第439号 怒り
こんばんは。パピーいしがみです。今日のメルマガのタイトルは「怒り」です。「そうそう。私も怒っちゃうんだよね~!」って思いました?(^^)
でも、今日は私たち「大人」ではなく「子供」の怒りなんです。うまく行かないと癇癪を起こしたり、おもちゃを投げたり、床をドンドンやったり、奇声を発したり・・・歯ぎしりをしたり・・・。
子供は、いろんな形で怒りを表しますよね。でも、そんな時、どうされていますか?そんな姿を見ていると、不安になって、つい「やめなさい!」って言いたくなっちゃいますよね。
でも、同時に思いませんか?「怒りの感情を押さえつけていいんだろうか?」って。もし、そうお思いになったとしたら、ものすごくいい所♪に気がついているんです(^^)
「いい所に気がついたのはいいけど、じゃあ、その様子・・・、放って置くのがいいの?それが癖になったりしない?聞いているこっちはもうほんと“勘弁してよ!”って、感じなんだけど・・・・」そんな言葉も聞こえてきそうです。
そんな時、是非、参考にしてほしいお話です。では、早速ご質問のメールからご紹介しましょうね。きょうのご相談はこっこさんです。
ココから・・・
息子は今、年少さん。初めてのお遊戯会に向けて幼稚園で練習中で、結構ストレスを溜めているようです。そのせいか、幼稚園から帰るとなんとなく疲れていて、怒りっぽかったりします。
こんな時こそ家で包んであげられて、心をほぐしてあげられたらホッと出来て息子も癒されるとは思うのですが、それがなかなか難しくて...。
今週末がお遊戯会の本番で、そのストレスもあってか、今週に入ってからものすごく息子が怒りっぽいんです。でも、多分、私がちゃんとケアしてあげられてないのがもう一つの大きな要因になっていると思います...。
考えてみると、2月に入ってから忙しくて私の息子に対する対応がちょっと上の空な感じで、ちゃんと落ち着いて目を合わせて話したり...という時間が少なかったかも...。そちらの方が大きな原因かも知れません。
息子は1月末から、何となくイライラしていて、気に入らない事があると眉間にシワを寄せて、足をドン!ドン!と踏み鳴らして唸るような声で怒るようになりました。
今までの息子は、怒ると大きな声を出したり、泣いたりしていました。でも、足をドンドンしたり、噛み締めるような怒り方はしていませんでした。
最初は、さほど気にせず、お遊戯会で思い切り足を踏み鳴らす場面とかがあるので、その影響かなぁ?なんて思っていたのですが、その頻度がどんどん増えて、イライラしている状態も増えてきて、段々気になりだしてしまって・・・。
足をドンドンしたり、歯を食いしばる事によって自分の怒りを増幅させているようにも見えて、「こんな時注意すると逆効果かもしれない」と思いながらも、どうしても一言、言いたくなってしまって
私「怒ってるからってそんなドンドンしないんだよ。足ドンドンしたら気持ち良いの?息子「良くない...」私「良くないでしょ?そういう事してると自分ももっとイライラしてくるし、見てる人も嫌な気分になるし、良い事無いんだから。ね?やめなさい。」息子「...もうしない。」
でも、なんだか「言い負かされて悔しい」みたいな雰囲気で、またすぐイライラして、今度は物。うまく組み立てられないブロックを床に投げつける。私「ブロックは何も悪いことしてないのに可哀想でしょ!投げないの!物にやつあたりしちゃ駄目!」
(ああ、駄目だこんなんじゃ...。私が口うるさくしたら、よけいにイライラしちゃう...)ドンドンしてるのを抱っこして「イライラ、飛んでけー!」と、“痛いの痛いの飛んでいけ~風”に、遊びみたいにして怒りをごまかすようにしてみたり...
