第561号 1/4の奇蹟
こんばんは。パピーいしがみです。
今月のとある日曜日。私は神奈川県のある中学校に行ってきました。
それはある映画を見、その映画の主人公である一人の女性の
公演を聞く為でした。
事の始まりは、みきたろうさんから頂いた一通のメールでした。
そこにはこうありました。
ココから・・・
パピーさん、こんにちは。
今、わたしは感動で胸がいっぱいです。涙があふれてとまりません。
今日、養護教諭であり作家の山元加津子さんを主人公とした
ドキュメンタリー映画、4分の1の奇跡を見てきました。
ご存知かもしれませんが、そのメッセージは多くの感動を生み、
口コミで全国に広まっている映画です。
山元さんは、養護教諭として出会った子どもたちと過ごしていて、
障がいをもつひとや病気を抱えるひとが、
どんなにかけがえのない素晴らしい存在かを、
静かな、でも強いメッセージで伝えていました。
映画では科学者や歴史学者、産婦人科医などなど、
あらゆる分野の人が登場するのですが、
映画の中でも言われているように、
不思議とそれらのメッセージが共通しているのです。
そして、そのなかには驚いたことに、
パピーさんのメッセージと同じものがたくさんあって、
涙しながら「ああ、これは○章のメッセージ!」
と思いながら観てました。
本当に大切なことは、つながっている!そう感じました。
そしてさらに、パピーさんからの前回のメールを思い出しました。
つながってる!偶然ではないものを感じました。
( 中 略 )
これほど、自分が、家族が、
あらゆる命が愛しく感じたことはありません。
不思議と真っ先にパピーさんにお伝えしたくて
・・・メールしました。
ココまで・・・
みきたろうさん、真っ先のメール、ありがとうございます♪
私は、このメールを頂いて、何かとても気になって、
「すぐにも見てみたい」と思ったのです。
そして、みきたろうさんに詳しい事を聞き、
“直近でこの映画を見ることができる場所はないですか?”
と教えてもらったのが、冒頭にお話ししました、
神奈川県のある中学校だったのです。
この映画は「ドキュメンタリー映画」と言っても、
プロが撮影したものではありません。
もちろん、映画館で見るようなものではありません。
とても手作りで、シンプルな・・・
でも、口コミで全国へ広がり2009年6月の時点で、
450か所、5万人の方が御覧になったそうです。
それらはすべて自主上映会なんですね。
映画を見て感動した方が「他の方にも教えたい」
という気持ちで自主的に(自費で)上映会を開いているのです。
その広がりは日本だけにとどまらず、
今、世界にまで広がっているとのことでした。
今日は、その映画の内容について、
ほんの一片ですが、お話しさせて頂こうと思います。
まず、主人公の山元加津子さんですが、
この方は、特別支援学校(旧・養護学校)の先生です。
とても華奢(きゃしゃ)で小さく・細く・弱々しく見えます。
発する言葉もとても小さく、ささやくように話されます。
ご本人が仰るには、
握力わずか7kg、方向音痴で運動音痴、おまけに泣き虫・・・
障害を持って特別支援学校で学ぶ生徒さんからも、
「私が手伝ってあげる」と言われるような存在だったそうです。
ですが、その山元加津子さんが精力的に全国各地を
(すでに500か所を超えたそうです)公演して回っています。
その理由は、難病で亡くなった雪絵ちゃんとの約束だったから、
だそうです。
雪絵ちゃんは、多発性硬化症という難病を抱えていました。
多発性硬化症とは、脳やせき髄、視神経など、
体の広範囲にわたっていくつもの病変がおこり、
体を動かせなくなったり、目が見えなくなったり、
沢山の神経症状が再発を繰り返す病気なのだそうです。
入院中の雪絵ちゃんはある日
「何かうれしくなるような話しをして」と山元先生に言います。
山元先生はテレビで見たという科学番組の話しをしました。
それは「重い障害の人がいたからこそ村は絶滅から守られた」
という内容だったのですが、それを聞いた雪絵ちゃんは、
「私達だけで、こんなに良い話しを知っているのはもったいない。
病気や障害がとても大切だ、ということ。
みんなが素晴らしい役割を持っている事。
それが科学的に証明されている事。
そんなことを、世界中の人が当たり前に知っている世の中に、
かっこちゃん(山元先生の愛称)がしてほしい」
山元先生は、「そんなの無理だよ」と言おうとしますが、
「何も言わないで約束して」と山元先生は頼まれます。
雪絵ちゃんはその後、亡くなるのですが、
今、山元先生は雪絵ちゃんとの約束を守るために、
依頼されたらどこへでも公演活動に出かけるそうです。
では、その雪絵ちゃんが「こんなに良い話し」と言った、
1/4の奇蹟について、お話ししますね。
これは、NHKで放送されたものだそうです。
ココから・・・
昔、アフリカのある村で、マラリアという伝染病が大発生しました。
その村は、マラリアの伝染によって絶滅しそうになります。
ですが結果として絶滅する事はありませんでした。
科学者や医師達が、どうしてその村が絶滅しなかったか?
