第701号 なぜ自分からやらないの?
こんばんは。パピーいしがみです。ここの所、急に暖かくなりましたね~(^^)静岡では先日24度と平年の5月並みの気温を観測したそうです。
おかげで花粉症が酷くて・・・薬を飲んでいるのに目がかゆいです。
東北、北海道では、もう少し寒さが続くようですが、必ず春がやってきますからね。もうちょっとお待ちくださいね(^^)
さて、今日のメルマガは「なぜ自分からやらないの?」としました。
きっと沢山のお母さんが、同じ思いを持っていると思います。みぃめぃさんの場合は、娘さんが「ピアノ」と「公文」をやりたがらない、そんなお悩みでした。
このようなご相談を頂いていました。
ココから・・・
パピーさん、こんにちは。テキストが届いて1週間目、まだまだ早すぎるのではないかと迷ったのですが、思い切ってメールすることにしました。
私には、6才(小1)、3歳の二人の女の子がいます。今、悩んでいるのは、上の子のことです。娘は、ピアノと公文に行っています。行き始めてちょうど半年ぐらいになります。
よくある話ですが、家でピアノの練習をすることや、公文の宿題(計算問題)をするのを嫌がります。
もともとピアノも公文も自分でやると言って始めたことなので、最初のうちは自分から進んでやっていたのですが、ここ2ヶ月ぐらいは、声をかけても「後でする」と言っては、結局しないままという日も多くなりました。
ピアノの練習は私が一緒に弾いて練習すると、嫌々ながら練習するといった具合です。
でも曲が弾けるようになると、得意になって何度も弾いています。その時は親子で喜んで、娘も嬉しそうなのですが、また次の課題になると嫌々モードです。
その繰り返しになるので、娘に「本当にピアノしたいの?」って聞くと「練習の曲は嫌。もっとちがう曲を弾きたい。」というのです。
「弾きたい曲を弾けるように、今の練習をしているのよ。」と言っても、なかなかやる気を起きません。(『自発的に、興味を持って、楽しく』まではほど遠い状態です。)
公文の宿題のほうも、私もはじめは優しく声をかけますが、「イヤ、嫌い」と娘はグズリ出してしまいます。
主人と娘の間で、「自分から進んで宿題ができたら、カレンダーに○をして、それが45個たまったらご褒美あり」という作戦も2週間で失敗。
なんとか少しでもさせようとすると大反発し(←あたりまえですね。)「そんなに嫌なら、もう習い事やめる?」というと「宿題が嫌なだけで、やめたくない。」といいます。
娘は学校の算数はできているので、今から無理にさせる必要はないのですが、算数への苦手意識があって、
苦手意識をちょっとでも取り除いてあげたいと思っているのに、今は逆に嫌な想いを強めてしまっている状態に。一週間のうちに、上に書いたようなことが毎日起こるのです。(~_~;)
ココまで・・・
今回の、みぃめぃさんから頂いたご相談って、似たような内容をよく頂くのですが、「習い事」はそれをするにあたって、とても重要な事があるんです。なので、こんな風にお返事をしました。
ココから・・・
みぃめぃさん、こんにちは。パピーいしがみです。メール拝見しました。
“家でピアノの練習をすることや、公文の宿題(計算問題)をするのを嫌がります。もともとピアノも公文も自分でやると言って始めたことなので、最初のうちは自分から進んでやっていたのですが、
ここ2ヶ月ぐらいは、声をかけても「後でする」と言っては、結局しないままという日も多くなりました。
ピアノの練習は私が一緒に弾いて練習すると、嫌々ながら練習するといった具合です。でも曲が弾けるようになると、得意になって、何度も弾いています。
その時は親子で喜んで、娘も嬉しそうなのですが、また次の課題になると嫌々モードです。その繰り返しになるので、娘に「本当にピアノしたいの?」って聞くと「練習の曲は嫌。もっとちがう曲を弾きたい。」というのです。
「弾きたい曲を弾けるように今の練習をしているのよ。」と言ってもなかなかやる気を起きません。”とありましたね。
ここで大事なのは、「なぜ子供にピアノを続けさせたいか?」と言う事です。「自分から言い出したから」ではだめですよ。
親が子供に期待している「なぜ」が明確で、それに応じて、先生を選び、教え方を吟味しているか否か?なんです。
ピアノの先生や、教え方というのは、本当にたくさんあります。多くがクラシックピアノでバイエルから始めると思います。
又、指の練習・・・と言って「ハノン」などもあると思います。それはとても退屈で、つまらなく、ほとんど「忍耐」です。子供は、練習が嫌になります。
