第591号 肯定の徹底
こんばんは。パピーいしがみです。今日のメルマガは「肯定の徹底」としました。
ご紹介する内容は、のんたんさんから頂いたメールです。のんたんさんの娘さんは、今年6歳の一人っ子です。来年小学生になりますが、今は幼稚園の年長さん。
実は、のんたんさんの娘さんは、年少の頃から、お友達に突き飛ばされたり、悪口を言われたりして・・・。年長さんになった今も、対人関係にかなり不安を持っているようだったのです。
年少・年中・年長とそんな不安はずっとあったのですが、のんたんさんの「肯定の徹底」で、上手に・・・というより“ガラッ”と雰囲気が変わったんです。
そののんたんさんの「徹底ぶり」が本当に素晴らしかったので、是非、皆さんにお話ししたい・・・と、今回のメルマガへの掲載のご許可を頂いたのでした。
以前、のんたんさんからご相談頂いていた内容はこうでした。
ココから・・・
パピーさん、こんにちは。初めてこうしてメールを書いています。のんたんです。
私の娘は一人っ子。今年で6歳になりました。来年は小学生です。娘は小さい頃からとても優しい性格で、どちらかと言うと物分りの良いタイプでした。
性格は明るい方でしょうか。お茶目なところもあるし、歌ったり踊ったりも好きです。ただとっても臆病で怖がり。
お友達の間で人気の女の子版のヒーローものアニメでさえ、敵が怖くて見ることができません。よく変にスレていないとか、子供らしくて可愛いと言われます。
お友達とは決まった子と遊ぶというより、みんなで仲良く遊んだら楽しいのになぁ・・・と考えるようなタイプです。
実はパピーさんの講座を受講するキッカケは、娘が年少の頃の出来事なんです。同じクラスの一人の女の子に気に入られ、毎日「一緒に遊ぼう」と誘われるのですが、それを断ると叩かれたり、突き飛ばされたり、罵られたりしていました。
それを娘が話してくれたとき、私は「相手の子が近づいてきたら走って先生のところに逃げるように」と伝えました。
娘は翌日、私に言われたとおりに走って逃げました。ところが、走っている娘を見た先生が「危ないから走っちゃダメ」と言ったのだそうです。
娘は先生の言うことを素直に聞き入れました。・・・が、逃げられません。それ以来、娘はずっと逃げられずに我慢していました。
もちろん、そのつど先生に“○○ちゃんが叩いた~”などと伝えてはいましたが、所詮は事後報告でした。
一緒に遊ぼうと他のお友達のところに近づくだけでも同じ事をされていた為か、年少の後半から、娘は自分から進んで一人だけで遊ぶようになりました。
その結果・・・私が気づいた時には、娘はすっかり自信をなくしていました。
しばらく経ったある日、娘が帰ってきた途端「もう幼稚園に行きたくない」と泣き始め、2時間近くも泣き続けました。
叩かれたり、突き飛ばされることより、毎日のように「バカ!」と言われたことの方がこたえたようでした。
私が「○ちゃん(娘)はバカじゃないよ」と声を掛けたとき、それまでとは明らかに違う大きな声を出して号泣しました。
その日以来、園に行くことを考えるとお腹が痛くなりました。愛子さまと全く同じ状況でした。もちろん先生にも相談しました。ですが状況はあまり変わりませんでした。
年長になった今でも、お友達にちょっとでも否定的なことを言われただけで何も言い返せません。シュンとすると言うよりは、ぐぐぐぅーと萎縮する感じになり、必死で泣くのをこらえます。泣いてしまうことも多いです。
それが「一緒に遊ぼう」と言ったのを「やだっ!」と言われただけでも(こんなのは園児の日常的な会話だというのに・・・)そんな状態になるのです。
自分自身のすべてを否定されたような気持ちになってしまうのかも知れません。
第1期の内容にあったように(と言うか、たまたまなのですが)娘にはお友達より、ほんのちょっぴり得意なモノがいくつかありました。
それを褒めてあげると、とても喜びます。「お友達よりすごい」と言うと、えへへっと照れ笑いします。でも、その自信が対人関係になると、まったく無くなってしまうのです。
実は最近に気になっているのが、年中・年長とも、必ず“強引なお友達のターゲットになってしまう”ことなのです。
知り合った当初は仲良く遊べていたとしても、結局、最後にはいつもはじかれたり、意地悪なことを言われるようになります。
相手の子は娘だけでなく、もちろん周りに対しても多少強引なのですが、その日の気分によって遊んだり遊ばなかったりの他のお友達とは違い、娘に対してだけは毎日になっていくのです。
私が一番一番気になっていること、それは・・・娘自身が無意識に“そういう状況を作り出してしまっているのでは!?”て事です。
