第852号 将来の為の子育て
こんばんは。パピーいしがみです。先週は、かなり雪が降って、各地で大変だったようです。特に九州にお住まいの方は、水道管が破裂して、長期の断水があったみたいですね。一日も早い復旧を願っています。
又、今、すごい勢いでインフルエンザが流行し始めているようです。私も、意識して「手洗い、うがい」をしています。どうぞお気をつけて毎日をお過ごしくださいね。
さて、今回のメルマガは、「将来の為の子育て」としました。
子育ては、今だけを考えている方が多いのですが、必ず、今の子育ての延長線上には「将来」が待っています。今日は、そんな将来のことも考えながら、子育てをしてみてほしい、というご提案です。
本日、ご紹介するミニーさんは、男兄弟の3人のお母さん。毎日兄弟喧嘩で頭を抱えていました。長男さん10歳、次男さん7歳、三男さん5歳です。こんなご相談を頂いたのですね。
ここから・・・
( 前 略 )悩んでいる事は「兄弟喧嘩」です!!毎日何バトルあるかわかりません。組み合わせは様々です。
喧嘩ばっかりで、笑って暮らしたいのに戦いにはじまり、戦いで終わる日々です。事例をあげます!
1.次男、三男の挑発からはじまるケース。長男と次男が2人で下校し、家まで帰ってくる。仕事休みだった私が出迎えると、長男が軽く蹴つまずく。それを次男が笑ったと、ランドセルで長男が次男の背中を叩く。次男は大泣きして暴れる。(笑ったというほど次男は冷やかしていないけれど)
ドラエモンをみんなでみていて、三男が「ドラエモンでいうと長男はジャイアンだね!」と言う→長男は真っ赤な顔で三男が泣くまでグーパンチする。
次男が三男にしかけるケースも多発しています。きっかけはささいなことでも、わぁわぁ泣きわめく喧嘩に発展します。
2.長男の自己中ではじまるケース。朝起きるのが最後だと、ささいな理由を見つけては次男を攻撃。着替える前にパンを食べたとか、先に支度させないよういちゃもんをつけて泣かせる。
宿題を先に次男が済ませてしまうと不機嫌になり、いちゃもんをつけて次男を攻撃。次男の教科書をうばって、謝るまで渡さないと言ったりします。
3.母をめぐっての喧嘩。私の隣でご飯を食べる人、私の隣で眠る人の喧嘩は毎日です。じゃあ順番ね、と決めても、その順番でまた喧嘩がはじまります。私の顔の向きまでが対象になります。
長男は学校では穏やかとされていますが、気にしてることが多くて、神経質なのに学校では出せないうっぷんが次男に行っているのだと思われます。
例えば私が「靴は揃えてね~」と言った言葉を弟にも強要し、弟が、やるまで力づくでやらせたりします。
次男は3男が2歳くらいまでは「俺はいいから弟を抱っこしてやってくれ」と言う人でしたが、最近甘えきっています。
私が少しでも3男と話すと怒りだします。3男が産まれてからも彼には気にかけてきたつもりですが、かっこつけてた分を今取り返しているみたいです。根は自由人なのに長男に目の敵にされて、長男の顔色を伺っているのを感じます。
■ 今まで試した関わり
一人一人とでかける時間を作ってみる→3人いるところで一番になりたいらしく、2人きりで出かけたりしても兄弟を気にしてばかりいる。
3人それぞれの良いところを一つずつ言い聞かせる→「長男はやることしっかりやるよね。」と誰かを褒めると「俺だってしっかりやってる」と張り合ってくる。めげずに継続中です。兄弟喧嘩には出ていかない。(パピーさんのメルマガをみて学びました)
私は3姉妹で育ったのでなんだかもう男子にびっくりです。たまらなく愛おしいですが!!一緒に楽しもうと思っても喧嘩!ご飯食べても喧嘩!寝ようとしても喧嘩!どう関われば良いのか・・・。
ここまで・・・
とこのような内容でした。子供達の様子を見ると、子供達それぞれが「お母さんを独占したい」「もっと自分の方を見て欲しい」という強い要望を持っているように感じました。
兄弟がいると、多分全ての子供がそうだとは思いますが、いつだって子供達は「自分が一番愛されている」と、思いたいし、そう望むのです。そしてその望みには際限がありません。
なので、私はこんな風にお返事しました。
ここから・・・
ミニーさん、おはようございます。パピーいしがみです。メール拝見しました。子供達、元気なようですね~(^^)
“悩んでいる事は「兄弟喧嘩」です!!毎日何バトルあるかわかりません。”
そうなんですね。又、どうやら、みんなそれぞれが、お母さんの愛情を受けたい、少しでも多く、他の兄弟よりも自分に与えて欲しい、と思っているようです。
そして、ミニーさんも多分、みんなに平等に・・・とお考えだと思います。ですが、私は、現実を子供達に話すべきではないかな?と思うのです。
