第548号 母性の欠落?
こんばんは。パピーいしがみです。
ちょっと高度ではありますが、「認める」「褒める」ができるようになった方に、「NO!の徹底」をお勧めしています。
この「NO!の徹底」は、その根底に「親と子の良い関係」が必要なのですが、「NO!」はもちろん「否定」なので、子供が癇癪を起したり、泣いたり、という事は当然起きてきます。
もちろん、そのプロセスを通って、自分で落ち着けて、それをお母さんが褒めてあげる、という事が重要なのですが、
この「癇癪を起す」「泣き喚く」がどうしても我慢できない、という事はよくある事なんです。
今日は、そういう「どうしても我慢できない」という方に、ちょっとお役に立てる情報かもしれません。
今日、ご紹介させて頂くメールは、matuさんからのお便りで、matuさんには、もうすぐ4歳になる息子さんがおられます。
それでは早速、ご紹介しますね。
ココから・・・
パピーさん、こんばんは。
私はきっと愛情がないんです。
母親として子供に愛情を掛けられないというのは、母性が欠落しているんじゃないか?って、本当に今、落ち込んでいます。
昨年の今頃でしょうか?
パピーさんのイライラ・ガミガミが無くなる本を書店で見つけ、ものすごく感激して、家に帰り何度も何度も見直して、早速子供たちにやってみました。
今まで癇癪やぐずりがひどかった息子が、素直になって驚きました。
ホームページもじっくり拝見しました。とても沢山の情報を、それも無料で公開して下さっているその内容は、どのページもとても濃くて、それに、子育てだけじゃない事に感激しました。
「お母さんになる為の・・・」というタイトルにも納得。
子育ての・・・ではなく、お母さんに向けられたものなんだ、と、とてもうれしくなりました。
( 中 略 )
私の最も大きな問題は怒りが治まらない事でした。
自分をコントロールできなくなってしまうんです。
でも、もしかしたらパピーさんなら変えて下さる!そう思って、入会させて頂きました。
パピーさんからも直接メールを頂いて、「イライラのメカニズム」のお話しも聞きました。
本を読んでも、ホームページを見ても、メルマガを読んでも、パピーさんからの頂いたメールを拝見しても、
その時は「そうだな~♪」ってすごく理解できて、又、穏やかになれるんです。
でも私は、子供に泣かれると、それもなかなか泣きやまないと、やっぱりイライラして、我慢できなくなってしまうんです。
挙句の果ては叩いてしまいます。実は先ほども叩いてしまいました。眠った子供の顔を見て、申し訳ないと涙がでます。
自分のふがいなさにほとほと嫌気がさして、消えてしまいたい気持ちになってしまいます。
せっかくの目標も水の泡。やっぱり私はダメなんです。
親に愛情を掛けられて育っていない私には、子供に愛情を掛けることができないのでしょうか?
私には、母性が欠落しているのでしょうか?
こんな私は、子供と生活しない方がいいような気がするのです。
すみません。聞いてもらえる人がいないので、パピーさんに送ってしまいました。
私の気持ちをこうやって文章にしたら、少し落ち着きました。
パピーさんには、ご迷惑だと思いますが、読んで下さってありがとうございます。
少しずつですよね。焦っちゃだめですよね。パピーさんの声が聞こえてきそうです。又、明日から、・・・頑張ります。
matu
ココまで・・・
私はこのメールを読んで、ちょっと気になった事がありました。
それは、
“子供に泣かれると、それもなかなか泣きやまないと、やっぱりイライラして、我慢できなくなってしまうんです。”
という一文です。
matuさんは、勉強もされて、努力もされている。
今までも、改善されてきた事もあったし、子供さんの変化もご報告頂いていたのでした。
せっかく成果が出ている時に、たった一つの問題で、積み上げたレンガを崩してほしくない。
なので、私はこんな風にお返事しました。
ココから・・・
matuさん、こんにちは。パピーいしがみです。
メール、拝見しました。
ちょっと暗礁に乗り上げちゃいましたか?かなり凹んでいるようですね(^^)
matuさんは、このように言われていましたね。
“私の最も大きな問題は怒りが治まらない事でした。自分をコントロールできなくなってしまうんです。”
今までも、この問題を解決しようと努力なさってきましたし、なかなか治らないご自分を改めて感じた時に、落胆してしまって、ご自分を責めたくなるのは分かります。
が、matuさんは、今までも、実績を出してきていますよ(^^)
私にご報告下さったメールも、ありましたよね。matuさんは頑張っていますよ。ちゃんと階段を上っています。
“親に愛情を掛けられて育っていない私には、子供に愛情を掛けることができないのでしょうか?
