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第152号 初めての事は、誰でも不安

こんばんは。パピーいしがみです。

私達って、初めての事はとっても不安ですよね。

なかなか新しい事に果敢にチャレンジする人、何でも「やってみよう!」とやりだす人は少ないと思うのです。

それって、子供も同じなんですね。

特に、まだ経験の少ない子供達は、大人以上に「初めての事」に恐怖を抱きます。

でも、それは異常なことではないんですね。

だれでも、自分を守るために初めての事には躊躇するように作られているんです。

今日のメルマガは、ちょっと人より「初めて」に対して「不安すぎるのかな?」とご心配をお持ちのお母さんからのメールです。

でも、娘さんの躊躇の強さにこのお母さん、いろいろ考え、アイデアを実践されているんです。

とても参考になる部分があると思って、掲載をお願いしたのでした。

ココから・・・・

パピーさん、こんにちは。ポコです。

昨日、「くじけない子」に育てる本、届きました。

ありがとうございます。早速読ませていただきました。とてもわかりやすく、読みやすかったです。

最近いろいろと悩むことがあり、メルマガや講座を読んでは立ち直り、また現実でくじけて、の繰り返しです。

でも、本を読んで、「あ、そうそう、わかるわかる!」という箇所が何箇所かあり、私なりにパピーさんの教えを体得してきているのかな、とちょっとうれしくなりました。

実は昨日、娘とこんなことがありました。

娘はこの春年長になりました。

娘の通う幼稚園では、クラブといって、幼稚園の時間外に任意で習い事ができます。

クラスが終わると、クラブの子はその教室に行き、一時間活動してから園バスで帰るのです。

娘はまず幼稚園に行くことでいっぱいいっぱいでしたから、年少、中ともクラブはやっていませんでした。

でも年長になって、初めて自分から「絵画クラブに入りたい!」と言ったのです。

もうその言葉のうれしかったこと。

やる気満々だったので、早速道具をそろえ、お稽古バッグを作り、準備を整えていました。

そして当日の朝、娘は「絵画クラブ嫌だ」と言って泣き出しました。近づくにつれて不安が募ってきたようです。

でも「あんなに楽しみにしていたんだから大丈夫だろう」と思い、抱っこしてしばらく泣かせてから送り出しました。

結果は・・・、始まる前から大泣きし、クラブの間一時間泣きっぱなしだったそうです。

担任の先生も驚いて、慌てて電話がかかってきました。

うちでも「絵画クラブもうやめる!」と泣きながら言い張ります。

クラブの先生と話をして、状況を聞いたところ、ただもう『泣きやまない』という状態だった。

でも「やりたい」という気もちは感じとれたので、少しずつ慣れていこうと担任の先生がしばらく付いていてくれたのだけれども、「それも甘え心が出るからやめます」という事でした。

