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第652号 子供らしい子供

こんばんは。パピーいしがみです。昨日の暴風雨が嘘のように、今日は朝からいい天気でしたね。ちょっと風が強かったものの、良い春休みだったのでは?と思います。

この暖かさに桜もブワッと咲きそうで、入学式は満開の桜の下、希望を胸に新生活が始められそうです。

そして、今日は4月1日。昨日までは平成23年度、今日からは平成24年度になります。
年度替りの第一日目にメルマガの日が当たるって、なんだかラッキー(^^)を感じます。

4月1日、というと新年度の初日です。が、もう一つ、これは私はいつも不思議に思うのですが、この日の誕生日までが学年では1つ上になるんですね。

4月2日から翌年の4月1日までが一学年なんです。小学校で言うと4月1日生まれまでが2年生だった場合、同じ年の4月2日生まれが1年生、という事になるのです。

まあ、その理由については学校教育法で定められているので、いまさらどうこう言うつもりはないのですが、4月生まれの子と、3月生まれの子、約1年離れている子が同じクラスになった場合、やっぱりそのハンディキャップってあるんです。

今日、お話しするのは、そんな3月生まれのお子さんのお母さん、ミキママさんからのご報告です。

ミキママさんのお子さんは3月30日生まれ。2年保育で幼稚園に入った時には、同じ年中でも、できる事の差がかなり開いてしまっている事に驚かれます。

園児達に「いつも泣いてばかり」「○○ができないんだよ」と言われ、不安が不安を呼び、焦り、叱ったり怒ったりすることが増えてしまい、おおらかに育っていたと思っていた息子さんが、どんどん萎縮してしまい、お悩みでした。

最初に頂いたメールはこうありました。

ココから・・・

パピーいしがみさま。初めてお便りさせて頂きます。ミキママと申します。

この度「幸せなお母さんになる為の子育て」の勉強を始めさせて頂きました。よろしくお願いします。まだしっかり学んでいないのですが、是非、アドバイスを頂きたいのでよろしくお願いします。

私には一人息子のYがいます。この子は不妊治療の末、やっと生まれた子で、私も夫も、かなり甘えさせて育てたと思います。今年、幼稚園に2年保育で入園しました。

3年保育にしようか、2年保育にしようか、悩んだ末、早生まれ(3月30日生まれです)でもあるので、できるだけ親元において、ゆっくりのんびり育ってくれればいい、と思い、甘えも十分にさせてのびのび育ったと思います。

ですが、幼稚園に入ると、クラスの子どもたちは、みんなたくましく、体つきもしっかりしているし、おしゃべりも上手。Yと比べると、ずっとお兄さん、お姉さんで、オムツがやっととれたばかりのYは赤ちゃんにさえ見えました。

こんなに違いがある中でやっていけるのか?という不安の中、親と離れられずにいつまでも泣いたり、みんなの遊びにもついて行けない、友達になじめない。幼稚園ではいつも泣いて指しゃぶりをしていました。

お迎えに行くたびにクラスの女の子から「Y君、今日も泣いてたよ」「お箸が使えないんだよ」「いつも泣いてばかりいるんだよ」と言われ心配になりました。

さらに、Yは、やっと終わったおねしょが再開し、オムツが必要のなかった昼間までお漏らしをするようになってしまいました。

「すぐに慣れますよ」と先生は言ってくださったのですが、私はとても不安で、焦ってしまい、イライラして口うるさく言うようになってしまいました。

パピーさんの無料メルマガはずっと読んでいて、私も「子供は褒めて育てよう」「叱るよりも認めよう」「沢山の笑顔で接するんだ」と思ってはいたのですが、

幼稚園に入るまではできていても、明らかな違いを見せつけられて、一日も早くみんなに追いつけるようにと、きつく叱るようになってしまったのです。

こんなに早く落ちこぼれになってしまったら、この子の人生はどうなるの?私が鬼になってもやらせないと!!

泣いても叫んでも、この子の為だから厳しくしないと!!その時にはもう、メルマガで学んでいたことなど、全部、飛んで行ってしまっていました。

3ヶ月、6ヶ月・・・。怒り、叱る日々が続いて、子供はどんどん元気、明るさ、笑顔を失っていきました。できる事が増えたか、と言いますと全く逆で、「できないできない」と泣く事がとても増えました。

「一人で眠れない」と泣き「一人でトイレに行けない」と泣きます。起きた時に横に私がいないと、悲鳴のように泣き叫び、「一人でご飯が食べれない」「一人で幼稚園バスに乗れない」「あれもできない、これもできない」と、どんどんひどくなってしまっていきました。

