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第399号 そっと背中を押してみる

こんばんは。パピーいしがみです。

10月が終っていよいよ11月になりました。初雪の便りも届いて、これから冬に向かっていくんですね。

さてさて、今日は、ちょっとシーズンは過ぎてしまいましたが、運動会に関連するお話をしたいと思うのです。

運動会っていうと、楽しい雰囲気があると思いますが、楽しめる子ばかりではないんですね。

恥ずかしい、出たくない・・・。そういう子だってもちろんいます。

今日、ご紹介させて頂くプニプニさんのお子さんもそうだったんです。ちょうど1年ほど前、プニプニさんからは、こんなメールを頂いていました。

ココから・・・

もうすぐ運動会です。

小学2年生の男の子ですが、運動会、見に来ないで!というのです。

ママが来ると恥ずかしくて出来ないのだそうですが、成長の過程を観れないのも親としては残念な気持ちです。

急にこうなったのではなく、保育園の時から、お遊戯発表会の前日には、「いつもどおり普通に来てくださいね」と先生が親に念を押すほど緊張する子でした。

小学校入学式もメソメソ、保育園との環境の違いに馴染めず不安を感じ、通学にも苦労しました。

去年の(1年生の時)運動会も泣きながら登校し、体育着に着替えたものの一つもやりませんでした。

2年生になってからは、保育園から仲良しのお友達て同じクラスになれたこともあってか、毎日元気に登校していますが、参観日には「ママが見てなければちゃんとやれるから見に来ないでね!」と言われています。

私が見ていないほうが頑張れるなら我慢するほうがいい、と思うのですが、やはり子供の成長を見たい。来週に運動会を控え、せっかく頑張る気持ちている子供に、また余計なことを言ってしまいそうな自分がとても不安です。

ココまで・・・

私たちも、友達とたわいない話をするのは平気でも、数人の前で話をしたり、歌を歌ったり・・・というのは、やっぱり緊張しますよね。

子供達も同じです。

“見られる”というのは、どうしても緊張します。

失敗したらどうしよう?と思うと猛烈に不安になりますよね。でも、実は、そういう不安・恐怖・緊張を乗り越えた時、より大きな満足感、達成感、そして自信を感じるんです。

ところが、そこに行き着くまでが、やっぱり一苦労。自分との戦いなんですね。

2年前(1年生)、1年前(2年生)と楽しめなかった運動会ですが、今年はどうだったのか、プニプニさんからご報告を頂きました。

ココから・・・

うちの小学校は毎年担任が変わります。

2年生は、1年生の別のクラスの先生が持ち上がりました。(もう一人学校では何もやらない子がいて、二人を引き受けて持ち上がってくださったのだと思います。)

今年の担任は、小学校は初めての先生(前任校は養護学校)、去年のことは引き継がれていないようでした。

一応、これまでの状況を話し、今年も「やりたくない」と言っている事を伝えておきました。

普段の練習は無難にこなしているし、リレーの補欠に選ばれ、練習にも参加しているようだし、団演ではどんなことをやるのかもやってみせてくれるし、応援団の真似もしてくれるし・・・今年は大丈夫かな?と思う面が沢山ありました。

夏休みの終わりに、これまで「乗りたくない」と言っていた自転車に乗れるようになったのも、大きな自信に繋がっていると思います。

(この時もパピーさんの教えを胸に、自分からやるというまで待つ。ちょっとでもできたら大げさなくらい誉めるなどがんばりました。)

でも、当日まで分からないのがうちの子なので、当日やりたくないと言ったらどうするか・・・。休んでも仕方ない・・・息子に任せよう。と心に決めました。

もちろん気持ちの中では絶対行ってほしい!と言うのはあったのですが・・・

朝、グズグズと起きたくない様子。普段どおりに声をかけるけど起きない。あ~やっぱり・・・登校の時間は迫ってくる・・・

「去年は先生が迎えにきてくれて、行きたくなかったけど行くしかなかったよね。今日行かないなら、お休みしますって学校に電話しないといけないね。

そしたら先生どうするかな?先生迎えに来たらどうする?