それは、次男さん、三男さんには、酷かもしれませんが、秩序を知るためには絶対に必要な話です。どういうことか・・・と言いますと、3人がいる時、こういう話をして欲しいのです。
まず、次男さんに、「どうしてあなたがが生まれたか知っている?」と聞きます。本人はなぜか分からない、というでしょう。
ですから、それはね。お兄ちゃんがとってもいい子だったからなんだよ」お父さんとお母さんが結婚して、赤ちゃんが欲しくてほしくて、最初に生まれたのがお兄ちゃんだったんだ。
お兄ちゃんが生まれた時にね。おじいちゃんも、おばあちゃんも、もちろん、お父さんもお母さんも、みんなすごく喜んでね。みんなとっても幸せになったんだよ。
お兄ちゃんがにっこりするとね。もうお母さんもとっても嬉しくてね。いつも、お兄ちゃんに話しかけていたんだよ。お兄ちゃんがはいはいしたり、タッチが出来たり、だんだん色んなことが出来てくると、すごく嬉しくて、お父さんとお母さんはとっても元気になれたんだ。
お兄ちゃんが生まれてきてくれたことで、家の中がとっても明るくなって、とっても幸せで、とっても楽しかったの。子供がいるって、こんなに楽しいのなら、もう一人、いてくれたらもっと楽しいんじゃないかな?って思って、
お父さんにお願いして、生まれたのが○○ちゃん、あなただったんだよ。
だから、お兄ちゃんが生まれてこなかったら、○○ちゃんも生まれてこなかったんだね。わかるでしょう?だから、お兄ちゃんに「ありがとう」って思わなくちゃいけないんだよ。
それでね。お兄ちゃんが生まれて、○○ちゃんが生まれて、お父さんと、お母さんは、とっても嬉しかったんだよ。お兄ちゃん、一人の時よりも、もっともっと嬉しかった。
だから、もう一人、いてくれたらもっともっと楽しくて、もっともっと嬉しいんじゃないかな~って思ったの。そして、又、お父さんにお願いして、生まれてきてくれたのが□□ちゃん(三男)だったんだよ。
だから、□□ちゃんも、長男の※※君、次男の○○君に「ありがとう」って思わなくちゃいけないんだよ。あなた達が生まれてきてくれて、私達家族は5人になったんだ。
お父さんも、お母さんも、よろこびはもともとの3倍になったよ。すごく嬉しいし、すごく楽しくなった。でも・・・今、ちょっと喧嘩が多いよね。あなた達が喧嘩すると、お母さんは嬉しいと思う?お父さんは嬉しいと思う?思わないよね。
だから、喧嘩をしないで仲良くして欲しいんだ。・・・・と、こんな話です。
多分、次男さんも、三男さんも、僕達は平等、と言う気持ちがあると思います。ですから、このように「順番がある」という話に驚き、又、ショックを受けるかもしれません。
ですが、これって秩序を教えるためには、絶対に必要で、お兄ちゃんは、弟達より、なんでも先に経験をするんですね。そして、弟達は、お兄ちゃんの姿を見て、事前に予習ができるのです。
それは(弟達は気付かないでいるけど)とっても大きなメリットなんですね。又、弟達は、必ずお兄ちゃんを頼りにしますし、心の支えにもなってくれているのです。
もちろん、弟達は気付いてはいないでしょう。でも、それをやはり将来的に感じてもらいたいのですね。
子供が親になって、親のありがたみが分かるように、兄弟も、お兄ちゃんがいたから、今の自分がある、という事を将来的にで結構ですから、分かってもらいたいですね。
その為に、親側に「あなた達には順番があるんだよ」という意識と、それを子供達に伝える、という義務がある、と私は考えているのです。
そして、それが明確になることで、それぞれが、自分の立ち位置を認識し、それにふさわしい行動をするようになるんですね。
さまざまな喧嘩があるようですが、まずは、その秩序について、話してあげて欲しいのです。そして、上の子と話をしている時に、ちゃちゃを入れたり「僕も××・・・」などと言ったら、「今、お兄ちゃんと話をしている、黙っていて」とピシャッとたしなめることは必要だと思います。
それから・・・“一人一人とでかける時間を作ってみる”これはお辞めになった方が良いと思います。
というのは今の状態は「相手より多く欲しい」が理由になっていると感じるからです。一人ひとりと出かける、という事は、「○○はどこどこに行った、僕はどこどこ・・・それってずるい」になるでしょうし、トラブルが増えるとしても、問題解決にはならないと思います。
“3人それぞれの良いところを一つずつ言い聞かせる→「長男はやることしっかりやるよね。」と誰かを褒めると「俺だってしっかりやってる」と張り合ってくる。”は、先ほども言いましたように、
「今は、お兄ちゃんの番」「あなたはお兄ちゃんの次、黙ってなさい」と、口を挟む弟をたしなめてください。
“兄弟喧嘩には出ていかない。”はい、これは、とても大事ですし、これに加えて、もう一つお願いしてもいいですか?
