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第576号 良い人をやめてみる

こんばんは。パピーいしがみです。

今日のメルマガは「良い人をやめてみる」としました。

私達のイライラや、怒りって、自分の中にある予定が誰かによって壊されたり、妨害されたりする時に起きることがよくあります。

私達は無意識に予定を立てるのですが、例えば「こうしなければならない」や「こうすべき」も無意識に立てている予定です。

もし、ご自分の中で自分らしくない「こうしなければ」や我慢したり無理やり押し付けている「こうすべき」があると、その考えが自分を締め付けてしまい、

“最初からうまくいかない「無理な予定」”を立ててしまう事がよくあります。

無理な事って、できる可能性はかなり低いです。すると、どうしたって、上手くいきません。

上手くいかない=予定が壊れる。となれば、イライラが募り、憤りを感じ、怒りを持つようになり易くなるんですね。

その「無理な予定」を作ってしまう原因が・・・・

「良い人でいなければならない」「良い嫁でいなければならない」という意識である場合もあるんです。

今日は、それについてお話ししたいと思います。ご紹介させて頂くのはSHIOさんです。

SHIOさんからは、このようなメールを頂いていました。

ココから・・・

初めてメールします。SHIOです。

簡単に自己紹介をさせて頂きますが、我が家は主人と義父母。7歳の長男と5歳の次男の2世帯6人家族です。

昨年、長男の小学校を期に2世帯住宅での同居を始めました。

それまでは、小さなアパートながら、何の問題も不安もなかったのですが、主人の両親と一緒に住むようになってから、

子供の落ち着きがなくなり、明るさが減り、やる気をなくし、爪を噛んだり、「どうせ・・・」とか「もういい・・・」のような口癖が増えてきました。

パピーさんのメルマガを読んでいると、私が怒り過ぎるから・・・という事は分かっているのですが、

義母の言葉。ご近所の眼が気になって、どうしても細々した事を言いたくなってしまい、怒ってしまう自分を抑えられないのです。

今のままでは、長男をダメにしてしまうと思って、入会させていただいて、勉強を始めました。

私が変われば、きっと長男も変えられると思うのです。

ですが、私が自分を変えることができません。パピーさん、お力を頂けないでしょうか?

ココまで・・・

そんなメールを頂いていました。

SHIOさんの場合、子供さんが変化した時期が明確でした。

だとしたら、ご同居を始めることでどのように環境が変わったのか、教えてもらえますか?とメールしましたら、こんなお返事を頂きました。

ココから・・・

パピーさん、メールありがとうございます。SHIOです。

こうやってパピーさんから直接、お返事を頂けること。本当に有り難く思います。

長くなるかもしれませんが、お話しさせてください。

まず、主人の事ですが、主人は高校の教師をしています。朝早くから夜も遅くまで仕事をしています。

義母も義父も学校の先生をされていて(すでに退職されています)主人は長男で、下に妹さん(既婚)がいます。

義母は、とてもしつけに厳しく教育と母親の姿勢に対して、「こうでなければならない」と強い考え方を持っています。

私は、会社員の父と専業主婦の母。2人姉妹の長女です。

父は厳しい人でしたが母はいつも笑顔で、母と私達姉妹は、親子というより友達のような関係で、言いたい事も言い、でも一緒に笑ったり泣いたりができていました。

母も相談をすれば乗ってはくれますが、義母と上手くいかない・・・という話をすると、「あなたは嫁に行ったのよ」「好かれる為には我慢しなさい」と言われます。

私自身は、どちらかと言うと明るく楽観的な性格でした。主人と結婚し、アパートに住み長男が生まれました。

長男はとても元気でミルクもごくごく飲み、夜もぐっすり眠ってくれて、多少の駄々コネはありましたが、離乳食もおむつ外しも比較的楽でした。

義母も自分の意見をはっきり仰る人だとは感じていましたが、同居する前の気持には嫌悪感など全くなく、子供を進んで預かってくれたり、いろいろな面で協力してくれていました。

そんな中、これからの事もあるから、将来を見据えて家を立てないか?

義父母の今までの家を壊して、建築費を折半で、二世帯住宅を建てないか?というご提案を頂きました。

いつかは同居しなければならないだろう、と私も覚悟していましたし、これからの事を考えると、出来るだけ出費は抑えたい。

土地を提供してくれ、建築費も半分。それで新築に住める。義父母のご提案はとてもありがたく、お受けさせて頂きました。

ところが、義父母が今まで住んでいた場所では、夫婦で学校の先生をされていた為でしょうか、義母も義父も「○○先生」と呼ばれていて、ご近所の方から一目も二目もおかれている状態でした。

