第321号 お兄ちゃんの気持ちが解ると・・・。
こんばんは。パピーいしがみです。
二人兄弟でのお兄ちゃんの赤ちゃん返りやぐずり。わざとやっているような駄々こね。いやいや。
多くの方がご経験されていて、悪戦苦闘をされている方も多いと思います。
最初は「怒らないように」って我慢されてきた方も、もう1時間もぐずられるとドカッーン!!という事も、きっとあるのではないでしょうか?
実は、今日、お便りをご紹介する、みぃちょろりんさんも、その一人でした。
こんなメールを頂いていたのです。
ココから・・・・
自分の子育てがこれで正しいのか、答えが見つからずにいた時、HPでパピーさんの事を知りました。
自分の子育てに自信がない私は、ずっと子育ての勉強をしたいと思っていました。
でも、図書館で子育ての本を借りても、ある本には、「こうした方がいい。」でも違う本には、同じ内容について、「こうしてはいけない。」と書いてあって、ますます混乱するばかり。
結局、『これでいいんだ』って自分に自信を持って子育てをすれば、「それでいい」と割り切りつつも、「これで良かったのかなぁ?」「ああした方が良かったのかなぁ?」と悩んでいる私でした。
実は私、昔から子供が苦手で・・・というより、子供をあまりかわいいと思ったことがなくて、扱い方がわからないというか、
どう相手してあげればよいのか、どう答えてあげればよいのか、わからない・・・そういう人間だったのです。
だから子育てには、まったく自信がなくて、昼間、子供と2人きりの生活なんて息がつまりそう。
生まれてすぐにでも、「保育園に預けて仕事に戻りたい」とさえ思っていました。
わが家には、3歳の男の子と、1歳の女の子がいるのですが、下の子が生まれてからとにかく毎日が忙しくて、子供に向き合ってあげられなかった気がします。
着替えはしてほしいし、歯磨きだってしてほしいのに、上のお兄ちゃんがダラダラしてちっともしてくれない。
優しい言い方で命令口調にならないようにって思っても、1時間たってもダラダラしていると、堪忍袋の緒が切れて・・・、
「もういい!!もう着替えなくっていい!!」「服、ゴミ箱にポイする!!」と怒鳴って、本当にゴミ箱に入れてしまったり・・・。
慌てたお兄ちゃんが泣きながら「もう着替えるから捨てないでー!!」
そして私はまた「だったら、どうして言われたらすぐやらないの!!」って怒鳴ってしまうんです。
やっと着替えて、やっと歯磨きしたと思ったら、もうお昼。
今度は下の子のまねをして、わざと汚い食べ方をするお兄ちゃん。
最初のうちは「食べ物は大事だよ。ちゃんと食べよ。」と言っているのが、だんだんイライラしてきて
「いい加減にしなさい!」「食べ物を粗末にすることは絶対許さない!!」「食べないなら、もう片付ける!!」
怒鳴って片付けようとすると、慌てて泣きながら「ちゃんと食べるから!!・・・」
そして私は「もう食べなくていい!・・・」となってしまうんです。
だから・・・家にいるのが苦痛なんです。
ココまで・・・・
こんなメールだったのですね。そして私はこのようにお返事したのです。
ココから・・・・
みぃちょろりんさん、こんにちは。パピーいしがみです。
なぜ、イライラするのかお分かりになりますか?
これってたぶん、「お兄ちゃんがお母さんの思い通りにならないから」だと思いますが、違いますか?
じゃあ、なぜ、思い通りにならないのでしょうね?
それは、「褒める」「認める」(肯定)よりも「注意」「命令」(否定)が多いからなのでは?と思うのですがどうでしょう?
「○○しなさい」という言い方をしなくても「○○してね」「○○しようね」っていう言葉・・・、多くないですか?
優しい言葉を使おうと心がけて、言葉の使い方に違いは有ったとしても、その時の雰囲気が「指示」「命令」だとしたら、同じことだと思うのですね。
「もう3歳なんだから着替えだって一人でできるでしょ」「いつもはもっと綺麗に食べれるでしょ?」「歯磨きだって自分でできるでしょ?」って思われていませんか?
そしてそういう雰囲気に満たされていないでしょうか?
お兄ちゃんの気持ちとして、下の子がいらして、その子には手取り足取りなのに、自分にはやってもらえない。
その時、やっぱり「僕にもやって欲しい」って思うのは当然だと思うのですね。
又、ぐずぐずしていて怒られるのはいつも僕・・・。だとしたらお兄ちゃんの気持ちはどうでしょう?
お兄ちゃんは不安になりますよね。
だから、わざとお母さんを困らしたり、注意を引きたかったり、自分に振り向いて欲しくてぐずりや赤ちゃん返りや、すねたり、ぐずったり、「僕の気持ちをわかって」ってアピールしだすんです。
そしてそんな時、多くのお母さんは、「怒っちゃいけない!我慢しなくちゃいけない」ってご自分のイライラと戦われるわけですが、
実は、お母さんが怒らない(我慢する)ことが必要なのではなくて、「どうして僕にはやってくれないの」「お母さんは僕が嫌いなの?」という不安からくる『失いかけた自信を取り戻す』事が大事なんですね。
そんな不安を払拭するには?自信を取り戻す為には?どうしたらいいのでしょう?