「どうしたの?いつもの○○くんじゃないみたいよ?今日は幼稚園で大変だったのかな?」と話してみようとしてみたり...「時々怒るのは仕方ないけど、いつもすぐに怒りんぼになるのは、ママ、嫌なんだけどな。」と言ってみたり。
あえてみて見ぬふりをして、努めて明るく声をかけてみたり。でも怒りを頻繁に表現しているのを見ていると、今度は、それに対して怒りが湧き起こってくる自分が居て、私の小言が増えてしまって...。
それに、足をドンドンしてすぐ、怒りを表現するのが・・・、癖になってきているような面もあるようで、気になって気になって。
ついに今日、「そのドンドンするのやめなさい!何でもない事ですぐ怒るの、ママ嫌いだって言ってるでしょ!何でわからないの!」と怒鳴ってしまいました。
そんなこと言って事態が改善しないのはよく解っていたのですが...。結局、イライラや怒りとうまく付き合えていないという点では私も息子と同レベルなんですよね...。もちろん、息子はますますイライラを募らせました。今、ちょっと悪循環です。
でも、一日中ずっとイライラしているわけではなく、明るく楽しい時間もあるのです。・・・が、イライラの時間の割合が多くなっているのが気になって、「どんどん怒りん坊になっていったらどうしよう?」と心配です。
私自身、小さい頃かなりの癇癪持ちで、小学校の頃床を転げまわって、顔を真っ赤にしてジタバタして怒ったりしていた記憶があります。
怒っているのが、自分でも嫌で苦しくて、怒っている事で益々イライラが増幅されて、それがまた苦しくて、でもどうしようもなくて...。
そんな私は、もう少し大きくなると、今度は感情全体を抑えて怒りの感情を抑え込むようになりました。
でも、溜まった怒りでコントロール出来なくなって、嫌な皮肉を言ったり不機嫌な態度になったり不自然な態度になったり...。
今も!ですが、イライラや怒りのコントロールには、本当に苦しめられています。
怒りの表現を押さえ込んでも、結局どこかで出てきてしまうのは体験済みです。だから、上手に怒りを表現しつつ、でも度を越さないようになってくれれば(私もなれれば)良いなと思っているのですが...。
注意する時は、「時々怒るのは仕方ないけど、しょっちゅう怒るのは止めようよ」と、怒る事自体が駄目なんだと言わないようにしてました。
でも、事実上“怒るのは駄目なんだ”と伝えてしまっている気もします...「ドンドンして怒るの止めたほうが良いよ」なんて、注意する事自体が余計な事だったかも?という気も最近しています。
パピーさんも、怒りの表現自体を止めさせようとするのは、無意味な事だと思われますか?パピーさんだったら、子供がどうしようもないイライラする気持ちを抱えていたらどのように発散させてあげますか?
お忙しいのに、申し訳ありません。アドバイスを頂けたら、嬉しいです...。
ココまで・・・
こっこさんご自身も、小さい頃、この『怒り』のやり場に困っていたみたいですね。
“小さい頃かなりの癇癪持ちで、小学校の頃床を転げまわって、顔を真っ赤にしてジタバタして怒ったりしていた記憶があります。怒っているのが、自分でも嫌で苦しくて、怒っている事で益々イライラが増幅されて、それがまた苦しくて、でもどうしようもなくて...。
そんな私は、もう少し大きくなると、今度は感情全体を抑えて怒りの感情を抑え込むようになりました。でも、溜まった怒りでコントロール出来なくなって、嫌な皮肉を言ったり不機嫌な態度になったり不自然な態度になったり...。
これらはまさに、怒りを押さえつけられた時に現れる様子にそっくりです。とても辛く、苦しかったと思いますよ。だから、余計に息子さんの辛さがお分かりだったんでしょうね。そんなこっこさんに、このようにお返事しました。
ココから・・・
こっこさん、おはようございます。パピーいしがみです。メール、拝見しました。
“パピーさんも、怒りの表現自体を止めさせようとするのは、無意味な事だと思われますか?”はい。もちろんです。なぜなら「怒り」だって、大事な感情だからです。
もちろん少ない方がいいに決まっていますが、私たちが「痛み」を感じるように、無ければいけない感情だと私は思っています。
メールに書かれていたように、怒りは抑えれば抑えるほど爆発してしまいます。これは、イライラと同じように、火にかけたヤカンなんですね。火にかけたまま蓋をすれば、さらに沸騰しますよね。
今は、それこそ、結果を見て、「それやめなさい」「あれやめなさい」と言ってしまって、さらに沸騰して・・・いう状態。
