第822号 キラキラ輝く
こんばんは。パピーいしがみです。
あなたは「場面緘黙」という言葉を、お聞きになった事はあるでしょうか?
家庭など、安心できる所では、生き生き、のびのびとして、言いたいことも、じゃんじゃん喋べれるのに、一歩外へでたり、誰か知らない人がいたり、特に幼稚園や学校などでは、まったく別人か?と思うほど、口を開かなくなってしまう・・・という状態のことです。
口を開かない、しゃべらないことを「緘黙」と言い、それが、いつもではなく、場面、場面によって状態が変わるので、「場面緘黙」と言われています。
実は、この「場面緘黙」で悩んでおられる方は、けっこう多いのですが、チックや吃音と同じように、医学的な治療方法はまだ見つかっていません。
今日、ご紹介させて頂くのは、ルク鳥さんですが、ルク鳥さん、ご自身も小さい頃は「場面緘黙」があり、今日、ご紹介する息子さんも場面緘黙を持っていました。
ルク鳥さんがおっしゃるには、息子さんの特徴として、
“内弁慶で家ではよく思い通りにならないことがあると癇癪を起こし、欲求も多くて赤ちゃんの頃からなかなか手を焼いてます。
それなのに、幼稚園では、恥ずかしがり屋で、特定のお友達としか話しをしないし、臆病で慎重派です。”
と書かれていたり、ルク鳥さんも“もっと、活発になってほしい、色んな友達とも楽しく遊んでほしい・・・こんな状態で来年小学校に行っても、絶対友達できない、と不安で不安で・・・”と当時言われていました。
でも、幼稚園年長位から、エンジンが掛かってきた息子さんは、小学校に行っても、そのまま突っ走り・・・今では、とても「良い感じ」なんだそうです。
こんな風にご報告いただいたんですよ♪
ここから・・・
ご無沙汰しております。気が付けば、私も勉強を始めてから、1年になったのですね。本当に1年間ありがとうございました。
そして今回は、「講座の継続をさせて頂きたいというお願い」と、「これまでのご報告」のメールです。
長文になってしまいましたので、お時間のある時に読んで頂ければと思います。
パピーさんにご報告したいことが山ほどあったのですが、前回ご報告した後に、祖母の逝去、主人の入院〔もうすっかり元気です〕、私の転勤、息子の入学とバタバタしていまして・・・でも、息子も頑張ってくれて、なんとか乗り切ってきました。
息子の小学校入学・・・パピーさんの講座を始めたのは、このことへの不安がきっかけでした。このままで入学してやっていけるだろうか?1年前は不安でいっぱいでした。
でも、今の息子の様子をお伝えします。一番の変化は、運動大好き、活発な子になったことです。
どこでも、登れるところは登って飛び降りたり、ぶら下がれるところがあればぶら下がり・・・おかげで小さな傷は、絶えませんが、
一年前は何に誘っても「怖い、やりたくない」と言って、運動をさせることが大変だったので。別人のようです。
冬には、スキーやスケートにも、挑戦し、2泊のスキーキャンプにも自分から行ってきたのです。信じられないことです。
パピーさんに教えて頂き、楽しみながら一つのスポーツにこだわらずに体を動かすこと、息子にぴったりのアドバイスだったと思っています。本当にありがとうございます。
小学校にも、毎日張り切って行っています。
先日、家庭訪問があったのですが、「足が速いですね、字を丁寧に書いていて上手です。いつもニコニコ穏やかでいい子ですね。口数は少ないですが、必要なことはきちんと言えていますよ。」と色々褒めて頂きました。
いいところを見つけて下さる先生で良かったと思うと同時に、息子が本当に頑張っているのだと感じました。
また、パピーさんのメルマガがいつも絶妙なタイミングで、私にいい影響を与えて下さっています。
先日の「ハロー効果」の内容を読んで、まさに私は、お友達がいることに重点を置き過ぎていて、息子のいいところを見逃していないか再確認する機会となりました。
