第181号 見返りを求めたら…「褒める」じゃない!
こんばんは、パピーいしがみです。今日のご紹介は長いです。
「褒める」についてもういちど考えて見ましょう。
ココから・・・
( 前 略 )
ところで、ついでといっては何ですが、そろそろ相談したいと思っていたことを聞いてください。
私は、誉めることは好きなのですが、子供をやる気にさせるまでが苦手なのです。
やりだしたことに関しては、いろいろ誉めてて楽しめるのですが、何かをしてほしいときにやる気にさせる声掛けがなかなか思いつかないのです。
例えば、昨日から息子が体操教室に通い出したのですが、「ジャンプとかできるようになるから行こう」、といっても「疲れるからヤダ」と言われて、しぶられました。
結局時間が迫ってきたのでアイスでつる始末。
片付けにしても、一度始めればきれいになっていくのがうれしくて勢いづくのですが、なかなか始めてくれません。
取っ掛かりはいっしょにするのですが、忙しいときは「片付けて!」というだけになって、最後にはやっぱり怒りが爆発してしまうのです。
その気にさせる、いい方法があれば教えてください。お願いします!
では、1年後にパピーさんに「幸せなお母さん」してますよ!と報告できるよう努力することをお約束して、失礼します。
ココまで・・・
このようなご相談を頂いて、このようにお返事しました。
ココから・・・
こんにちは。パピーいしがみです。
目標メール、ありがとうございます。一緒に、一歩一歩、ゆっくりゆっくり歩いていきましょうね。
それから、ご相談がありましたね。
“私は、誉めることは好きなのですが、子供をやる気にさせるまでが苦手なのです。
やりだしたことに関しては、いろいろ誉めてて楽しめるのですが、何かをしてほしいときにやる気にさせる声掛けがなかなか思いつかないのです。
例えば、昨日から息子が体操教室に通い出したのですが、「ジャンプとかできるようになるから行こう」、といっても「疲れるからヤダ」と言われて、しぶられました。
結局時間が迫ってきたのでアイスでつる始末”って。
でも、ちょっと違うんです(笑)
やる気にさせる、何かをして欲しい・・・。その時にする行為は「褒める」のではないのですね。
見返りを求めての行為は「褒めていない」のです。
私達も「こいつ何かたくらんでるな?」と思うときは何か引っかかりますよね。
私達も子供達も同じ感情を持っています。だから、私達が感じるのと同じように子供達も感じるのです。
特に、子供達は・・・敏感! ですよ。
そして、何かで釣る。これは『外発的動機』というのですが、あまり頻繁に行なうと、『えさが無いと行動しない』ように学習してしまいますので、注意が必要です。
(これについてもテキストに書いてあります)
でも、親としては「何とかやらせたい」そして、「継続させたい」と思いますよね。
ですからそこの所をひとつお話しましょう。
あ。そうそう、一番悪いのはなんだか分かりますか?
一番悪いのは、強制したり、恐怖心を抱かせて『やらせる』事です。「やりなさい!」「続けなさい!」と強要することです。
逆らえば、罵声!それでも聞かなければ・・・バッチン!これは、もうお解りですよね。
ご自分に置き換えれば、その時の気持ちは理解できると思います。それでは、一番良いのは何でしょう。
そう。
自分から「やりたい!」って思えば一番ですよね。それは、親も一緒にやることです。
真剣に努力する姿、一生懸命に努力する姿を見せることです。
「私もがんばるけど、お母さんも頑張ってる!」それを見せるのです。感じさせるのです。
親が1つの事に一生懸命に努力している姿、諦めずに努力を重ねる姿を常に見ていると、それが普通だと思います。
すると、自分が嫌がったり、手を抜いたりすることが「間違っている」と判断できるようになります。
私達が「やりたがるようにしたい」「頑張って欲しい」「はじめた事は続けさせたい」と思うのならば、
「やる!と決めたことはどんな事があってもやる!」親がそれを見せることが最も早く、最も理解できる方法です。
以前、こんな事がありました。(実話です)
会員さんの子供さんに、何をするにもやる気が無く、勉強もダメ、スポーツもダメ、という子がいました。
お母さんは、おだてたり、なだめたり、何とかやらせようとしていました。でも尻を叩かなければ行動しない。
「めんどくさい」「やりたくない」そういう子だったのです。
どうしたら良いですか?とご質問を受けました。私は、上記の話をしました。
そして、何か一緒になって努力して見てください。子供はすぐに嫌がるはずです。
でもお母さんは頑張って、『絶対に絶対に諦めない』『何度も何度もチャレンジする』その姿を見せてください。と言いました。
そのお母さんは、努力されました。