でも、これ以上進むと、今度はその怒りが外に出ます。外に・・・というのは、自分より弱いものを虐める・・・というような行為です。
又、それも否定されると、次は、自分の内側を攻めるようになります。だから、やっぱり床をドンドンやりだした段階で、「あれ?おかしいぞ」って、ちょっと時間を多めにとって、安心できる状態を作る事が必要だったかもしれません。
でも、こうありましたものね。
“でも、多分、私がちゃんとケアしてあげられてないのがもう一つの大きな要因になっていると思います...。考えてみると、2月に入ってから忙しくて私の息子に対する対応がちょっと上の空な感じで、ちゃんと落ち着いて目を合わせて話したり...という時間が少なかったかも...。そちらの方が大きな原因かも知れません。”
もうすべてお分かりなのですね。でもそれが出来ない!ってお悩みなのかな?と感じました。
でも、私は“あえて特別な何かをしよう”としなくて良いと思うのです。そう。いつもやっているように「認める」。一番基本的な「聞く」をされたらどうでしょう?私だったら、私の為に耳を傾けて欲しいです。
「ボクの話を十分に聞いてくれてるな」と感じれば、それだけでも、かなり楽になります。こうもありましたね。“一日中ずっとイライラしているわけではなく、明るく楽しい時間もあるのですが・・・”
そうお感じになるのであれば、こんな風にされたらどうですか?「〇〇くん、いらいらして怒っていたけど、自分で落ち着く事ができてるね。頑張ってるね。偉いよ」のように・・・。
先ほど、私は、「怒り」は必要だ、と言いました。もちろん「怒り」は必要な感情です。でも、いつまでもその怒りを収める事ができない、では、人とうまくやっていくのが難しくなってしまうかもしれません。
ですから、湧き上がる怒りの感情を自分で治める。その練習もさせて上げなければなりませんね。だから、収めることが少しでもできたのならば、それを伝えてあげること、褒めてあげる事が必要なんです。
「怒り」を否定するのではありません。「怒り」という感情も必要。そして、「怒りを治める事」も必要なんです。今、起きていることは、全て必要なことで、その練習をしているんですね(^^)。
ココまで・・・
ココでお話した、
“「〇〇くん、いらいらして怒っていたけど、自分で落ち着く事ができてるね。頑張ってるね。偉いよ」”これってものすごく大事なんですが、
多くの方は「子供のこういう所を治したい!」ってお考えになった時、なかなか“経過を認めて、褒める”って事をされないんですね。
「改善されてるか」VS「改善されていないか」黒か白か、YESかNOか、結果だけを見て判断をしてしまいがちなんです。
そして『改善されていない』と判断すると、常に同じ事を注意したり、叱ったりしてしまうんですね。(同じ事を何度も注意されれば、される方は当然腹が立ちます)
例えば、今回、イライラして怒っていました。以前は、そのイライラが治まるまでには、30分掛かっていた。ところが、この頃は、20分で治まるようになっている。としたら・・・これって“10分も短縮”しているんです。
もしかしたら、それは、成長しているから、かもしれません。もしかしたら、たまたま?かもしれません。でもいいんです。そんな時、こんな風に言って欲しいんですね。
「〇君、以前は、落ち着くまでに30分掛かっていたけど、今は、20分で落ち着けるようになったね。これってすごい事だよ。頑張っているんだね」
子供はそんな意識はありませんから「え?そうなんだ、ボクって頑張ってるんだ!」「怒ったっていいんだ。ちゃんと落ち着ければ・・・」のように“怒りを表している自分”を 『否定』するのではなく、“怒っている自分”だって『肯定』。“そんな感情を切り替える自分”ものも『肯定』。となるんです。
“肯定”が多くなるとどうなるんでしたっけ?“安心”が増えてくるんですよね。(^^)「これでいいんだ!」って安心できると、自分で意識して切り替えるようにしだすんです。自発的に、喜びを持って、その練習をしだすんですね(^^)
これって、この「怒り」だけでなく、本当にさまざまな場面で使えるんです。さてさて、それを知ったこっこさん。早速、息子さんにやってみました。
その結果は・・・、そう。貴方が思うとおりになったんです。こっこさんのお返事のご紹介は次回。お楽しみに・・・(^^)
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