第942号 上の子の離れてしまった気持ちを取り戻す
こんばんは。パピーいしがみです。
今日は前回に引き続き、ぺこむしさんからのご報告を、ご紹介したいと思います。
前回、ご紹介したのは、3人娘の次女さんの事でした。
今日、ご紹介させて頂くのは長女さんです。
ぺこむしさんは、フルタイムで仕事をされていますし、小さいお子さん(2歳)もおられるので、なかなか上のお子さんに手が回らなかった、という事もあったようです。
そんな中、長女さんとの溝が少しずつ開いていく、少しずつ長女さんとの距離が遠くなっていく・・・
そんな風にお感じだったようです。
ぺこむしさんのご報告にこんな風にありました。
ここから・・・
長女には、「お母さんはいつも自分のやりたい事ばっかり!!」と言われていました。。。
「よく見る」を目標に「褒める」を始めて、自分では少し変わったかなと思った頃、当時8歳の長女にこんなことを言われました。
「お母さん、週に一度でいいから 学校で何をしてきたかとか聞いて。」
大きなチャンスでした。
次女や三女は送り迎えの時や、お風呂の時間に話を聴くと決めていたのですが、長女はすれ違いばかり。
18時頃に主人を除く四人で帰宅後、入浴→食事→宿題→(読み聞かせ)→就寝が毎日のサイクルなのですが、長女は自分のやりたい事優先で、入浴、食事の時間にも居ません。
イライラして話をするのも嫌になっていたのですが、また小言を言ってもなぁ・・・と悩んでいたところ、「原因」が分かった気がしました。
私は長女に「ご飯を食べながら、ゆっくり聞かせて」と伝え、まずは一週間を目標に毎日質問するようにしました。
お風呂に入る時も「早く入って!」から「洗ってあげるからおいで~」に変わり、2人だけになった時には浴槽で抱っこしたりもしました。
しばらく続けてみると、白けたような目つきをしていたのが表情が柔らかくなりました。
自分から甘えるのは恥ずかしい様子でしたが、「○○ちゃん達(妹)には内緒にしてね。またやってくれる?」と嬉しそうにしていました。
長女も甘えたかったんですね~。
でも私の態度から甘えられなくなっていたのでしょうね。
それからは少しずつですが、こちらの話に耳を傾けてくれるようになりました。
ここまで・・・
お子さんが3人いらっしゃると、どうしても上の子は下の子と一緒に行動する、というより、単独で行動しやすくなります。
それはやはり成長の一環で、少しずつ親から離れていく、というしぐさを見せるのですね。
ただ、自分で親から離れていっても、親が自分を見てくれない、放っておかれている、と感じるのには抵抗があります。
親から離れても、何時だって見ていてほしいし、時には振り返り甘えたい、という気持だってあるからです。
ぺこむしさんは、娘さんから正直な気持ちを言ってもらって、「あ、そうなんだ」と気づいてくださったのですが、それでも何となく、開いた溝が埋まらない・・・
そんな気持ちだったようです。
「なぜだろう?」と考えている時、今されている仕事を通じて「アッ」と気づかれたそうです。
その時の事をこんな風にお話しくださいました。
ここから・・・
少しずつですが、こちらの話に耳を傾けてくれるようになりました。
ただ、一進一退で「いい状態」がなかなか定着しません。
だいたい私の体調や仕事の忙しさに比例しているのです。
時間的に楽な職場に転職することも考えましたが、ちょうど同僚と上司の対応について愚痴をこぼしている時に、ハッとしたことがあったんです。
「指示だけしてフォローもせずに、結果だけ求めている」ということです。
当時、職場では新たなこと、今までより責任ある仕事を望まれていましたが、(上司に)相談に乗ってもらえるでもなく、初めての事でどう進めていいか考える事が増えていました。
勤務時間中は日々の業務があるため、必然的に通勤時間や休日を使う事になるのですが、まとまった時間がとれず常に頭がフル回転で気の休まる時がなくなりました。
だんだん精神的に辛くなり、同僚と愚痴をこぼしていたんです。
その時、自分が追い込まれて初めて「辛くなっている」「もう辞めたい」という同じ状況を、家庭で子供に対して作っていたんじゃないかと気づき、これでは子供のやる気はでないなと、やっとストンと腑に落ちた気がしました。
ここまで・・・
長女さんの訴え「週に一度でいいから学校で何をしてきたかとか聞いて!」
それを肯定的に受け止め、すぐに行動に移せたこと。
とてもよかったと思いますし、
「長女さんも甘えたいんだ」と分かったこと。
これも大きな発見だったと思います。
ですが、それだけではなかなか開いた溝が埋まらなかった。
そんな時に気付いたのが、上司と自分と、同じ姿勢でいるのではないか?とう疑問でした。
「指示だけしてフォローもせずに、結果だけ求めている」
実は、これって仕事でもそうなのですが、忙しい家庭でもとても多く見られるケースなのですね。
ぺこむしさんは、詳しくは書かれていませんでしたが、「宿題やったの?」「習い事の○○は終わったの?」と結果を確認するだけですと、子供との会話はそれだけになってしまいやすく、
それって、子供からすると、自分の存在ってなんなんだろう・・・?
