第585号 お母さんが大好きだから
こんばんは。パピーいしがみです。先週、メルマガをお送りした後、同じ質問をいくつも頂きました。ということは・・・きっと多くの方も同じ様にお感じなのかな?
と思いましたので、今日は前回のメルマガを補完する意味で、少し詳しくご説明をしたいと思います。
同じ質問をいくつも頂いたのは、前回ご紹介したメルマガでTさんが言われていたこの部分です。
“それにパピーさんからの「お母さんが大好きだから、子供はぐずるんですよ」という言葉が不思議と自然に、心にストンと落ちてきました。そしたらイライラする事、ガミガミ言う事が本当に減りました。「考え方」なんですね。本当に驚きです。”
ここの「お母さんが大好きだから、子供はぐずる」の部分。これについて、もう少し詳しく教えてください。というメールを頂いていたのです。
今日はこれを二つの側面からご説明しますね。
まず、私達が生まれた時には全くのゼロの状態ですね。赤ちゃんの時には「泣く」ぐらいしかできません。でも、年齢を経るごとに出来ることはどんどん増えて行きます。
例えば生まれたばかりの赤ちゃんは、ハイハイもできません。タッチもできませんよね。
ですが、寝返りができるようになって、ハイハイができるようになって、タッチができるようになって、
転ぶことなく歩く事ができて、走れるようになって、きっとその頃は、いろんな事に興味を持って、あれをやりたい、これをやりたい・・・とし始めますよね。(これが結構「え~!やめて~!」に繋がるのですが(^^))
でも・・・これはもうご存じだと思いますが、誰でも、何を始めるにしても、何かをやり始めた時って、決して“すぐにできる”というものではないんですね。
ハイハイができるようになるためには、寝返りができる様にならなければなりません。仰向けの状態から寝返りをして、腹這いになり、腕で体を支える事のできる位の腕力が必要ですよね。
腕立て伏せみたいな状態になって腕で体を持ちあげないとハイハイは出来ないんです。
赤ちゃんは、腹這いになって何度も体を持ちあげようとします。でも、何度も何度も失敗します。グッと持ち上げて、ぐしゃっとつぶれる・・・。
そんな状態になって泣いているあなたの赤ちゃんを何度も見た事が・・・?あると思います(^^)。でも、赤ちゃんはあきらめません。
同じ失敗を何度も何度も繰り返し、いつか腕で上体を持ちあげられるようになります。それができるようになると、顔を前に向けて、目標に向かってハイハイするようになります。
ハイハイをするとそこに見えるのはお母さんの顔。お母さんが満面の笑みで迎えてくれると、子供はお母さんに向かって一心不乱にハイハイします。
そしてお母さんに抱っこされてにっこり・・・。そんな思い出がきっと・・・おありですよね(^^)
ハイハイができるようになった赤ちゃんは、すぐ次のステップに挑戦します。
ベッドのふちや、ソファーに捕まったりして腕の力で引っ張り、足に力を入れて踏ん張って、体全体を使ってバランスを取りながら立とうとします。
親はそれを見て「頑張れ」「頑張れ~♪」と温かい目で応援します。でも、これも簡単にはできません。何度も失敗します。ぐぐっと立とうとして、途中で力尽き・・・尻持ち。
何度も失敗し、何度も泣いて、それでもチャレンジし続けます。何度も何度も同じ事を繰り返してつかまり立ちができると、又すぐに次の挑戦が始まります。「立ち続ける」事です。
この「立ち続ける」も簡単ではありません。最初は数秒も立ち続けることができなくて、すぐに尻持ちです。これも決して簡単にはできません。
でも、ほんの数秒でも立てると、お母さんやお父さんが、手を叩いて喜んでくれます。満面の笑みで・・・。
子供は何度も何度も挑戦して、失敗しては泣き、でもさらに挑戦して、立ち続ける事ができるようになり、歩けるようになり・・・そして・・・走れるようになります。
このように子供の成長の陰には、必ずそれを“喜ぶ人”の存在があるんです。
我が子が健気に頑張る姿を見るのは本当に微笑ましく、かわいらしく、心から応援したくなったと思います。
できなかったり失敗したりしても、全てを投げ出し身を預ける子供のその存在が、とっても愛おしく、又、守ってあげたいという気持ちで満たされていたと思います。
子供はお母さんに全幅の信頼を置いて全身全霊を預け、お母さんもそれに応じて、何があってもこの子を守る・・・。言葉には出さなくても繋がっている。そんな状態ですよね。
子供は生まれた直後からこのような経験をしています。
出来ない事ができるようになる、そのたびに、お母さんに喜んでもらって、褒めてもらって、沢山の笑顔と応援をもらっています。
そして、失敗して泣いた時にも、慰めてもらったり、抱っこしてもらって、安心させてもらえているんですね♪喜んでもらえる事で「やる気」が芽生えます。
上手くいかなくて、失敗して泣いても、慰めてもらったり甘えさせてもらう事で「安心」します。安心すると又「やる気」が芽生えます。安心できる存在。やる気が生まれる存在。
だから、お母さんってとっても大事なんです。
大事な大事な存在だからこそ、子供はお母さんに好かれていたいんです。
ところが・・・子供達が大きくなってくると、あまり喜んでもらえなくなります。赤ちゃんの時には、ハイハイができた、タッチができた。ただそれだけで喜んでもらえていたのに、なかなか喜んでもらえなくなります。
(でも、これでいいんですよ♪お母さんだっていつまでも子供にべったり、というわけにはいきません。お仕事のある方は、仕事に復帰されるでしょうし、専業主婦の方もいつまでも子供だけに・・・と言うわけには行きませんからね♪)
新しい「出来ない」ができるようになってもあまり喜んでもらえない、褒めてもらえない・・・。それどころか、言葉を発することができたり、着替えができたり、歯を磨けるようになると、
失敗した時や上手くいかない時、以前のようにちょっと甘えたい・・・と思っても、「自分で出来るでしょ」と拒否されたりする事もある・・・。
するとどうしたって「以前のお母さんと違う」と感じます。それが「お母さん、私の事、嫌いになったの?」と、不安に感じたりするんですね。
でも、子供にとって「お母さんに嫌われている」なんて思いたくもないんです。だって、小さい時からの大事な存在だったんですから。自分の不安を取り除いてくれる大切な人だったんですもの。
例えば、私達がもし、すごく好きな人に冷たくされたら、どうするでしょう?私達は「嫌われてなんかいないよね」って思いませんか?