ピアノを続ける続けないで親とケンカします。そして「ピアノなんて大っきらい」になるんですね。
これは、親が「なぜ子供にピアノを続けさせたいか?」を考えず、全部ピアノの先生に丸投げした結果なんです。
だから私はまず、親の考え方を明確にすることをお願いするのですが、もし子供に「音楽に楽しんでほしい」という考え方をしたとしたら、
ドラえもんから始まってもいいはずですし、ミッキーのテーマでもいいはずです。子供が「やりたい」と思う曲を弾かしてあげる事で、子供の興味はもっともっと高まるはずなんですね。
子供が「ピアノをやってみたい」と言ったのはそこに楽しみや喜びがあると思ったからで「ずっと先の喜びの為に、訓練をする為」ではないんですね。
基本的に「楽しくない事は誰だってやりたくない」んです。他に楽しい事があれば「嫌なことはやらずに、楽しい事だけやりたい」と思います。
例えば、これはピアノだけではなく、公文にしてもそうですが「たった一人でやる」のは誰だって楽しくないんですね。
でも、もし、お母さんが、それを楽しそうに一心不乱にやってみたらどうでしょうか?子供は「それ、すごく楽しそう!」って思います。そして、一緒にやりたい!と思うのです。
これは、勉強なども同じです。子供に一人だけでやらせておけば、子供は嫌がります。でも、大人が率先して楽しそうにやっていると、子供がそこに興味を持つのです。
公文もピアノも実は楽しくなるようにカリキュラムが作られています。なので、もし、その楽しさを演出できれば、食いついてくると思いますよ(^^)
ココまで・・・
このようにお返事をして、約1ヶ月半。こんなお返事を頂きました。
ココから・・・
パピーさん こんにちは。お忙しいところ、私の相談にメールで返事いただいてありがとうございました。
それから一ヶ月ほど経ち、だいぶお礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。前回の相談させて頂いたのは、長女のピアノの練習と公文の宿題がなかなかできないことでした。
なぜ、ピアノを続けさせたいか習い事に対する親の考え方を明確にすることずっと先の喜びの為に、訓練をする為ではないと、パピーさんからご指摘いただいて、
なぜ習い事をさせたいのか?改めて自分に問うと、その目的はあやふやになっていました。
私は自分の考えがあやふやなままで、子供に習い事のことをあれこれ言うのをやめようと思い、とりあえず「認める」「褒める」「包む」をしようと決めました。
実際は、その3つのことを意識するだけで精一杯だったんですけれど。
でもその3つのことをしたおかげで、たくさんのことが起こりました。それも2、3日で子供たちが明るくなって私のほうが驚きました。
だって私の「認める」「褒める」「包む」はまだまだ不自然でギクシャクしていたのです。
まず、長女がすごく明るくなって、妹に優しくしたり、お手伝いを張り切ってしてくれたりしました。
それから、自分の気持ちを私にたくさん話してくれるようになりました。私が「~しなさい」という回数は減って、少しづつ娘の気持ちを聞いていると、
いつもならイライラして小言を言ってしまう場面でも、「今は違うことがしたいんだな」ってちょっと間をおけるようになりました。
公文の宿題については私から何か言うことはやめました。何度も言いたくなる衝動を抑えて、やっとという感じですが。
でも日が経つにつれ私が口出ししないことがなんだか娘には良いことのような感じがしてきたんです。
そして次のようなことにも気がつきました。
私が時間に追われ、あれこれ予定をこなすのに精一杯になって、自分の予定や気持ちを子供に押し付けてしまっていたこと。
子供の気持ちを聞いてあげられてなかったこと。できたことを「出来て当たり前」、できないことは「なぜしないの?」と言ってしまっていたこと。
そういうことが、習い事の件だけでなく、日常のちょっとしたトラブルにも関係していたんだなって分かってきました。
それが分かってきてから「しているかどうか」「どうやってさせる気にするか」よりも娘が物事とどうやって向き合うのかを見て、できたことだけを褒めるようにしました。
そうすると・・・、
あれだけ嫌がっていた公文の宿題についても変化が現れてきました。全くしない日・・・。「嫌だなぁ」と言いつつ少し机に向かう日・・・。「あ、するの忘れてた」とい言って、宿題のはいってるカバンを持ってくる日・・・。
といった具合に自分で宿題を取り出すようになったんです!(これまでなかったんです!)