それは、兄弟げんかが始まったら、「家でやらないで、外でやって、はい、出て出て!」と言って、家から出してください。
これは「出す真似」ではなく、本当に出してください。そして「好きなだけやりなさい」「終わったら言って」と言って鍵をかけても良いです。
朝でも昼でも、夜でも、家から出して「どうぞご自由に」とやってください。子どもは、どんなにボルテージが上がっていても、必ず冷静になります。ちょっとやってみてくださいますか?
ここまで・・・
このお返事をしましたら、ミニーさんからは、こんなご報告を頂きました。
ここから・・・
パピーさん、明けましておめでとうございます。昨年から講座をはじめ、私の子育ては大きく変わりました。
3男はカルタとマラソンにむけて、次男とは縄跳び、長男とはけん玉・・・と冬のイベントに向けて一緒に頑張っているところです。
時間が足りないくらいで、仕事からも速攻で帰宅するようになりました。もっと早くに出会いたかったな・・・と感じます。
10歳の長男は男の子から男に成長している感じで、親と一緒に頑張る時期はもうすぐ終わりなんだ、とひしひし感じています。
昨年は兄弟喧嘩について相談させていただきました。パピーさんからのアドバイスが2つあったと思います。
一つめは秩序の話しでした。お兄ちゃんが良い子だったから・・・と、確かにその通りなのに、伝えたことも伝えようとしたこともありませんでした。
頂いたメールを、職場のトイレで読んで、「すぐにお兄ちゃんに伝えなくちゃ!」って思いました。
3人が揃った、1番良い時を狙って話してみました。長男、次男は話し始めるとだまーって聴いていました。
2つ目のアドバイスの、喧嘩は外!も徹底させました。息子たちはどうやら大人に喧嘩しているところを見せたかったようで・・・
どちらの味方もしないし、「見えないところで勝手にやって!」を貫くと、随分とケンカの回数が減りました。
この2つを実践して1番変化があったのは長男です。一段高いところにあがったというか、余裕のある対応をとるようになりました。
弟の行動を後ろから見守り、やり過ぎている時はにこにこと穏やかにセーブしてくれたりします。1番の変化は長男・・・と書きましたが、次男と三男の長男に対する接し方が変わってきたからかもしれません。
3人それぞれに、もっとこうなってくれたら・・・と思うことも多々ありますが、まずは今のあの子たちの良いところを認めていきたいと思います。
今後また相談させていただくこともあるかもしれませんが、過去のメルマガを読むと解消されるので日々お世話になっています!
長くなりましたが、直接のお返事とっても嬉しく心強かったです。ありがとうございました!
ここまで・・・
ミニーさん、ご報告、ありがとうございます。子供達の前で、なぜ弟達が生まれたのか、はっきり伝える。それを聞いた弟達は、神妙な面持ちで聞いていたみたいですが、しっかり心に刻まれたみたいですね(^^)
長男さんの変化も嬉しいですが、次男・三男さんも、ちゃんとお兄ちゃんを「敬う」ように、なってくれたみたいです。(これがすごく大事です♪)
“この2つを実践して1番変化があったのは長男です。一段高いところにあがったというか、余裕のある対応をとるようになりました。
弟の行動を後ろから見守り、やり過ぎている時はにこにこと穏やかにセーブしてくれたりします。1番の変化は長男…と書きましたが、次男と三男の長男に対する接し方が変わってきたからかもしれません。”
嬉しいですね~(^^)又、結果として「随分とケンカの回数が減りました」ともあって、よかったな~♪と思います。あとは継続ですね♪
今回、子供達は、お兄ちゃんの存在と、自分達の順位を感じてくれたと思います。
ですが、そこはやっぱり子供。又、それを逆転させようとしたり、自分が上に立とうとする事もあります。
ですが、その時には「違うものは違う!」と毅然とした態度を取って、きちんとした秩序を守るようになさってくださいね♪もちろん「喧嘩するなら外でやれ!」も、ご継続ください。
家庭も組織です。組織の中を円滑に回して行くには、「秩序」はやっぱり、とても大事な事です。
又、それを小さい頃からきちんと教えられる家庭は、子供達が成長して、中学・高校・社会人・・・となった時、周りの皆さんから可愛がられます(^^)
是非、これからも続けて下さいね♪3人も未来のスーパーマンがいるのですから、これからがホント、楽しみです(^^)
ご興味のある方はこちらをお読みください。
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号数 | 内容 | オススメ度 |
---|---|---|
296 | ■ お兄ちゃんの成長 | ★★★★★ |
403 | ■ 秩序は家庭でしか作られない | ★★★★★ |
557 | ■ 激しい兄弟げんか | ★★★★★ |
773 | ■ 兄弟げんかにイライラする | ★★★★★ |