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第547号 今日は僕がお母さん

こんばんは。パピーいしがみです。

「認める」「褒める」「包む」・・・。

「認める」「褒める」は分かるけど、「包む」はいまいちわからない。そのようにお聞きすることがよくあります。

この「包む」について、私は、「安心できる環境を整える」という言い方をしますが、これもちょっと抽象的で分かりにくいと思います。

例えば、ちょっとこんなイメージをして頂けますか?

新入社員として会社に入り、だんだん仕事を任せてもらって、でも、大きな失敗をして、先輩方に迷惑を掛けてしまった。

落ち込んでいる時に、上司に「どうしたんだ?」と聞かれて、理由を話したら・・・

「そうか~、実は俺も、君と同じような失敗をしたんだよ。俺も、君と同じように反省し、悩んだんだ。だから、君のその気持ち、よ~くわかるよ」

と言われたら(その上司が部長や社長など、かなり役職の高い人だったりしたら特に)「そうか~、こういう人でも、そんな時があったんだ。自分も頑張ろう!」なんて、思わないでしょうか?

これって尊敬する上司も“自分と同じだったんだ”という事が分かって「安心」できたのだと思うのです。

そして、その安心が「誰でも失敗はある」「いつまでも悩んでいてもしょうがない。又行動しよう!」という積極的な気持ちに変えてくれるのです。

テキストでは、これを「あなたの失敗を話してあげて」という項目でお話ししていますが、

今日、ご紹介させて頂く、ひぽさんは、実際に息子さんにやって下さいました。

息子さんにはどんな変化があったでしょうか?早速ご紹介しますね(^^)

ココから・・・

パピーさん、こんばんは。

今日はちょっとうれしい報告です。

少し長くなるので、お時間のある時に読んでいただけたら嬉しいです。

これまで、パピーさんの著書を読んでも、テキストを読んでも、「包む」ということが分かりませんでした。

それが、少しわかったんです。

はじまりは長男の登園しぶりでした。

3学期が始まり、突然長男が「幼稚園行きたくない」と言い出したんです。

休み明けだし仕方ないかと思っていたのですが、明らかに様子が違います。

些細なことでイライラし、癇癪を起こすようになり、おもちゃが思うように動かないとか、そんなことで、キーキーと叫ぶようになりました。

あまり根ほり葉ほり聞くのもどうかと思い、様子を見ていました。

すると、ある日の夕食時幼稚園での話をし始めました。

要約すると

今、幼稚園で縄跳びをしている。10回飛べたらキラキラシールがもらえる。

でも自分は全然出来なくて、それがすごく悲しい。もう幼稚園に行きたくない。

ということでした。

出来る子もいるのに、どう頑張っても飛べない縄跳び。

1回しか飛べない長男からしたら、10回なんて気の遠くなるくらい難しいことなんだろうなと思うと、幼稚園を嫌がる気持ちがわかりました。

そして、自分が逆上がりができなかったことを思い出し、その時のことを話してあげました。

周りがどんどん出来ていくのに、自分はできなくて、泣きたくなるほど辛かったこと。悔しくて、毎日残って練習したこと。

「嫌だよね、頑張っても出来ないのに、頑張れって言われるの。でも、少しづつできるようになるよ。

1回が3回になって、4回になって。少しづつでいいから、頑張れる時は頑張ろうね。どうしても嫌な時は、無理しなくてもいいよ♪」

というと、長男の顔が少し明るくなり、その日はキーキー言わずに、落ち着いていました。翌日、一度も嫌と言わず、登園しました。「これが包むってことなのかな」と思いました。