私も“○○先生のところのお嫁さん”と言われ、ご近所から特別な目で見られているように感ずる事もありました。

同居するようになって、すぐに義母の変化を感じました。それは「ご近所に恥ずかしい」という言葉を多用するようになった事です。

子供は男の子2人ですから、ケンカする事もありますし、ドタバタする事もあります。癇癪を起す事もあります。

すると義母が・・・「何やってるの、ご近所に恥ずかしいでしょ!」と叱るのです。

一緒にいる私にも「静かにさせてちょうだい」「ご近所様に笑われるわよ」と・・・。

初めの頃は「あ~あ、叱られちゃった」「ご機嫌が悪いのかな?」ぐらいに思っていたのですが、

常に常に注意され、小言や指摘を言われる度に、「ご近所に・・・」が出て来ます。そしてその言葉を聞くとイライラするのです。

いつの間にか、私はその言葉を聞きたくないが為に、常にピリピリして、子供が叱るような事をする前に

「○○しないでよ」「又、お母さんが怒られるでしょ」「そういうことしないでって言ったでしょ!!」のように、いつでも怒っているガミガミ母になってしまいました。

それどころか、私は一度怒ると怒りがおさまらず、手を挙げることはありませんが、暴言・罵声を浴びせ続け、子供を泣かせてしまうまで、怒りをぶつけてしまうのです。

当然、私の大声は義母に聞こえています。義母は私に苦言を言います。「ご近所に恥ずかしい」それと一緒に息子達にも小言を言うようです。

「お母さんに怒られないようにしなさい・・・」。私は黙って怒りをこらえていますが、はらわたは煮えたぎり、そして又私の怒りの矛先は子供たちに向かうのです。

ひどいですよね・・・。

それを続けていることで、長男に変化が出てきてしまいました。

あんなに明るく元気だった長男は、いつも下を向くようになり、私と目を合わせません。積極的な行動をする事がほとんど無くなりました。

学校では、お漏らしをしたり、授業中に眠っていたり、(というご連絡を頂いています)新しい事をする時も「どうせできない」とか

「やってもできない・・・」と言ったり、突然泣きだしたり・・・という事が頻繁に起きるようになりました。

私だ・・・私が子供たちをダメにしている・・・。

そう思って前から気になっていたパピーさんの勉強を始めました。ですが、どんなに自分を抑えようとしても抑えられないんです。

長男を褒めようと思っても褒めることができません。このままでは、私がどんどん子供たちをダメにしてしまいそうです。

こんな私ですが、まず最初に何をやって、次に何をやったらいいか・・・大体のアウトラインで結構ですので、お教え頂けないかと思いまして、メールをさせて頂きました。

お時間がかかっても結構ですので、お返事頂けましたら有り難く存じます。

お忙しい中、申し訳ありませんがよろしくお願いします。

ココまで・・・

とこのような内容で、私はこんな風にお返事しました。

ココから・・・

SHIOさん、こんにちは。パピーいしがみです。

メール、拝見しましたよ~♪SHIOさんのお気持ち、とっても良くわかります。

小さなことで毎日毎日お小言を言われていたら、誰でも嫌になりますよね。

たぶん、私がSHIOさんでも、同じようにイライラすると思います。

私が感じた事をちょっと書いて行きますね。SHIOさんにとって、少しでも気持ちが楽になったら幸いです。

まず、第一にSHIOさんがイライラする、と言われていた「ご近所に恥ずかしい」の件ですが、

たぶん、SHIOさんの中には「そんな叱り方はおかしいんじゃないの?」という気持ちが生まれたと思うのですが、いかがでしたか?

実は、私はとても感じたんです。

というのは「ご近所に恥ずかしいから○○するな」というのは、叱る内容としては的を得ていませんよね。

いけない事なら「その行為はいけないよ」と教えてあげればいいはずです。

それを「ご近所に恥ずかしい」と言うのは、その行為を直しなさい、という意味ではなく、「私の対面を保つために、静かにしていなさい」というように聞こえてしまいます。

ですから、SHIOさんから頂いたメールにあった、“常に常に注意され、小言や指摘を言われる度に、「ご近所に・・・」が出て来ます。そしてその言葉を聞くとイライラするのです。”の部分。とてもよくわかります。

私も「その叱り方はおかしい」と思いますし、何度も何度も聞いていれば、イライラして来るはずです。

それに・・・

SHIOさんはかなり我慢をされていたようですね。こんな文面もありました。

“母も相談をすれば乗ってはくれますが、義母と上手くいかない・・・という話をすると、「あなたは嫁に行ったのよ」「好かれる為には我慢しなさい」と言われます。”

お母さんとしては「なんとか上手くやってほしい」ご自分の娘(SHIOさん)が、お嫁に行った先のお姑さんに可愛がってもらえるように・・・、という願いからの言葉だったと思います。

でもね。私は、我慢しなくていいと思っています。

言いたい事を我慢して“いいお嫁さん”になろうとせずに、ご自分の言いたいことは口に出して、

「これが本当の私です」って見せちゃった方が、SHIOさんも楽ですし、義母さんも分かりやすいと思います。

それに、もしそれでうまくいかなくなったとしても、SHIOさんには、ご主人様や、子供達がいるじゃないですか?

