第825号 思春期ゆえの悩み
こんばんは。パピーいしがみです。梅雨も明けて、毎日が暑いですね(^^)
さて「夏」というと気になるのが“体型”ですが、子供達の中でも“体型”がからかいの対象になったり、それが原因で、自尊心を大きく傷つけられる、と言うケースは少なくありません。
特に女の子は、3年生、4年生ぐらいになると、女性らしい体つきに変化することもあり、とても気になります。
今日、ご紹介するかのこさんの娘さんも、少しだけ平均よりも体格がよかったようで、本人は、それをとても気にしていたし、周りからもからかわれていて、それが自分に自信を持てない理由でもありました。
でも決して「食べすぎ」ていたのではありません。食事にも気を使っているし、おやつだってほとんど食べません。でも、体型は変わらなかった・・・というより、増え続けていたのです。
かのこさんは、何か良い方法は無いですか?と相談を下さったのですが、詳しく聞いてみると、いくつか原因が分かりました。
それをお願いして、数ヶ月。実は、とても嬉しいご報告を頂いたのです。今日は、そのご紹介をさせて頂きたいと思います。
まず、当時のかのこさんからのメールから紹介しますね。
ココから・・・
(前略)娘は、授業中よく発言し、成績は良いほうです。ピアノが好きで、縄跳びは二重跳びも跳べます。でも、とても自分に自信がなく、クラスの男子からはデブと言われ、卑屈になっています。
「私は存在感が薄いんだ」「クラスで目立つ女の子にお腹を触られて笑われたり、嫌な毎日だ」と言います。学校から帰ってくると、
「今日は○○ちゃんが、「見て、私の太もも、両手でつかんで届きそうなくらいなの」とわざわざ私に自慢して来た。最悪だった。あの子キライ。」というようなことをよく言っていました。
ですから、私は、今日は帰ってきたらどんな文句を言うのか、今日はどんな声でただいまと言うか、いつも緊張して待っていました。
娘は、毎日体重をはかっては鏡をみて、「太ってる。太ってるから可愛くない。可愛くないから男子や意地悪な女子にデブと言われたり、お腹出てるとか言われる」と言います。
自分のいいところを書く宿題も、全然書けなくて、泣きそうになりながら「自分の悪いところはたくさんわかるけど、いいところはわからない。人にちょっとでも悪く言われると嫌われていると思ってしまう」と言っていました。
私があれこれ長所を言ってみても、納得いかないようで、結局「私は面白い人です」とやっと一つ書いて寝てしまいました。一緒に布団に入ってほしいと言うので、
抱き締めて頭をなでて、「可愛い可愛い。大好き」と言っているうちに寝ました。二次性徴も現れてきて、自分を受け入れられない気持ちもあるようです。
「自分は太ってる」と繰り返すこの子に、どんな言葉をかけてあげたらいいのでしょうか。「そんなことない」や「体が変わることは必要で、大切なこと」という言葉は、どうも響かないようで、私も娘も悩んでいます。
どうぞよろしくお願いしますm(__)m
ココまで・・・
どうでしょう?かなり、気にしておられますよね。女性の中には、それほど太っていないのに、自分を太っている、と思い込んでいる方もいます。
また、成長期の女の子(これから女性として発育します)ですから、食事制限など、無理なダイエットはしたくありません。成長の為の栄養素は、絶対に必要なんですね。
ですから、かのこさんには、まず娘さんの今の体型(本当に太っているのかどうか)と、本人の意思、「スマートになりたいか?」を聞いてみてください。とお願いしました。
あと、家庭の中で、太っている方は、いらっしゃるか?カロリー摂取(食事の量や、おやつ、甘いものの取りすぎ)と、カロリー消費(日々、どれだけ運動をしているか?)をお聞きしてみたところ、カロリー消費がかなり少ない、という事が分かりました。
皆さん、ダイエットは難しいとお考えですが、実は非常に単純で、カロリー摂取がカロリー消費を上回ると太り、カロリー消費がカロリー摂取を上回るとやせるのです。