そして約一ヶ月たって、今はタイマーを使って“どれだけ早く計算できるか”一人で必死に取り組んでいるのです。
私はそれをとなりでニコニコしながら見ていて、また気がつきました。以前は怖い顔で「はやく計算しなさいっ!」って、言ってしまうこともあったなぁ・・・と。
こちらはすぐに忘れても、言われた娘には嫌だったろうし、私が宿題のことを話題にすることだけで、娘が嫌な思いをするぐらい追い詰めてしまっていたんだなぁ・・・と、すごく反省しました。
そしてピアノも同じように、自分から練習する意識が出てきています。というわけで、パピーさんにご相談した件は「私の悩み事」から「娘との楽しい時間」へ姿を変えてきています。
私は物事に結果を求め過ぎて、習い事が「身につくように」と思っていました。が、今は、娘が“様々な物事に取り組む楽しさ”を知る、一つのきっかけとして考えられるようになりました。
これはパピーさんから「なぜ習わすのか?」と考える機会を頂けたおかげです。本当にありがとうございます。
そして、たくさんの会員さんの体験とパピーさんの考え方を読ませて頂けたおかげです。感謝の気持ちでいっぱいです。
ここまで・・・
みぃめぃさんへのお返事の最後にもちょっと書きましたが、この頃の「ピアノおけいこ」のカリキュラムって、昔に比べて、とても良くなっています。
まさに“子供が楽しみながら上達できる”しくみになっているんですね。以前多かったスパルタ式、基礎練習重視、コンクール・発表会ありきの教室は影を潜め、
親が『子供に音楽の楽しさを教えてあげてほしい』と望めば、それに合わせたコースが用意されて所もあります。
又、「公文」も学年によってカリキュラムを決めるのではなく、それぞれのレベルに合わせて「できるところから始めて行く」ので「分かる」「楽しい」「面白い」が基本になっています。
なので、親の「なぜ子供にそれをさせたいのか?」が明確になっていれば、習い事でトラブルを起こす事って、ほぼなくなると思います。
今回、みぃめぃさんは、こんな風に書かれていましたね。“自分の考えがあやふやなままで、子供に習い事のことをあれこれ言うのをやめようと思い、とりあえず「認める」「褒める」「包む」をしようと決めました。でもその3つのことをしたおかげで、たくさんのことが起こりました。それも2、3日で子供たちが明るくなって私のほうが驚きました。”
「あれこれ言うのをやめてみた」そして、長女さんの頑張りや姿勢を肯定してくださったのでしょう。
そうしたら・・・
すごく明るくなって、妹に優しくしたり、お手伝いを張り切ってしてくれたり・・・。ピアノも自分から練習する意欲が出てきたり、
あれだけ嫌がっていた公文の宿題も・・・(これまでやった事がないような)自発的に自分で宿題を取りだしたり、タイマーを使って、どれだけ早く計算できるか、(言われなくても)自分で取り組み始めたり・・・。
・・・って、ちょっとびっくりですよね♪もしかしたら、このメルマガをお読みの皆さんは、「何をしたらそんなにやる気になるの?」と思ったかもしれません。
でも「何をしたら」という“方法”ではないんですね。
いつもお話しするのですが、大事なのは「考え方」なんです。私達の考え方が変わることで相手(子供)に対する、姿勢や言葉や対応が変わってくるのです。
もともと子どもには積極性が備わっています。でも親の「やりなさい」が、それを壊してしまうんですね。だって、だれだって強制は嫌いだからです。
だれだって、命令をされたくないからです。強制されたり、命令されたら、ただそれだけで、どんなに楽しいものも「やりたくない」になるんです。
でもこれは、習い事に限った事ではなく、その子のいいところを認めて、それを伝えて、一緒に喜んであげる事ができれば、いろんな事が良い方向に回り出し、「善循環」が起き始めるんですね。
みぃめぃさんは、それを習い事のトラブルで気付いたのですが、その気付きを生活全般にフィードバックしたからこそ、子供の変化に繋がったのだと思います。
みぃめぃさんのメールの最後にこうありました。“というわけで、パピーさんにご相談した件は「私の悩み事」から「娘との楽しい時間」へ姿を変えてきています。”
うれしいですね~♪是非、これからもお続け下さいね(^^)ステキなご報告、そしてメルマガ掲載のご許可、ありがとうございました(^^)
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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