがちですが、もし会社に大事なお客さんが来た時には、そのお茶が会社の第一印象をきめるほど大事なアイテムなんですね)
その陰の努力を社長が認め、お客さんが来た時には必ずその子にお茶を入れるように指示するようになりました。
社長のところには、他の会社から役員や社長が商談に来るわけですが、その中で大きなお茶屋問屋さんがおられて、
そのお茶屋さんが「これは〇〇地方のお茶だと思いますが、上手に入れられていますね。いったいどの方が入れておられるんですか?」と聞かれ、その子が紹介されて、とても褒められました。
そしてなんとその方は、お茶インストラクターの試験官でもあったのでした。
そしてその子は営業一課から総務部に異動になりましたが、もうスポンジが吸収するように、一つ教えれば、自分でも勉強してどんどんできるようになっていきました。
私は「この世の中は理不尽であふれている」と言いますが、たかが「お茶を入れる」それだけでも、その人の姿勢を見極め、高評価をしてくださる方もいる。
それがこの世の中の面白いところでもあるんですね。
さて、話を入社式の翌日に退職した新卒者に戻しますが、私はその「退職を決意した」事については特に悪いとは思いません。
というのも会社は新入社員に対して莫大な先行投資をするからです。もし先行投資を3年とすると、給料などを含め約1000万円以上。きっとその新入社員が数年後にはそれ以上の利益を会社にもたらしてくれるだろうと信じて。
でも、まだ1円も払わずに辞めてくれたとしたら、会社は無駄金を払わずに済んだのです。
ですから、会社も辞めた社員の子も「よかった・よかった」なのです。その時点では。
でも、親の心情を考えると「きっと落胆してるだろうな~」と思うし、親はここまで相当の金額を使ったでしょうし、そのお金を稼ぎ、用意するのも大変だったでしょう。
それをわずか1日で棒に振ってしまいました。なおかつ自分で会社に退職を伝えたのではなく「退職代行業者に頼んだ」ともなれば、親も呆れて言葉も出ないと思います。
そして今後の就職時に履歴書に1日で退職したことを書けば、多分、まともな会社は採用しないでしょう。
ですから今後、彼等がどんな仕事で、どのように生活していくのか?を考えると、他人事ながらとても心配です。
でもそれは、もしかしたら親御さんが「世の中の道理を教えず、勉強だけさせていた」のかもしれません。
子供達に必要なものは「学生時代の成績」ではなく、その後ずっと続く、数倍もある長い【実社会】で「自分の人生を生きていく」ことなんですからね。
新しく「思春期の悩み」のページができました。
https://www.age18.jp/adolescent.html
上級編が大きくバージョンアップしました。
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。