私には、母性が欠落しているのでしょうか?こんな私は、子供と生活しない方がいいような気がするのです。”
ともありましたが、母性のない人が、愛情を掛けることができない人が、子供の寝顔を見て「申し訳なくて涙が出る」というお気持ちを抱くでしょうか?
いいえ、反対ですよね。
愛情の温かさを知っているから、母性をお持ちだからこそ、与えてあげたい、という気持ちが強いからこそ、
なかなかそれができないご自分にご立腹されて、又、情けなくもなるのだと思います。
matuさんには、母性も、愛情もあふれるほどある、って事なんですよ!(^^)
それで、私が今回メールを差し上げたいと思ったのは、このお話をしたかったからです。
matuさんから頂いたメールに、こうありましたね。
“子供に泣かれると、それもなかなか泣きやまないと、やっぱりイライラして、我慢できなくなってしまうんです。”
これを見て、ちょっと思ったのですが、
母親にとって子供の泣き声は、気になるように作られています。それは、子供が泣いて親に要求を伝えるのですから、その声が心地よかったりしたらおかしいのですね。
お母さんにとって「何事か?」と思ってすぐに近寄れる。
子供の泣き声ってその位、大きく強く、又、言い方を変えると「騒がしく、気に障る」ように作られています。
救急車や消防自動車のサイレンもそうですよね。
車の運転をしていてあの音を聞くと、「あ、何かあったんだ、道を空けなきゃ」ってすぐに察知します。
又、一般車両がそうするように、あれだけの音量なんですね。
もし、狭い部屋で救急車が消防自動車がサイレンを鳴らしていたらどうでしょう?
やっぱりイライラするはずです。「うるさい!いい加減にしろ!」って思うはずなんですね。
そこで、ちょっと思ったんです。
matuさんのお子さん、泣き声が大きくないですか?
そして、matuさんにとって、その泣き声が、ご近所への迷惑、ご主人からの叱責などの心配があるのかも・・・?
と。
それで、もし、そうだとしたら、試してほしい事があるんです。それは「耳栓」です。
ドラッグストアに行って下さると、いろいろな耳栓があります。
その中で、低反発のスポンジを使ったものが有ると思います。
たぶん500円ぐらいだと思いますが、ギュっと押すと最初は凹んで、緩やかに元の大きさに戻ります。
その耳栓をできるだけ細くして耳に入れ、ほんの数秒待って下さると、その耳栓が膨らんで耳の穴にぴったりフィットします。
すると、騒音がかなりの率でシャットアウトできるんです。
ですが、完全に外部の音が消えるわけではなく、小さくなるだけですので、必要な音は聞こえます。
全体的に音量が小さくなるんですね。
これを、子供達が泣きだしたり癇癪を起したとき、まだ、ご自分が冷静な時に、すっと耳に入れてみて下さい。
怒り心頭に達するまでの時間を比較してみてください。
たぶん、かなり「イライラ」が軽減されて、一緒に「ガミガミ」までの時間が長くなると思うのです。
「なんだ耳栓か?」と思うかもしれませんが、一度お試しくださいますか?
私は、もしかして功を奏するのでは?って思うのです。
ココまで・・・
このメルマガをお読みのあなたも、「はぁ?耳栓?」と思うかもしれません。
ですが、この耳栓、バカにできないんですよ♪さて、その後、matuさんから頂いたメールにはこうありました。
ココから・・・・
パピーさん、こんにちは。matuです。
先日は、温かいお返事、ありがとうございます。
“matuさんは、今までも、実績を出してきていますよ(^^)
母性のない人が、愛情を掛けることができない人が、子供の寝顔を見て「申し訳なくて涙が出る」というお気持ちを持つでしょうか?
