第778号 姉の変化と妹の変化
こんばんは。パピーいしがみです。
夏休みが終わり、新学期が始まって1週間。お子さんの様子はどうですか?今まで、開放的だった気持ちが急に締められた感じで、どうしてもこの時期、トラブルやイレギュラーが起きやすいです。
学校に行く、幼稚園に行く、が日常になってくると、又、落ち着きだすと思いますので、すぐに怒らず、「今は、そういう時期なんだな」と見てあげてくださいね♪
今日、ご紹介する内容も、ちょっとそれに関連しているかな?
ご紹介させて頂くのは会員のMさんですが、Mさんには、年子の娘さん達がおられます。「認める・褒める・包む」を意識したら、お姉ちゃんの態度が変わって、どんどん明るく、積極的になって、今、ノリに乗っているんだそうです。
でも、妹さんは不安定になってしまったようです。
実はこれには理由があるのですが、今回のメルマガでは、なぜそれが起きたのか?をご紹介し、次回のメルマガでは、お母さんの考え方の変化から、どう変わって行ったのか?
を2回に分けてお話したいと思います。まずは、御相談をいただいた時の内容を紹介しますね。
ここから・・・
パピーいしがみ様。こんにちは。ご無沙汰しております。フォローメールいつもありがとうございます。仕事の合間にも読ませて頂いています。
急きょ、ご相談があってメールしました。困惑していますので分かりにくい文章だったらすみません。
我が家の新3年と2年の年子の姉妹ですが・・・昨日、妹の方が私の財布から2千円を抜き取り駄菓子屋で使い込んだことが発覚しました。
どうやら初めてではないようです。パピーさんの講座を勉強し始めて、私もだいぶ変わったと主人にも言われました。
怒鳴りつけて怒るようなことはなくなり、というか怒ること自体がほぼなくなり、冷静に話ができるようになりました。
最近は、良いことができたら抱きしめ、頭を 撫でて褒めることを始めてみました。
今までにあまりやってこなかったことなので自分自身、恥ずかしいような、ぎこちないような感じがしながらも、とにかく続けてきています。
そんな自分に最近慣れてきていました。長女はものすごい変化がありました。パピーさんの講座通り、表情が明るくなり、チャレンジ精神が増して、習い事への意欲とやる気がみなぎり、結果もついてきています。まさに乗りに乗っています。
一方、次女は逆のように見えました。年子でライバル心が強いので、長女との差を感じてイライラしているのを感じていました。
年末、宿題が多すぎて体力的 にそろばんとの両立が大変になり、話し合って2年になるまでお休みとしていたんですが、
3月に入り自分から再開したいと言い通い始めたんですが、行ったら「やりたくない」「疲れた」と言って、ぐじぐじしたり先生に八つ当たりしたり。
でも先生は「ちょうどマンツーマンで関われる時間に来てくれてるから、私も覚悟してやるから、とにかく嫌でも何でもいい。毎回来てくれて続けていくことを大事に協力してやりましょう」と言ってくれてやっていたのですが・・・
結局、状態がひどくなり、先生に話をして一旦休みにしてもらいました。
本人には自分だけの問題じゃなくて、周りの 人たちの協力があってそろばんも通えている、自分から再開すると言ったのだから頑張らなければいけない、と伝えたのですが・・・
まだ年齢的に難しかったのでしょうか・・・。
また、次女はよく嘘をつきます。その度に叱り、周りはいつも見ていて嘘は必ずバレる。嘘つきは泥棒の始まりだし大人だったら逮捕される。そして、いつか誰もちゃんと話をしてくれなくなるよ、と言い聞かせていました。
でも、わかったと泣きながら反省してもその場だけです。翌日には、また嘘をつくこともあるし、時にはチッと睨み返してくることもあります。
いつか叱った時は流石に聞かないので玄関の 鍵を閉めました。(朝です)それは泣きながら壊れそうになる位ガチャガチャしました。
落ちついてから話をしましたが、ダメで、しかも私を殴る蹴る。で、今回の件です。
日曜日の昨日、主人は友人が来て家の前でバイク修理、私は家事と片付け、子供達は外で友達と遊んでいました。
途中から次女だけ帰ってきてテレビを見たり、私の片付けを手伝っていてくれました。そしたら、また外出したので遊びに行ったと思っていたら、
お小遣いはもう使ってしまったハズなのに、鉄砲やクジの景品で大きい鈴を当てたなど、おかしい内容を話てくれました。
夕方ジュースを飲んでいたので問い詰めると 、前に買ってあったと、姉も口裏を合わせていました。
主人が来てから家族で話すと、今日千円を二回に分けて抜き取り使った。千円はまだ使っておらず自分から差し出しました。盗んだことを姉には自分から話したそうです。