幼稚園がお休みの日さえ家で一緒にいるのが辛くて。もう、だめです。どうしたらいいか分かりません。パピーさん、私はどうしたらいいのでしょうか?お力をお貸しください、よろしくお願いします。

ココまで・・・

早生まれの子にとって、1年も先に生まれた子は、とても大きく、立派に見えます。1年間、長く生きているのですから、当然できる事も多いです。

ミキママさんは、その違いをまざまざと見せつけられて焦ってしまったようです。なので私はこんな風にお返事しました。

ココから・・・

ミキママさん、こんにちは。パピーいしがみです。メール、拝見しました。今、かなり不安が大きくなってしまっているようですね。

まずはミキママさんに落ち着いてもらう事が一番大事なのですが、ちょっとこの「早生まれ」についてお話しさせていただきますね。

2年保育を選ばれた、という事は、入園当時、息子さんは4歳になったばかりだった、という事になると思います。4歳になったばかりの子が5歳の子の中に混じったら、やはり1年間の違いはかなり大きいです。

周りは5歳。自分は4歳。自分の人生の1/4を長く生きているのですから、子供から見ると、とてもお兄さん、お姉さんに見えるんです。

例えば、私たちが中学1年生の時に、中学3年生はとても大人に見えませんでしたか?

今大人になった私達からすれば中学3年生はまだまだ可愛いものですが、当時、中学1年生だった私たちにとって3年生は、体も大きく顔つきもしっかりしていて、ちょっと怖かったり、すごく大人に見えたはずです。

息子さんも同じ様に感じているんですね。それに、息子さんにとってお母さんと離れる事は、今までで初めての経験です。周りは自分よりも大きい人ばかりでちょっと怖い。

そしてお母さんと離れるのが初めての経験。とするとどうしたって大きな不安に襲われてしまうんですね。

もちろん、周りの子どもたちは3年保育でしょうから、その幼稚園や先生にも慣れていますので、途中からクラスに入った息子さんとしては、自分一人、仲間に入れず心細くなってしまっているでしょう。

でもね。この1年の差は必ず無くなります。もちろん、すぐではありませんが、必ず子供は周りに追いつき差が無くなるのです。

なぜ、私がそう断言するか?というと、私も、そして私の息子も3月生まれだったからです。

幼稚園の時、私は周りのどの子どもたちよりも小さかった、と母が良く言っていましたし、私の息子も、幼稚園に入ったばかりの時は、とても苦労しました。

やはり1年間の違いは大きなハンディキャップになるんですね。でも3年頑張ってみてください。3年頑張れば必ず追いつきます。

2年保育で年中さんから幼稚園に入ったのなら、年中、年長、小学1年生を経て、小学2年生になった時、しっかり追いつき周りと同等、いえ、それ以上になっているかもしれません。

その為にミキママさんが今、すべきことは叱る事ではありません。

子供の不安を取り除き、子供に自信をつけて、やる気にさせる事。沢山のチャレンジをして、沢山の「できる」を経験させる事。失敗しても「大丈夫」「頑張ろう」という気持ちにさせる事です。

そう。不安になった時に安心させてあげられるような「包む」、やる気になれるような「認める」、元気になって積極性を高めるための「褒める」、それを意識してやってみてほしいんですね。

今、ミキママさんは、他の子とご自分のお子さんを比べているようですが、比べるのは「以前の息子さん」と「今の息子さん」ですよ。

小さな「できた」や「前よりもこんな事ができるようになった」と“のびしろ”をしっかり見てください。できない事を見るのではなく、できるようになった事。上手になった事。前よりも良くなった事を見て、それを伝えるようにして下さい。

「前は××だったけど、今は○○になったよ♪」「頑張ってるね、すごいね♪」のようにです。息子さんも今、不安になってしまっているようですから、まずはお母さんが落ち着く事です。

そして、笑顔で息子さんを包んでください。安心を与えられたらスタートしましょう。「大丈夫。あなたもできるようになるから(^^)」お母さんが、余裕の笑みでこんな風に言ってくれたら、子供はとっても安心するはずですよ(^^)頑張ってくださいね♪

ココまで・・・

運動会、発表会、いろいろな場面で、早生まれのハンディを感じておられたミキママさんですが、「他の子と比べない」「子供の成長に合わせて認める・褒める」を続けてくださった事で、少しずつその手ごたえを感じてくださったようです。

そして先日、こんな風にメールを下さいました。

ココから・・・

パピーさん、こんばんは。ミキママです。楽しく勉強させて頂いています。メルマガで皆さんの変化や頑張りを読ませて頂いて、私もいつかお礼のメールを送りたい♪と思っていました。

