第521号 親である前に!
こんばんは。パピーいしがみです。
お正月休みもそろそろ終わり、「さあ~、いよいよ気持ちを切り替えていかなきゃ~♪」って思われている方も多いかもしれませんね(^^)
お仕事、子育て・・・大変ですが、新たな気持ちで頑張っていきましょう!
さてさて、今日、ご紹介するのは9歳の娘さんのお母さん。さくらさんから年末に頂いたメールです。
あなたは、ゴミ箱の中にぐしゃぐしゃに丸めてあった原稿用紙を見つけた時、その中に
「ケンカ・・・怖かった・・・。お父さんが帰ってこなくなった。お母さんがもっと怒るようになった。」
とあったのを見たら、どうお感じになるでしょうか?
今日は、そういう経験をされたさくらさん。大きな不安と心配をされて・・・でも、その後、どうなっていったのか?についてご紹介します。
ここから・・・
パピーさん、こんばんは。さくらです。
年末の区切りとして、半年ぶりにメールさせて頂きました。途中経過報告、として読んで頂けたら幸いです。
以前、話をしてくれない娘の事で相談をしたのですが、あれから半年・・・。状況はかなり変わってきました。
そのきっかけは、私自身の大きな気づきでした。
娘の学校では、小学校3年生の授業の一環で、自分が生まれてから今まで「多くの人にお世話になっているんだ」と言う事を知る為に、
自分の名前の由来、小さいころのエピソード。育てられながら感じた親の愛などについて、それぞれが作文を作ります。
あまり口を開かない娘からは、内容などは聞かされていませんでしたので、そういう授業がある事も、私は知らなかったのですが、
娘が原稿用紙に向かって何か書いている、という事は知っていました。
有る時、ゴミ箱に、小さく丸まった書きかけの作文がありました。
出だしこそ「お母さん、ありがとう」から始まっていましたが、悩みに悩んだんでしょう。
ケンカ・・・怖かった・・・。お父さんが帰ってこなくなった。お母さんがもっと怒るようになった。
と、全く文章になっておらず、強く××××と鉛筆で書きなぐってありました。そしてびりびりに破かれ、固く丸めて捨ててあったのです。
それを見た時は、とてもショックでしたが・・・反面、当たり前だ!とも思いました。
なぜかといえば、以前の私は旦那にいつも不満を持っていて、顔を見れば文句を言い、娘の気持ちなんて考えていなかったからです。
「私ばっかりに子育てを押しつけて!」と娘の前で言ったり「この子さえいなければこんな家出ていくのに!」なんて言葉も平気で言っていました。
子供からすれば・・・鬼ですよね。旦那の顔を見ればいつも喧嘩・・・。次第に旦那は家に帰ってこなくなり、私はそのイライラも子供にぶつけていました。
そんな私といつも一緒にいた娘です。私たち親子の溝もどんどん深くなっていったんだと思います。
私は湧き上がる怒りでいつも逆上していました。イライラ、むかむかして近くに誰も寄せ付けなかったんです。
パピーさんの講座を学び出したのも、「このままじゃ自分も、子供もダメになる!」って思ったからでした。
娘の丸めた作文を見て、私は学校に電話しました。
担任の先生とお話しする機会を設けてもらい、私が私のせいで離婚をする事になってしまった事。娘には大きな精神的なストレスを与えてしまっている事。
子供は今まで、とても苦しんでいるだろう事。家にびりびりに破かれて、バツ印が沢山書かれ、固く丸めた原稿用紙を捨ててあった事。
彼女の気持ちを思うと、この授業は本当に辛いはず。授業だから参加しないわけにはいかないでしょうが、
周りの友達と比べられてみじめな思いをしてほしくない、と涙ながらに話しました。
先生は、私の話を全て聞いてくださって、そしてこのように言われました。
「でも・・・○○さん、○○さんがお思いのほど、娘さんは、お母さんの事を恨んでなどいませんよ」
「本当は、本人の了解の元、お見せしたいのですが・・・」
そう言って、先生は私に娘の作文を見せてくれました。(もちろん、娘には見た事は内緒にする、という約束で。です)
そこにはこのように書かれていました。
家にはお父さんはいない。私には兄弟もいない。でも、お母さんがいてくれる。
お母さんは、お父さんの役目もしてくれる。
毎日朝早く出かけて、仕事をして、夜遅くに帰ってくる。