そして続けている「いいところノート」を読み返してみました。息子は、真面目で、やることはキチッとやります。
朝は、時計を見て、自分で決めた時間に着替えを済ませ学校へ行きます。宿題も、毎日先生が何を出してくれるか楽しみにして、自分から丁寧に取り組んでいます。
運動会では徒競走で1番になりましたし、ダンスでは、背が小さいので先頭でしたが、ちゃんとみんなを引っ張っていました。先生にも、頼りになると言って頂きました。
息子の息子らしさ、良さを認め、自信を強めていく中で、そこがいいなと思って友達になってくれる人が現れるようになることが大切なんですよね。
それから、私自身の変化です。
1年前は、頭では、色々分かっているつもりでも、褒め方もぎこちなく、認める、包むも、「これでいいのかな?」と自信がありませんでした。
でも、今は、とっても息子がかわいくて仕方ないんです。理屈抜きにというか、なんというか、上手く説明できないのですが。そして、自然と認めたり、包んだり、褒めたりできるようになった気がします。
ゆっくりじっくり1年かけてパピーさんの講座を学ぶ中で、少しずつ息子との関係が良くなり、私にかわいい姿をたくさん見せてくれるようになって、息子の良さに気づき善循環となったのかな?と思います。
息子の表情は今、キラキラ輝いて見えます。じっくり学ぶことで、いい意味で、1年前に予想していなかった状態になりました。
ですから、今後も継続する中で、さらに深く理解できればまた新しい自分になれるのではとの期待があり、講座を継続させて頂きたいです。本当に無料で継続をさせて頂いていいのでしょうか?感謝してもしきれません。
また、新しい1年を頑張って継続して勉強していきますので、よろしくお願いいたします。お忙しいところ、長文、失礼しました。
ここまで・・・
このメールを頂いて、私もとても嬉しかったのですが、ルク鳥さんに「以前、心配されていた場面緘黙は、その後どうですか?」とお聞きしました。
そうしたら、とても参考になるお返事を頂いたので、それも一緒にご紹介させていただこうと思います。
ここから・・・
場面緘黙について、パピーさんは、もうご存知とは思うのですが、私の知っていることをお伝えしてもいいですか?
「場面緘黙」については、まだまだ一般的には、理解されていなかったり、誤解もあるようです。
「場面緘黙」は、家庭では、問題なく話しているのに、特定の場所や場面(幼稚園や学校など)で話すことができない状態のことを言います。
話すことができたとしても、とても小声だったり、答えるのに時間がかがったり、特定の人としか話せない場合も、場面緘黙として捉えて支援する必要があるそうです。
発症率は、アメリカの研究では、0.7%と言われています。原因としては、不安になりやすい遺伝子を持っているなどの、遺伝の影響が強いそうです。
私自身は、幼稚園に入った時は、一言もしゃべらず、聞かれたことにも一切答えませんでした。
そして、息子もそうなる可能性はあると思って、小さい頃からできるだけ色々な人と接するように心掛けて育ててきました。
小さい頃は、人見知りもなかったのですが、物心ついた頃というのでしょうか。3歳位から、知らない子供を避けるようになり、4歳位からは、特定の人としか話さなくなりました。
特定の人とは話しているので「緘黙」としては軽い方でしたが、場面緘黙についても、この頃から調べたり、勉強したりするようになりました。
パピーさんの勉強を始めてからの息子の様子ですが・・・
みるみる自信がついていき、活発になって、幼稚園では、特定のお友達を中心に、色々なお友達への関わりに広がっていきました。
卒園式の後の謝恩会では、それはそれは楽しそうにお友達と揉みくちゃになって笑顔いっぱいで遊んでました。
「幼稚園を卒園したくない。お友達と離れたくない」と泣くほど、お友達が好きになったのです。
そして、小学校入学。私が一番心配していた「入学を機に緘黙が強くなる」ということは、ありませんでした。