について詳細に調べました。
その結果、その村には“マラリアにかかりにくい人がいる”
という事が分かったのです。
そのマラリアにかかりにくい人は、共通して鎌状赤血球という、
本来の形でない赤血球を持っていたのです。
(鎌状赤血球は、アフリカやインドに多い、遺伝性の病気で、
発作が起きるとかなり苦しく激痛を伴うそうです)
科学者や医師達は鎌状赤血球を持つ人の兄弟や家族、
その子孫を徹底的に調べました。
その結果、その人達は3つのグループに分かれる事が分かりました。
ここでは便宜的にABCで分けてみます。
Aのグループ
鎌状赤血球の遺伝子をもたず、障害も持たない人達。
この人達は全人口の1/4でした。
Bのグループ
鎌状赤血球の遺伝子を持っていて、障害を持っていない人達。
この人達は全人口の2/4でした。
Cのグループ
鎌状赤血球の遺伝子を持っていて、その遺伝子が原因で、
障害を持っている人達。
この人達は、全人口の1/4でした。
マラリアが大発生した時、鎌状赤血球の遺伝子を持っていない
“Aのグループ”の人達は、マラリアにかかって、
全員、亡くなってしまいました。
生き残ったのは“Bのグループ”と“Cのグループ”の人達でした。
この人達が生き残ってくれたおかげで、
今もその村の人達は生き続ける事ができています。
そして番組では、マラリアに強く、
障害のない遺伝子を持った“Bグループ”が存在する時、
必ず、重度の障害を持った“Cグループ”も存在することになる。
と紹介しました。
番組では、障害を持った1/4の“Cのグループ”がいなければ、
健常な“Bのグループ”は存在することはなかった。
“Cのグループ”の方達がいなかったら、
その村は絶滅していた、という事になるのです。
と説明したのでした。
この「1/4の人達がいてくれたこと」
それがこの村を救ってくれたんだ。
それが・・・「1/4の奇蹟なんです」
と山元先生は言われるのです。
山元先生は続けます。
もし「障害を持った人は、いらないんだ」と言う
考え方が有ったとして、障害のある人を排除していった時、
マラリアに強く、障害のない遺伝子をもった人は、
決して生まれてこないんだそうです。
それが遺伝子の進化なのだそうです。
これは、このアフリカのある地域で起きた事だけでなく、
どこにでもある事なのではないでしょうか?
私達が、こうやって元気で生きているのは、
もしかしたら、過去に、病気や障害を持ち、
苦しみながらも生きてくれた人達がいてくれたから、
ではないかな?って思うのです。
ココまで・・・
映画や公演は、全部で約4時間にわたり、
もちろんこの「1/4の奇蹟」の内容だけでなく、
とても多岐にわたり、ほのぼのしたり、思わず涙を流したり、
とても濃い内容で、この紙面ではお伝えできないのが残念です。
特に私としては、自分の消えゆく命を感じながら、
「病気や障害がとても大切だ、ということ。
みんなが素晴らしい役割を持っている事。
それが科学的に証明されている事。
そんなことを、世界中の人が
“当たり前に知っている世の中”になってほしい」
と懇願して亡くなっていった雪絵ちゃんと、
その雪絵ちゃんの願いを必死に叶えようとする
山元先生の姿に心を打たれました。
この映画を見て、山元先生の講演を聞いて、
私自身、病気や障害に対してかなり見方が変わりましたし、
きっと多くの人の力や勇気にもなるんじゃないかな?
って思いました。
今回、このメルマガを書くに当たって参考にさせて頂いた、
「1/4の奇蹟(マキノ出版)」には、
この映画を教えてくださったみきたろうさんのように、
「これほど、自分が、家族が、
あらゆる命が愛しく感じたことはありません」
と多くの方が、映画を見た感想を述べておられます。
もし、まだ御覧になっておられない方は、
是非、御覧頂きたいと思いますし、
映画を見る前に本を読んでみたい、と思う方は、
是非、本を読んでほしい、と思います。
最後に、この「1/4の奇蹟」公式ページと上映会について
ご紹介させて頂きます。
(携帯でご覧になっていらっしゃる方は、
もしかしたら、開けないかもしれません。
その時は、パソコンにURLを転送するなどして、ご覧下さい)
●「1/4の奇蹟~本当の事だから~」公式ページ
●各地で行われている映画上映会のページ
http://www.yonbunnoichi.net/joueikai/yotei/
●それから、私の手元にある書籍
“1/4の奇蹟「強者」を救う「弱者」の話・マキノ出版”ですが
これには、DVDが付録で付いていて、
そのDVDには山元先生の上記以外の3つお話しと、
この映画の予告編も入っていて、わずか1000円でした。
これは、もう絶対にオススメですが・・・
どうやらあまり在庫がないようです(^^)
念のためにURLを記載しておきます。
http://www.makino-g.jp/bookdetail/isbn/978-4-8376-6171-9/
今回は、紹介だけですみません。
でも、本当にご覧頂きたい映画です♪
みきたろうさん、素敵な情報をありがとうございました。
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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