私の事なんてどうでもいいのかなぁ・・・という気持に向かっていくのです。
当然、関心を持ってもらえないと感じれば、子供は、親に不安や不満を持ちますし、その気持ちが表面に現れたりすれば、親からすると「隔たり」や「溝」に感じたりします。
※その「隔たり」や「溝」に気付かない親もいます。
(その場合、どんどん子供は不安定になっていきます)
ですが、ぺこむしさんの場合、早めにそこにお気づきになったこと。
そしてその後の対処がとてもよかったと思います。
ぺこむしさんは、今までのやり方を変えました。
積極的に上の子に関わるようにしたのですね。
ここから・・・
それまで、習い事(チアダンス、英語、水泳)の練習や、宿題に対して「○○やって!」と「○○終わった?」しか言ってなかったのが、踊っているのを見て感想を伝えてみたり、ビデオを撮って一緒にチェックをしたり、とにかくこちらから興味を持って関わるようにしました。
宿題は相変わらずやり出すまでに時間がかかるのですが、途中で諦めて寝てしまうことがなくなり、「終わったよ、おやすみ~」と笑顔で手を振って寝るようになり、時にはチュッとしていきます(笑)
妹達に対しても優しくなり、譲る、笑って許す、教えるなどが見られるようになりました。
一番嬉しいのは、前向きな以前の雰囲気に戻ったことです。
なんでも自分でやってみたい長女は、教えなくても自分で吸収していく子だったのですが、小学校に入ってからは「どうせ~」とか「無理」「やだ」と否定的で、よく泣いていました。
それが「チアで上のクラスにいきたい」とか「今年の夏までに水泳で○級を目指す」とか「自由参加の音楽の発表に出たい」と目標を持って楽しんでいます♪
以前の笑顔に戻って、本当に良かったです!
ここまで・・・
忙しいと、ついないがしろにしてしまう、子供との“関わり”ですが、この“関わり”こそが「認める」事ですし、「あなたの事は大事に思っていますよ」という、意思表示でもあるのです。
勉強を始めて1年後、ぺこむしさんは、このように今の気持ちを教えてくださいました。
ここから・・・
ワラをもつかむ気持ちで始めましたが、あの頃とは比べ物にならないくらいに自分の気持ちが落ち着き、何より、子供に手をあげなくなった自分にホッとしています。
子供に対する言動がエスカレートしていくのを自分では止められなかったのですが講座を始めて半年くらいでしょうか、気付くと手をあげることが減ったなと感じ、今ではほぼなくなりました。
私がイライラしていたのは、時間に余裕がないのにやらなければいけないことが沢山ある時です。
効率優先で全く子供の方を向いていませんでした。
話しかけられても「後にして」「忙しい」と、返事もぶっきらぼうなら話をする時間も惜しいという感じです。
常に頭の中はやらなければいけないことや仕事でいっぱい。
いつも無言だった気がします。
思い通りに進むように、 子供の行動もコントロールしようとしていました。
(と、今ではわかります)
それが1年を振り返って、こうして書き出してみると、我が家は結構ステキな家族になってきたと思えてきました。
皆さんが報告されているような大きな変化がないと思っていたのですが、成長してますね~!
先週、学校から前期の通知表をもらってきたのですが、そこにもたくさん成長のコメントがあり、一緒に読みました。
本人達は自分でも思い当たる事があったようで、成長を実感している様子です。
これを励みに、親子共々ますますの幸せ家族を目指しますね!
長くなりましたが、大切な事に気づかせて下さったパピーさん、本当にありがとうございます。いつも感謝しています。
ここまで・・・
ぺこむしさん、2週にわたって、ご報告を紹介させて頂きました。ありがとうございました。
特に、今回の「上の子の離れてしまった気持ちを取り戻す」は、悩んでいる方も多く、皆さんにお届けできてうれしく思います。
お子さんの年齢が上がってくると、どうしても親は親離れした・・・と、子供への関心が薄くなってしまいますが、子供は決して親を見ていないわけではありません。
子供は何時だって、親が自分の事を見てくれているのか、気になっています。
特にこの頃、上の子とうまくいかない、という相談も多く、上のお子さんとの関わりが少なくなっているケースが、感じられます。
もし、上のお子さんとの気持ちが離れているな・・・と感じたら、今回のぺこむしさんのご報告を思い出していただけると良いと思います。
※ ご興味がありましたら、ご覧ください。
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