第402号 導火線に火をつける
こんばんは。パピーいしがみです。
「こんな子、置いてこの家を出ていきたい!」「私なんて母親じゃないほうがいい」ほんのちょっとでもそう思った事・・・。ある方もいらっしゃると思います。
今日のお話は、そんな風に悩んでいた方からのご報告です。
私は、時々こんなお話をします。
・・・ ・・・
人は、動物とは違って、超未熟児で生まれてきます。
動物は生まれおちて、すぐ立ち上がったり、おっぱいを探したり、生まれた時にはすでに、生きる力が備わっています。
でも、人は、目も見えず、耳も聞こえず、生きる為のすべてを、親に依存して生まれる。いわば、人間として超未熟児なんですね。
そんな状態から、自分の考えで行動できるまで、約10年。
そして、経験を積んでキチンとした判断ができる(と法律で定められている大人)になるためには、約20年。
人として超未熟で生まれてくるんだから、幼少期は当然差があるんです。
平均より発達している部分もあれば、平均にはちょっと届かない部分もある。
ところが、その子が成長していく過程で、未発達な部分が発達して、幼少期に気になった部分が、成長とともに改善されていくって事がとても多いんです。
だからこそ、親が一緒にいる時期、超未熟児の子が成長する「子育て」の期間が『とてもとても大事』なんですよ!・・・って。
・・・ ・・・
今日、ご紹介させて頂くテンテンさん、
知り合ったばかりの頃に、息子さんの事をこんな風に紹介してくれました。
“息子は、赤ちゃんのころから「育てにくいタイプ」の子供でした。今思えば、とても心が敏感で繊細だったのだと思います。
息子は小さいころから、お友達の輪に入れず、一緒に遊ぼうともしない子でした。保育園に年少で入園しても、誰とも遊べなかったのです。
子供たちが元気いっぱい遊んでいるところが怖かったようで、いつも体はガチガチでした。そのうちにチック症状も出てきました。
また、「こだわり」も人一倍強く、年少の懇談会では、担任の先生から「私たちも、もうどうしてよいのか・・・。専門の先生に一度診てもらったほうが・・・」とやんわりと言われました。
涙をこらえて「わかりました」というのが精一杯でした。”
そして、テンテンさんご自身も、このように言われていました
“2年前・・・「お母さんが変わると子供も変わる」と言われ、変わろうとがんばっても、どうしても理想の母親像には程遠い自分。
長男を心からかわいいと思えず、自己嫌悪になる毎日。「この子を殺して私も死ぬ!」と泣き・・・・・。ほとんど育児ノイローゼ(?)状態でした。
パピーさんのホームページにもっと早くに出会えていたら・・・!わたしもいつか、他の会員さんのように嬉しい報告ができる日がくるといいな・・・・”と。
それが、今年の2月の事です。
あれから、約8ヵ月・・・。今日は、そんなテンテンさんと息子さんの変化をお話ししますね。
ここから・・・
パピーいしがみ様
こんばんは。テンテンです。
以前・・・・・長男のことでメールさせていただきました。
その長男が、少しずつではありますが、自分に自信をつけてきたみたいです。
現在保育園の年長さんです。
担任の先生が・・・「○○ちゃん(長男)すごいよ。運動会で自信がついたのかドッヂボールにも参加してましたよ!」と教えてくれました。
ドッヂボールをすることは、活発な男の子にとっては当り前のことかもしれません。
でも、長男は「ボールが怖い」「すぐに当てられる」「当たると痛い」「入れてと言えない」「さそってもらえない」など、様々な理由からほとんど参加していませんでした。
今日、保育園へ送って仕事へ行く前に、少し観察していると・・・
「○○~、ドッヂやる~?」と誰かの声。
なかなか準備の終わらない長男をさそいにクラスの子が呼びにきてくれて・・・・。ドッヂボールでは相変わらず逃げ専門でしたが表情が楽しそう!