(今年、とても頑張っている息子は、僕もう9才だよってよく言っています。)
9歳の3年になっても先生が迎えに来ないと行けないなんてカッコ悪くない?それより自分で行けたらカッコ良いとお母さんは思うけど・・・どう思う?」

息子は泣くのをやめて考えているようでした。

でも、すぐに不安が消えるわけではなく、まだメソメソしているので、励ますように着替えを手伝い、歯磨き&顔ふき、時間ギリギリだけど、パンと牛乳を一口食べさせ、何とか送り出すことが出来ました。

いつもどおり、道路の向こう側からくる友達と落ち合って、階段を下りていく後ろ姿を見送りホッとしました。

ココまで・・・

プニプニさんは、昨年1年間。「認める・褒める・包む」を頑張ってくださって、息子さんは、本文にもありましたように、「乗りたくない!」と言っていた自転車も克服し、少しずつ少しずつ、自信を持ってきていたのです。

「僕、もう9歳だよ」の言葉には、育まれた自信が裏打ちされているようです。

でも、やっぱり、1年に1回の運動会。それも去年、一昨年と自発的に参加したわけではなく、いい思い出はありません。

「行きたくないな~」って思う気持ちは当然ですよね。

でもね。“息子は泣くのをやめて考えているようでした。”とありましたよね。

「行きたくない」でも、先生が迎えに来たら行かざるを得ない。「・・・どうしよう・・・」そうやって考えていたのではないのかな?

これって「行きたくない」だけじゃなくて、「行かなきゃ」っていう気持ちがあるからこそ、悩むんですね。

でも、その後、息子さんはちゃんとこなしてくるんです。今までは、「見に来ないで!」と言っていた息子さん。

80メートル走では、なんとダントツ1位。

棒引きも、大玉転がしも積極的に参加して、団演も頑張って、一生懸命に赤組を応援し、負け続けていた赤組の連敗を阻止したのだそうです。

きっと今までで一番、運動会を楽しんだと思います。その後の息子さんはこんな感じだそうです。

ココから・・・

運動会の80メートル走で1番だったこと、「スゴイね!カッコ良かったよ!」と褒めましたが、照れくさいようでした。

運動会前に、コーナーが苦手だと言っていましたが、走る姿はカッコいいし、ダントツトップだったので、

最近、改めて写真を見ながら、「カッコよかったよ。お母さんびっくりしたよ・・・」などと話しました。

そしたら、自分でも写真をちゃんと見て、「コーナーはこうやって走ったんだ・・・」などとスローモーションでやってみせてくれました。(写真も撮らないでと言われていましたが撮って良かったです。)

最近、家族の会話が増えています。朝はいつも不機嫌で、ろくな挨拶をしなかった息子も、「おはよう」とちゃんと声に出して言うようになりました。

宿題の一部を朝に残して、それをやるために今までよりも早起きし、着替え&朝食もテキパキやっています。(私のほうが準備が間に合わず出遅れてしまうほど)

また、我が家は主人の両親と別棟同居で、学校から帰ると実家に「ただいま」と声をかけて、家の鍵をあけて貰うのですが、

その時に以前よりいろんなことを話してくれる、『明るくなったね』と祖父母も言ってくれます。

失敗も成功も、そして不安も、一つ一つ経験し成長しているなぁと感じています。

忙しい毎日、悩み・迷いは尽きませんが、なるべく子供に感心を持って過ごし、幸せなお母さんになるために、これからも学んでいきたいと思います。

一言お礼をと思ったのにまたまた色々書いてしまいました。ありがとうございました。

ココまで・・・

プニプニさん、メルマガ紹介のご許可、ありがとうございます。

息子さん、一つ一つ。乗り越えているようですね。とても良い感じです。

着実に力をつけているのに、なかなか踏ん切りがつかない。過去の失敗になんとなく囚われてしまう。

こういう事って私たちにもよくありますよね。でも、それって「勇気が足りない」のではないんです。

ほんのちょっと背中を押してあげることで、ふっとやる気になれることって数多くあるんですね。

運動会の大舞台をやり遂げた息子さん。もし、今後、つまずく事があったとしても、この乗り越えた経験から、今度は自分から踏み切れると思います。

“最近、家族の会話が増えています。今までよりも早起きし、着替え&朝食もテキパキやっています。いろんなことを話してくれる、明るくなったね、と言われます。”

とプニプニさんの言葉にもありました。“自信”って、本当に、一回りも二回りも、大きくしてくれますよね。

プニプニさん、楽しいご報告、ありがとうございました。又、新しい変化などがあったら、是非、教えてくださいね(^^)

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