第431号 “マイナス”も認めちゃう
こんばんは。パピーいしがみです。
今日は、私が時々お話しする、「出来なくても良い、できればもっと良い」について、ご説明したいと思います。
「出来なくても良い、できればもっと良い」というのは、子供や周りが自分の思うようにならなくて、イライラしたり、カッカしたり・・・、
そんな時に・・・、とお願いしている、1つの“考え方”なんです。
例えば、いろんな問題があるなかで、「認める」「褒める」「包む」をちょっと意識しただけで、驚くような改善があって感動していたのに、
次第に、その改善のスピードがダウンして、良くなったり悪くなったり・・・と感じる。
そんな時、イライラしてくるんですね。
実は、ある程度の上昇があった後は、上がったり下がったりしながら徐々に上昇していくのですが、
「もっともっと」という気持ちや、「こうしたい」「ああしたい」という気持ちが強いと、どうしても緩やかな上昇では我慢できなくなってしまいます。
急速な上昇を期待してしまって、イライラしたり、カリカリしたり・・・
そして、「どうしてうまく行かないの?」(本当はうまくいっているのですが)って思ったり、「やり方が悪いのかな?」って思ったり・・・。
自分の期待通り(急激な改善)にならない事にイライラしてきて、以前のように感情をぶつけてしまったり、
そして又「ああ・・・これじゃいけない」って反省して、そんな気持ちを押さえ込もうと我慢したり・・・、ムリにムリを重ねるようになるんです。
先ほども言いましたが、上がったり下がったりしながら、緩やかに上昇しているんです。
ところが、それに加えて「もっともっと」ってムリしちゃうんです。ムリをする、っていうのは不自然な事なんですね。
だから、ムリをすると続かないんです。
続かない事は、いつかは破綻します。爆発します。
そう、だから、勉強をして頂くときも、「ムリをしないでくださいね」「一歩、一歩、ゆっくりゆっくりでいいんですよ♪」「出来る事から始めましょう♪」とお願いしているんです。
ですが、この「出来なくても良い、できればもっと良い」は、なかなかご理解いただくのが難しくて、
私も、どうやったら、解りやすく説明できるかな~?って考えていたのですが、ある時、同じようにお話したら、「ちょっと解ってきました!」というお返事を頂いたんです。
そのお返事がとっても的を得ていたので、今日、それをご紹介させて頂こうと思うのです。
私のメールから掲載しますね。
ココから・・・
マロさん、おはようございます。パピーいしがみです。
お返事、拝見しました。やはり、「こうしたい、ああしたい」が強いのですね。
ちょっとお話させてくださいね。
それは、『一直線に良くなることは希(まれ)』ってことです。
これは、息子さんの事もそうですが、ご自分の事もそうです。
「こうしたい、ああしたい」がかなり強くあると教えて頂きました。
ですが、多分、それができる時もあると思うのです。
そうすると、その「できる時」を「普通」としてしまう場合があるんです。
「一直線に良くなることは希」という意味は、向上する時には、アップダウンしながら、徐々に改善していく、っていう事です。
という事は、良くなったり、悪くなったり、それを繰り返して、ほんのちょっと、少しずつ少しずつ改善していく、っていう事なんですね。
ところが、ちょっと良くなったその時が「普通」になってしまうと、ダウンした時には、憤りを感じるんですね。
そんな時は、「出来なくても良い、できればもっと良い」です。
「出来なくても良い、できればもっと良い」って思ってくださると、「出来ない」のが普通になります。
だとしたら、憤りは起きず、出来ればすべてが喜びになります。
「こうしたい、ああしたい」「こうしなきゃ、ああしなきゃ」をひとまずやめてみませんか?
そして、「出来なくても良い、できればもっと良い」と考えてみましょう。
自分をムリしてコントロールしようとする事もやめましょう(^^)そうすると、きっと楽になると思いますよ。
“大げさな気もするのですが、病院(あてはありませんが・・・)でカウンセリングを受けてみたほうがいいのかな?とも思ったのですが、パピーさんはどう思いますか?”
