第438号 甘やかせ
こんばんは。パピーいしがみです。
「これって、甘やかしているんだろうか?」よく、そんな疑問を持つ事はないですか?
又は「甘やかせるから、そうなるんだ!」なんて言葉を浴びせられた事があるかもしれません。
「甘えさせてあげること」って必要ですよね。多分、それは皆さん、ご理解くださっていると思います。
だけど、「甘えさせ過ぎてはいけない」と、お考えでもあると思うのです。
そして、その「甘え」には境界線があって、ある一定のラインを超えると「甘やかせ」になる、というようにお考えではないでしょうか?
なので、お子さんが聞き訳が悪かったりした時、第三者(ご主人や、お爺ちゃんやお婆ちゃんなど)から「甘やかせるから、そうなるんだ!」なんて言われると、
ちょっとムッとしながら“何がいけなかったんだろう?”って悩んじゃったりしますよね。
その気持ち。すごくよく解ります。今日は、その「甘やかせ」についてお話しますね(^^)。
さて、さて、まずは、第三者の言葉。
「甘やかせるから、そうなるんだ!」を考えて欲しいのですが、こうおっしゃる方々は、いろんな場面で、この言葉をお使いになります。
子供が癇癪を起こしていたり、わがままを言っていたり、イヤイヤをしていたり、自分の意思を曲げなかったり・・・。
大人の思い通りにならない子供を見て、「親が甘やかしているからだ!」と言うんです。
でも、ちょっと考えてみてくださいね。
子供だって人間です。感情を持っています。機嫌が悪い時だってあるはずですし、「こうしたいんだ!」って自己主張をする時だってありますよね。
私たちだって、イライラする時には怒りっぽくなるし、嫌な時には「嫌だ!」って言うし、悲しい時には泣きますよね。
なのに、子供がそれをすると、「しつけができてない」とか「親が悪いから・・」のようにおっしゃる。
ね~(^^)ほんとに身勝手なんです。
それにね、そう言われる方が“素晴らしい子育てをしてきたか?”と思い返してみると、決してそうとは言えなかったり、子育てに全く関わった事がない方だったりするわけです。
“ま~、無責任な言葉!!”なんですよ!(^^)。
第一、1つの現象だけを見て、全て解ったかのように原因を特定するなんて、相当の超能力者でなかったらムリだと思うのです。
私にはとってもできません。
だから、そういう言葉を聞くと、私は、「あ~、この人、何も知らないんだな」と思うようにしています。
だったら、どうでしょう?
そんな何も知らない人の言葉「甘やかせるから、そうなるんだ!」なんて真に受ける事、無いと思いませんか?
そうそう。「何わかった風な口きいてんの?」って思えばいいんです(笑)。
でも、私たちはそんな第三者からの無責任な言葉でも、自分の子育てに絶対の自信があるわけでもないので、
「えっ?そうかな?そうなのかもしれない・・・」って思っちゃうんですね。
だから皆「甘やかせ」は良くない!って、とってもとってもナーバスになっちゃっているんですね。
例えば、歯磨きができる、着替えができる、そうなってくると、手伝う=甘やかせ とお考えの方もいます。
“「甘やかせ」は良くない!”とお考えの方は、「おかあさ~ん、やって・・・」を聞くと「ココで手伝ったら甘やかせてしまう!」って思うんですね。
そして「もう一人でできるでしょ!」って、絶対拒否。
泣いても、わめいても、この子の為なんだ!と、心を鬼にして、甘えを断固として拒否される・・・。
でも「甘やかせ」って本当にいけないんでしょうか?
実は、こういう事実があるんです。
私たちは、目も見えず、耳も聞こえず、外敵からも身をも守れず、全くの依存状態で生まれます。うまれてそのまま・・・だったら間違いなく生命はたたれます。
そして、約1年。全てをお母さんに依存して、全てを与えられて生命を維持しながら成長します。
1年から2年ほど経つと、その全くの依存状態から、歩いたり話したり、少しずつ自分でできる事が増えてきます。
自立の始まりですね。自立が始まると、何でも自分でやりたくなります。
お母さんに「やってあげる」と言われたり、手を出すと、「イヤ」と言うようになります。自分でやってみたいんですね。
ところが何も出来なかった子が、何かを始めてもうまく行きません。
うまく行かないから、泣きます。イライラします。癇癪を起こします。面白くなくて、泣き喚いて、当り散らしておもちゃを投げたりします。
ですが、そばにはお母さんがいます。
泣いたり、わめいたりした時に、すぐにお母さんがあやしてくれます。
お母さんに体を全部預け、赤ちゃんだった時のように完全に依存して、全てを受け止めてもらって安心し、落ち着きます。
落ち着いてしばらくすると、また、自分で何かをやろうとします。
このように、全くの依存状態から、自立→依存→自立→依存・・・と、できない事ができるようになる度に、依存と自立を繰り返すのですね。
そして、依存がちゃんとできなくて、しっかり甘えられないと、次の自立のステップを踏めない・・・という事でもあるんです。
例えば、私たちが何か仕事で失敗して、上司にめちゃめちゃ怒られた、としますよね。
でも、それを見ていた先輩が「そういう時もあるさ、どうだい?今日、飲みいくか?!」なんて言ってくれたら、救われますよね。
これも依存なんですよ。
又は、誰も辛さをわかってくれない、なんて時、学生の頃の親友に電話して、泣きながら愚痴を思いっきり言ったらすっきりした!
これも依存です。
私たちも、かならず苦しい事があったり、つらいことがあったり、自分自身でどうしようもなくなった時、依存する場所を持っていて、自分を取り戻せるから、「また、頑張るか?!」って再スタートができるんです。
でも、もし愚痴を言ったり、泣いたりできる場所がなかったら、どうでしょう?それは、本当に、本当に辛いんです。
私たち大人は、もう成長をしていますので、親だけでなく、自分で探して、違った場所に依存する事ができるのですが、子供達はそうは行きません。
子供達が依存できるのは、「おかあさん」なんですね。
だとすると、先ほどの、“「もうできるでしょ!」って、絶対拒否”をされちゃうと、とても危険な状態になってしまうというのは解りますよね。
実際に、「もうできるでしょ」って、完全拒否をされてしまい、必要な時期に、必要な甘えをもらえなかった為に、
異常なほど依存に執着するようになってしまったり、自分よりも弱いものを攻撃したり、自分の価値を低めてしまって、積極性をなくしたり・・・そういう事がとてもとても多いんです。
それも、そういう状態は、すぐに出るのではなく、数年後、積み重なって表れてくるんです。
2歳~6歳ぐらいの積み重ねが、その後、解ってくるんですね。(もちろん、早めに対処すれば解決も早いです)
だから、私は声を大きくして、言いたいんです。
「甘え」って必要なんですよ!って。
「甘えられるから、成長できるんですよ!」って。
叱った後や、凹んでる時、何か失敗があった時、「あれ?なんかいつもと違うぞ」と感じたら、是非、甘えを受け入れてあげて欲しいんです。
お母さんに甘えさせてもらって安心したら、又、自分から新しいチャレンジを始めてくれます。(^^)
「甘え」の境界線については、又、今度今日はココまで、とさせてくださいね。(^^)
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