第835号 やる気の重要性
こんばんは。パピーいしがみです。良い季節になりましたね~♪食欲の秋、芸術の秋、運動の秋、という事で、この10月10日近辺では、各地で運動会が開かれたようです。
以前は、10月10日が体育の日、という事で決まっていましたが、今は、第二日曜日(今年は12日)なのだそうです。
ただ、日曜日と祝日、そして土曜日もあわせて、三連休にもなるので、この日を避けて運動会をする地域も多いらしく、私の住んでいる地区の小学校は5月に運動会がありますし、
9月下旬に運動会をする所も多いようです。
今日、ご紹介するあーちゃんさんからも、今年の運動会のご報告を頂きました。あーちゃんさんには、年子の長男さん、次男さんがおられるのですが、今年は、長男さんも運動会を楽しんでくれたそうです。
「今年は・・・」と書いたのは、昨年は、「運動会なんてやりたくない」「運動会なんて行きたくない」って、かなりごねていて、あーちゃんさんも、すごく悩んでおられました。当時、あーちゃんさんは、この様に言われていました。
ココから・・・
パピーさん、いつもお世話になっています。いつも、相談ばっかりですみません。今日も長男のことで相談ですが、聞いていただけますか?
以前から、やる気が無い、積極性に掛ける、「どうせ」と口癖を言う、いじける、すねる・・・そんな長男について相談をしてきたのですが、今年も、運動会がいやだとごねています。
何度もパピーさんからお返事を頂いて、私も少しずつ変わってきたつもりでいましたが、私はずっと体育会系で育ってきたので、この「どうせ」の口癖や、いじけ、すねる・・・
やらずに逃げようとばかりする長男が、腹が立って腹が立ってしょうがありません。パピーさんから、いじけも癇癪だから、放っておいて、気持ちを変えられたら褒めてあげる、
や本人が持っている良いところを、ちゃんと認めてあげて、それを伝えること、頭ごなしに叱らない、など頑張っているつもりですが、
私が最も癇に障る「どうせ」の口癖や、いじけ、すねて、悪態をつく・・・を見ると、もう我慢できなくて爆発してしまいます。
私が爆発すれば、子供はさらに萎縮して、せっかく治まってきた「どうせ」が再発してきて、私のイライラのボルテージが上がり、パピーさんとの約束なんて忘れてしまうのです。
こんな事を相談すれば、パピーさんから、子供の「できない」を直そうとする前に、自分の「できない」を改める努力をしなさい!と叱られてしまうのは、分かっているのですが、
何か、良い対処の方法は無いかな?と、叱られるのを覚悟でメールさせて頂きました。
私は、自分のヒステリーゆえに、これ以上子供に、自信を失わせたくありません。できれば、せっかくの運動会も、楽しく過ごしてほしいのです。
甘えた相談だとは分かっていますが、私自身のヒステリーを抑え、子供を怒らずに接することが出来ないか、アドバイスをいただけないでしょうか?よろしくお願いします。
ココまで・・・
という内容でした。メールの中でも、“私はずっと体育会系で育ってきたので・・・”とあったように、あーちゃんさんは、小学校からドッチボールをやり、
中学校、高校・・・と、ハンドボールで活躍された方で、ご主人も、やはり運動がとても好きな方だそうです。
ご夫婦ともに体育会系だったそうで、長男さんの煮え切らない態度が気に入らず、小さいころから、けっこうビシバシ鍛えた?のだそうです(^^)
以前、あーちゃんさんからは、「ヒステリーが治まらない」「いじけたり、すねたりするのを改善させたい」という相談を2ヶ月ぐらい前に頂いていました。
その対応として、いくつかお願いしてあったのですが、今回、差し迫った「運動会」に、「又、今年も去年と同じようになるのでは?」という不安が頭をもたげてしまったようです。
そして、私はこんな風にお返事をしておきました。
ココから・・・
あーちゃんさん、こんにちは。パピーいしがみです。メール、拝見しました。又、爆発?してしまったみたいですね(^^)
ただ、まだ、あーちゃんさんは、お始めになったばかりなので、焦らないでくださいね。今年の運動会は、まだ、長男さんも今までのように、「どうせできない」とか「僕なんて・・・」と言うと思います。
それは今までの積み重ねだと思って、来年を見据えて、1年かけて修正していきましょう。
それで・・・ちょうどいい機会ですし、スポーツを頑張ってきたあーちゃんさんにも、ご理解いただきやすいように、コーチの話をしたい、と思います。
あーちゃんさんも、運動を頑張ってきて、いろんな監督さんやコーチを見てきたと思いますが、どうでしょう?皆さん違っていたと思うのです。
それこそ、スパルタで力づくで鍛えていく人もいれば、脱落していきそうな選手を影で応援しながら、一人ひとりの選手に目を掛け、気を配り、チームとしてまとめていく・・・そんなコーチや監督もいます。
特に、サッカーや野球、バレーなど、全国的にも強いチームの場合は、それこそ全国から部員が集まってくるので、厳しくして厳しくして、脱落していく選手の中で残った者が、レギュラーを獲得する、というケースが多く、
監督もコーチも、厳しくスパルタ的ですが、なかなか人が集まらない弱小チームの場合には、一人欠けたら試合が出来ない・・・という事情などもあったりして、監督がコーチも兼任しながら、一人ひとりを大事にして、やる気を育てながら成長させていくのですね。
確か、サッカー日本代表の長友選手も、高校生の時には、自暴自棄になってゲームセンターに入り浸り、金髪にして、不良仲間と遊んでいたそうですね。
でも、それを監督がゲームセンターにまで行って、長友選手を更正させて、今があるのだそうです。
長友選手は、その当時、全く無名の、どこにでもいるサッカー部の部員でしかなかったのです。
