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第519号 2009年、ありがとう! 

こんばんは。パピーいしがみです。

いよいよ2009年の最後のメルマガになりました。今年最後のメルマガは、紗江さんからのご報告にしました。

紗江さんは、元小学校の先生です。

中学2年生の長女さんを筆頭に双子ちゃんを含めて、4人のお子さんがいらっしゃいます。

元小学校の先生・・・というのは、今はおやめになっている、という事なのですが、その理由は、「自分の子も満足に育てられない私が、人の子を指導できないから」だったそうです。

でも、ご自分を全く白紙の状態にし、新たに子供たちに向き合いう決意をなさった紗江さん。

この1年で大きな変化があったそうです。どうぞ、是非、ご参考になさってくださいね。

ここから・・・

パピーさん、こんばんは。

今年の漢字が発表されて、いよいよ今年も終わりですね。

毎年、この時期になると、今年の漢字は・・・と考えるのですが、今年は我が家にとって本当に激変の年でした。

それは今年の1月。パピーさんの本との出会いから始まりました。

私は元小学校教師です。主人は現役の高校教師。子供は上から中2の女の子。小学1年生の男の子(双子)。そして末っ子の幼稚園年中の男の子です。

元・・・と言いましたのは、一昨年、退職をしたからでした。

その理由は「自分の子も満足に育てられない私が、人の子を指導できないから」でした。

そう言うと聞こえは良いのですが、本当はかなり未練がありました。

長女は小学校5年生ぐらいから不安定になり、(まさにパピーさんが言われている10歳の頃です)不登校から始まり、家庭内暴力、万引き、夜遊び・・・。

その時は「どうしてこの子が?」という気持ちでいっぱいでした。

なぜならそれまでは素直で何も問題がなかったからです。

私自身、教師という職業柄、しっかり躾けてきたつもりですし、常にきちんとするように指導してきました。

素直に育つ娘を見て「これで良いんだ」と自負していました。(後にその思い込みが間違いだと分かったのですが・・・)

教師という職業は私の子供時代からの夢であり、教員試験も決して楽ではなく、正式採用されるまでは、何年も待って、それこそやっと掴んだ思いでした。

ですが、どんどん荒れていく長女・・・。

担当するクラスの親御さんからもいつかは、「あの先生のお子さんは・・・」と言う目で見られるだろう、という恐怖があり、休職を経ての退職となりました。

休職中、長女の素行をなんとかしたい、と努力したのですが、私が頑張れば頑張るほど、娘の心は私から離れ、どうしていいかわからない状態でした。

私の知っているスクールカウンセラー、何人かにも相談しました。

ですが、娘との距離は縮まらず、いえそれどころか、どんどん娘はエスカレートしていったのです。

まるで、私に復讐するかのように、私が困ること、困る事をするのです。

ですが、今年になって偶然パピーさんの本を手にする機会があり、読んでみると、私には全く無かった考え方であふれていました。

「あ、この子はこういう気持ちだったんだ」「この子をこうしてしまったのは私なんだ!」と愕然としました。

子供に原因があるのではなく、原因は私にあったのでした。

「自分は教師である」「子供を育てる専門家である」そのおごりが、自分の子供をここまで追い込んでいたのです。

とてもショックでした。

でも、おかげで私のくだらないプライドを捨てる事が出来ました。

「元教師です」とも明かさずに、パピーさんに教えてもらおう!と決意しての受講でした。

それまで私は「娘が優先だから」「娘を愛しているからこそ」「この子をなんとかする為に」・・・仕事を辞めた、と、自分で納得しているつもりでしたが、先ほど申しましたように、実は未練たらたらで

「この子が私の大好きな仕事を奪った」ぐらいの気持ちは、常に心の底にあったとおもいます。(だからこそ、いつかは復職する予定でいました)

