第189号 自尊心を満足させる
こんばんは、パピーいしがみです。
今日は、病院やスーパーマーケットなどで、騒ぎ出してしまう子供さんをどうしたらいいの?というお悩みについてです。
こんなメールを頂きました。
ココから・・・
こんにちは パピーさん。私は、4歳(年中さん)と2歳の子をもつママです。
実はですね、相談したいことがあるのですが、聞いてもらえますでしょうか?
上の子のことなのですが、家の中では、弟の面倒を見てくれて、なにも問題のない子なのですが、
病院とかスーパーに行くと、必ず走り回って人に迷惑をかけたりしています。
やはり、1歩外に出ると、人目もあるので、いつもどおり叱ることができない私を分かっているせいか、エスカレートするばかりなんです。
冷静に話をしても、全然言うことを聞いてくれず、すごく困っています!
私には、『わざと困らせたくてやっている』ようにしか見えないのですが、どうしたら公共の場でのルールを分かって貰うことができるのでしょうか?
口で言っても、分かってくれない場合は、やはり、たたいたりしたほうがいいのでしょうか?
普段、下の子に手がかかり、上の子にかける時間が少ないこととか、パパがいない寂しさとかも関係しているのでしょうか・・・・?
なにかよいアドバイスがありましたらお願いします。
ココまで・・・
こんにちは。パピーいしがみです。
いいお兄ちゃんですね。家の中では、お兄ちゃんとして頑張っているのでしょうね。
そして、家ではかなり気を使っているのではないでしょうか?
気を使っている・・・。というのは、何かするとお母さんに叱られる・・・。
叱られないように・・・。嫌われないように・・・。って。
でも、病院やスーパーでは叱られない。病院やスーバーでは、思いっきりはしゃいでもいいのかも・・・?
と感じていたとしたらどうでしょう?
いえいえ、だからと言って、「病院やスーパーで大きな声で叱りなさい!」という意味ではありません。
「叱る」前に「よい所を褒めて」欲しいのですね。
「○○しちゃだめよ。」
では無くて、「あなたは○○しないから、立派だよね」「そんなあなたがお母さん、大好きだよ」っていう感じです。
これを日常生活でやって欲しいのですね。
お兄ちゃんは、下の子が生まれて、いきなりお兄ちゃんになってしまったはずです。
今まで、自分は我が家のアイドルだったのに、その座を弟に取られて、一身に感じていた、みんなの視線や微笑が少なくなったと思っているはずです。
だから、余計にお母さんに褒められたいのですね。
家では弟の面倒を見てくれて何も問題が無い子・・・
私は、お母さんに好かれる為に、かなりがんばっているように感じてしまうのです。
ですから、そこを褒めて欲しいのです。
「あなたは、まだ4歳なのに、がんばっているね。偉いね。」「お母さんはあなたが頼りよ」「これからもよろしくね」「お母さんの力になってくれる○○君が大好きよ」って。
しばらく続けてみてください。
もしダメだったら又、ご連絡いただけますか?
ココまで・・・
しばらくして、お返事を頂きました。
ココから・・・
パピーさん、こんばんは(^^)
単刀直入にありがとうございました!!感謝、感謝です・・・・・。
パピーさんのアドバイス通りに、叱るまえに、良い所を褒めてみました。
そしたら、つい最近なのですが、スーパーに行っても、病院の中でも、走り回ることを一切しないようになりました。
それと同時に、下の子が走りまわろうとすると、
上の子が私よりも先に怒ってくれて・・・・・・すごくびっくりしています。
ほんと、褒めてあげるって、すごいことなのですね。今回のことで、実感させられました。
ココまで・・・
Yさん、メルマガ掲載のご許可、ありがとうございます。
効果テキメンだったようですね。すごいですよね。お兄ちゃんも賢いですね!
今日のメルマガの題は「自尊心を満足させる」としました。
認める事。褒める事。具体的にはどうするの?