いいえ、反対ですよね。愛情の温かさを知っているから、母性をお持ちだからこそ、与えてあげたい、という気持ちが強いからこそ、
なかなかそれができないご自分にご立腹されて、又、情けなくもなるのだと思います。matuさんには、母性も、愛情もあふれるほどある、って事なんですよ!(^^)”
というメール。有り難くて泣いてしまいました。とてもとてもうれしかったです。
私はあまり「認めてもらえる」という事が今まで無かったので、こうやってパピーさんにお返事をもらえて味わった気持ち。
心の底から温かくなるような、安心できるような、何でしょう・・・「包まれる思い」です。生まれて初めてでした。(包むってこういう感じなんですね)
素直に「もう一度♪・・・頑張ろう!」という気持ちにもなりました。ありがとうございます。
そして「耳栓」のお話しありがとうございます。
実は「なんだ耳栓か?」という気持ち。少し持っていました。すみません。でも、実際にやってみると驚きでした。
私は、とても落ち着かない家で育ちました。
同居をしていた私の祖父や祖母(父の両親)がとても気難しい人でしたので、母がいつもピリピリしていて、事細かく注意されて育ちました。
特に音についてはうるさくて、トイレを締める音、ふすまを締める音、廊下を歩く音。茶碗を置く音、テレビの音量、話す音量・・・。本当に細かく指摘されたり怒られました。
「静かにして、あなた達がうるさいと、私が怒られるんだから」母は、それが口癖でした。
私達は、いつもひっそりと肩をすくめるように生活していました。
声を出して笑う事もなく、ちょっとでも大声を出すと、母が呼ばれ、小言を言われるのです。
うんざりした顔をして、祖父達の部屋に行く母の顔。今でも思い浮かびます。
今までそんな遠い過去の事を忘れていましたが、パピーさんから頂いたメールで思い出しました。確かに私は音に対して、過敏に反応していたと思います。
そして耳栓!試してみました。
最初はただ押しこむだけでは入らなくて、どうやって使うんだろう?って思ったのですが、
ゆっくり元の形に戻るスポンジなので、一度、周りをつぶして、細長く形を作って、そっと耳の穴に入れると、ジワ~って広がって大きくなって、ぴったりとふさがれる感覚が分かりました。
そうしたら、本当に雑音がピタッと無くなるのですね。
外の自動車の音もテレビの音も、工事現場の音も消えました。
もちろん全く音が消えてしまうと返って危険なのでしょう。完全に消えるのではなく、全体の音量が1/10ぐらいに抑えられるようです。
このあたりも考えられているのだと思います。「これ、すごい!!」って思いました。
使い方に慣れてから、いよいよ試す時が来ました。
パピーさんに「NOの徹底」が必要と言われていた事。もう一度、試してみよう!と思いました。
子供は自分の要求が通らず癇癪を起し始めました。
「あれもしたくない、これもしたくない」手当たり次第に投げ出して、暴れています。
いつもなら、この時に私のイライラスイッチが入っています。
ですが、今回はまだ冷静な内に、すっと耳栓を耳にいれました。
すると、音が「サ~ッ」と消えて、無音の中で子供だけが、大の字になって暴れています。
それを見て、思わず笑ってしまいました。
実際の目の前で起きている事のボリュームを絞ったようでした。
まるでテレビを見ているように、私はとても冷静なんです。そんな私、今までいませんでした。
だから、なんかとっても嬉しくて、思わず笑っちゃったんです。
「これなら、子供がいくら泣いても大丈夫」「どうぞ、思いっきり泣いてちょうだい」って、
泣き叫ぶ子供を見ながら、私は座り、にこにこと見ていました。
すると、面白い事に気が付きました。
子供は、時々私を見るんです。泣きながら、私の様子を見ているんですね。
パピーさんが「子供は自分の願いを叶えるために、成功したやり方を何度も繰り返す」と言われている意味が分かりました。
子供は「これだけ泣いたらどうだろう」って、親の様子を観察していました。
それを見て、ますます「よ~し、負けないぞ~♪」って意識する事ができました。
騒音がないので、自分が冷静でいられるんですね(^^)
徐々に息子はおとなしくなってきて、「あ、今がチャンス」と思った時に、抱きしめました。
そして言いました。「自分でちゃんと落ち着けたね。偉かったね」って。