受講生の私が、こんな事を言うと失礼ですが、パピーさんの講座は、本当に良くできていると思います。

私も今まで、コーチングを勉強したり、NLPをかじったりしてきましたが、たぶん、パピーさんは、そういう勉強もしっかりされているのだと思います。

「くじけない子に育てる本」でも感動しましたが、それ以上に、情報、知識などすごいです。

これらを駆使しながら「人材育成」に活用されていたんだな~、と若かりし頃のパピーさんの活躍を想像してしまいました。

難解な言葉を使わずに、又、比喩を上手に使いながらの説明は、すごく自然に、素直に心に響きます。

パピーさんがもし、小学校の先生だったら・・・と思うと、沢山の子供たちがすばらしい成長をされると常々感じています。

パピーさんの本を読み、私のプライドが(良い意味で)崩れ去り、講座を学ばせて頂いて、又、CDを毎日聞くこと。

それから、私よりもずっと若いお母さん達のお話をメルマガで読み、「良かったね~♪」と涙を流したり、感動したりしているうちに、

私のわだかまりや、長女に対する憤りなど・・・氷が解けるかのごとく流れ消えていくようでした。

面白いもので、私がそんなプライドを捨ててから、家の中の雰囲気が少しずつ変わっていった(らしい)のです。

何か特別な事をしたわけではないのですが、主人が言うには、そのころから私が柔和になったとの事でした。

でも確かに、今まであれだけ気になっていた長女の悪癖が、その行為をなじり、止めさせようとするのではなく、「ここを乗り越えればこの子も成長する!」という自分でも驚くような考え方になっていったのは感じていました。

講座を始めて数ヶ月たった頃でしょうか?

メルマガのバックナンバーを見ていた時、“子供が小さいころの写真を時々見ると良い”あったので、

「そうだ、娘が生まれたばかりの時の写真!たくさん撮ったけど見ていなかったな~」と押し入れから取りだし、見始めました。

ちょうどその時、娘も遊びから帰ってきて(もう9時頃でした)私がニヤニヤしながらアルバムをめくっているのをチラッと見て「何やっとん?」と言ったのです。

私は「懐かしくて見てるのよ。可愛いでしょ~♪あなたよ!」と。

ちょうどその日は、主人も久し振りの休みで下の子たちと遊び、早めに休んでいましたので、

テーブルで娘と二人。たった二人だけで見始めました。

私のおなかが大きい時の写真や、出産直後の私の疲れ切った表情の写真。首が座ったばかりの時。始めてタッチをした時。

初めて歩き出した時・・・。可愛い笑顔・・・。

下の子達にはない、第一子だからこそ残している沢山の写真がありました。

最初は「くだらない、そんなもの」という雰囲気だった娘も、次第に「この顔うっぜ~、笑える~」などと興味を持ち始めました。

そんな写真の数々を見ながら、「あなたはね~、生まれる時にすごく難産でね~。この顔見てよ!(笑)お母さん、ぐったりだったんだよ」

「あ、この時、あなたが始めてハイハイをしたんだよ」「これは、初めての七五三。千歳あめはミルキーだったんだ」

最初はぎこちない会話も次第にキャッチボールができるようになり、夜も更けるのを忘れ、久しぶりに、本当に久しぶりに娘と話しました。

その時、とてもとても幸せを感じたんです。

そして、私は本当に大事な事を今までないがしろにしていたんだな、とさらに強く感じました。

そう感じると「いつか娘に言わなくちゃ!」と思っていた事。今、勇気を持って言う事にしました。

それは「娘に謝る事」です。

「あなたをないがしろにしていて本当にすまなかった」「私の都合をあなたに押し付けていた事。申し訳なかった」「辛い思いをさせてしまって、ごめんね」

私も泣きながらでしたので、何を言ったか明確には覚えていませんが、そんな話をしたと思います。娘も・・・涙をこらえているようでした。

そして小さな声でポツリポツリとつぶやき始めました。

「私もいるのに・・・っていつも思ってた。」「弟たちばっかり可愛がって、私なんか嫌いだと思ってた」「頑張っても頑張っても振り向いてもらえない。寂しかった」

震える声を絞るように話をしてくれました。

私「ごめんね。本当にごめんね」

娘「私も、ごめんなさい・・・」

二人でしばらく泣きました。

時計を見たら・・・もう3時でした。

その日は、約10年ぶりで枕を並べて一緒に眠りました。

さすがに翌日はかなりつらかったですが、それでも娘は、はにかんだ様子で「おはよう・・・」と。(ここしばらく挨拶などはした事がない子です)