そういう疑問がとっても多いと思いし「○○して偉い」とか「○○が出来てすごいね」と『良い結果』を褒めるのかな?、って思いがちですよね。
でも、違うんです。
結果が出る前には『行動』がありますね。
そして、行動がある前には、『考え』があります。
考える前には『理解』がありますし、理解の前には『聞く』があります。
そうなんです。
結果が出る為には、沢山のハードルを越えてこなければならないんですね。
そこで、良い結果だけしか褒める事ができないとしたら、せっかく行動しても、『褒められない・認められない』と感じちゃうんですよね。
「これだけ頑張っているのに・・・」って。
これは本当にもったいない。
だって、こんなことありませんか?とっても努力したけど上手くいかなかった事・・・。
その時、良い結果は出なかったのだから周りの皆には解りません。当然、賞賛も無いわけです。
でも、すぐ近くにいてくれた人や一部始終を見てくれていた人が一言、
「でも、あなたの努力はすばらしかったよ。その真剣な姿勢に、胸があつくなったもの。」なんて言われると、「ほろっ」としませんか?
「解ってくれていたんだー!」ってうれしくなりますよね。
そして「よし、もう一度頑張ろう!」なんて思っちゃいますよね。やる気!がみなぎっちゃうんです。
私達、親にはそれができるのですね。
誰もがわかる『結果』だけではなく、
「聞く」姿勢の素晴らしさ、「理解」できた賢さ、どうやったらいいのかな?、という「考え」やってみよう、とした「行動」、そして、行動の末の・・・「結果」
親だからこそ、近くにいるからこそ、それを見つけることができるんです。こんなに沢山、褒めるチャンス、認めるチャンスがあるんですね。
子供達が何気なくやっているそれら、そんなところをピンポイントで見つけて、喜びを伝える。それだけで良いんですね。
そんなに子供達のやる気を高めるチャンスがあるのに、やらないなんて・・・ね~?もったいないでしょ(笑)
今回のYさんの場合、お兄ちゃんとして頑張っている子供さんのイメージが私にあって、そこをピンポイントで褒めてほしいと思ったのでした。
又、お気づきになったかもしれませんが、褒めるだけでなく、「頼りにしている」と言って欲しいともお願いしています。
ココです。
「お母さんはあなたが頼りよ」「これからもよろしくね」「お母さんの力になってくれる○○君が大好きよ」って。
特に男の子だからでしょうか?
私達男性には「女性を守る」というのが本能的にあるのかもしれません。
「あなたが頼りよ」という言葉は「褒め言葉」だとは思えないかもしれませんが、「僕がお母さんを守らなきゃ」というひとりの男性として認めてもらえた。
自尊心を満足させてくれる言葉だと思うのですね。
お返事にこんな内容がありましたね。
“それと同時に、下の子が走りまわろうとすると、上の子が私よりも先に怒ってくれて・・・・・・・・・すごくびっくりしています”
「認める」「褒める」というのは、究極的にはココだと思うのです。
どんな「褒め言葉」も自尊心を傷付けては「褒める」になりません。それは「いやみ」ですよね(笑)
どんな言葉が自尊心を満たしてくれるでしょうか?
それを考えるヒントは「もし、自分が子供だったら、こんな時、何て言って欲しいかな?」と自問自答することなんですね。
すると、その時にぴったりの言葉が見つかると思いますよ。是非、お試しくださいね。
※ご興味がありましたら、ご覧ください。
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【 パピーいしがみ 】人材育成の現場から、育児・子育てこそが、本人の一生のベースになると痛感し、吸収したノウハウやアイデアを自分の3人の子育てに応用。子供達が喜びと自信を持って成長していく中で、親としての充実感と予想をはるかに上回る結果に驚愕する。2003年あまりの少年犯罪の多さ、幼児虐待の事件に心を痛め、その子育て育児方法をインターネットで公開。熱烈なサイトのファンからの要望で、テキストを作成し通信講座として紹介。著書も好評で現在は会員さんから毎日届く悩みや相談に応えている。