とありましたが、それで安心できるのなら、受けられたらいいと思います。
私は、「こうしたい、ああしたい」を捨てれば、解決すると思っていますが・・・(^^)
ココまで・・・
マロさんは、ちょっとした事や、怒らなくてもいいようなことでも、怒ってしまう。
些細な事で、泣いたり、怒ったり、落ち込んだり・・・
とても情緒不安定で、気分の良い時と悪い時がとても大きくて、病院でカウンセリングを受けた方がいいのでしょうか・・・?とお悩みだったんですね。
ですから、最後の私のお返事に、“私は、「こうしたい、ああしたい」を捨てれば、解決すると思っていますが・・・(^^)”とお返事したんです。
ですが、このお返事をしたら、こんなメールを返してくれました。
カウンセリングのお悩みは・・・消えてしまったみたいです(^^)
ココから・・・
パピーさん、こんばんは。マロです。
お返事ありがとうございます。
“これは、息子さんの事もそうですが、ご自分の事もそうです。「こうしたい、ああしたい」がかなり強くあると教えて頂きました。
ですが、多分、それができる時もあると思うのですね。そうすると、その「できる時」を「普通」としてしまう場合があるんです。
ところが、ちょっと良くなったその時が「普通」になってしまうと、ダウンした時には、憤りを感じるんですね。”
そうです!そうなんです!本当に、驚くほどおっしゃる通りです!!
でも、「できる時」を「普通」としてしまっていることには気がつきませんでした。息子に対しても、私自身に対してもです。
そして“私自身に対しても”ということも気がつきませんでした。
「出来なくても良い、できればもっと良い」
パピーさんがよく仰るこの言葉。運動会の時に、予行演習で、楽しく頑張っている息子を見ることが出来て嬉しくて、
『本番で、できなくてもいい、できればもっといい』と思ったことを思い出しました。
「出来なくても良い、できればもっと良い」って、こういうことかぁ!と思っていたのですが、まだまだ浅かったですね。
“自分をムリしてコントロールしようとする事もやめましょう(^^)”
正に、私が苦しんでいたのはこのことだったのだと思います。こう言って頂いて、ふぅっと肩の力が抜けて、深い・・・、なんだか心地いいようなため息が出ました。
本当にありがとうございます。胸のつかえがとれたような感じがします。
「こうしたい、ああしたい」「こうしなきゃ、ああしなきゃ」
そう思って、その為に、自分を無理してコントロールしようとしていたことに気がつきました。
実は、今年の目標として日記に書いた事があります。
・・・
相手をコントロールしようとしないこと!
自分の思う通りにしようとして、相手がその通りに動かない時、怒ってしまうのは、自分のワガママ。
嘘を指摘するのをやめよう!
嘘をつかせるような質問をしないようにしよう。
疑いそうなら(手洗いとか)、1人でやらせて放っておかないで、ちゃんと見ていればいい。
子供はいけないことを分かってる。追及したらよけい嘘をついてしまう。
ダメなこと、嫌なことは、その気持ちだけを伝えればいい。
指示・命令・強制をしないようにしよう!これは、やればやるほどエスカレートしてしまう恐れがある。
気付かせて、教えて、あとは任せよう。
・・・
“○○しない!!”
その目標の為、自分の感情を抑え込もうとしていたんですね。
言いたい言葉をぐっと飲み込んで、イライラを鎮めようと「ふーーーっっっ」(↑深呼吸とは程遠い呼吸です・・・)と息を吐いてみたり、
キッチンに行ってチョコレートを口に放り込んだり・・・色々しました。
きっとそれを繰り返すうちに、イライラがひどくなっていったんでしょうね。
そして、抑えきれず爆発してしまったら、さらに自己嫌悪で落ち込んでしまう。
“ですが、多分、それができる時もあると思うのですね。”
その通りで、上手くいっている時は、もうこれ以上ないってくらい楽しくて、幸せを感じます。
「出来なくても良い、できればもっと良い」
今日の午前中にお返事を読ませていただいてから、このことを考えていると、出るわ出るわ(笑)、この考え方は、あらゆることに当てはめることができるんですね。
(子供が)
・言う事を聞かなくても良い、聞いたらもっと良い。
・かんゃく起こして泣いてもいい、かんしゃく起こさなかったらもっといい。
・ワガママを言ってもいい、言わなかったらもっといい。
・後片付けをしなくてもいい、したらもっといい。
・(長男が)弟にイジワルしてもいい、しなければもっといい。
・お風呂上りに裸でいてもいい、すぐに服を着ればもっといい。
・早く寝なくてもいい、早く寝ればもっといい。
・朝寝坊したり、眠くて機嫌が悪くてもいい、早く起きれて、機嫌がよければもっといい。
・自分で着替えなくてもいい、できればもっといい。
(私が)