ココで頑張らないと、子供はダメになる。そう思い、頑張ったそうです。
その内、子供も一緒にやりだして、「それならどちらが先にできるようになるか、競争だ」となって、結局子供が先にできてしまったのです。
しかし、初めて自分の意思でやり遂げた子供は、ものすごく満足感とよろこびを感じ、さまざまな事にチャレンジするようになったとの事です。
そう。そういう体験が『やる気』を生むのですね。自分で掴んだ「体験」こそが『自信』や『やる気』を生むのです。
でも、これはこれから学べばいいと思います。まずは、今できる事でいいです。
『子供の良いところを見つけて、伝える』『見返りを求めず、真剣に伝える』それでいいです。
お母さんの思いが真剣であれば、その思いは伝わります。
そして、「そうか、僕のいいところはココなんだ」「お母さんは見てくれているんだ!」そう思えるようにアクションを起こしてください。
是非、お試しくださいね。
ココまで・・・
すると、しばらくしてお返事が来ました。
ココから・・・
こんばんは。みーです。
相談へのお返事、ありがとうございました。返事が遅くなってすみません。
頂いてから何度か読み返し、どうしたらいいのか試行錯誤していました。
まず、自分に足りなかった部分は何なのか、考えました。
それは多分、お返事にあった「お母さんがいっしょにやる」という姿勢だと思い当たりました。
いつも口で指示するだけで、私自身は他の事をして、子供たちにやらせようとばかり、思っていました。
例えば、部屋を掃除するように口だけ言っても、子供は全く手をつけません。
意外と3歳の息子のほうは自発的にしてくれるのですが、7歳の娘はお気に入りのシルバニアファミリーの人形を人質に取られようと、お構いなしにごろごろしています。
こちらも逆上して「本当に捨てるよ」と言っても脅しだと分かっているので、片付けませんでした。
そこで、ある日、「お母さんも10分だけ付き合うから一緒に片付けよう」と持ちかけたら、しばらくしてようやく娘も動き出しました。
そして、少しずつ片付き出した部屋に気を良くして、タイマーが鳴ってからも、弟に声をかけながら片付けていました。
そして私が「あ!ここ、おもちゃをふまなくても歩ける~!!(当然なのですが^^;)うれしい~!」と大きな声で言うと、娘は「やった~、ほめられちゃった」と小躍りしていました。
それから、「お母さん、弟に何かやらせるときは、競争ゲームみたいにするといいよ」と教えてくれました。
「あぁ、そうだね、いいことを教えてくれてありがとう」と言うと、また満足げな顔をしていました。
やっぱり、自分も諦めずに動かないといけないんですね。
でも、これはまだ途中経過です。
エレクトーンの練習も私が先にしていると、やる気になって「順番代わって」と言うときもありますが、気乗りしないときはいつまでたっても知らんぷりです。
「でも、お母さんは頑張って、絶対に絶対に諦めない。何度も 何度も挑戦する」この姿勢も欠けていたので、呪文のように唱えています。
本当に、親もいろいろな覚悟が必要だなぁ、と思います。
それと、息子の体操教室のほうは、あっさり解決しました。
一度目の教室が楽しかったようで、「今日は体操教室だよ」と言うと、「やったー」と何分も前からあたふたと支度をしだします。
4回目の帰りに、「体操教室にいると、(自分に)力がある気がする」と言っていました。
それは今までにないようなコメントだったので驚きました。
( 後 略 )
みーより
ココまで・・・
そして、このようにお返事したのです。
ココから・・・
みーさん、こんにちは、パピーいしがみです。
メールありがとうございます。
“頂いてから何度か読み返し、どうしたらいいのか試行錯誤していました。
まず、自分に足りなかった部分は何なのか、考えました。
それは多分、お返事にあった「お母さんがいっしょにやる」という姿勢だと思い当たりました。
いつも口で指示するだけで、私自身は他の事をして、子供たちにやらせようとばかり、思っていました。”
努力されましたね。立派ですよ。よくお気づきになりましたね。
私達に大切なのはココなんですね。
誰かに指摘されると、腹が立ちますね。でも、自分で気づくと・・・発見になるんです。ちょっとした 喜び? ですよね。
そして、自分で発見したことって忘れないんですよ。
そして試行錯誤して分かったことって応用がきくんですね。そう。自分にとっての財産、実績になるんですね。
それからうれしい文面がありましたね。
“4回目の帰りに、「体操教室にいると、(自分に)力がある気がする」と言っていました。それは今までにないようなコメントだったので驚きました。”
すごいじゃないですか!又、お姉ちゃんの件も良いですよね。
どうでしょう?今回の事、メルマガで紹介しませんか?
