第92号 公平に叱る事
ご兄弟がいらっしゃると、公平に褒めたり・叱ったりが難しいですよね。特に言っても分からない小さいお子さんがいらっしゃるとなおさらです。
『公平に・・・』この難しい問題についてご質問がありました。今日はそれについてお答えします。
ココから・・・
パピーさん、本を出版されるとのことおめでとうございます。このニュースを知っていち早くお祝いのメール差し上げたかったのですが、どうせいっぱい来るんだろうな、とはなから諦めてメールしませんでした。
ところが全員の方にお返事を書かれているとのことで驚きました。パピーさんは有言実行の方ですね。そうやって、人生を歩まれて来て、お子さんたちもその姿を見て育ったんですね。
私の悪い癖は、失敗を恐れてすぐ諦めてしまうところ。子育てにもそんなところがあると思います。以前のメルマガの子供が人を傷つけてしまったときのこと、とても参考になりました。
今日は特に3歳の二男が、6歳の長女に木の積み木を投げつけ、額から大出血という事件があり、そこに居合わせた8歳長男が、二男に何が起こったか聞いたり、私を呼んだり、てきぱきと対処してくれました。
しかし二男の危険な行いに怒った主人は、ちらかり放題だった子供部屋のおもちゃをすべて捨てると言い出しました。長男は「自分は何も悪いことをしていないのに。全部二男が悪いんだ。」と泣き出すし、
二男は「おにいちゃんが悪いんだ。」とお門違いなことを言い出すし本当に困りました。二男がものを投げつけた原因は、長女と何かを貸すとか貸さないとかのいさかいがあったようです。
二男は特に気に入らないと物を投げつけるということが多く、また、3歳ということもあって、注意しても直そうという気があるのかどうか。
結局主人には、私が片付けさせるから、と思いとどまってもらい、長男には対処のしかたがえらかった、おもちゃは捨てないからと伝え、二男には気に入らないからといって物を投げてはいけない、と諭しましたが。兄弟を公平に扱うというのは難しいですね。
二男のそそうのしりぬぐいを、上の二人がせざるをえないという状況になることが多く、どうしたら個人個人の行為に公平に対処できるか模索しています。
たしか兄弟についてのトピックスがテキストにもあったと思いますが、もしけんかしたときの事例があったらこんどメルマガで取り上げてください。
それでは本の出版に向けお忙しいところと思います。お体に気をつけて。また、私にやる気と勇気をくれるメルマガ楽しみにしています。
ココまで・・・
そして私はこのようなお返事をしたのです。
ココから・・・
こんにちは。パピーいしがみです。メール頂きました。ありがとうございます。お姉ちゃんの流血事件、大変でしたね。血が流れたと言うことは、たぶん縫ったのではないですか?
跡は残りませんでしたか?3歳のお子さんが物を投げつけたとのこと。大変危険ですね。石やガラス・瀬戸物製品でなくてよかったですね。その後の対処はどうされましたか?もしかしてこれが(物を投げつけて怪我を負わす)初めての事件ではないのではないですか?
これは3歳だからと言って、許される問題ではありません。なぜなら、それ(物を投げつける)が自分の我を通す為の行為だからです。
これはきっちり修正しないと、何度も同じことをします。特に、誰かが罪をかぶってくれる場合、それが当たり前だと学習します。これは恐ろしいことです。
悪いものは悪い。今、それを「どうせ説明しても・・・」と曖昧にしては、次も必ず起こるでしょう。もし、私だったら、どうしたと思いますか?私は・・・・絶対に許しません。
兄弟全員の前で、「自分がやられたらどうだ?」と問い詰めます。「同じようにやってやろうか?」と積み木を額にぶつけます。(投げると危険ですから、持ってぶつけるでしょうね。)(もちろん血が出るほどはやりません。こぶが出来る程度)
そして「血が出る時はもっと痛いんだよ」と言うでしょうね。どんなに泣こうがわめこうがやります。それが、正しいこと、いけないことを教える事だからです。(それを見ることで兄弟達も学びます)
でもこれをやることは『親は辛い』はずです。子供が可愛ければ可愛いほど『辛い』のです。でも、これを曖昧にすることで後々訪れる災いの方がもっと大きいのです。
それは、子供にとって本当に不幸です。だから、小さな失敗の時に、『これはいけないことなんだ。』と教えるのです。でも、こういう対処をお勧めする訳ではありません。
二度としない約束ができるならその方がいいでしょう。私ならこうする。というだけですので、その辺はご主人とお話の上対処して欲しく思います。
私は、『平等・公平』というのは、子供の年齢は関係ないと思っています。悪い事は悪い。良いことは良い。それをはっきりさせる。
誰に対しても同じボーダーラインを常に保つ。『イケナイ』ボーダーを越えたら、きちんと叱る。『良い』ボーダーを越えたら、きちんと褒める。それが公平・平等だと思っていますし、そうやってきました。
そして、兄弟からは「お兄ちゃんばっかり」とか「妹ばっかり」というクレームは一切出た事がありません。
私を怒らせると怖いですよ。『容赦なし』ですからね。「年が大きい(お兄ちゃん)んだから」と言って叱ったり「まだ小さいんだから」と言って許したりすることはありませんでした。
年が小さかろうが説明が分からなかろうが「イケナイものはイケナイ」バシッとやります。それを見ている他の子供達も「自分もああやって叱られた」と分かっています。
「僕の時はこうだったのに・・・」と言うものがありません。だから平等・公平なのです。でも、辛いですよ。
しかし、それが親の覚悟。子育ての真剣さ。だと思います。そして、一人が叱られている時には、他の子供を褒めません。それは、叱られている子がプライドを傷つけられるからです。
一人が褒められているのに、自分は叱られている。その叱られている自分はなんと惨めでしょう。だから、叱るときには全員に教える目的で一人を叱るのです。
そして、時間がたってから、この間、○○の時のあなたは偉かったね。お母さんとっても助かったよ。と褒めてあげるのです。又は手紙でもいいですね。
「▲▲を叱っていたので、○○には直接褒めてあげることができなかったけど、あの時の対処は立派でした。さすが、お兄ちゃん。たよりになるなぁ。と思いました。これからもきっと▲▲はいろいろと迷惑を掛けると思うけど、是非お母さんを助けてね。頼りにしています。」
なんて手紙をもらったら、こりゃあ。嬉しいと思いますよ。それに、字が読めない▲▲君には全く分からず、彼のプライドを傷付けることがありませんからね。
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