第831号 他人が気になる
こんばんは。パピーいしがみです。
先週の大雨が各地で大きな被害をもたらしているようです。テレビでは、鬼怒川の氾濫、宮城県の渋井川の決壊が報道され、
大きな被害、犠牲、避難された様子が写されていますが、一日も早く、水が取り除かれ、元の姿に戻ってほしいと願います。
又、ニュースで報道されている以外にも、あれだけの雨量でしたので、まだまだ被害はあると思いますし、今後の雨によっても状況は変わってくるかもしれません。どうぞ、お気をつけてお過ごしくださいね。
さて、今日のメルマガは「他人が気になる」としました。
私への相談でも「私は自分に自信が無くて、他人がとても気になります。どうしたら人の目を気にせず毎日を過ごせるのでしょうか?」という内容がとても多いです。
実は、これって、理由があるんです。なので、今日は、その「他人が気になる」について、お話させていただこうと思います。
実は、私達には「無意識に影響されてしまう事」が、いくつかあります。「人の目」もその一つなのですが、まずは、いくつかの「無意識に影響されてしまう事」について例をあげてお話しますね。
「無意識に影響されてしまう事」まずは「活字」です。
あなたは、新聞に書かれていることって、「真実」だと思われていませんか?確かに新聞に書かれている内容って、そうそう間違った事が書かれる事はありません。
ですが、池上彰さんが、日本の、とある大きな新聞社に「間違って書いたのであれば、間違ったと謝罪すべき」と進言し、すったもんだの末、やっと謝罪をした経緯がありましたね。
それは「あった証拠が無い」にもかかわらず、「事実だ」と報道され、長い間、新聞社が捏造を隠していたのでした。
これは今、もう取り返しの付かないほど、歴史的な大問題になっています。でも、こういう事ってありうるんです。
新聞も「人」が書いているので、間違いもあるんですね。全てが間違いだとは言いませんが、全て正しい、という事でもないのです。
ですが、私達は新聞を読んで「へ~、そうなのか?」って、疑いも無く、ほぼ信用してその文面から情報を受け取ります。
それは、新聞だけではなく、本でもそうなのです。誰かの話を聞くだけよりも、それが本に書いてあると、その文章に信憑性を感じるのですね。
又、字体によっても印象は変わってきます。ゴシック体で書かれた文章よりも、明朝体でかかれた文章の方が、より正確性が高い(信用できる)と感じてしまうのです。
そして間違った情報さえ、信じ込まされてしまうのです。私達は、無意識に「活字」に影響されてしまっているのです。
次に「無意識に影響されてしまう事」で紹介したいのは「権威」です。
私達の中で、一番身近な権威は「お医者さん」かと思います。お医者さんに「あなたは××ですから気をつけなさい」とか、「ここの部分に影がある。これは、すぐに精密検査をしないと・・・」と言われたら、すごく不安になりますよね。
多分、完全に信用すると思います。私達にとって病気を治してくれる、命を延ばしてくれる、不安を解消してくれる。そんな存在である「お医者さん」の言葉は、私達は、とても素直に信じるのです。
お医者さんの言葉で、強いショックを受けたり、不安を感じたり、又、ほっと安堵したり・・・とにかく強く影響されます。でもそれは、無意識下で起きている事なんですね。
それを逆手にとったのが「体に良い」とされる商品の広告やコマーシャルです。
是非、こんど意識してコマーシャルを見て欲しいのですが、白衣を着た方が出てきて、商品を推薦する、そんなパターンの広告は思いのほか多いんですよ(^^)
理由は簡単です。そのやり方だと商品が売れるからです。
それは、私達が、“お医者さんの言葉を無意識下で信用してしまう”という特性を利用しているのですね。
商品を売りたいがために、あたかもお医者さんが、推薦しているかのような映像を流すのです。映像の中での白衣を着ている方は役者さんなのに・・・です。
又、私達、子育てをしている親ですと、学校の先生に権威を感じている方も多いかもしれません。
先生に「お宅のお子さんは××で困ります」と言われると、事実確認をせず、子供を叱ったり・・・という事をされたりしませんか?これも「権威」に無意識に影響されてしまっているからなんですね。
では本題の「人の目」はどうでしょう?実は、これは「多くの人がやっていることは正しい」という意識が、私達の無意識下にあるからなのです。
例えば、高速道路を走っていて、前の車が、いっせいに左にウインカーを出してスピードを落としたら、「あ、右車線で何かあったな、事故かな?」って思いませんか?