もしよろしかったらお返事下さい。
ココまで・・・
その後、みーさんからはご快諾のお返事があり、今回、こうやって掲載することができました。
みーさん、メルマガ掲載のご許可、ありがとうございます。
さて、あなたは今日のメルマガ、どう思われましたか?
私は、『自信』とか『やる気』などをとても重視します。
なぜなら、『自信』や『やる気』がある人(子)は、全ての事に対して、積極的に、前向きに、チャレンジすることができるからです。
何でもそうですが、何かを「やってみよう!」と思わなければ、何もできるようにはなりません。
親が何でもやってあげたり、無意識な言動でやる気を削いでしまうと、チャレンジしたくなくなってしまうのですね。
『自信』も『やる気』も失うのです。
勉強も、運動も、友達関係も、家庭内でのお手伝いもみんな同じなんです。
その子に、「諦めずに頑張れば僕もできる」「できると楽しい」その喜びさえ知ることが出来れば、それが勉強でも、運動でも、何でも同じようにやりだすんです。
又、「やってみよう」ができる人(子)は、そのスピードの差はあるかもしれませんが、諦めることさえなければ、必ずできるようになります。
ところが、この「やってみよう」は誰かが与える事はできません。もちろん、お金で買うこともできません。それらは自分で培うしかないんです。
そう、だからこそ、価値があるんですね。
ところが、私達親はどうしても「方法」に目が行ってしまいます。
こんな時はどうすればいいんだろう?こうさせる為にはどんな方法がある?手っ取り早い、即効性のある方法を探しますよね(笑)
でも、手っ取り早く、即効性のある方法には、「諦めずに頑張れば僕もできる」「できると楽しい」「やってみよう」を掴む事ができないのです。
苦労して掴む時にしか、その気もちが起らないのですね。
だからこそ、「やってみよう」という姿勢を褒め、継続して頑張っている姿を褒め、その結果として出た成果を、褒めるのです。
本気で、真剣に褒めるのです。
人は感情を持っています。子供だって、いえ、子供だからこそ、敏感なんです。
だから見返りを求めていたり、「本気」が感じられないと、『何かをさせるための言動(方法)なんだ』ってすぐに見破られちゃうんですね。
よく言いますよね。
「いい子だから、○○してね・・・」って。
この言葉で子供達は素直に従いますか?従いませんよね(笑)
なぜならそこには「コントロールさせられる」という意図を感じてしまうからです。
あなたも「コントロールされる」のは嫌でしょう?
一度、又は、たびたびそのような感覚を持つと、素直に褒められた時でも、そう感じてしまいがちになります。
そう、「やってみよう」が出来なくなってしまうんですね。だから、方法を求めるのは危険なんです。
だから、『方法じゃないんですよ。考え方ですよ!』というのです。
みーさんのメールにこんな文面がありましたね。
“「でも、お母さんは頑張って、絶対に絶対に諦めない。何度も 何度も挑戦する」この姿勢も欠けていたので、呪文のように唱えています。
本当に、親もいろいろな覚悟が必要だなぁ、と思います。”
って。子育てって大変です。
でも、真剣に、覚悟を持って、本気でやると、ものすごくやりがいがあって、そしてとっても楽しくて、それこそ、「私達(親)の人生を何倍も楽しく」してくれます!
そう。あなたを「幸せなお母さん」にしてくれるのです。
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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号数 | 内容 | オススメ度 |
---|---|---|
472 | ■ “きっかけ”と“やる気” | ★★★ |
730 | ■ 相性が悪い? | ★★★★★ |
782 | ■ やるの?やらないの? | ★★★★★ |
783 | ■ やるの?やらないの?2 | ★★★★★ |