やはり、こういうタイプですから、入学して間もないので、みんなとワイワイという状態ではありません。
でも、放課後は、友達がたくさんいるところに自分も混ざっていたりするようです。「声を出す」ということが、緘黙の子にとって、ハードルがすごく高いので、まだ、「口数は少ない」と先生からは言われています。
でも、必要なことは、きちんと大きな声で言ってるそうです。手を挙げて授業中に発言もしてます。
ですから、息子にとっては、順調な小学校生活のスタートを切ることはできたと感じています。
それから、私の方に変化があり、「緘黙がひどくなったらどうしよう」などという不安がなくなったんです。
息子の行動が活発になり、私にも優しくなり、癇癪も起こさなくなり、いいところがたくさん見えている今、緘黙のことは、焦らなくて大丈夫と思えています。
実際、専門書でも、親が焦ることは一番良くないと書かれてます。
でも、これが一番難しかったんです。それが、一年かけて、パピーさんの勉強をする中で、徐々に、そして完全にできるようになって、私は、そのことが何より感謝しているんです。
それから、このことはどの緘黙の専門書にも載ってなかったんですが、パピーさんの教えの中にある、「運動を積極的に楽しみながらすること」が、すごく緘黙児の支援で有効では?!と感じてます。
というのは、緘黙の子は「話をすること」が苦手なだけで、多くの子は、体を動かすことは、できるので、「話すこと」にこだわってそのことの支援を頑張るより、運動面で自信をつけていくことが、最終的には「話すこと」への近道になると思います。
特に男の子には有効なのでは?と感じています。実は、今後の緘黙の会の集まりの中で、このことを話していきたいと思っていたところなんです。
長くなってしまって、申し訳ありません。でも、緘黙の件でも、パピーさんにはとても感謝しています。また、今後もよろしくお願い致します。
ここまで・・・
ルク鳥さん、貴重なご報告をありがとうございます。
そうなんだ~「運動を楽しむこと」がよかったみたいですね♪ただ私は場面緘黙の専門家ではないので、ルク鳥さんが経験された「運動を積極的に楽しみながらするによって改善していった」を、
場面緘黙が改善されることを目的として、お伝えしたわけではなかったのですね。子供が成長していく、その中で、運動の上達と、お母さんの賞賛は、絶対に子供の自信になるはず、という確信のもと、ルク鳥さんにアドバイスさせて頂いたのですが、
たとえ、それが偶然であったとしても、効果があるとしたら、こんなに嬉しい事はありません。
自信は、人の能力を高めますので、障害がある子にも有効の様ですし、場面緘黙にも効果がある、という事も決して不思議ではありません。
ルク鳥さんが、“実は、今後の緘黙の会の集まりの中で、このことを話していきたいと、思っていたところなんです。”とあって、
もしこのご経験が多くの方の参考になって、沢山の子供達の悩みを解決できたり、お父さん、お母さんの気持ちが楽になったら嬉しいな~、と思います。
まあ、それはそれとして・・・今回は、ルク鳥さんから頂いたメールを読んで、息子さんが、ぐんぐん元気になってくれて、
“卒園式の後の謝恩会では、それはそれは楽しそうにお友達と揉みくちゃになって笑顔いっぱいで遊んでました。息子の表情は今、キラキラ輝いて見えます。”
というところと、
ルク鳥さん、ご自身の変化。“今は、とっても息子がかわいくて仕方ないんです。理屈抜きにというか、なんというか、上手く説明できないのですが。そして、自然と認めたり、包んだり、褒めたりできるようになった気がします。”が、とても嬉しかったです。
是非、これからもこの善循環をお続けくださいね。息子さんが、さらに活躍してくれると思います。どんな未来がまっているのかな~♪私も楽しみです(^^)
ご興味がありましたら、ご覧ください。
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