もしそうなら、このままでは来年の小学校入学でもまた同じ結果が待っているのでは!?そこまで自信をなくしてしまった娘に対して、私はどうしたらいいんだろう・・・と思い悩んでいます。
ココまで・・・
ここで私のお返事をそのまま転記してしまうと、とても長くなってしまうので、割愛しますが、のんたんさんには、“娘にはお友達より、ほんのちょっぴり得意なモノがいくつかありました。
“それを褒めてあげると、とても喜びます。お友達よりすごいと言うと、えへへっと照れ笑いします。”とありました、その得意なことを伸ばしてあげる事。
そして最も大事なことは、「逃げる」のではなく「NO!って言える事」。その経験値を増やすようにしてあげてください。とお願いしておきました。その後・・・このような変化があったのです。
ココから・・・
パピーさんへ
ご無沙汰しております。のんたんです。
さて、早速ですが、娘のその後をお知らせしたいと思います。パピーさんからのお返事を何度も読み返し、反省したり、励まされたり・・・色々と考えました。
ちょうど、私が学んでいる章も15~16章に入り、その内容も心に染み入りました。
またまた長くなりますので、お時間に余裕のある時にお読み下さいね。
実は、パピーさんからのお返事を頂いた少し後から、娘は毎日のように特定のお友達とケンカをして帰るようになりました。相手の子は、前々から娘に対して強引というか、「意地悪なことをする」と聞かされていた子でした。(以下Aちゃんとします)
まれにケンカをしなかった日もありましたが、そんな日は一週間にあるかないか・・・というくらいでした。
今までは、悲しくなってしまい、ケンカもできない子でしたので、これは良い傾向かも・・・と、思ったりもしましたが、ほぼ毎日のこととなると、私は内心“まいったなぁ”と、いう思いでいっぱいになりました。
娘は家に帰ると、Aちゃんの悪口を言うようにもなりました。毎日のようにそれを聞くのは、正直、嫌な気持ちになりましたが、私は(今、ここでこそ受け入れるべきなのかも)と思い、時には一緒に文句を言ったりしました。一通り言い終わると、娘は少しスッキリしたようにも見えました。
そんな日々がしばらく続き、もうすぐ冬休みという時の事のことでした。ある週末、娘が突然強気に出て「Aちゃんは、すぐに怒るから一緒に遊ばない!」と、面と向かって言ったのです。
すると、同じクラスのBちゃんも「すぐ怒るから・・・」と、Aちゃんと遊ばなくなったと言うのです。
そのことを話す娘は、少し嬉しそうに見えたので、私はとても複雑な気持ちで聞いていました。
AちゃんとBちゃんは、年中からの仲良しグループだったのですが、実は、Aちゃんは娘とケンカしなかった日には、Bちゃんとケンカをしていたらしいのです。
だからと言って、Aちゃんと遊ばなくなった娘とBちゃんが、一緒に遊ぶわけではなかったのですが、自分と同じように感じていたお友達がいたということが、娘にとってどれほど大きな自信になったのか・・・。
その後、休み明けの月曜日に、Bちゃんは「Bは、Aちゃんと仲良しなんだからね~」と、娘に言ったそうです。
以前の娘なら、そこでシュン・・・となってしまう所ですが、「いいよ~、別に。他のお友達と遊ぶも~ん!」と言ったのだそうです。
それを聞いて、私は「そうだよ、他にもたくさんお友達いるもんね~!」と言っておきながらも、正直、ヒヤヒヤしていました。
そして、その日の夜、おフトンの中で娘と話をしました。・いつも決まった仲良しのお友達グループがいるのは、すごく安心すること。・でも、いくら仲良しだからと言って、相手が意地悪するのを許してばかりではいけないこと。
・その安心グループから離れるのは、とっても勇気がいること。
最後に、・Bちゃんは離れられなかったけど、○(娘)はとっても勇気があったね、えらいよ。と、伝えました。
その数日後、娘がAちゃんから一通の手紙を受け取って帰って来ました。家に持って帰ってきてから読んだのですが、そこには・・・
“○ちゃん(娘)が約束したら、一緒に遊んであげる。それは大嫌いって言わないこと。”と書いてありました。
私は“遊んであげる”って、なんて高飛車な・・・と内心思いつつ、Aちゃんは、本当は娘と遊びたいのかも・・・とも思いつつ、何も言わずにいました。
すると、何度か読み返した娘が、「ママ!この手紙捨てていい?」と怒った調子で言いました。なんでか聞いてみると、「だって○(娘)は何も悪いことしてないもん!」と。
娘は、自分から意地悪して“大嫌い”と言ったのではなく、Aちゃんが意地悪をしたから、それを言ったのだというのです。