ただ、やせる時には、おなかが減るので、その空腹をどう耐えるか?がキーになります。
だから本人の強い気持ち、「スマートになりたいか?」を聞いてもらったんですね。ちょっとその時の私の返事が気になる方もおられると思いますので、参考に掲載しますね。
ココから・・・
先日、ちょっとお話しましたが、摂取カロリーが、消費カロリーを上回ると、ただ、それだけでやせてきます。
この「摂取カロリーを減らす」と、「消費カロリーを増やす」を両方でやるのが良くて、消費カロリーを増やすのは運動です。
脂肪を燃焼するのはもちろんですが、「筋肉をつける」ことが大事なのです。筋肉をつけると、それだけで基礎代謝が増えるのですね。(基礎代謝とは、生きているだけで使うエネルギーのことです)
私がやったのは、やはり日々の運動を増やしたこと。(ウォーキングを朝・晩やりました)そして夕食時にボールいっぱいの野菜を、ご飯前に食べたことです。
私の場合は、仕事が忙しくなって、動かなくなったのも原因だったのですが、加齢による基礎代謝の減退と、変わらぬ食生活で、運動量よりも食事が多かったんですね。
なので、夕食(ご飯やおかずの)前に、ボールいっぱいの野菜を(キャベツの千切り中心にレタス、きゅうりなど)両手に山盛りになるぐらいを食べました。
そうすると、野菜でおなかいっぱいになって、夕食はほぼ食べられない・・・という事になり、おかずをちょっととご飯をちょっと・・・という食事になったのです。
それで、運動(ウォーキング)をするので、日常、「あ~、おなか減った~」という感覚が増えました。
この「おなか減った」と言う感覚こそが、血液中のカロリーが少なくなっている、という事なので、この状態を続けると、やせていきます。
体は血液に必要なカロリーを保とうとしますので、体は脂肪から糖分を作り出すのですね。
が、この「おなか減った」という感覚は、体にとって「何か食べてください」というサインでもあるので、この時に、摂取してしまうと、脂肪を分解する前に、血液中に糖分が増え、体の脂肪量は変わらない。(やせない)という事になります。
このときの我慢が、結構大変なんですね。(生理的な欲求なので我慢しずらいのです)夜はそんな感じで、空腹感を感じながら寝ると、朝起きてみると、必ず、体重が減っているはずです。(これが基礎代謝なんですね)
あとは、それをどれだけ続けるか?なんです。
もちろん、朝も、おなか減ったまま、お米をどか食いすると、簡単にカロリーを吸収しますので、(夕食時の半分の野菜でいいので)野菜を食べてから、ご飯とおかずを食べる、という形にします。
もちろん、野菜は、ドレッシングをかけないでくださいね。私は、味付けポン酢をかけていましたが、塩でもいいと思います。
こうやって大量に野菜を取り始めると、お通じがすごくよくなります。それだけで、腸の働きや肝臓の働きがよくなるので、科学的にもよいのだそうです。
あとは、やっぱり基礎代謝を増やしたいですね。バトミントンを週に1回習っておられるのなら、ウォーキングをするよりも、毎日、バトミントンを30分やる!なんていうのも良いかもしれません。
ラリーをどれだけ続けるか?なんて楽しみがあってやると、飽きずに運動量を増やせますからね。是非、頑張ってやってみてください。
ココまで・・・
その後、かのこさんからは、ちょっとづつ現れた効果に、娘さんも喜んでいる、というお返事を頂いたのですが、先日、ついに、こんなメールが届いたのです。
ココから・・・
パピーさん、こんにちは。かのこです。
長くご報告していませんでしたが、娘の運動と体重、それから明るくなってきた生活についてご報告です。
まず、運動は、縄跳びを続けています。毎日ではないですが、できるときには無理なく楽しく、弟や友達も一緒にやっています。
おかげて、長縄も長く飛べるようになったり、二重とびも続けて跳べる回数が増えてきました!体重は、少しずつ減ったり戻ったりしながらも減っていて、見た目が明らかにスリムになってきました!