初めてパピーさんにメールを送った時、私はちょっとノイローゼのようになっていたようです。主人からも「あのころのママは怖かった」と言われました。

パピーさんからお返事を頂いた時、「大丈夫。必ず差は無くなる」「パピーさんの息子さんも3月生まれで、パピーさんも3月生まれだった」「3年で必ず追いつく、もしかしたら追い越せるかも?」と言ってもらって、すごくホッとして我に返ったようです。

不安って怖いな~と思いました。それまで、きちんとメルマガを読み、勉強していたつもりだったのに、全く身についていなかった事が分かりました。

でもそのおかげで、こうやって講座を学ぶチャンスができたので、これも「必要にして善」だったのかもしれません。あの頃、私はとても焦っていました。

私がこの子を早生まれに生んでしまったばっかりに・・・と自分を責めたり、後悔したり。でも、息子の為には少しでも早く追いつかせたい、友達と同等にさせなければならない・・・と、毎日、強制し、毎日怒っていました。

でも、私の願いとは反対に、子供はどんどん萎縮していきました。そしてどんどんできなくなって行きました。

他の子との差が縮まるどころか、その差はどんどん開く一方でした。母親の様子で子供はこんなにも影響を受けるんですね。もし、あのまま叱り続けていたら・・・と思うと怖くなります。

でも勉強を初めて、「一緒にやって、一緒に喜ぶ」や「できなくてもいい、できたらもっといい」や、今回教えて頂いた「大丈夫。必ずあなたもできるようになる」をがんばってきました。

特に「大丈夫。必ずあなたもできるようになる」は、素晴らしい効果がありました。

何でもできない、という子でしたが、「そんな事はない、あなたはこんな事もできるようになった」「こんな事もできるようになった」「だからこれだって必ずできる」「今日はできなくても必ずできるようになるよ!」というと、めそめそしながらも少しずつ頑張れるようになりました。

頑張った時にはもちろん褒めました。実は講座を始めたのは主人には内緒だったのですが、イライラしていた私が少し落ち着いた事や、携帯電話に届くフォローメールをいつも見ている事などで、うすうす感づいていたようで・・・

「もしかしたら前に言っていた子育ての勉強やってるの?」と聞かれました。「あ、ばれちゃった?」と焦りましたが、開き直って、「うん、あのままではYをダメにしちゃうと思って始めたんだ」と言いましたら、先ほどの言葉です。

「あのころのママは怖かった」「今はすごく明るくなったし、何か有ったんだなと思った」そして嬉しい事に「子育てに役に立つなら、僕も勉強したいんだけど・・」と言ってもらえて、それからは2人で勉強をするようになりました。

そしてそれからは主人が頻繁に公園に子供を連れて行って、走ったり、ボールを蹴ったりするようになりました。

少しずつ子供に明るさが戻って、幼稚園ではまだ周りには追いつけないものの、できる事が増えてきて、口数も多くなり、生意気な事も言うようになりました。

パピーさんが良く言われる「自己主張」も少しずつ、出てきて、年長の終わりごろには「幼稚園楽しい」って言ってくれるようになりました。

幼稚園に行きたくない、と毎日泣いていた2年前。「幼稚園が楽しい」と言ってくれるまで長い道のりでしたが、その言葉を聞いた時、喜びに震えて涙が出ました。頑張ってきて本当に良かった!と。

そして昨年です。実は幼稚園の年長の時に、パパが公園で子供に蹴上がりをやって見せたのです。

パパは、今は太ってしまい見る影もありませんが、中学・高校と体操をやっていて、(オリンピックの鉄棒で選手が鉄棒に足を近づけて反動でグイッと上がる)蹴上がりを子供の目の前でやって見せ、子供はそれにびっくりして

「パパ、かっこいい」「僕もできるようになりたい!」と言い出したのでした。「できるようになりたい」なんて言葉は聞いた事がありませんでした。

パパは「よ~し、じゃあ、一緒に頑張ろう!」と、雲梯(うんてい)にぶら下がる事からやり始めました。

息子は体が小さく軽いので、鉄棒にぶら下がる事は何の苦もなくできました。それをパパは、もう本当に大げさに喜んで、「すごい、すごい、こりゃ~将来はオリンピックに行けるかもしれない」と、全身で喜びを表して(今思うと親ばか丸出しです)

でもパパに褒められている息子はとても嬉しそうで、その時の笑顔は今まで見たことないぐらい輝いていました♪

公園に行くたびに鉄棒にぶら下がり、雲梯(うんてい)で遊びました。一歩進めると、拍手して喜び、又、一歩進めると喜び・・・主人の「褒める」は私よりもずっと上手でした。