私は迷わず「そうだ!捨てちゃえ!捨てちゃえ!」と娘をあおりました。娘は「えぃっ!」と、叩きつけるように手紙をゴミ箱に投げ捨てました。
そして「あぁ~、スッキリした!」と、言ったのです。それだけのことなのに、本当に心からスッキリした様子の娘に、私は思わず笑ってしまいました。そんな私を見て、娘も笑いました。『何かが変わった』と思えた瞬間でした。
その後、数日間は、本当にAちゃんと遊ばなかったらしいのですが、ある日「今日ね、うっかりAちゃんと遊んじゃったんだよ~」と、ちょっぴり残念そうに報告してきました。
“うっかり”なんて言う娘に、大笑いしてしまいましたが、聞けばケンカしないで、仲良く遊べたとの事。
その後も、時々は一緒に遊ぶそうですが、Aちゃんから遊ぼうと言って来たときだけらしいです。やっとAちゃんと対等のお友達になれたように感じました。
実は、ずっと、パピーさんに報告したいと思いつつ、その後、すぐに冬休みに入ってしまったので、休み明けの様子を見てから・・・と思っていて、今日まで我慢していました。
冬休みが明けてから現在も、娘とAちゃんの関係は変わっておらず、良い距離感を保ったままでいるようです。そして、娘からのAちゃんの悪口は聞かなくなりました。
お友達の悪口を言う娘も、怒る娘も、以前の私なら最初だけ受け入れて、その後に必ず「でもね・・・」と続けていたと思います。
お恥ずかしい話ですが、それで、きちんと受け止めたつもりでいたのです。
“経験値を増やす” パピーさんが、そうおっしゃって下さったことで、私は「でもね・・・」という言葉で、娘を否定せずに見守ることができました。
大したことではないと思っていましたが、その事が事態を好転させた要因のひとつかも!?と、今はしみじみ感じています。それに気づかせてくれたパピーさんに、心から感謝しています。
今回の出来事は、娘にも、私自身にも、良い経験となりました。いえ、・・・良い経験にすることができたのだと思います。そして、少しですが、小学校への入学が楽しみになりました。
これからも、幸せ親子になれるように頑張ります!今後も、お世話になりますので、宜しくお願い致します。まだまだ寒い日が続きますので、お体に気をつけてお過ごし下さいね。
のんたんより 感謝を込めて
ココまで・・・
このメールを拝見した時に、私は、よくぞ「肯定の徹底」をし続けてくださった!!ととても嬉しくなりました。
メールを読むとのんたんさんの心の揺れ具合が、とてもよくわかると思います。
例えば・・・「おとなしくて自分の意見を言えないような子だったけど・・・特定の子(Aちゃん)とケンカをするようになった。」
「もともと、すぐに凹んでしまう傾向があった子だったので、自分の意思を持ち人とぶつかることは良い傾向と考える。が・・「毎日」では困ったな・・・とも思う。」
「家に帰るとそのAちゃんの悪口を言うようにもなった。毎日のようにその悪口を聞くのは、嫌な気分。でも、ここでその悪口を「否定」したら元の黙阿弥と思い、悪口さえも否定せずに受け入れ、のんたんさんも、共感したり一緒に文句を言ったりした。」
のんたんさんは「これでいいんだろうか?」という不安もあったのだと思いますが、肯定をし続けてくださることで、娘さんは確実に、「自分の気持ちを貫いていいんだ」と思い始めているようです。
そして・・・
“ある週末、娘が突然強気に出て「Aちゃんは、すぐに怒るから一緒に遊ばない!」と 面と向かって言ったのです。”それについても、のんたんさんは肯定されていますよね。
「いつも決まった仲良しのお友達グループがいるのは、すごく安心すること。」「でも、いくら仲良しだからと言って、相手が意地悪するのを許してばかりではいけないこと。」
「その安心グループから離れるのは、とっても勇気がいること。Bちゃんは離れられなかったけど、○(娘)はとっても勇気があったね、えらいよ。」と伝えてくださいました。
良いですね~♪徹底して肯定されていますよね♪すばらしいフォローだと思います。きっと娘さん自身も不安だったと思いますが、お母さんからこんな風に言われて、「よし、私は間違っていない」って自信を持ってくれたと思います。
そして・・・“その数日後、娘がAちゃんから一通の手紙を受け取って帰って来ました。家に持って帰ってきてから読んだのですが、そこには・・・ “○ちゃん(娘)が約束したら、一緒に遊んであげる。それは大嫌いって言わないこと。”と書いてありました。
私は“遊んであげる”って、なんて高飛車な・・・と内心思いつつ、Aちゃんは、本当は娘と遊びたいのかも・・・とも思いつつ、何も言わずにいました。