帰ってきたらすぐにご飯のしたく。
ご飯を食べたらすぐに洗濯。掃除。テレビを見る時間もない。
本当は私も手伝えばいいんだけど、一度「手伝うよ」と言ったら、私が失敗して、邪魔になるからいい、と言われてそれっきり。
お母さんが忙しそうなので、なかなか話もできない・・・。
でも、私もいつまでも甘えてばかりではいけないと思う。
私の為にお母さんを働かせてはいけないと思う。
私は早く、大人になって、お母さんを楽にさせてあげたい・・・。
1度読んだきりなので、細かいところまでは思い出せませんが、こんな感じだったと思います。
これを見て、私の目からは涙がぽろぽろ落ちました。
私は、自分の事だけで精いっぱいだった。だから娘に何もしてあげられないし、私がいろんな事に不満を持っているように、
当然、娘も私に不満を持っていて、それで家の中がぎくしゃくしていると思っていました。
でも、そうではなかったようです。娘は、私が落ち着くのを待ってくれていたようです。
それに、私の事をすごく良く見てくれていて、「大変だな・・・」って思ってくれている。
娘が話をしてくれないのではなくて、私が寄せ付けなかったんだな・・・って分かったんです。
お手伝いの事もその通りで、手伝ってもらうと返って邪魔になって、「余計に時間がかかるからやってくれなくていい!」って言った事を思い出しました。
今、考えると悪い事をした・・・と思っています。
私は、あれもしなければならない、これもしなければならない。と、パピーさんが言われたように『一人で焦っていた』のです。
「もっと娘さんに甘えても良いんですよ♪」と言われたパピーさんの言葉が理解できなかったのですが、不思議にストンとお腹に落ちてきたというか、分かったような気がします。
そして、うれしかったのは、「こんな私でも、ちゃんと見てくれる人がいた!」って分かった事でした。
その「見てくれている人」が、こんなそばにいる(自分の子供)なんて、思ってもみませんでした。
パピーさんは「認める」が大事ですよ♪と言ってくださっていますが、この時ほど「認めてもらえる」ってこんなにうれしい事だったんだ!って感じた事はなかったです。
それまで、私は、離婚と言う引け目もありましたし、
それは親の勝手な都合で子供にとっては全く迷惑な話。「この子は私の事を憎み、私の事を恨んでいるんだろうな」と思っていて、
それが私にとってやり場のない怒りにもつながり、「あなたの為に、こんなにやってあげているんだよ!もっと感謝しなさい!」という気持ちになっていました。
ですが、違ったんです。私は【自分の自尊心】の低さに怒りを振りまいているだけでした。
娘の様子は、そんな私に気を使い遠慮していたんです。(どちらが親なのか分かりませんよね・・・・)私さえ、受け入れる準備をすれば良かったんです。
「私も娘に甘えよう、もっと認めてもらえるようにしよう!」と素直に思えるようになりました。
それがあってからです。
パピーさんからのメルマガ、テキスト、フォローメールが、心にビリビリ(ぐらいの勢いで)響くようになりました。
それまでは、テキストもざっと流す程度だったのですが、「これも分かる」「そうそう!」って感じるようになり、食い入るように見るようになって・・・。
私はどちらかというと神経質で、完璧主義でした。
だから、旦那のお金にだらしないところや、仕事の続かない所、適当な所が許せなかった。
今も、離婚した事は後悔していませんが、「ひとり親だから、世間から後ろ指をさされないように、しっかり躾をする、厳しく接する」という肩肘を張った考え方。それは必要ない、って分かりました。
子供は私を見て育つんですから、私が見せればいいんですよね♪
パピーさんの言われるように、躾なんかよりもまず、「たった二人のチーム。もっともっと強いつながりを持とう!」という考えに変えました。
「子供との時間を優先しよう!」と自分の行動に余裕を持たせるように努めました。
それからは「できなくても良い、できればもっと良い」で、娘にもお手伝いを頼んだり、話をしたり、テレビを見て笑ったり。
最初はぎこちない二人でしたが、徐々に冗談を言えるようになって、今では、毎日1時間【二人でいる時間】を作っています。