そして「嫌われてなんかいない」という確証を求めませんか?
気持ちを繋ぎとめようと、わざととげのある言葉を発してみたり、わがままを言って困らせたり、注目を自分に集めようとしたり。そんな事もすると思います。
子供も同じなんですね。特に、子供たちは、以前、上手くいかない時やできなくて泣いている時、お母さんに優しくしてもらったり、慰めてもらったり、十分な甘えを受け入れてもらった経験が有りますから、
「お母さん、私の事、嫌いじゃないよね」「ねえ、お母さん、私の方をもっと見て」「こんなに不安なんだから、昔みたいに抱きしめて」「甘えさせて、安心させて!!」と体を目いっぱい使って表現しているんです。
まさにそれは「大好きで大好きで、大事な大事なお母さん」に、嫌われたくない、好かれていたい、という思いからなんですね♪
それと・・・もう一つ。
今、お話しした状態になる、とても多い例が、下の子が生まれた時なんです。
今、お話ししたケースは、子供さんが一人の場合も起きてきます。でもそれは、だいたい3歳、4歳ぐらいでしょうか?
いろんな事が自分でできてきて、親からすると「もういろいろ手を出さなくてもいいでしょ」「もう自分で出来るよね」「甘やかしは良くないし・・」って思う頃なのですが・・・、
新たに下のお子さんが生まれる場合には、下の子が生まれた時から、上の子が例え2歳でも、1歳半でも、同じ状態になるんです。
やっぱり下の子の方が手がかかりますからね(^^)「赤ちゃんがいるんだから、そのくらい自分でやってよ!」「もう、お兄ちゃん(お姉ちゃん)でしょ!」・・・のように私達が思いがちなんですね。
お母さんだって子供が1人の時と、2人の時では忙しさは全く違います。そうすると、どうしたってイライラするでしょうし、怒る事が増えるでしょう・・・。
すると子供はやっぱり、自分が感じていていたお母さんの「私に対する態度」が「前と違う」「冷たい」「どうして?」「私の事が嫌いになったの?」と思うのです。
そしてその不安から、その時抱いた感情「私の事が嫌いになったの?」を必死でかき消そうと、ぐずったり、わがままを言ったり、時間のない時に余計に困らせたり・・・
「こんなに不安なんだから、昔みたいに抱きしめて」「安心させて!!!」と体で表現しているんです。
でもね。ココからが大切です。私がそうお話しする事で、もしかしたら、「子供をぐずらせないように、わがまま言わせないようにもっともっと私が頑張らなきゃ!」って思う方がいるかもしれません。
でもね、頑張らなくていいんですよ(^^)
ぐずるってこと。わがままを言うって事も大事な事です。嫉妬をしたり、不安に思ったりする事もあっていいし、自分の思い通りにならなくて癇癪を起す事も、あっていいんです。
(ただ、いつまでもその嫉妬や不安を続かせるのではなく、早い段階で「ああ、良かった♪」って安心させたいんですね)
なぜなら、今後、子供の思い通りになる事ばかりが起きるわけではないからです。特に下の子が生まれて不安になる場合でも、上の子が望むような「今までと全く同じに扱ってもらえる」という事はあり得ません。
(お母さんは1人なのに、子供は2にになったのですから)
又、寝返りからハイハイになった時のように、ハイハイからつかまり立ち、タッチ、よちよち歩きに変わった詳細な変化を逐一把握するということだって不可能です。
不可能な事、無理な事をやろうとすれば、必ずどこかにしわ寄せが起きてくるんですね。
ですから、あえて「○○しないように・・・」って考えたり、無理をする事はありません。
ただ、そこに「これはこういう理由があってこうなんだな」(例えば「ぐずるのは私の事が大好きだからなんだな」)って分かって頂くと、
今まで“こんなに言っているのに、どうしてあんたは分からないの?”“可愛くない”だった部分が「もうちょっと待ってあげよう」や「あなたも頑張っているよね」に変わったり、
“もう出来るでしょ”“自分でやりなさい”が、「たまには手伝ってあげようかな?」や「じゃあ、今日は一緒にやってみようね」になると思うのです。
そして以前のように「あ~、できたね~頑張ったじゃ~ん♪」なんて言ってもらえたら、「よかった、お母さん、私の事が嫌いじゃなかったんだね」って子供は安心できるんです。
ね~♪ぐずるって・・・【お母さんが大好きだから・・・】なんですよ♪参考にして頂けたら幸いです(^^)
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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