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第682号 幼稚園の選び方

こんばんは。パピーいしがみです。ここ1~2ヶ月ぐらい、非常に多い相談として、「幼稚園選び」についてのご質問を多数頂いていました。

実は、これについては、かなり前から、“いつかお話ししたい”と思っていた件です。

と言いますのは、幼稚園に入れたは良いけれど、その幼稚園の姿勢や先生の対応で子供に悪い影響が表れる、という例がかなりあるからです。

今まで子供さんの様子について沢山のご相談を頂く中でも、幼稚園や先生に問題があって不具合が起きている事が結構あり、「すぐにでも幼稚園を変えた方が良いですよ」とお返事したことも何回もあります。

幼稚園を選ぶポイントをお教えし転園した事で、子供の表情が全く変わったり、本当に楽しんで通えるようになったり・・・という事例が沢山あるんです。

ですが、今は幼稚園が選べる状態でなかったり、タイミングが合わなかったり・・・という事で、なかなかお話し出来ずにいました。

では今回がタイミング的にはぴったりか?と言うと、多分どこの幼稚園も11月1日が受付で、今はもう「選ぶ」という段階ではないかもしれませんが、

今年入園という方だけでなく、近い将来、幼稚園に入れる・・・という方の為に、又、今、幼稚園に通われている方の判断材料として・・・という思いで、今回、お話しをさせて頂こうと思います。

幼稚園にはそれぞれ、幼稚園の方針があります。音楽や絵画・読み書きなど、文化面に力を入れている園。運動や遊びで体を動かし基礎的な体力や体づくりを重要視する園。

イベントや運動会、発表会などに力を注ぐ園。英会話や座禅やお茶会など、他の園との差別化を図る園。

それぞれ、本当にいろいろな特徴があるんですね。もちろん、どの方針が良いのか、というのは、お父さん、お母さんの考え方や、子供たちに与えたい環境を選んで頂いていいのですが、

ものすごく基本的な事で3つ、お伝えしたいんですね。

まず、1つ目のチェックポイントは、上記の特徴を踏まえ、『園長先生の幼稚園運営の考え方をしっかり聞いてほしい』という事です。

幼稚園というのは、小学校・中学校とは違い、園長先生の考え方がとても大きく影響します。

そこで園長先生がどう考えているか、目的や方向性が親と合致しているか、という事が大事です。

例えば、私が幼稚園に求めるのは「楽しさ」と、「子供の個性を認めてくれる事」そして「運動」でした。

もし、私がそういう事を求めているのに、園長先生が、「絵画や読み書きをしっかり学ばせたい」という考え方だったり、「躾や決りに厳しく社会に適応する人間に育てる」のような考え方だったら、それはもう相反する訳ですね。

私は学業や勉学については「どうでもいい」という考え方です。そんなものは「やる気」がありさえすれば、すぐに習得します。

でも「やる気」を減退させるような風潮があれば、それは絶対に避けなければなりませんし、できれば子供にその「やる気」を高めてくれる・・・そんな園であれば、最高にありがたいわけです。

特に私の第一子(長男)は3月生まれで4月生まれの子とは、約1年の差がありました。

3歳、4歳で入園する子にとっては、1年の差はかなり大きなものがあります。1年の差があれば、体格だって大きく違いますし、運動の能力だって段違いなほどの差があります。

すると、子供はどうしたって気後れしますし、他の子と積極的に交わる、という事は難しいです。

だからこそ、子供1人1人の「個性を認めてくれる」園を選びたかったのです。

ですから枠にはめようとしたり、運動よりも勉学を重要視したり・・・1人1人を丁寧に見てくれないのでは?と感じる幼稚園はまず私の希望からは脱落でした。

そして、2つ目のチェックポイントですが、『園長先生の考え方が、園全体に行きわたっているか?組織として、しっかり成り立っているか?』という事です。

幼稚園も会社と同じ“組織”なんですね。園長先生にちゃんとイニシアチブがあって、園長先生の考え方が他の先生に浸透していなければなりません。

園長先生が弱かったり、他の先生にきちんと言えなければ、自分の考え方で暴走する先生が表れます。(これは会社でも同じで、社長が弱いと組織が崩れるのです)