それからは、ほんの少しだけでも、「縄跳び幼稚園で飛んだ」と聞くと、「練習したの?頑張ったね。○○が挑戦してくれて、嬉しいな」と必ず誉めるようにしました。

あれから約半月、縄跳びは飛べませんが、笑顔で幼稚園に行っています。

実はこれまで、パピーさんのテキストの「人より半歩早いだけで自信が持てる」というフレーズばかり気にしていた私。それを実践しようと、躍起になっていました。

長男にもその雰囲気が確実に伝わっていて、長男を包んでいなかったんだと思います。

そのため「今日は数字を書く勉強する?」とか「周りの子は出来るの?」とか、そんなことばかり気にしていました。

「出来なくてもいい。出来ればもっといい」を忘れていました。

今回「本人が本人なりに一生懸命なことを“認める”ことの大切さ」に気付かされました。

「回数なんてどうでもいい。頑張ってくれたことが嬉しい」と本心から思えるようになりました。

そんな気持ちが私の態度にもでているのか、長男は落ち着きを取り戻し、最近は優しさに磨きがかかったように思います。

食事を嫌がる次男に「にぃにがたべさせてあげる」と言ったり、自分のデザートを分けてあげたり。

周りから見たら「そんなこと誉めること?」と思われるかもしれませんが、誉めるべきところ、良いところがたくさん見つかるんです。

私自身、長男に接している自分が少し好きになってきました。

( 中 略 )

長男は相変わらず不安定になることがまだまだあります。

そういう時は、包んであげる、安心させてあげる。そうすると、少し落ち着くようになりました。

こうやって少しづつ、家族の笑顔を増やしていきたいです。本当にパピーさんには感謝、感謝です。

これからも未熟な私を、どうぞよろしくお願いします。

ひぽでした。

ココまで・・・

ひぽさんから頂いた、

この時のお便りの題名は「手ごたえ」でした。

ご自分の中で「そうか、これか~!」って、何か感じとってくださったようです。

そして、私がなぜ、今回ひぽさんをご紹介したか?と言いますと、一つ理由があったのです。

それは、ひぽさんから当初(昨年の8月頃)頂いていたメールにこうあったからです。

ココから・・・

電車遊びをしていた時のことです。弟がハイハイで近づこうとすると「来ないでよー」と怒るのです。(手はあげません)

近づかなくても、長男の方を見て、ちょっと動いたでけで「こっちに来ようとする。来ないで、来ないで」と絶叫。最後には泣きだしてしまします。

自分の玩具をさわられたら、もう大騒ぎ。「赤ちゃんはダメ」と無理やり取り上げます。

他人に対する態度を見ていると、弟にも優しくできるはずなのに、それをしない長男を見ているとついイライラして

「そんなに弟が近づくのがいやなら、この家にいられへんやん。嫌やったら出ていき」と言ってしまうこともしばしば。

今はそんな時期なのかと思い、今日次男と一緒に行った児童館で話を聞いたら、

「年齢とか関係ない。うまくお母さんがやってあげないと、もっと喧嘩するようになる。もっと工夫しないと」と言われました。

彼女のいう工夫は、

「次男の手の届かないところで遊ぶ」「次男に他のおもちゃを渡したり、注意をそらす」

もうすでに試して、うちではあまり効果ありませんでした。

彼女の4歳のお兄ちゃんは、弟にとってもやさしくて、毎日「大好き」と言って、ムギューと抱きしめているそうです。

他の方に話しを聞いても、うちの子のように「来ないで」と泣き出すお兄ちゃんはいないようです。

もともと自信がないのに、またさらに自信がなくなってしまいました。

どうやってお兄ちゃんと接したらいいのかわかりません。パピーさん、どうしたらいいのでしょうか?

ココまで・・・

というような内容でした。

その時からすると、ずいぶんとお兄ちゃんが落ちついて、しっかりしていると思いませんか?(^^)