娘には、「先生もママもいなくて不安だったんだね。心細くて恐かったね。でも一時間がんばったじゃない、偉かったよ!」

「今度行くときは、この間よりも恐いのが少し減ってるよ。もうどんな先生かもわかったし、教室も座る席もわかったからその分大丈夫だよ。」

「恐いのが少しずつ減ってきたら、楽しくなるよ。」と、何度も何度も言いました。

でも娘にそんな言葉は素通りしているようで、「クラブやめる~!」の一点張り。

そのうち私の心は、「こんなんじゃ来年から小学校行けないじゃない!」という思いでいっぱいになっていました。

クラブの先生に言われた「甘え心」という言葉も脳裏から離れず、

「一回行っただけで嫌だからやめるなんて、逃げることだよ。」「クラブは一度やると決めたんだから、そんなに簡単にやめられないんだよ。」

「何が嫌なの?どうして嫌なの?ママに教えて!」とひどいことを言い始めてしまいました。

娘の不安はよくわかります。

前回お話したように、娘は新しい環境に慣れるまで、人の何倍もの時間を要します。

幼稚園の中とはいえ、いつもそばで見守ってくれている担任の先生から離れ、親からも離れて、その不安、心細さでいっぱいになってしまったのだと思います。

そんな娘をどう慰めてあげればいいのか、どう応援してあげればいいのかわからず、いつの間にか私も泣き出してしまいました。

しばらく泣いていると、娘の方が泣き止んで私の膝に乗ってきました。そして私の顔を見てまるで私をあやすかの様にニコ~っと笑いました。

その時私は「この子が私の子でよかった~」と心から思いました。

「○○がママの子でよかったよ。ありがとう。ママ、○○の事上手に応援できなくてごめんね。」

娘は照れてふざけていましたが、嬉しそうでした。そしてその後、何事もなかったかのように元気になりました。

それから数時間後、娘はまた思い出したかのように「クラブやめる~!」といって激しく泣き出しました。

でも、私も泣いたことで少しは冷静になれて、このまま「ただ突き放してもいい結果は出ない」と思ったので、

「クラブに慣れるまでママが教室の後ろか廊下で見ていたら大丈夫?」と言ったら娘は「それならいい。」と言いました。

そうすることは簡単なことなのですが、それをすべきかどうかで迷っていたのです。

娘は年長です。来年は学校です。

だから「『親が出て行くこと』は甘やかすことじゃないのか?」「一人で乗り越えさせた方がいいんじゃないか?」と思ったのです。

でも不安でいっぱいで、余裕が全くない状態で、「『がんばれ!』といっても無理だなぁ?トイレトレーニングの時と一緒だな」と思い直しました。

娘は前回お話したように、ついこの間までオムツでおしっこしていました。

そのオムツをとるのに、私は何枚もの穴あきオムツを作りました。

最初は履くときに気付かれないくらい小さい穴。

それを少しずつ大きくして、おしっこしてもオムツがぬれないくらいに大きな穴になり、そして足を入れる部分を切って、最後は3センチ幅の腹巻。

今では全く普通にトイレでしています。

そのことを考えたら、過程でいくら手をかけてでも、結果、自信につながるのならそれでいいのかな、と思えたのです。パピーさん、私間違っていますか?

トイレが出来るようになってから、私は少し楽観的になりすぎていたようです。

以前の様に固まったり大泣きすることがあまりなくなり、幼稚園にも楽しそうに通っていたので、安心していました。

でも先週末、参観日とミニ運動会があり、運動会では見事に大泣きしました。

そして今回のこの一件で、私は「『娘が小学校に通えない』という最悪の状況を想定しなければ」と思いました。

『最悪を考えて最善を尽くす』、そうしたらパピーさんは最悪の状況になったことがないんですよね。

このことに今気付けてよかったと思います。

『最善』がどういうことなのか?まだわかりませんが、私も尽くしてみます。

最近、講座を読みながら具体的に行動しています。

まずは縄跳び。

娘はあまり運動が好きではない方で、出来ないことは最初から手を出しません。

幼稚園の遊具もブランコばかりやっているようです。

なので、「何でもいいからすぐ出来るものを」と思って縄跳びを今練習しています。

最初は「出来ない・・・。」と言っていましたが、娘のやることを褒めながら少しずつ進めていたら、楽しくなったようです。

また、『親の失敗談を話す』というのは、好き嫌いに効果がありました。

私が子供の頃、すごい偏食だったので、そのことを話したら、「ママはピーマン食べれなかったんだよね!」と言いながら、得意になって食べています。

少しずつ少しずつやっていきます。

また長々と読んでいただき、ありがとうございました。

メールをしておいてこんなことを言うのもなんですが、想像を絶するお忙しさだと思います。お身体には気を付けてくださいね。

ココまで・・・・

と、以上のようなメールをいただいたのですね。

そして、私は、こんなお返事をしたのです。

ココから・・・・

こんにちは。パピーいしがみです。

メールありがとうございます。最近お悩みが多いとの事。

そしてメルマガや講座で立ち直り、又、現実で悩むの繰り返し?

でも、私はそれで良いと思います。

悩み、考える、そしてやってみる。そこからさまざまな発見や学びや経験があって、それは全てポコさんの血となり肉となっているんですね。

メールの文中にありましたね。

“でも、本を読んで、「あ、そうそう、わかるわかる!」という箇所が何箇所かあり、私なりにパピーさんの教えを体得してきているのかな、とちょっとうれしくなりました。”

素晴らしいじゃないですか?

「教え」と言われると恥ずかしいのですが、共感できる部分が多いと言うことは、きっと、もう体に染み付いて来ている、という事だと思います。とっても嬉しいです。

又、ここは私は感動しましたよ。

“娘は前回お話したように、ついこの間までオムツでおしっこしていました。

そのオムツをとるのに、私は何枚もの穴あきオムツを作りました。最初は履くときに気付かれないくらい小さい穴。

それを少しずつ大きくして、おしっこしてもオムツがぬれないくらいに大きな穴になり、

そして足を入れる部分を切って、最後は3センチ幅の腹巻。今では全く普通にトイレでしています。

そのことを考えたら、過程でいくら手をかけてでも、結果、自信につながるのならそれでいいのかな、と思えたのです。パピーさん、私間違っていますか?”