又、園長先生がビシッと言える存在でないと、母親たちの統率も乱れます。

園長先生にイニシアチブがあり、きちんとリーダーシップを取れるからこそ、親同士のいざこざや、親の中での陰湿ないじめなどが起きにくいのです。

実は、今まで沢山の相談を頂いている中で、私はこの「組織に問題がある」園がとても多い、と感じています。

園長先生の考え方はとてもすばらしい。でも、その考え方が主任先生や、担任の先生に伝わらず、問題が起きているのに園長先生がしっかり指導できない、ご自分の考え方を徹底できない・・・

それで早期解決が遅くなり子供の心に傷付けて行く、という事も多々あるんですね。

どの企業でも同じですが、会社組織の場合、大学を卒業した新人に、しっかり教育をして現場に投入します。

そして、OJTと言って、現場での仕事をさせて、その仕事ぶりを見ながらさらに細かく教えて行きます。

幼稚園もそうあるべきなのですが、大きな企業とは違い、新人の教育期間を長くとれなかったり、経営的に新人の先生を育てる為にベテランの先生を付ける、と言う事も難しかったりします。

なので、どうしても現場投入を早めざるを得なかったり、止められても困るので「なかなか言うべきを言えない」という場合も多く、それが先生の暴走になったり、園長先生の考え方を浸透させられないという事に繋がります。

今まで相談を受けていて、最も私が「困るな」と思ったのが、問題を隠そうとするケースです。

先生も人間ですから失敗もします。教育途中の先生であれば、失敗も多いでしょう。

でも失敗があっても「連絡・報告・相談」をせずうやむやにしたり、問題を隠してしまってさらに問題が大きくなってしまったり、こういう事が現実に起きているんですね。

ひどい場合は組織ぐるみで問題隠しをする場合も有ります。(園全体で、起きた問題を隠そうとする所もあるのです)

大切な2つ目のチェックポイント『園長先生の考え方が、園全体に行きわたっているか?組織として、しっかり成り立っているか?』

これは実際には、判断するのは難しくもあるのですが、園を見学に行った際に、「園長先生にイニシアチブ(主導権)があるか?」や「他の先生達が園長先生に対して敬意を払っているか?」という目でご覧になったり、

すでに子供を幼稚園に入れている先輩ママに、知りたい園の評判をお聞きになると良いと思います。

・園の方針がご自分の(ご夫婦の)考え方と合致する。・園長先生もイニシアチブがあり組織としても問題はなさそうだ、という事になったら・・・

3番目のチェックポイントは、『そこに集う園児たちは楽しそうか?』です。

先にお話しした2つは、親の希望でした。でも、一番大事なのは、そこに集う子供の気持ちです。

どんなに親が「素晴らしい」「良い幼稚園だ!」と思っても、そこにいる子供たちに覇気がなかったり、子供らしくなかったり、笑顔が無かったりしたら・・・それは、やはり自然でないと思うのですね。

それは“何か理由があるから”だと私は考えます。

子供が持っている力を高めるために選ぶ幼稚園です。沢山の事を吸収してほしくて預ける場所です。それなのに、子供の能力を減退させる場所だったり、強制や不安、叱責ばかりだったら・・・それはやはり、私たちにとっては不本意です。

沢山の体験をしてほしい、持っている力を高めてほしい。その為には「幼稚園は楽しい!」「面白い!」って“子供たち自身が感じる場所”でなければなりません。

そこが本当に楽しい場所であるか否かは、そこにいる子供たちを見るのが一番確実です。

幼稚園は、子供が親から離れる、大きな転機となる場所です。お母さんと離れ、子供が1人になった時も、何かあったら包んでもらえる。守ってもらえる。

その上、子供たちを「肯定してくれる」先生達がいる。そんな「安心できる家庭」の延長の場であったら最高です。

これから幼稚園を選ぶ、という方には是非参考にして頂きたいし、今の幼稚園に疑問をお感じであれば、「自分の幼稚園選びに間違いは無かったかな?」と確認するポイントになるかと思います。

同じ幼稚園は、一つとしてありません。だからこそ、園長先生と会って、話しを聞いて、人柄を見て、幼稚園内も見学させて頂いて、先生、子供たちの表情から、沢山悩んで決めてほしいです(^^)

純粋に心から「子供たちの未来の為に」とお考えの方、熱い志・姿勢・熱意を持っておられる幼稚園、素晴らしい先生は、必ずおられます。是非、あなた自身の目で探してくださいね(^^)。
 
 

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