実は、パピーさんに教えて頂いた「NO!の徹底」を最後までできたのは初めてだったのです。
落ち着いた息子。落ち着いている私。癇癪を起しても褒められた息子。その後の息子はとても穏やかで、いつもと全然違っていました。
「じゃあ、すぐにご飯にしようね」と言ったら、「僕も手伝いたい」と言いだして、二人で楽しくコロッケを作りました。
その夕食は、本当においしそうにコロッケを食べ、主人にも「僕が作ったんだ」と嬉しそうに報告をして、お風呂にもすぐに入って、その後すぐに眠りました。
主人は「今日はいつもと全然違うな」と驚いていましたが、「NO!の徹底」の効果と、教えて頂いた耳栓の話しを聞いて欲しくて、主人に夢中で「こんなことがあったんだよ」って、夜が更けるまで夢中で話をしました。
この一件があってからも、癇癪は時々ありますが、落ち着くまでの時間は、パピーさんが仰るように、どんどん短くなっています。
もちろん、耳栓はいつでも力を貸してくれます。「たかが耳栓、されど耳栓」ですね。そしてやっぱりパピーさんはすごいです。
「NO!の徹底」もこれほどだとは・・・。感動です。
今は耳栓の力を借りていますが、これがなくても自分の気持ちを抑えられるように!それが当面の私の目標です。(まだしばらく先ですが・笑)
でも、パピーさんは発想が柔軟ですね~。
耳栓なんて思いもつきませんでした。これからも頼りにさせていただきます。又、困ったことがあったら、ご相談させてくださいませ。
長いメールでお疲れになった事と思います。お読みくださって、ありがとうございました。
matu
ココまで・・・
matuさん、ご報告、ありがとうございました。メルマガ掲載のご許可もありがとうございます。
なんにしてもmatuさんの明るい声が聞けたようで、それが一番、嬉しいです♪
“でも、パピーさんは発想が柔軟ですね~。耳栓なんて思いもつきませんでした。”とありましたが、これはたまたま発見したんです(笑)
どうしても取らなくてはならない(ちょと難しい)資格があって、それを勉強している時に「耳栓」をやったらどうだろう?って思ったのですね。
それで試したら・・・・これが予想以上の効果があって、
外部からの余計な音が無くなるので、気が散ることが極端に減ったのです。
当然、効率は上がり、集中もでき、それ以後の試験勉強はとても進んで見事合格したのでした。
私の子供たちにも耳栓を教えて、(今は使っているかどうかわかりませんが)「これいい~♪集中できる!!」って言っていました。
もちろんすべての人のイライラを解消できるとは思いませんし、万能ではないと思いますが、
「NOの徹底」をする時など、どうしても一旦は子供に癇癪を起させて思いっきり泣かせる、という作業が必要なので、この耳栓などは、その時のアイテムとしてはぴったりかもしれません。
でもでも・・・
“実は、パピーさんに教えて頂いた「NO!の徹底」を最後までできたのは初めてだったのです。
落ち着いた息子。落ち着いている私。癇癪を起しても褒められた息子。
その後の息子はとても穏やかで、いつもと全然違っていました。
「じゃあ、すぐにご飯にしようね」と言ったら、「僕も手伝いたい」と言いだして、二人で楽しくコロッケを作りました。
その夕食は、本当においしそうにコロッケもキャベツも食べ、主人にも「僕が作ったんだ」と嬉しそうに報告をして、お風呂にもすぐに入って、その後すぐに眠りました。
> 主人は「今日はいつもと全然違うな」と驚いていました・・・。この一件があってからも、癇癪は時々ありますが、落ち着くまでの時間は、パピーさんが仰るように、どんどん短くなっています。”
とありましたね。
「NO!の徹底」の初成功。おめでとうございます。
その後のお子さんとのやり取りを拝見して、matuさんの「私には、母性が欠落しているのでしょうか?」とあった、お悩みも解消されたように思えますし、
息子さんも「自分で」落ち着ける方向に向かっているようです。
とても「いいかんじ♪」ですね(^^)私も「お力になれたかな~」とホッとしています♪
これからも、この調子でお続け下さいね♪メール、ありがとうございました(^^)
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