お母さんは、「あなたは嫁に行ったのよ」「好かれる為には我慢しなさい」と言われたかもしれませんが、

SHIOさんは、義父母さんの家と結婚したのではありません。ご主人と一緒になる為にご結婚をなさったのですよね。

そして、ご主人とSHIOさんがいたから、2人のお子さん達が生まれたのです。

だとしたら、一番重要なところは、「ご主人の妻になった事」その次には、「2人の子供たちの母になった事」

そして最後に「義父母さん家の嫁になった事」の順番なんです。

そう。優先すべき第一位は、ご主人です。そしてその次、第二優先は子供達。最後に、第三優先。“お嫁さんという立場”になります。

だとしたら「いいお嫁さんでいよう」という考え方は第一、第二優先が出来てからいいですよね♪

お嫁さんは第三位。まだ他にやるべきことがあるんですね。それは、ご主人や子供たちと楽しく生活する事です。

ご主人や子供達が、元気で笑って、仕事に行ったり、学校に行ったり、友達と遊んだりしてもらう事です。

優先順位第3位の事に気を使って、優先順位第1位、第2位がないがしろになったら、おかしいですものね(^^)

これが、「まず最初に何をやって、次に何をやったらいいか・・・大体のアウトラインで結構ですので、お教え頂けないかと思いまして・・・」と頂いたご相談の「最初に何をやって」のお返事です。

まず最初に・・・「良いお嫁さんをやめてみる」です。

良いお嫁さんをやめたら、お母さんに意見を言ったっていいんです。「私はこう思います」って言っていいんですよ♪

もし、義母さんとの考え方が違ったとしても、ご主人と相談して「私がこの子たちの親ですから私達のやり方で育てます」と言っていいんです。

それに良いお嫁さんをやめてしまえば、周りからどう思われようが関係ありません。

「これが本当の私です」って見せちゃいましょう。きっとずっと楽なはずです。

くどいようですが、もう一度言いますね。「いいお嫁さんでいよう」という考え方は捨てましょう。

お嫁さんは第三位。まだ他にやるべきことがあるんです。それは、ご主人や子供たちと楽しく生活する事。

ご主人や子供達が、元気で笑って仕事に行ったり、学校に行ったり、友達と遊んだりしてもらう事です。

さて、その次にやってほしい事ですが・・・、というより私が心配するのは、ココなんです。

“あんなに元気だった長男は、いつも下を向くようになり、私と目を合わせません。積極的な行動をする事がほとんど無くなりました。

学校では、お漏らしをしたり、授業中に眠っていたり、新しい事をする時も「どうせできない」とか

「やってもできない・・・」と言ったり、突然泣きだしたり・・・という事が頻繁に起きるようになりました。”

もともとは明るく元気な子だった・・・と有りましたので、お母さんの気持ちが新たになって、以前のように接して下さると、きっと立ち直りは早いと思いますが、

積極性が無くなって、いつも下を見て、お母さんとも眼を合わさない。学校ではお漏らしをする事もよくあったり、突然泣きだす事もある・・・とすると、情緒不安定の様子も感じられます。

今、SHIOさんがかなりきつく当たっておられるようですが、もし、義母さんが、子供さんにいろいろ躾をしようとしていたり、

長男さんの姿を見つけては小言を言うようだったりしたら、それも控えて頂かなければなりません。

もし、ご主人様が力になって下さるようなら、今の状況やSHIOさんのお気持ちをお話しして、ご主人様から、義母さんにお話ししてもらったりして、今の状況を伝えるようにして頂きたいです。

義母さんも学校の先生をされていたのですから、その辺り、ご理解して下さると思います。

でも、まずは、「良いお嫁さんをやめてみる」

しばらくは、この考え方でやってみて下さい。

上手くいかなかったり、又、新たな問題が発生したら、メール下さいますか?一緒に考えていきましょう(^^)

ココまで・・・

「良いお嫁さんをやめてみる」

今回SHIOさんには、これをお願いしました。

SHIOさんはその後のメールで「すごく楽になりました」とお返事を頂いて、その後のご主人の協力もあって、事態は急速に良い方向に向かって行きます。

今回、そのご報告も掲載すると長くなりすぎてしまうので、次回へ続くとして今回はここまで、とさせて頂きます。

「無理」はさまざまな弊害を引き連れてきます。

「こうすべき」「こうしなきゃ」などの無理や我慢は、自分への強制です。

強制は・・・「否定」でしたよね♪

自分で自分を否定してしまえば、どうしたってマイナスに向かいます。

でも、これが本当の私♪「本当の私でいいじゃん」と思う事。これは“自分を認めること”になります。

「肯定」する事がプラスに向かい、「否定」する事がマイナスに向かう。これは、大人や自分自身に対しても同じ事なんですね(^^)

あ、また長くなりそうです。

では、次回、楽しみにお待ちくださいね。SHIOさん、貴重なご報告ありがとうございました。

来週、もう一度、ご紹介させてくださいね♪

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577 ■ 良い人をやめてみる 2 ★★★

 

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