私は、子育てをする時の親って、弱小チームを創り上げていくコーチ・監督に、とても良く似ていると思っています。
というのは、自分の子供は一人たりとも脱落者は出したくないし、その子の持っている最大限の力を発揮させたいですよね。
そう。がんがん厳しくしても、脱落してしまったら、元も子も無いのです。あーちゃんさんは、ずっと運動を頑張ってきた・・・と書かれていましたね。
もしかしたら、優秀な選手で、並み居るライバルに打ち勝ってレギュラーを掴み、辛いことやいやな事があっても、ぐっと我慢して、歯を食いしばって、乗り越えてきたのではないかな?と思うのですが、
辛い時、苦しい時はなかったでしょうか?そんな時は、誰かが助けてくれた、という事は無かったですか?お母さんに勇気付けてもらったり、チームメイトや先輩に相談したり・・・など、
自分が辛い時、弱っている時、きっと誰かに助けてもらった、という経験がある思うのです。「頑張れ」や「甘ったれるな」という叱咤激励が、きつく感じたり、心が折れてしまう時もあったと思うのです。
もしかしたら、長男さんは、今、その時期なのかもしれませんよ。
確かに、やる気が無い、積極性に掛ける、「どうせ」と口癖を言う、いじける、すねる・・・これらは、親からすると、心配になりますね。
でも、もし今、「頑張れ」が辛く感じているのなら、「もっともっと」や「強くなれ」「へこたれるな」ではなく「あなたは、よくやってる」という言葉の方が、心に響く場合もあるのです。
どうでしょう?今年の運動会までは間に合わないと思いますが、来年を見据えて、今から「やる気」を高めていくことを、考えて、接していったらいかがでしょうか?
やる気さえ芽生えたら、運動神経の良いお二人の息子さんです。きっと目を見張るような活躍をしてくれると思いますよ♪
ココまで・・・
このお返事の後、あーちゃんさんは、すぐにお返事を下さいました。そして、決意をなさったのですが、その時のお返事はこうでした。
ココから・・・
パピーさん、お返事ありがとうございます。
やっぱり私、焦っていたんですね。パピーさんに指摘されるまで、気づきませんでした。
でも「またか・・・もういいかげんにして」って思っていました。「何とか早く改善させたい」とも思っていました。考えてみると、結果を求めすぎですね。
私はまだ、始めたばかり。パピーさんのおっしゃるように、来年を見据えて頑張ってみます。
パピーさんがお話くださった「例え話」ですが、まさに高校1年後半~2年生までの私の境遇をご覧になったかのようで、メールを読みながら泣いてしまいました。
私は、中学の時に、ハンドボールの強い高校からスカウトを頂いて、親元を離れ進学を決めたのです。監督が家に来て「是非、僕のチームで活躍してほしい」と言ってくれました。その時は有頂天でした。
ですが、高校の練習は厳しくて、部員は多くて、コーチ、先輩からのしごきも普通にありました。
それはなんとか我慢できてがんばったのですが、右肩を壊して、部活が続けられなくなりました。
ハンドボールをする為に高校進学をしたのに、ハンドボールができなくなった私には居場所がなく、その時には、泣きながら母に電話をしたのでした。
母はいつだって、どんな長い時間でも、私に付き合ってくれて、私が受話器を置くまでずっと聞いてくれました。
そして「いつ帰ってきてもいい」「あなたの人生はハンドボールのためにあるんじゃない」「あなたの人生の中でハンドボールがあっただけだ」と言ってくれました。
私は悩んで悩んで監督に、やめたいと伝えました。同時に学校もやめます・・・と言ったら監督は、
「今後の事については自分で決めていい。でも、僕は、君の右手だけに期待したんじゃなくて、君のセンスに惚れ込んだんだよ。君には右手だけじゃなくて、左手もあるだろう。
まだ時間はある、左手を鍛えて、左手でのシュートを練習したらインターハイには間に合うぞ」と言ってくれたのです。
その言葉を聞いて、この先生は厳しいだけじゃないんだ、と先生が私をちゃんと見てくれていたことを、すごく嬉しく思いました。
怪我をした多くの選手がどんどん辞めていく中で、私は、残る事を決意したのです。どん底の気持ちから、「もう一度やってみよう」とやる気をもてたのです。
その時、私の練習につきあってくれたのが、今でも、親友のマネージャーでした。彼女は、通常の練習時間が終わっても、私に付き合ってくれました。
約1年半ほど時間がかかりましたが、3年生になった時には、レギュラーに選ばれて、私は、彼女と手を取り合って泣きました。本当に辛く長い時間でした。
左手を鍛えるために、右手の負担を減らしたおかげで、右肩もかなり回復して、左右で強いシュートが打てるようになり、インターハイでも中心選手としてがんばれたのでした。
それを、パピーさんからのメールで思い出しました。“「頑張れ」や「甘ったれるな」という叱咤激励が、きつく感じたり、心が折れてしまう時もあったと思うのです。もしかしたら、長男さんは、今、その時期なのかもしれませんよ。”
はい、その時の辛い気持ち。私は十分にわかっています。1年先を考えて、焦らずに、もう一度頑張ります。
長男のやる気を高めることだけを考えて。パピーさん、貴重なお話をありがとうございました。私、もう一度、やり直します。見ていてくださいね!
ココまで・・・
あーちゃんさんが、高校時代、そんなに辛い経験をされていた事は、私も知らなかったのですが、でも、私の返事が響いてくださったようで嬉しかったです。
そして、この1年間、あーちゃんさんは、努力を続けてくださり、長男さんは、どんどん明るくなっていきます。長くなってしまったので、そのご報告は次回、お伝えしますね。
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