しかもこれが初めてではないと。お恥ずかしい話、全く気付いていませんでした。
これまではきっと小銭だったのでしょう。でも今回も使い方が派手でなければ気づかなかったかもしれません。小学2年にして財布からお金を盗み、しかも札のお金に手をつけたということが、とてもショックでした。
私は久々に荒れてしまい、財布の中身を全て出し本 人の前に投げつけ「金が欲しいんでしょ?持って行きなよ!!」と怒鳴りつけ、
「もう泥棒とは一緒に暮らせない!」と、私の実家へ送ると電話するも実家から断られ(当然ですよね)
「小学2年で嘘は治らないし、泥棒までして、親としてこんな子を世の中に出すわけにはいかない!!私がダメな母親だからいけなかったから、あんたを殺して私も死ぬ!!」と荒れに荒れてしまい(ーー;)
今、考えると“とんでも発言”してしまいました・・・。しかも、思わず共犯になって泣いていた長女が静かに「ママ、大丈夫。もう、覚悟はできたから」と言い出し、我に返りました。
主人は初め放心状 態でしたが静かに本人と話していました。とりあえず二人を寝かし、夫婦で話をしました。
主人はとにかく何度も何度も言い聞かせていくしかない。自分はやっぱり長女の方に多く関わっていたのかもしれない。
家族でキャンプに行くのも親は楽しいけど本人にとっては連れ回されて楽しくなかったのかもしれない。これからはもっと関わって繰り返し話していくのがいいんじゃないか。まず親が子供から逃げてはいけない。それに今日の事で長女も気掛かりと・・・。
叱られているとき、本人は黙って、しかも時にはニヤッと笑ったりして、反省している様にはみえませんでした。
GWにもキャン プを計画していますが、「中止にしよう」と言ったら主人は遊具がたくさんあるところだし、いいきっかけだから沢山次女と遊んで関わってあげようと言っています。
私は事の重大さを少しでも分かって欲しくて、今日仕事から帰宅したらすぐ家をでて、ママは次女が使ってしまった分のお金を稼ぎに夜勤(普段は夜勤はしません)に行ったという話にして欲しいと主人に頼みました。
とにかく、もうどうしたら良いか混乱状態です。
最近いいと思っていたけど、やっぱり私の愛情不足が原因なんだろうなと反省しています。でも愛し方というか褒め方というか分からないながらも、ぎこちなくチャレ ンジしてきたけど・・・。
パピーさん、今考えていること以外に何が親としてできるのかヒントをいただけないでしょうか。よろしくお願いします。
ここまで・・・
お母さんが怒ることをやめ「認める・褒める・包む」を意識して下さったら、家庭内にも、お姉ちゃんにも、すばらしい変化があったのに、
妹さんには、まるでそれが悪かったことのように、悪影響が表れてしまった・・・のようにお感じです。でも、これには、ちゃんと理由があります。
私は、こんな風にお話しました。
ここから・・・
Mさん、おはようございます。パピーいしがみです。メール、拝見しました。まずは、お姉ちゃんの変化、とても嬉しく思います。
“パピーさんの講座を勉強し始めて私もだいぶ変わったと主人にも言われました。怒鳴りつけて怒るようなことはなくなり、というか怒ること自体がほぼなくなり冷静に話ができるようになりました。
最近は、良いことができたら抱きしめ頭を撫でて、褒めることを始めてみました。今までにあまりやってこなかったことなので自分自身、恥ずかしいようなぎこちないような感じがしながらも、とにかく続けてきています。そんな自分に最近慣れてきていました。
長女はものすごい変化がありました。パピーさんの講座通り、表情が明るくなりチャレンジ精神が増して、習い事への意欲とやる気がみなぎり・・・結果もついてきています。まさに乗りに乗っています。”
とありましたね。嬉しいです。でも、次女さんがちょっと不安定のようです。ですが、これには理由があります。
たぶん、今までお姉ちゃんが怒られることが多かったと思います。妹からすると、お姉ちゃんの怒られる姿を見て、自分が怒られないように、お姉ちゃんの行動を反面教師としていたと思います。
又、お姉ちゃんが怒られれば怒られるほど妹は優越感を感じていたと思います。ですが、お姉ちゃんに積極性が現れ、また自信を持ち始め、さらに褒められるようになって、
妹さんからすると、妬みややっかみが生まれ始めているのだと思います。(ライバル心が強い子であれば、なおさらです)不安定さや荒れ始めたのはそのせいかと思います。その中にこう書かれていましたね。
“また、次女はよく嘘をつきます。その度に叱り、周りはいつも見ていて嘘は必ずバレる。嘘つきは泥棒の始まりだし大人だったら逮捕される。
そして、いつか誰もちゃんと話をしてくれなくなるよと言い聞かせていました。でも、わかったと泣きながら反省してもその場だけです。翌日には、また嘘をつくこともあるし、