足もお腹もスッキリしてきて、むちむちだった服も、かっこよく着られるようになってきて、「去年買って、きつかったズボンが入る!!」と喜んでいました。
娘は笑顔がとても増えて、私も「かわいいね~」「いい笑顔だね~」「素敵だね~」と声をかけることが増えました。
ニコニコ笑顔が本当に可愛くて、よく抱きしめるようになりました。
はじめは娘は恥ずかしそうにしていましたし、私も「もう10歳なのに、ハグは恥ずかしいかな」と思っていましたが、「家の中なんだからいいよな」と考え、
また、ここ何年か、娘を可愛いと思えなくて、指示命令ばかりだった分を取り戻すために、頑張ってみました。
はじめのうちは、頑張ってほめる、頑張って抱きしめる、という感じだったのですが、今は、だんだんと自然に本心からほめたり、可愛くてつい抱きしめてしまう、という感じになりました。
そして、娘に大きな変化がありました。
ゴールデンウィーク明けのある日、「リレーの選手になったー!」と飛んで帰ってきたのです。
あんなに無気力で、「自分は太ってる、太ってるから何もかも上手くいかないんだ」と毎日言っていた娘が、リレーの選手になったんです。
それからは、娘は、ますます縄跳びを頑張りました。
そして、何より驚いたことは、一緒にリレーの選手に選ばれた子が、以前から娘が苦手だと言っていた女の子(自分と違って、スタイルがよくて男子に好かれて、いつも自信満々なところが苦手だと言っていました)だったのですが、
勇気を出して自分からその子に声をかけて、休み時間にバトンの受け渡しの自主練習を始めた、と言うのです。娘は、その子からバトンを受けとる側でした。
「○○ちゃんのことを信じて前を見て走りだして、バトンをもらう練習をしてるんだよ!」と真剣な顔で教えてくれました。
娘は、「○○ちゃんが、一位で走ってきてくれるから、助かるんだ~。○○ちゃんは、とっても足が速いんだよ!」とその苦手だった子をほめていました。
これまでは、クラスの友達のことを妬んだり、文句ばかり言っていたのに、嫌っていた子のことをほめる、そんな娘の変化がとても嬉しかったです。
そして、運動会当日、バトンをパッと受け取って全力で走っている娘を見て、涙が出ました。練習した成果を、全力で出しきっている、その姿に感動しました。
そして、娘のチームは1位でした!もちろん、まだまだ「やっぱり私はダメだ。」と言う時もありますし、なかなか「自分は痩せている」とは思ってくれませんし、いつもポジティブなわけではありません。
でも、娘がたまにぐずぐずしたことを言っても、余裕を持って聞いてあげることができるようになってきました。
以前は、ぐずぐず文句を言う娘にイライラして、私も一緒に不安になってしまって、「そんな風に弱気なことを言ってはいけない!」と叱りつけていましたが、
今は包むことを意識して、「そうだよね、不安になるよね。どんな人だってそうだよ。」とまずは受け止めてあげることができるようになってきました。
パピーさんのおかげで、確実に毎日が明るい生活に変わってきています。
そんな中、息子との関係も、少しずつ改善しつつ、でも、依然として悩むところもあるので、次は息子のことを相談させてください。
文章にまとめるのが得意ではないので、まとめられたらメール致します。よろしくお願いします。
ココまで・・・
かのこさんから、娘さんの件でメールを頂いたのが、3月末ぐらい、対処法をお返事したのが4月でしたから。実質的にはまだ、3ヶ月ぐらいだと思います。
でも、わずか3ヶ月で、これだけの成果ですから、これからもお続けになると、さらにすっきりと、また、足も速くなると思います。(運動で体が絞れてくると、動きが機敏になるし、筋力は同じで、負荷が減るので、足も速くなるんです)
でもすごいですね~♪“これまでは、クラスの友達のことを妬んだり、文句ばかり言っていたのに、嫌っていた子のことをほめる、そんな娘の変化がとても嬉しかったです。
そして、運動会当日、バトンをパッと受け取って全力で走っている娘を見て、涙が出ました。練習した成果を、全力で出しきっている、その姿に感動しました。そして、娘のチームは1位でした!”
これは、娘さんにとって大きな自信になったと思います。特に、今まで頑張っても頑張っても芽が出なかった、「体型」までも克服できるんだ!って分かった事は、とても価値があったと思います。
ハードルが高ければ高いほど、その壁が厚ければ厚いほど、それを乗り越えた時の達成感や満足感は大きいですからね。
でも私は、何より、娘さんの気持ちの変化が嬉しいです。今まで卑屈な面が強く、妬みが多く、自分を卑下していた子です。
その子が、自分から動き始めた、輝こうとし始めた。それが何より嬉しいんですね。
「いやな毎日」と下ばかりむいていた子が、明るく前を向き、力強く歩き始めた。私は、そこが本当に嬉しいのです(^^)今回のことが、きっと未来の分岐点になると思います。
是非、これからも続けて、さらに楽しい毎日を過ごして欲しいな~♪かのこさん、貴重な体験、ご報告をありがとうございました(^^)
ご興味がありましたら、ご覧ください。
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