第772号 私の失敗
こんばんは。パピーいしがみです。
梅雨が明けて、いきなり暑くなりましたね。日中も35度以上の気温が続いたり、夜も寝苦しくなりました。
でも、子ども達は夏休み♪みんな楽しく過ごしてくれているかな?(おかあさんは、大変ですけどね(^^))この夏休みの時期、私は必ずお話をしておきたい事があります。
それは、子ども達の事故のことです。もう20年も前になります。今でも忘れられない、私の教訓となった出来事がありました。
私の子ども達は3人います。長男、長女、次女。あまり経済的に余裕があったわけではなかったので、夏休みに旅行に行ったり、遊園地に出かけたり、は本当に少なく、遊びに行くのはもっぱら公園や川でした。
特に夏は、我が家から車で30分ぐらいの、水の綺麗な山間の上流で、毎週のようにテントを持って、川遊びをしながら過ごしました。
長男はぬかビン(プラスチック製の筒に糠を入れて魚を取るもの)を沈め、大量の魚を取っていましたし、長女と次女は、水辺で遊んだり、浮き輪を使ってはしゃいだりしていました。
私は・・・というと、1人で大きなテント作り。テントと言っても、簡単な日よけ用のタープですが、数本の柱を立てて1人で作るのは、結構大変(汗)でした。
その日は、とても暑くて、次女が4歳、長女が6歳、長男が7歳ぐらいだったでしょうか?
まだ泳げない次女を浮き輪にのせ、浮き輪をロープで縛り、岩にくくりつけ流れてしまわないようにして、それでも時々、ひっくり返っていないか?トラブルがないか?をチェックしながら、私はテント作りをしていました。
長男も、長女も、幼稚園からスイミングに行っていて、深いところでも、ちゃんと泳げるし、次女だけ見ていれば大丈夫だろう、と、私は慢心していたんですね。
浮き輪に乗って、ぷかぷか浮いている次女のそばに、長女がはしゃぎながら、泳いで行って、きゃあきゃあ、2人で 遊んでいました。(私は、子どものはしゃぐ声が大好きです)
「あ~、楽しそうに遊んでいるな~」と思った次の瞬間、長女の声が途切れました。「はっ」として振り返ると、長女の顔は半分ほど水の中にありました。それはまるで、遊んでいるようにも見えました。
目を開け、両手を上げ、口角が上がり、それは私に対して笑顔で「ここにいるよ~♪」とはしゃいでる、そんな風にも見えたのですが、いつもは明るく元気でおしゃべりな子です。
なんとなく違う雰囲気に・・・「いつもと違う!」そう思った私は、テントの柱を放り投げ、一目散で走りより、服のまま水辺から飛び込 みました。
水辺から溺れている現場まで、わずか10メートル。でも、その10メートルがとても遠く感じました。泳いでも泳いでもたどり着かない。多分、発見からわずか5秒足らずだったと思いますが、私には30秒ほどの長さにも感じました。
長女の体に手が届いたとき、もう頭の先まで沈んでいました。それでも、長女の表情は、笑っているように見えたのです。ガバッと抱き上げ、岸に上げ、しばらく休ませましたが、長女はすぐに元気になり、ありがたいことに、その後も、あまり水を恐がることもありませんでした。
私は「トラウマにならなくて良かった」とほっとしました。その後、耳にしたのは「本当に溺れている時は、溺れているようには見えない」という言葉でした。
必死でもがいているときには、声も上げないし、苦しそうにも見えない、溺れていく子は「あんた何やってんの?」と、親が見ている“目の前”で溺れていくのだそうです。
まさに長女は「溺れている」ようには見えなかったのです。まさに「遊んでいる」ようにしか見えなかったのでした。
でもこの一件で、私は、すごく反省したのです。「泳げるだろう」「大丈夫だろう」は、親の慢心でしかない!何が起きるか分からないのだから、あらゆる事態を想定して、対処できるようにしておかなければ !と。
そんな事があってから、私は、可能性が0でない事は、必ずイメージし、それが起きた時にどう対処するか?を事前に考えるようにしました。
そうすると、何かが起きた時も、すぐに対処できますし、何より、子どもに対する「いとおしさ」が全然違いました。あらゆる可能性を考えると、子どもが今、元気でいてくれること。ただそれだけでも、ありがたい事と感じさせてくれます。
子どもがどれだけ自分の生きる糧になっているか、それをひしひしと感じるようになりました。
私の講座を学んでくださっている方には、「もし、あなたのお子さんがいなくなったら・・・」を、考えていただく章があります。
真剣に考えていただくことで、そこから、いかにご自分にとって、子どもの存在が大きいか、を感じていただくことが出来ます。
今まで、子どもをぞんざいに扱っていた人が、その章を読み、1週間、考えていただいただけで、子どもに対する態度がガラッと変わり、そこから善循環が始まった・・・というご報告を頂いた事もあります。
是非、この夏休み、子ども達の存在価値を、いま一度、振り返っていただく時間にして頂けたら・・・と思います。
暑い日々が続きますが、どうぞ、水の事故、車の事故には気をつけて。そして、熱中症にならないように、水分をたくさん取ってくださいね(^^)
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