もちろん、今回の「包む」だけがお兄ちゃんを変えたのではない、その他にも、ひぽさんのご努力があったのだとは思いますが、

あの弟くんを毛嫌いしている状態だった、お兄ちゃんが・・・

“食事を嫌がる次男に「にぃにがたべさせてあげる」と言ったり、自分のデザートを分けてあげたり。”とあったのをみて

「あっ、すごい♪変わってきてる!」と感じたのでした。

そして、つい先日頂いたメールには、こうもあったんです。

ココから・・・

先週、次男が絵本の角で目の横を深く切ってしまったんです。

その日私は風邪をひいていて、薬を飲んでいました。

頭がぼーっとしていた中での怪我で、もっと見ていてやればこんな痛い思いさせなかったのにと、

薬を飲んでぼーっとしていた自分を責め、また自分の不注意を薬のせいにする自分に嫌悪感を感じ、かなり落ち込みました。

病院から帰ると、突然長男が、初めてのおゆうぎ会で歌った歌を、歌い踊り出しました。

なんで歌ってるのかな?と思いながら見ていると、「この歌でママが元気になるかな、と思って♪」と言って抱きしめてくれたんです。

「今日は僕がお母さんしてあげるね。だからもう大丈夫、すぐに元気でるよ。

お母さんは僕が元気がない時とか、悲しい時はいつも優しくしてくれるでしょ。

それで元気になれるから、今日は僕がお母さんに優しくして元気にしてあげる」

と言うんです。

その日は小雨が降っていて、病院までは徒歩で15分ほどかかります。

私の普通じゃない様子に、長男は見たいテレビを途中で中断し、傘もささずに小走りで必死についてきてくれました。

雨の中往復30分も歩いた長男は、かなりクタクタだったと思います。それなのに落ち込んでいる私を気遣ってくれるお兄ちゃん。

涙が止まりませんでした。長男の優しさに。

そしてちゃんと「包む」が伝わってたことが嬉しくて。

私を慰めてくれる長男はとっても頼もしくて、子供から心強いパートナーに変身したようでした。

これも全て、パピーさんに出会えていろいろ教えていただいたおかげです。ありがとうございます。

ちなみに次男は縫う必要もなく、4日ほどで傷もわからない程度になりました。

少しずれていて目を傷付けていたらと思うと今でもゾっとしますし、怪我はよくない事だけど、とても良い事に気付けた1日でした。

「必要にして善」ってこういうことなんですね。

話しは変わりますが、次男の怪我の後、長男を通じて知り合ったママ友2人と会ったんです。

みんな上の子は同い年の4歳で、下の子は1歳の子がいる方と、5か月の子がいる方。

2人は口をそろえて「下の子だけは可愛いよね。上の子は言うこと聞かないし、全然可愛くない。もう一日中怒ってるよ」と言ってました。

そう思うと、私は最近長男に怒ることが減っていて、笑顔で過ごす時間が増えています。

どちらかだけが可愛いなんて思わないし、本当に2人とも、同じだけ可愛くていとしくて。

毎日「お母さん2人とも大好き。こんなに可愛い子が2人もいて、お母さん幸せやわぁ」と言って子供たちを抱きしめてます。

こんな風に思えるのも、パピーさんに出会えたからですよね。

パピーさんに出会う前は「二人とも愛しい」「私は幸せ」とは逆のことを思ってましたから。

ココまで・・・

お兄ちゃんのこの言葉、泣かせますよね~♪

「今日は僕がお母さんしてあげるね。だからもう大丈夫、すぐに元気でるよ。

お母さんは僕が元気がない時とか、悲しい時はいつも優しくしてくれるでしょ。

それで元気になれるから、今日は僕がお母さんに優しくして元気にしてあげる」

こんな事を言われたら、思わず、ウルッとしちゃいます。

お兄ちゃんもとっても落ち着いていて、お母さんを気遣ったり、力になろう!としてくれているのがよくわかります。

いつもお母さんに力をもらっているんだろな?と感じます。

そして、ひぽさんご自身も、過去から比べると、ずいぶん穏やかになられて、笑顔があふれているように感じます。

多くの方がお感じになっているとは思いますが、

「下の子だけは可愛いよね。上の子は言うこと聞かないし、全然可愛くない。もう一日中怒ってるよ」

この言葉って、ほんと正直なお気持ちだと思います(^^)

でも、ひぽさんの言葉にはこうありましたね。

“そう思うと、私は最近長男に怒ることが減っていて、笑顔で過ごす時間が増えています。

どちらかだけが可愛いなんて思わないし、本当に2人とも、同じだけ可愛くて、いとしくて。

毎日「お母さん2人とも大好き。こんなに可愛い子が2人もいて、お母さん幸せやわぁ」と言って子供たちを抱きしめてます。”

って。

嬉しいな~♪これも「手ごたえ」の成果かもしれませんね♪ひぽさん、素敵なご報告、ありがとうございました(^^)

ご興味のある方はこちらをお読みください。

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