時にはチッと睨み返してくることもあります。また、いつか叱った時は流石に聞かないの玄関の鍵を閉めました。(朝です)それは泣きながら壊れそうになる位ガチャガチャしました。落ちついてから話をしましたが、ダメでしかも私を殴る蹴る。”
嘘をつくと親は不安になります。親はそれを直したいと強く思います。そして、全力で「させないこと」を考えます
でも親が、嘘を直そうと思えば思うほど、「嘘をつくな」と言えば言うほど、子供は嘘つきます。なぜなら、誰もが叱られたくないからです。
叱られたくないから、小さな失敗を隠そうとします。「自分のせいじゃない」と言いたくなります。でも、それを指摘され、叱られることで、子供は「もっと上手に嘘をつかなくちゃいけないんだ」と、考えるのです。
叱られて「嘘をつかないようにしよう。正直に言おう」と思うのではなく、叱られることで、「もっとうまく嘘をつかなければさらに嫌われてしまう、叱られてしまう」と考えるのです。
だから、叱っても叱っても嘘は減らないし、叱れば叱るほど子供は荒れてエスカレートしていくのです。たぶん次女さんの変化はもっと前からあったと思います。
ですが、「叱る」を続けてこられたかもしれないな?と私は感じています。そして、次女さんは、「私はお母さんに嫌われている」と思っていると感じますよ。
今回は、お金の件でしたが、たぶん他にももっとあると思います。今回のお金も初めてではないようですので、“親が 気づけなかった”ということも原因の一つといえると思います。
ただ、お金については対処方法があります。これについては、テキストにも書いてありますので、ぜひご覧ください。34章です。
ただ、このお金のトラブルについては、たった1つの結果でしかありません。この結果が生まれるには、やはりそれなりの理由があったはずです。
私は先程も言いましたが、嘘に関すること、妹さんの情緒不安定、親との係わり合い、親からの叱責などが関連してるのではないかな?と思います。
まだ2年生です。甘えたいこともあるはずです。「金輪際やらせない」と叱るのではなく、 できない環境・やらない環境を整えて(テキストにあります)できるだけ、この子の不安を取り除いてあげてください。
そして“お母さんは、決して嫌ってなんかいないよ”と感じさせてあげてください。
「嘘」についてもあまり追求しないでください。それが嘘であってもなくても、軽く聞き流すようにしてみてください。
そして、心が安定したとき「ごめんなさい」などの言葉が出てくるはずです。その時にその正直な気持ち、素直な言葉を褒めるようにください。
「やめろ、するな!」など強制では絶対に人は動きません。「こうするといいんだな」って解ったときだけ、人はそれをしようとする のです。だから認める、褒める、包むが必要なんですね(^^)
ここまで・・・
Mさんは、このメールの返信の後、私の返事を何度も読み返し、3ヶ月間、一生懸命に、頑張ってくださいました。
そして、3ヵ月後に妹さんも安定して、すごく変わったことをご連絡くださいました。
長くなってしまいますので、それは次回にお話しするとして、今回のメールに「お金の問題」がありましたね。
子供が親の財布からお金をくすねると、親からすると、ものすごいショックです。特に「小銭」ではなく「札」だったりすると、そのショックは相当なものです。
Mさんも、かなり動揺してしまったようですが、「お金の問題」も、子供が成長する上で、通る道、だと私は考えています。
私も親の財布からお金を抜き取ることをしましたし、私の息子もやっぱり経験しました。「お金」には魅力があります。そしてその魅力に自分自身の律する心が負けてしまうのですね。
でも、それは子供だけではありません。大人だって負けてしまう人は沢山いますよね?だったら子供ならば負けて当然なのです。
だから「叱ってやらせないようにする」のではなく、「負けないように力を付けていく」のです。
大人になって、お金の魅力に負けてしまわないだけの、練習を子供の時からしていくのです。その為には環境もとっても大事。
子供に「したらだめ!」と叱るのではなく、親が、どう考え、どう接していくか、そして、どういう環境に整えるか?が大事なんですね。
あ、この話になると、さらに長くなってしまいますので、今回は、ここまで、とさせていただきます。不安定になってしまった次女さん、どんな風に変化してくれたのか、お楽しみに(^^)
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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