それは、早くできた時やキチンと出来た時には、「今日は早くできてすごいね。お母さん嬉しいな~」と言ってみたり、
上の子に聞こえるように、下のお子さんに「お兄ちゃんは一人で出来るんだよ。さすがだね~」と話してみたり・・・。
もちろん、一人で出来ないような(グズル)時には、「じゃあ、今日はお母さんが手伝ってあげよう!」とすることもあっていいと思うのです。
(甘えたい時に甘えさせてもらえる、これも安心を与えるんですよ)
工夫したり考えてみるといろいろあると思うのですね。是非、考えて、応用してみてくださいね。
ココまで・・・・
このようなお返事を差し上げました。
そして又、しばらくして、今度はその後の報告を頂いたのです。
ココから・・・・
パピーさん、こんにちは。みぃちょろりんです。
メール返信ありがとうございました。風邪もずいぶん良くなったので、お返事させてください。
“言葉の使い方に違いは有ったとしても、その時の雰囲気が「指示」「命令」だとしたら、同じことだと思うのですね。”
このメールを読んでから、よく考えてみたんです。
いつも私の都合で「ああしてほしい、こうしてほしい」と思う時に言っていました。
優しい言葉を使ってはいるけれど、結局自分の思い通りにさせるように「指示」してたんだ・・・って。
自分では気がついていなかったので、唖然としました。
ご飯、歯磨き、着替えなど、今までは「自分でやって当然」と思っていたのが『まだ3歳だから、できないこともあるよね』って、考え方をちょっと変えただけで、不思議とイライラしなくなって・・・。
それから、「今、何をしてもらいたいんだろう」って考えながら、子供の様子をよく観察するようにしていたら、
あ、『今下の子に遠慮してるのかな・・・』とか、『同じ事して欲しいのかな・・・』とか、なんとなくだけど、わかるようになってきたんです。
実は先日、こんな事がありました。パパが下の子を、自分のおなかの上に乗せて、遊んでいたんです。
お兄ちゃんはその近くで、一人で戦いごっこをしていました。
いつもなら「あぁ、一人で遊んでいるんだな」くらいにしか思わなかったのですが、
今回は、わざわざ近くでやっているのがなんとなく気になって、もしかして『パパに一緒に遊んでもらいたいのかも・・・』って思ったんです。
それで、「お兄ちゃんもパパのおなか、乗りたいんじゃない?」って聞いたら、「うん。」と即答。
でも、パパが「お兄ちゃんは、重たいからな~。」と言うと、また一人で戦いごっこを始めました。
「○ちゃん(下の子)がやってたら、お兄ちゃんだって同じようにやってほしいよねぇ~」と言うと、又も「うん。」と。
「そっか。じゃ来い!」とパパが言うと、とても嬉しそうにすっ飛んで行き、おなかの上で大はしゃぎでした。
いつも、「なんとも思ってないよ~」みたいな感じで勝手に遊んでいるけど、実は「おいで。」の言葉を待っていたのかな?って思いました。
こんな風にしていたら、その日はお風呂から出た後、何も言ってないのに自分からてきぱき着替えてくれたんです。
すごーく嬉しくて、いっぱい褒めちゃいました。
ココまで・・・・
みぃちょろりんさん、メルマガ掲載のご許可、ありがとうございました。
この二人以上の兄弟がおられるご家庭での上の子の問題。赤ちゃん返りやぐずり、わがままや反抗などについては、このメルマガでも何度もお話してきましたね。
ところが、子供さんの気持ちがこれほど現れた例ってなかったと思うのです。
「うらやましい」っていう思い。「僕にも同じようにやって欲しい」という思い。でも、口に出せない。だけど「気が付いて欲しい」「僕の気持ち、わかって欲しい」
だから、妹さんとお父さんが楽しそうにしているすぐ傍で我慢をして一人遊びをしていた・・・。
これは、遊びだけでなく、いろんな場面で、いつもそういう気持ちを持っている。そう思って良いと思うのです。
でも、それって、見ている私達が「今どんな気持ちなのかな~」という気持ちがないと・・・、そう。わかろうとしていないと、解ることはできないと思うのです。
実は、この分かろうとする事。これが【認める】という事ではないでしょうか?
みぃちょろりんさんは、その努力をされたんですね。そして工夫をされたのでした。
「テクニックじゃないですよ」というのはこの辺りなんですね。
そしてその後頂いたメールにもこういうお話がありました。
ココから・・・・
又、今日は、パパがお風呂に入っている間に「オレ、片付けてパパをびっくりさせてやる!」と、自分から一人で黙々と片付けはじめたんです。
私が「片付けよっか」とも何も言ってないのに・・・!こんなことは今までで初めてでした。
びっくりするほどには、きれいにはなっていなかった(笑)ので、パパは気付いてくれないかもしれないと思い、
パパには、「今、お兄ちゃんがパパをびっくりさせるって、一人で片付けてるから、驚いてあげてね!」とこっそり伝えて、大げさにびっくりしたフリをしてもらったんですけどね(笑)
パパからもママからも褒められて、すごく嬉しそうでした。
パピーさんは、本当にすごいですね!
『今までの私は、いったい何をそんなにイライラしていたんだろう???』っていうくらい、感情で怒ることがほとんどなくなりました。
パピーさんに、そして講座に出会ってなかったら、きっと今でもイライラして感情のまま怒って、子どもたちから自信を奪っていたかと思うと・・・恐ろしい・・・。
本当にありがとうございました。いつも長くなってしまって、すみません。
嬉しさのあまり、パピーさんに伝えたいことがたくさんありすぎて・・・。それでは又、メールさせてください。
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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