でも、今はその毎日の1時間がいかに大切か?ということをひしひしと感じています。
私は優先順位を間違っていたんですね。
何しろ、娘が明るくなりました。笑顔が増えました。勉強も普通ぐらいの成績だったのが、塾も行っていないのに、かなり上位にいるようです。(成績表を見てびっくりしました)
男の子の友達も多いらしく、今日は「ドッチボールで○○君に当てたんだよ」(この子はクラスでも運動神経抜群の子です)とか、
「缶けりをやっていて、転んですりむいた!」とか・・・。本当に活動的、積極的になりました。
パピーさん。「認める」って本当に大事ですね。
そしてその「認める」の基本が「聞く」だってこと。本当にその通りだと痛感しています。
パピーさんが言われるように、この講座で得た知識ややり方を今、仕事に活かしてしていますが、こちらでも良い変化が起きています。本当に驚いています。
これについては、今度又、ゆっくりお話しさせてください。今日は、年末と言う事で、ご報告をさせて頂きました。
娘は来年4年生になります。数年後は中学生。高校生です。
でも、きっと何があっても、二人で乗り越えて行けると思います。だって、私達はチームですから・・・(^^)。
パピーさんと知り合えて、本当に良かったです。何が大事なのか教えて頂けて、私にとっての何よりの財産です。
本年は、本当にお世話になりました。来年もどうぞ、よろしくお願いします。
ここまで・・・
さくらさん、ご報告、ありがとうございます。そして、メルマガ掲載のご許可もありがとうございました。
さくらさんのメールにこんな言葉がありました。
“うれしかったのは、「こんな私でも、ちゃんと見てくれる人がいた!」って分かった事でした。
その「見てくれている人」が、こんなそばにいる(自分の子供)なんて、思ってもみませんでした。”
実は、これってすごく大事なポイントなんです。
私達は、親だから、大人だから・・・って思っています。そして「親らしく」「大人らしく」って。
でも、「親である前に」一人の【人】でもあるんですね。【人】であれば、必ずそこに本能的に持っている欲求があります。
「認めてほしい」というのは、誰もが持っている欲求です。
ですが、時々私達はその本能的な欲求さえ知識や理性で、それを抑え込もうとしてしまいます。
ところが、本能的な欲求なのですから、抑え込めないんですね。無理やり抑え込むことで、それが不満としてくすぶり続けるんです。
さくらさんのご家庭(チーム)は、娘さんと二人きりです。
さくらさんが認めてもらえるには、娘さんが。娘さんが認めてもらうにはさくらさん(おかあさん)が最適!適任なんですね。
私がさくらさんに言った、
「もっと娘さんに甘えても良いんですよ♪」
は、娘さんに自分の弱さを見せたり、何かをやってもらったりすることで、娘さんが「私は、お母さんの力になれるんだ!」って思える為。
そしてお母さんの「親なんだから」を軽くして頂く為でもありました。
もちろん、娘さんはまだ、ちゃんと大地に根を張り、どっしりと生きている大木ではありませんので、よりかかかってはいけませんが、
娘さんにとって「私は、お母さんの力になれるんだ!」という意識はとても大きな喜び・力(勇気)になるんですね。
そしてその気持ちこそ「お互いはお互いを助け、一緒に成長する」というチームのメリットになるんです。
家族というチーム。このチームは一生続くのですからね♪
ただ・・・それはなかなか理解されにくいのもその通りです。理解されにくいが為に、優先順位が逆になってしまうんですね。
親子の良い関係を作る前に「躾を・勉強を」重要視してしまう・・・という事になりがちなんです。
でも、違うんですね。すべては「親子の良い関係」の上に成り立つんです♪(^^)
さくらさんがご報告くださったように、さくらさんがご理解頂けた今、娘さんに沢山の変化が起きているようです。
本当に、お気づきになられて良かったです。
“「子供との時間を優先しよう!」「毎日1時間の【二人でいる時間】」”
是非、大事になさってくださいね。きっともっともっと絆は強くなると思います。
そして、又、楽しいご報告、聞かせてください♪(^^)
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