・子供にやることを指示してもいい、しなければもっといい。
・怒ってもいい、怒らなければもっといい。
・イライラしてもいい、しなければもっといい。
今日こう考えながら過ごしていると、なんだかラクでした。生活習慣とか、約束や嘘についてはちょっとどうかな?と思うトコロもありますが、そう思うことで子供を追及しないで済むんですね。
怒ることでさらにイライラするので、イライラ増幅がなかったです。
そして、「早く服着なさい」とか「何してからお風呂入るの」などと言うのも、「できなくてもいい」と思うと、キツイ口調になりませんでした。
我慢して穏やかな口調を装っているわけではないので、イライラもしません。
何度かイラっとしましたが、「あ、できなくてもいいんだ」と思うと、落ち着きました。
ちょっとキツク言ってしまった後も、「できなくてもいい、できればもっといい」で立ち直れました。
いつもは夕方になると、そろそろお風呂、そして何時にはご飯食べて、出来る限り早く寝かさなきゃ!と思って、時計とにらめっこしながら1人で勝手にせかせかしてました。
今日は、時間通りにいかなくていい、と思っていたら、穏やかな気分でいられました。
そして、吃音のことですが、今までは、『「長男の吃音は、私にとって必要なことなんだ」と思わなきゃ!』『「ここから何かが得られる」と思わなきゃ』
『私の考え方が変われば吃音は治る(=だから考え方を変えなきゃ)』と思ってきました。
今は、「どもっててもいい、治ればもっといい」・・・そう思いたいところですが、苦しそうな長男を見ると「どもっててもいい」なんて思えません。
でも、「そう思えなくてもいい、思えるようになればもっといい」ですよね?
今メールを書いていて、これまでの私の胸のつかえが、長男の言葉のつかえになって出てきたのかな?なんて思いました。
これで治る?!なんて期待もしてしまいますが、「すぐに治らなくてもいい、治ればもっといい」ですね。
いつもに増して、長文になってしまいました。読んでくださってありがとうございます。
今日穏やかに過ごせたことも、「普通」ラインに持っていかず、『出来なくても良い、できればもっと良い』精神でいたいと思います。
また、近いうちに近況報告させてください。ありがとうございました。
ココまで・・・
マロさん、メルマガ掲載のご許可、ありがとうございました。
私が、マロさんのお返事を読んで、「あ~、素晴らしいな~」って思ったのは、マロさんは、対子供だけでなく、「自分だっていいんだ」と発見した事なんですね。
そうなんです。
マロさんのメールにもありましたが、これって、いろんなケースに応用ができるんです。もちろん、ご自分にも当てはめる事ができます。
私は、「褒める」「認める」「包む」をしましょうね。と言っていますが、
「怒ったり、イライラしたり、してはいけませんよ」とは言っていないと思うのです。
「変わろう」とか「やめよう」とか「怒らない」って思うと、それってすごくムリがあるんです。
「マイナス」を否定するのではなく、「プラス」を増やす。ムリをするよりも、今できる事をする。
沢山怒るのなら、それ以上に「褒める」をすればいいんです。
指示や命令をしてしまっても、怒っても、イライラしてもいいんです。でも“それがちょっと減ったら、もっと良いよね♪”って事なんです。
「マイナス」さえもその存在を・・・認めちゃうんです。
・子供にやることを指示してもいい、しなければもっといい。
・怒ってもいい、怒らなければもっといい。
・イライラしてもいい、しなければもっといい。
・そう思えなくてもいい、思えるようになればもっといい。
そうそう。そうやって考えると、「こんなにイライラしたらダメ!」とか「私はいつまでたっても変われない!ダメな私・・・」とか自分で自分を否定しなくても良いんですね。
自分で自分を否定しないようになると、不思議とイライラしないんです。(^^)
マロさんのお返事にこうありましたね。
“我慢して穏やかな口調を装っているわけではないので、イライラもしません。
何度かイラっとしましたが、「あ、できなくてもいいんだ」と思うと、落ち着きました。
ちょっとキツク言ってしまった後も、「できなくてもいい、できればもっといい」で立ち直れました。
今日は、時間通りにいかなくていい、と思っていたら、穏やかな気分でいられました。”
自分の気持ちを押さえつけているのではなく、自然に穏やかな気持ちになれると、徐々にそれが身についてきます。
そうなると、「出来なくても良い、できればもっと良い」を意識しなくても、少々の不具合にもイラついたりキレる事が減ってきます。
そうなってきたら、子供さんへの影響はどうでしょうね?(^^)もう・・・、言わなくても解りますよね(^^)
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