そして私達は、「とりあえず、自分も左にウインカーを出しておこう」「スピードも控えておこう」とするはずです。これは「多くの人がやっていることが正しい」と、私達が無意識下で感じるからです。
このごろのニュースで、シリア難民が、ドイツを目指し、とても沢山の方々が、移動していると報道されていましたね。
その方々にインタビューをしてみると、「この列車がどこに行くのかわからない、でも、皆が乗っているから、これに乗っている」と言っていました。
中には、「この列車はドイツに行くのか?」と、列車に乗っている人が、インタビュアーに聞いていいました。自分で判断して行動している訳ではなかったのですね。
ドイツは、きちんと難民を受け入れてくれる、失業率も低く、仕事もあるだろう・・・という情報の元、ドイツを目指したのは分かるのですが、
多くの方が「一緒に行動していれば何とかなる」と言う意識で、途方も無い距離を移動していたのでした。
でも、結果的にあまりに沢山の方が動いたので、ドイツ以外でも、受け入れが拡大しましたね。確かに「多くの人がやっていることが正しい」を裏付ける結果になりました。
そうなんです。私達が人の目を気にしたり、人の言動に左右されやすいのは、「多くの人がやっている事は正しい」という、無意識下での認識があるからなんですね。
これが自分自身で調べ、考え、判断する事ができれば、「それは違う、そうじゃないんだ」とか、「よし、自分は、コッチの道を行こう」のように、人目を気にせず、自分の意思で行動できるのです。
でも、調べるだけの時間が無い、難しくてよく分からない・・・という時には、「とりあえず、周りの人たちが何をやっているのか見てみよう」そして「周りの人と同じような事をしていれば安心だ」と思うのです。
又、それをすると、ほぼ正解である事が多いので、いつしか私達は、自分で調べたり判断する事をやめ、最も手っ取り早い「周りの人はどうだろう?」と考え、「人がどう思うか?」「人がどう見るか?」を自分の判断基準にしてしまうのですね。
本当は、大事な自分の未来や、自分の家庭のことなのに、全部自分に帰ってくることなのに、周りの人に判断を求めてしまうのです。
ね。そうやって考えるとおかしいでしょう?
でも、自分に自信が無かったり、「自分の判断が本当に良いのか分からない」という場合、自分以外に判断を求めたくなってしまうのです。
ですが、自分以外に判断を求めていたら・・・どうでしょう。はい、もうお分かりですよね。練習をしなければ上手にならないのと同じように、
自分以外に判断をもとめていると・・・いつまでたっても、自分が判断できるようにはならないのです。
『人の目が気になる』という方の場合、「自分に自信が無い」「自信が無いから判断できない」という方が多いのですが、実は、それって全く逆で、
「自分で判断を下さないから、自信が生まれない」のです。「人の判断を基準にしているから、自分の判断力が育たない」という事なのですね。
このメルマガを読んでくださっている方は、紹介する会員さん達の変化をご覧になっていると思います。
最初は、自信が無く、人の目が気になっていた方も、しだいに自分の考えを持ち始め、芯がぶれなくなり、書いておられる文面にも、自信が満ちてくる。
そんな風にお感じになった方も多いと思います。それは、人に判断をゆだねずに、自分で判断する、その練習を重ねたからなんです。
失敗を恐れずに、自分で考え行動する。それを続けたからなんですね。私は、このように言います。
「間違ってもいいから、やってみましょう」「失敗が、あなたを成長させますから」って。もちろん、最初は誰でも怖いんです。自分で判断する事は不安です。失敗したくはないのです。
ですが、子供が小さいうちは、多少失敗しても、それほど大きな問題にはならないんですね。
それに、たとえ失敗したとしても、自分で下した判断であれば、失敗もすがすがしいし、そのおかげで、自分の間違いを知る、と言う結果も生まれます。
失敗も決して悪いことばかりではなく、そこには必ずプラスがあるのです。もちろん、時には「やったぞ!」「うまくいった!」という事も、起こります。
その「やったぞ!」「うまくいった!」という経験が、成功体験として自信になっていくのですね。
「自信」は、失敗無くやりすごす事で生まれるのではなく、自分で考え、行動した結果、体験した成功こそが、その礎を作っていくのです。
もう分かりましたよね♪自分で判断をしないでいたら、いつまでたっても自分で判断できるようにはなりません。当然そこから自信が生まれてくることもないのです。
でも、失敗をしようが、自分で判断し、自分で考え、行動する。それを続けていると、自分なりの考え方が必ず生まれてきます。
「私はこの方向で進みたい」「私はこう思う」「だからこうするんだ」そうやって多くの失敗をし、少しの成功体験を重ねることで、人の目や、人の言葉、誰がどう思うか?などは、気にならなくなってくるのです。
世の中には、さまざまな情報、考えか方がありますよね。もちろん、すべてが間違っている、とは言いませんが、すべてが正しいわけでもありません。
私達は、無意識下で、人に影響されているんだ、という事を知っていただき、どれが自分にとって有益で、どれが不要なのか、あえて、ご自分で取捨選択をしてみてください。
「私はこう思う、だからこうするんだ」と、自分なりの考え方で、判断し、行動してみてください。
失敗しても良いから、自分で判断するようにしてほしいのですね。そうすると「これをしたらどう思われるだろうか?」「周りの人はどう見るだろう?」という不安は減って、人の目を気にしない、芯を持った自分を作ってくれますから。
参考になったら嬉しいです(^^)
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