素晴らしいですよ。よくココまで考えましたね。

これが「難しかったら細分化」の実践ですね。これは是非メルマガで紹介したいです。

それから、「間違ってますか?」とありましたが、とんでもない。推奨したいくらいです(笑)。

「甘え心」とよく言う方がいます。

特に専門家の方の言葉に見受けられます。でも、本当にそうでしょうか?

私の父は教師でした。児童教育の専門家でした。

沢山の親達を指導していました。「甘えは許さん」タイプでした。

しかしその結果、自分の子供は・・・間違いなく失敗でした。

他にも多くの立派な方の子供さんがグレています。皆さん「甘え」を排除した方です。

教える専門家である“先生”と暖かく育むべき“親”とは、その存在の意味が違うのですから、『イコールであってはならない』と思うのです。

私は、子供さんがステップアップする為に不安なのであれば、親がいる事で、又は甘えることでその不安が払拭できるのならば、甘えさせるべきだと思います。

だって、いきなりは飛び上がれないのですから。

そして、ひとつひとつステップを上がることで、徐々にお母さんの存在を薄くしていけばいいと思うのです。そう。トイレトレーニングのように。

メールをお読みすると、

お子さんは『寂しがりやさん』のようですね。

でも、いっぱいいっぱいだった幼稚園も絵画教室をやりたいと言い出すほど、余裕が出てきていますよね。

自分の世界を徐々に作り出しているんですね。小学校だって、そうやって広げていくんです。

大丈夫。1つ1つ、ゆっくりゆっくりで良いんです。みんな一人一人違った性格を持っているのですから。

それから、ピーマンの話もいいですね。「本当に実践されているんだなぁ」と嬉しくなります。

あ。忘れていた。メルマガ掲載の件、考えて置いてくださいね。もし良かったらご連絡下さい。待ってます。

ココまで・・・・

するとすぐにお返事をいただけました。

ココから・・・・

パピーさん、さっそくのお返事、ありがとうございました。

こんなにすぐにお返事をいただけるなんて、感激です・・・。

“悩み、考え、やってみる。これが血となり肉となる。”本当にそうですね。

今回、私はまた自分を見失いそうになっていましたが、子供の嫌がり方がトイレトレーニングの時と同じような激しいものだったので、その時の経験を思い出すことが出来た気がします。

でも、「それでいいのかなぁ?」とちょっと不安でした。だから、パピーさんに褒められて、とても嬉しいです。自信がつきました!

さっき、娘が絵画クラブから帰ってきたところです。娘は最初の15分くらいは大泣きしていましたが、場の雰囲気に慣れてきて、その後はとても楽しそうにやっていました。

『甘え心』と言っていた先生も、クラブが始まる前に教室まで様子を見に行ってくださったようで、

今後は「少しずつ私のいる時間を減らして行きましょう」と言ってくださいました。

理解してもらえてありがたいです。

トイレトレーニングの件、こんな話でよければ、メルマガに使ってください。なんだかパピーさんにハナマルいただいた気分です。ありがとうございます!

“そして、ひとつひとつステップを上がることで、徐々にお母さんの存在を薄くしていけばいいと思うのです。そう。トイレトレーニングのように。”

トイレトレーニングの最後で、3センチ幅の腹巻になった時、私はそれはもうすぐに取れると思ったんです。そんなものあってもなくても一緒だと。

でも、意外にもその3センチで娘は安心感を得ていたようで、どの段階よりも長く、2ヶ月くらいとれませんでした。

それでも最終的には自分でいつのまにかとっていました。母親の存在も、そうやっていつかとれる日が来るんでしょうね。

それまではオムツのように(?)少しずつ面積を減らしながらもしっかり包んでいってあげたいです。

あと、気付いたことなんですが、メールを送るのに自分の気持ちを文章にしますよね。

これってとても頭の中が整理されますね。気持ちも落ち着いてきます。新発見でした。

お忙しい中相談に乗っていただいてありがとうございました。また前向きに日々がんばります!これからもよろしくお願いします!

ココまで・・・・

ポコさん。メルマガ掲載のご許可を頂きましてありがとうございました。

子供さんも、絵画クラブ。面白かったようですね。不安を乗り越えたように感じます。

こういう積み重ねが、当初過敏とも思われた「不安な気もち」が和らいでくる要素となると思います。

今回の事は子供さんも大きな一歩を踏み出したと思いますよ。こういうのが積み重なって自信になっていくんですよね。うれしいなぁ。

喜んでいる顔が目に浮かぶようです。

「おかあさん。おかあさん。今日ね、こんな事があったんだよ」なんて教えてくれたら、是非興味深く聞いてあげてくださいね。

※ご興味がありましたら、ご覧ください。

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