そしていつもなら、夜更かしをした翌日は決まって、学校に行く行かないで押し問答になるのですが、それもなく、すんなりと学校に出かけました。

それからも時々、娘がそのアルバムを引っ張り出して、その時の様子を聞くようになりました。

それを見た弟たちも同じように引っ張り出して、一緒になって見るのですが、

「なんで僕らのはこんなにちょっとしかないん?」「なんでお姉ちゃんのばっかりいっぱいあるん?」と、やきもちを焼いているようでした。

そんな様子を見て、又娘と目が合って「ふふっ」と笑ったり・・・。

「あ~、私、今幸せだ~!!」

夕飯の支度をして、子供たちが、わいわいやっているのを背中で感じながら、この柔らかな雰囲気、笑顔っていいな~、暖かいな~、家族っていいな~と感じました。

こんな感動も・・・たぶん、初めての経験・・・だと思います。

長女とはそれからも時々、お風呂に一緒に入ったり、深夜まで話し込んだり・・・。話す機会が増える度に、笑顔や明るさが増していきました。

すると勉強なんか全くせず、高校へも行かない!と言っていた娘が、「私、塾へ行きたいんだけどいいかな?」と言い出しました。

理由を聞くと、小学校高学年からほとんど勉強もしてこなかったので、授業も分からないし、今から頑張っても入れる高校がない。

だからせめて人並みの学力をつける為に塾へ行く必要があるだろう、と言うのです。

私があれだけ言っても頑なに勉強を拒んでいたのに、自分から「必要だと思っている」「行きたい」と言い出しました。

“十分に安心で満たされると子供は自分から動き始める”と、パピーさんの言われていたのは本当だ!と、とても驚きました。

まだ、高校受験は来年ですが、今日も塾に行っています。先ほど「帰りは10時頃になります」とメールが入りました。

あれだけ荒れていた子です。この変化は本当に驚きです。びっくりです。

ですが、明るく、向上心があり、熱心・・・。これがこの子の本来の姿だと思います。

“この子をつぶしていたのが私だった”“私の押し付けだった”今後も、常にそれを肝に銘じ、私の都合を押しつけることなく、

いつも娘の。そして弟たちの応援団長でいられるように子供達に寄り添っていく決意です。

そこで、冒頭の私の「今年の漢字」です。

「激変」の“激”?「変化」の“変”?「笑顔」の“笑”?「暖かさ」の“暖”?「喜び」の“喜”?パピーさんに巡り合えた「偶然」の“遇”?それとも「奇蹟」の“奇”?

いろいろ考えてこの字になりました。

それは“愛”。

私は人を思いやる“愛”が足りなかった。でも、パピーさんからの“愛”情がたっぷり含まれたご著書やメール、

講座、CD、メルマガに包まれて、私自身に「変化」が訪れ、娘に、私が足りない“愛”を気づかせてもらって、私が“愛”を意識することで、自分自身も「暖かさ」を感じ「喜び」を得た。

パピーさん、長文を読んで頂き、ありがとうございました。私の気持ちをお伝えしたかっただけのなので、お返事は結構です。

私、今、すごく幸せです。今年1年、ありがとうございました。

又、来年もよろしくお願いします。本当に感謝です・・・。

ここまで・・・・

紗江さん、素敵なご報告、ありがとうございました。

メルマガ掲載のご許可もありがとうございます。頂いたお便りを拝見して、感無量・・・でした。

今、2009年12月31日。朝の6時55分です。私の部屋の東の窓からは富士山が見えます。

雲一つない真っ青な空に、すっぽりと白い雪をかぶった富士山。

その姿は空の青さを映し、そこに朝日が当たって、青い富士がしだいに朝日を取り入れ、今、淡い赤紫に染まりつつあります。

少しずつ色が変わっていく富士山を見ながら・・・こんなきれいな富士山、ひさしぶり・・・。きっとこんな風に紗江さんと長女さんの関係も、変わって行ったんだろうな~、と感じました。

さて、これで2009年のメルマガは全部終わりました。明日から2010年が始まります。

今年1年。沢山の喜びの声、沢山の嬉しいご報告を頂きました。

皆さまのおかげで、本当に本当にすばらしい年でした。ありがとうございました。

そして来年も、良い年にしていきたい!と思います。それではみなさん、良いお年を!!

2009年。素晴らしい年でした。ありがとう!!(^^)

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