そしてパピーさんが言われたように、私たちが、喜びを表せば表すほど、子供はできるようになって行きました。

その鉄棒や雲梯が上手にできることで本人は自信を持ち、今では、逆上がり、連続前回り、後ろ周りなどもとても上手です。

担任の先生にも体育の時間に「お手本です」「みんなに見せてあげて♪」と言っていただき、みんなの前で披露したそうです。

幼稚園の時にはほとんど友達がいない子でしたが、小学校に上がってからは友達と約束をして、「ただいま~」と言ったかと思うと、ランドセルを放り投げて遊びに行っています。

きっと他のお母さんなら「困った事」なのでしょうが、私はとてもうれしく思っています。
こんな日をどれだけ待っていたか?と。ランドセルを片付けながら思わず涙してしまいます。

息子は今「僕が一番鉄棒上手なんだよ♪」ととても自信を持っています。息子は本当に変わったと思います。萎縮して、いつも涙ぐんで下を向いていた様子は全くありません。

明るく、元気で、楽しい、面白い、やりたい、やらせて♪と本当に子供らしい子供に成長してくれました。パピーさん、パピーさんの言われた「3年で必ず追いつく、もしかしたら追い越せるかも?」の言葉、私は本当は信じていませんでした。

きっと私を勇気づけるために言ってくれたのだと思っていました。でも、もしかしたら・・・というかすかな希望を胸に頑張ってきました。

3年経った今、パピーさんお言葉は本当にその通りでした。

私がどん底まで引きずりおろしてしまった子供の自尊心。わずか3年でここまで引き上げる事ができました。あの時、相談させてもらって本当に良かったです。ありがとうございました。

パピーさんのテキストにも沢山のヒントを頂いて、私たち夫婦はとても大事な事をいくつも学ばせて頂きました。もちろん、これからもきっといろいろあると思います。

でも、分からなくなったら教えてもらえる人がいる、と思うだけでもとても心強いです。これからもパパと私、そして息子の3人で、幸せな家庭を作っていきます。どうぞ、今後も支えてくださいね♪

こうやってご報告させて頂ける事。とても嬉しく思います。ありがとうございました。

ココまで・・・

ミキママさん、素敵なご報告、ありがとうございました。息子さん、自分に自信が持てるようになって本当に良かったですね♪ご主人と一緒に勉強してくださっているとあって、とても嬉しく思います。

“息子は体が小さく軽いので、 鉄棒にぶら下がる事は何の苦もなくできました。それをパパは、もう本当に大げさに喜んで、「すごいすごい、こりゃ~将来はオリンピックに行けるかもしれない」と、全身で喜びを表して(今思うと親ばか丸出しです)

でもパパに褒められている息子はとても嬉しそうで、その時の笑顔は今まで見たことないぐらい輝いていました♪

公園に行くたびに鉄棒にぶら下がり、雲梯(うんてい)で遊びました。一歩進めると、拍手して喜び、又、一歩進めると喜び・・・主人の「褒める」は私よりもずっと上手でした。

そしてパピーさんが言われたように、私たちが、喜びを表せば表すほど、子供はできるようになって行きました。”

とありましたがご主人さまは「褒める」がとても上手ですね。褒める時には本気で褒めなければいけません。それを周りから見たら「親ばか」に見えるかもしれませんが、それで良いんです。正しいんです。ここがその全てを物語っていますよ(^^)

“その時の笑顔は今まで見たことないぐらい輝いていました♪”

そして、私が嬉しかった事がもう一つあります。
“幼稚園の時にはほとんど友達がいない子でしたが、小学校に上がってからは友達と約束をして、「ただいま~」と言ったかと思うと、ランドセルを放り投げて遊びに行っています。

きっと他のお母さんなら「困った事」なのでしょうが、私はとてもうれしく思っています。こんな日をどれだけ待っていたか?と。ランドセルを片付けながら思わず涙してしまいます。

“息子は今「僕が一番鉄棒上手なんだよ♪」ととても自信を持っています。息子は本当に変わったと思います。萎縮して、いつも涙ぐんで下を向いていた様子は全くありません。明るく、元気で、楽しい、面白い、やりたい、やらせて♪と本当に子供らしい子供に成長してくれました。”

とありましたね。嬉しいな~。本当に嬉しい。「子供らしい子供」これで良いんですね。友達と遊びに夢中になれる。何か1つ「自分にはこれがある」物を持てる。これはとても大きな強みです。

今の息子さんには「やる気」「積極性」「喜び」を感じます。きっと毎日が楽しいと思いますよ(^^)

是非、この調子で楽しい小学校生活を過ごさせてあげてくださいね♪きっともっと強く、大きく、たくましく成長してくれますよ。これからがますます楽しみです(^^)嬉しいご報告ありがとうございます。メルマガ掲載のご許可も、ありがとうございました。
 
 
 

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