すると、何度か読み返した娘が、「ママ!この手紙捨てていい?」と怒った調子で言いました。なんでか聞いてみると、「だって○(娘)は何も悪いことしてないもん!」と。
娘は、自分から意地悪して“大嫌い”と言ったのではなく、Aちゃんが意地悪をしたから、それを言ったのだというのです。私は迷わず「そうだ!捨てちゃえ!捨てちゃえ!」と娘をあおりました。”
実際にこれが起きた時、きっと多くの方が躊躇すると思います。もし私自身に、同じ事が起きた場合、即座に「捨てちゃえ」と言えるだろうか?と考えました。
確かに書かれている内容は高飛車です。子供の怒る気持ち「だって○(娘)は何も悪いことしてないもん!」これももっともです。
でも、手紙を捨てること自体を肯定することは、私たちには抵抗があると思うのですね。でも・・・のんたんさんは、娘さんを「肯定」された。「肯定」を徹底されたんですね。
そのおかげで娘さんは、「私は間違っていない、これでいいんだ」という気持ちをさらに強めたと思うのです。私は、この時の、のんたんさんの潔さに敬服しました。
この決断を即座にされた事。すごいな~と思いました。
たぶん、このメルマガをお読みの多くの方も、そこでかなり躊躇されるでしょうし、「でも・・・それはやめた方が・・・」と言ってしまうのだと思います。
ですが、冷静に考えた場合“相手が意地悪するのを許してばかりではいけない。”と言い、自分の気持ちをしっかり持つ事を教えているのですから、もしココで「それはやめた方が・・・」などと言ったら、今まで言ったことと矛盾することになりますよね。
その言葉を言いたい気持ちは、きっとのんたんさんにもあったと思うのです。でも・・・もし「それはやめておいたら・・」と言ったとしたら、娘さんは又、不安になったはずです。
でも、のんたんさんは肯定を徹底された。その結果、娘さんは自信を持って行動し乗り越えた。年少の頃から不安だった対人関係を克服できたんです。
“それだけのことなのに、本当に心からスッキリした様子の娘に、私は思わず笑ってしまいました。そんな私を見て、娘も笑いました。何かが変わったと思えた瞬間でした。
その後数日間は、本当にAちゃんと遊ばなかったらしいのですが、ある日「今日ね、うっかりAちゃんと遊んじゃったんだよ~」と、ちょっぴり残念そうに報告してきました。 “うっかり”なんて言う娘に、大笑いしてしまいましたが、聞けばケンカしないで、仲良く遊べたとの事。
その後も、時々は一緒に遊ぶそうですが、Aちゃんから遊ぼうと言って来たときだけらしいです。やっと、Aちゃんと対等のお友達になれたように感じました。冬休みが明けてから現在も、娘とAちゃんの関係は変わっておらず、良い距離感を保ったままでいるようです。そして、娘から、Aちゃんの悪口は聞かなくなりました。”
娘さんが自分の意見をしっかり持ち、それをはっきり言う事で、Aちゃんからも、対等の間柄であると認められたようです。
我慢したり、逃げたりするのではなく、自分の意思を、自分の態度をはっきりさせることが、友達と対等になる事も学んでくれたようです♪
そして娘さんは、昔のような萎縮したり、友達関係に極度の不安を抱いている・・・という事も無くなったようです。
徹底して肯定してもらえるって・・・すごい自信を与えるんだな、と、今更ながら痛感した私でした。のんたんさんの文章の最後にこうありましたね。
“お友達の悪口を言う娘も、怒る娘も、以前の私なら最初だけ受け入れて、その後に必ず「でもね・・・」と続けていたと思います。
お恥ずかしい話ですが、それで、きちんと受け止めたつもりでいたのです。今回の出来事は、娘にも、私自身にも、良い経験となりました。いえ、良い経験にすることができたのだと思います。そして、少しですが、小学校への入学が楽しみになりました。これからも、幸せ親子になれるように頑張ります!”
苦手だった友達関係を克服し、人との関わり方も覚え、自分の考え方をしっかり持てるようになった娘さんです。今回の事。本当に大きな転機になったと思います(^^)
今年の春はいよいよ小学生ですね。きっとこれから自分に自信を持って、いろんな事にチャレンジしてくれると思いますよ。今後がますます楽しみです♪のんたんさん、メルマガへの掲載のご許可、ありがとうございました(^^)
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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