とにかく以前では考えられないことばかり。「成長したなぁ~」と思うと同時に、とても嬉しかったです。
運動会では「走り縄跳び」「跳び箱」「逆上がり」みんなで力をあわせる「リレー」など、さまざまな課題がありました。
なかでも「走る」ことが自信をつけたようです。
クラスで5本の指に入るほど早くなったわけではないと思いますが、本人は「走るのが速くなった」「クラスで3番目くらいかな」などと自分で言っています(笑)。
赤ちゃんのころから何を褒めても無視。無反応。無感動。
それでも今「認める」「褒める」をしなければ、ず~っと自信のないオドオドした子になってしまう。そう思い、私なりに言葉や態度に表わしてきました。
私は、自分が感じたことだけでなく、「今日先生が絵が上手ってほめてくれたよ」「Aちゃんが“○○くん走るの速いんだよ!”って言ってたよ」などと伝えたり、
「あなたのすごいところはあきらめないでがんばるところ!」「妹と仲良くあそんでくれるし、お手伝いもしてくれるよね」(時々ですが・・・)
「漢字も読めるし」(電車の行先限定ですが・・・)「いろんな子と遊べるようになったよね」「それから・それから・・・」
「あれもできるこれもできる」など思いつくままに認め、褒め、伝えました。
最近は褒めると少し顔が緩みます。「あ、照れてるなぁ~。かわいいねぇ」と思えるようになりました。
「こんな子置いてこの家出ていきたい」「私なんて母親じゃないほうがいい」と思っていた頃には想像もできなかったことです。
でも、褒められる快感よりも、自分で「僕は走るのが速くなった」と思えるようになったことが、何よりの自信につながったような気がします。
また、私自身も感情で怒ることが少なくなったかな?小言が少なくなったかな?と思えるようになりました。
いくら公園へ行っても、育児サークルに参加しても精神的な「密室育児」状態から抜け出せなかった頃とは、家の中の雰囲気が比べ物にならないほど穏やかになりました。
まだまだイライラして爆発してしまうこともありますが、この講座をマイペースで進めていきたいです。
パピーさんの講座に出会えて、本当に良かったです。ありがとうございます。
朝晩はかなり冷え込むようになりました。お体にはお気を付けください。
テンテン
ここまで・・・。
テンテンさん、ご報告、ありがとうございました。
約8ヵ月前、テンテンさんの・・・“わたしもいつか、他の会員さんのように嬉しい報告ができる日がくるといいな・・・・。”が本当になりましたね。(^^)
“2年前・・・「お母さんが変わると子供も変わる」と言われ、変わろうとがんばってもどうしても理想の母親像には程遠い自分。
長男を心からかわいいと思えず、自己嫌悪になる毎日。「この子を殺して私も死ぬ!」と泣き・・・・・。ほとんど育児ノイローゼ(?)状態でした。”
ともありましたが、
「お母さんが変われば・・・」なんて、辛いことを言われたんですね。
そう言われると、子供に変化がない事は、「・・・すべて母のせい?」そう思っちゃいますよね。そうなれば、どんどん、自分を追い込んでしまいます。
育児ノイローゼになってしまう・・・その気持ち、よ~く、わかります。本当に辛かったと思います。
でも、このメルマガでは何度も言っていますが、「変わらなきゃ」じゃないんですね。「親が変る」んじゃなくて、親も子供と一緒に成長するんです。
だれだって、最初からできるわけじゃない。だから、ひとつひとつできるようになっていくんですね。
子供が一つ乗り越えるごとに、親も一つ乗り越えていくんです。そうやって乗り越えた山が、自信になるんですね。
その為には行動が必要で、行動を起こすためには、やろう!という気持ち。やろう!と思うためには、「やる気にさせてくれる言葉」が必要なんです。
“赤ちゃんのころから何を褒めても無視。無反応。無感動。それでも今「認める」「褒める」をしなければ、ず~っと自信のないオドオドした子になってしまう。そう思い、私なりに言葉や態度に表わしてきました。”
テンテンさんは、その「やる気にさせてくれる言葉」を、繰り返し繰り返し、伝えてくださったようです。
不安だったと思います。辛かったと思います。でも、テンテンさん、諦めなかったんですね。立派ですよ。よく頑張って継続されました。
私たち「人」には、とてつもないエネルギーがあります。
それは、やる気になった時に爆発します。そのエネルギーが爆発すると、能力は飛躍的に高まります。
「認める・褒める・包む」はそのエネルギーを爆発させるための、いわば、導火線に火をつける行為だと思っています。
誰もが持っているそのエネルギー、是非、その導火線にマッチを擦って、火をつけてあげてください。
・・・マッチを擦って、火をつける・・・。
それは、あなたの言葉・・・なんですね♪
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